Progressive User Profiling in Recommendation Systems

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Progressive User Profiling in Recommendation Systems DynC 上海ミーティング 2018/9/18 大杉 直樹, 柿元 健, 松本 健一 11:10 – 11:50 International Workshop on Computer-Supported Knowledge Collaboration, Software School Fudan University Shanghai, China, July 7-9, 2004.

ユーザプロファイル 辞書の定義 本プレゼンテーションでの定義 User Profile 利用者の特徴を表す情報の集合のこと. 使用者, 利用者, ユーザー 使用する(人間以外の)もの Profile (人, 特に顔の)横顔, プロフィール; (彫像の)半面像 輪郭, 外形 (新聞・テレビなどでの)人物紹介, 横顔 New College English-Japanese Dictionary, 6th edition (C) Kenkyusha Ltd. 1967,1994,1998 本プレゼンテーションでの定義 利用者の特徴を表す情報の集合のこと. E.g. 名前,電子メールアドレス,知っている Java クラス 2018/9/18 DynC 上海ミーティング

ユーザプロファイリング ユーザプロファイルを作成すること. プロファイリング方法の特定の側面に注目して分類できる. Explicit vs. Implicit Volatile vs. Persistent Snapshot-like vs. Progressive 2018/9/18 DynC 上海ミーティング

Explicit Profiling システムがユーザに必要な情報を要求し,ユーザが要求された情報を入力することでプロファイリングする. DB 入力された情報を DB に格納 ユーザの名前 メールアドレス 好きなテレビ番組 2018/9/18 DynC 上海ミーティング

Implicit Profiling ユーザがサービス利用の過程で入力した情報から,システムが必要な情報を抽出してプロファイリングする. 抽出して DB に格納 サービス利用の過程で入力された情報 ユーザの名前 メールアドレス 掲示板への書き込み内容 ユーザの名前 メールアドレス DB 2018/9/18 DynC 上海ミーティング

Explicit vs. Implicit Explicit Implicit 利点:正確である.システムの負荷が小さい. 欠点:ユーザの負荷が大きい.ユーザ自身が知らない情報は取得できない.嘘の情報を入力しやすい. Implicit 利点:ユーザの負荷が小さい.ユーザ自身が知らない情報を取得できる.嘘の情報を入力しにくい. 欠点:正確でないかもしれない.システムの負荷が大きい. 2018/9/18 DynC 上海ミーティング

Volatile Profiling ユーザがセッションを終了すると,システムがプロファイルを破棄する. セッション:ユーザがサービスを要求してから,システムがサービスを完了するまでの一連のインタラクション. サービスを要求 ユーザ システム サービス利用に必要な情報を通知 サービス利用に必要な情報 プロファイルを作成 サービスを提供 プロファイルを破棄 2018/9/18 DynC 上海ミーティング

Persistent Profiling ユーザがセッションを終了しても,システムがプロファイルを保持する. ユーザ システム プロファイル サービスを要求 ユーザ システム サービス利用に必要な情報を通知 プロファイル を作成 サービス利用に必要な情報 作成したプロファイル を保持 サービスを提供 DB 2018/9/18 DynC 上海ミーティング

Volatile vs. Persistent 利点:ユーザ登録・認証を必要としない. 欠点:大量の情報を取得しにくい.その結果,推薦の精度が低くなり易い. Persistent 利点:大量の情報を取得しやすい.その結果,推薦の精度が高くなり易い. 欠点:ユーザ登録・認証を必要とする. 2018/9/18 DynC 上海ミーティング

Snapshot-like Profiling システム利用開始時に必要な情報を全て取得し,プロファイルを作成する. ユーザ システム 情報を入力 ユーザの名前 メールアドレス 好きなテレビ番組 プロファイルを作成する ユーザの名前 メールアドレス 好きなテレビ番組 DB 2018/9/18 DynC 上海ミーティング

Progressive Profiling システム利用の過程で必要な情報を段階的に取得し,プロファイルを徐々に作成する. 情報を入力 ユーザの名前 ユーザ システム メールアドレス プロファイルを 徐々に作成する 好きなテレビ番組 ユーザの名前 メールアドレス 好きなテレビ番組 DB 2018/9/18 DynC 上海ミーティング

Snapshot-like vs. Persistent 利点:システム利用開始時にプロファイルが完成する. 欠点:システム利用開始時にユーザ or システムの負荷が非常に大きい. Progressive 利点:システム利用開始時にユーザ or システムの負荷が小さい. 欠点:システム利用開始にはプロファイルが完成しない. 2018/9/18 DynC 上海ミーティング

システムの分類例(1) Javawock Implicit + Volatile + Snapshot-like ユーザは開発中の Java クラスをアップロードする.⇒ Implicit システムはアップロードされた Java クラスを保持しない.⇒ Volatile Java クラスがプロファイルとなる.⇒ Snapshot-like 2018/9/18 DynC 上海ミーティング

システムの分類例(2) 機能推薦システム Implicit + Persistent + Progressive おすすめの機能があります! ツール(T)  文字カウント(W)… 82 点 挿入(I)  日付と時刻(T)… 63 点 ツール(T)  類義語辞典(T)… 42 点 挿入  脚注(N)… 32 点 ツール  文書校正(S)… 30 点 2018/9/18 DynC 上海ミーティング

より効果的なシステムの実現方法 正反対に分類されるシステム同士を組み合わせ,データを共有することで,互いの欠点を相互に補うシステムを実現できる. 例えば,次のように組み合わせる Implicit + Volatile + Snapshot-like のシステム Explicit + Persistent + Progressive のシステム 2018/9/18 DynC 上海ミーティング

組み合わせの成功例 Amazon.com 次の2つのシステムを組み合わせ,データの共有を行っている. Implicit + Volatile + Snapshot-like のシステム Explicit + Persistent + Progressive のシステム 2018/9/18 DynC 上海ミーティング

Amazon.com のシステム(1) この本を買った人はこんな本も買っています Implicit + Volatile + Snapshot-like のシステム ユーザは自分が買おうとする本を入力する.⇒ Implicit システムはユーザが買おうとする本を保持しない.⇒ Volatile ユーザが買おうとする本がプロファイルになる.⇒ Snapshot-like 2018/9/18 DynC 上海ミーティング

Amazon.com のシステム(2) Personalized Store Explicit + Persistent + Progressive のシステム ユーザは自分が読んだ本を 5 段階評価する.⇒ Explicit システムはユーザの評価を保持する.⇒ Persistent ユーザが多くの本の評価を入力するに従ってプロファイルが徐々に完成する.⇒ Progressive Amazon.com の画面例 2018/9/18 DynC 上海ミーティング

組み合わせの効果 システム(1):Implicit + Volatile + Snapshot-like システム(2)で収集したデータを用いることで,Volatile Profiling の欠点(下記)を補っている. 大量の情報を取得しにくい.その結果,推薦の精度が低くなり易い. システム(2):Explicit + Persistent + Progressive システム(1)を提供することで,Explicit Profiling の欠点,並びに,Progressive Profiling の欠点(下記)を回避できる. ユーザの負荷が大きい. ユーザ登録・認証を必要とする. 2018/9/18 DynC 上海ミーティング

まとめ ユーザプロファイリングの分類と,その利点・欠点について述べた. システムの分類例について述べた. Explicit vs. Implicit Volatile vs. Persistent Snapshot-like vs. Progressive システムの分類例について述べた. 正反対に分類されるシステム同士を組み合わせ,データを共有することで,互いの欠点を相互に補うシステムを実現できることについて述べた. 2018/9/18 DynC 上海ミーティング