宝塚市役所職員 環境問題と環境への取り組みの必要性 自治体の環境への取組の意義 自治体における具体的な取組事例 特定非営利活動法人 大阪環境カウンセラー協会 副理事長 宇田 吉明
講師略歴 早稲田大学卒業後明治製菓に入社、本社食料生産部次長、大阪工場工務環境室長を歴任 摂南大学非常勤講師(地球・環境資源論)を経て、宇田環境経営研究所設立(2000年) 現在 NPO大阪環境カウンセラー協会 副理事長 EA21地域事務局大阪 普及委員長・元運営委員・元判定委員長 大阪市なにわエコ会議 企画委員・環境に配慮した企業部会長 高槻市環境市民会議エコ事業所グループメンバー 大阪府中小企業家同友会 環境経営支援講師 履歴 環境省「エコアクション21ガイドライン」改訂委員会委員 環境省「環境コミュニケ-ション大賞」環境活動レポート部門評価WG委員 大阪府環境マネジメントシステム外部アドバイザー 大阪市環境マネジメントシステム外部評価委員会委員 京都市環境マネジメントシステム(KYOMS)外部有識者会議委員 大阪市環境審議会委員(地球温暖化対策条例検討部会メンバー) 各市役所職員研修(宝塚市、西宮市、大阪市、枚方市、吹田市、茨木市、富田林市、大阪狭山市 ) 著書 2011年 2000年 2004年 2004年~ 2006年 2007年 2008年 2008年
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環境問題と環境への取り組みの必要性
環境問題の変遷 地球環境問題 視点・課題 年 代 世 界 日 本 資源・環境問題 2010年代 再生エネルギー法 製品への環境配慮 年 代 世 界 日 本 資源・環境問題 2010年代 再生エネルギー法 製品への環境配慮 省エネ・省資源 化学物質管理 2000年代 循環型社会形成推進基本法 化学物質規制法 各種リサイクル法 地球環境問題 省エネ対策 1990年代 地球サミット 環境基本法 公害対策・ごみ対策 1980年代 石油問題・ごみ問題 1970年代 オイルショック 成長への限界 省エネ法 廃棄物処理法 公害問題 1960年代 沈黙の世界 公害対策基本法 環境関連トピックス 再生エネルギー EV・燃料電池車 低炭素住宅 健康機器 非PRTR物質 再生資材 静脈産業 省エネ製品 低燃費車 排ガス処理 排水処理 公害問題
公害問題は技術の進歩で大幅に改善 大気汚染 水質汚濁
公害問題から地球環境問題へ <公害問題> <地球環境問題> ・影響が身近に見える ・影響がローカル ・加害者が特定できる ・影響が比較的短期間 ・相互影響は少ない ・対策が取り易い ・影響が身近に見えない ・影響がグローバル ・加害者が特定しにくい ・影響が比較的長期間 ・相互影響が大きい ・対策が取り難い 自治体が率先して対応策を推進する必要がある。
人間の活動が地球規模の環境問題に 人口問題 地球環境 問題 資源問題 (エネルギー、水) 大量生産 大量消費 大量廃棄 ① ② ③ ④ ⑤ 1972年ローマクラブ「成長の限界」 1992年地球サミット「持続可能な発展」 人口問題 ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ 地球温暖化 2000年 60億人 2050年 億人 オゾン層の破壊 90 酸性雨 エネルギー資源 採掘可能年数 石油 年 天然ガス 年 ウラン 年 石炭 年 地球環境 問題 資源問題 (エネルギー、水) 森林の減少 砂漠化 50 野生生物種の減少 60 海洋汚染 70 有害廃棄物の越境移動 110 開発途上国の環境問題
資源枯渇と地球温暖化の問題 (出典:環境省資料(「エネルギー白書2013年」)
IPCC第5次評価報告書第1作業部会報告書の主要な結論 観測事実 気候システムの温暖化については疑う余地がない。 1880~2012年において、世界平均地上気温は0.85℃上昇。 最近30年の各10年間の世界平均地上気温は、1850年以降のどの10年間よりも高温。 海洋は人為起源の二酸化炭素の約30%を吸収して、海洋酸性化を引き起こしている。 1992~2005年において、3000m以深の海洋深層においても水温が上昇している可能性が高い。(新知見) 温暖化の要因 人間活動が20世紀半ば以降に観測された温暖化の支配的な要因であった可能性が極めて高い。 将来予測 今世紀末までの世界平均地上気温の変化は0.3~4.8℃、世界平均海面水位の上昇は0.26~0.82mである可能性が高 い。 CO2の累積全排出量と地表面の平均気温の変化はおおむね線形関係にある。最終的に気温が何度上昇するかは累積 排出量の幅に関係する。これからの数十年でより多くの排出を行えば、その後は、より多くの排出削減が必要となる。 (新知見) 2 (出典:環境省資料) 10
IPCC第5次評価報告書第2作業部会報告書(概要) ここ数十年、すべての大陸と海洋において、気候変動による自然及び人間システムへの影響が現れている。 気温上昇と影響の関係は以下のように予測されている。 ♯ 1℃上昇の場合:極端な気象現象による熱波・沿岸洪水などのリスクが高くなる ♯ 2℃上昇の場合:サンゴ礁等への甚大な影響、作物生産の減少リスクが高くなる ♯ 1~3℃の上昇:グリーンランド氷床消失による海面上昇などの不可逆な変化が 生じるリスクが高まり、人間社会へ甚大な影響をおよぼす 8つの主要なリスク ⅰ)海面上昇による高潮被害リスク ⅱ)洪水被害リスク ⅲ)極端な気象現象によるインフラ等の機能停止リスク ⅳ)熱波による死亡、疾病リスク ⅴ)気温上昇、干ばつ等による食料安全保障が脅かされるリスク ⅵ)水資源不足と農業生産減少による農村部の生計等のリスク ⅶ)海洋生態系リスク ⅷ)生態系がもたらすサービスの損失リスク 42~2005年において、3000m以深の海洋深層においても水温が上昇している可能性が高い。(新知見) 2 (出典:環境省資料) 11
IPCC第5次評価報告書第3作業部会報告書(概要) 産業革命前に比べて気温上昇を2℃未満に抑えられる可能性が高いシナリオ(約450ppm)を達成するためには、温 室効果ガス排出量を2010年に比べて2050年に40~70%低く、2100年にほぼ0またはマイナスにする必要がある。 その場合、世界全体で、エネルギー効率をより急速に改善し、二酸化炭素をほとんど排出しない再生可能エネルギー、 原発、CCS付き火力やバイオマスエネルギーなどを現状の3倍から4倍近くにする必要がある。 2030年までに、現状以上の緩和努力が遅れた場合、それ以降に急速な排出削減が 必要。2℃未満に抑えるための選択肢の幅が狭まる。 CCS等の技術開発を進めると同時に早期の緩和対策が不可欠 緩和策の遅れは、中長期的な緩和コストを増大させる。 低炭素エネルギーは再生可能エネルギー、原子力、CCS付火力またはバイオマスCCS、2100年までにCCSなしの火 力発電をほぼ完全に廃止。 原子力は、温室効果ガスの排出の少ない電源。一方、コスト、安全性、廃棄物管理等が課題。 2 (出典:環境省資料) 12
日本の気温・降水量の変化と豪雨等による被害 ● 年変動は大きいものの、日本の気温は長期的に上昇傾向(100年あたり1.15℃)。 ● 我が国における集中豪雨の頻度が増加し、多くの被害が発生している。 ● 平成22年と24年は、極端に暑い夏となった。 日本の年平均気温偏差(1981~2010年平均からの差) 1時間降水量80mm以上の観測回数(アメダス) (気象庁気候変動監視レポート2011より作成) (気象庁気候変動監視レポート2012より) 低気圧による暴風と大雨 (平成18年10月4日~10月9日) 強風、高波、高潮、大雨により関東地方から北海道地方にかけて、住家損壊、浸水害、土砂災害が発生。全国で死者・行方不明者が50名となった。 北日本と東日本の高温(平成24年8月下旬~9月中旬) 北日本の旬平均気温は、統計を開始した1961年以降で最高。 平成22 年夏の極端な高温(平成22年夏) 日本の平均気温は、統計を開始した1898年以降最高。 平成24 年7 月九州北部豪雨 (平成24年7 月11 日~14 日) 河川のはん濫や土石流が発生し、熊本県などで死者21名、行方不明者8名。九州北部を中心に住家損壊、土砂災害、浸水害等が発生。 台風第12 号による大雨 (平成23 年8 月30 日~9 月6 日) 土砂災害、浸水、河川のはん濫等により、和歌山県などで死者49名、行方不明者55名。広い範囲で住家被害、農林水産業への被害、交通障害が発生。 個々の異常気象が温暖化によるものとはいえないが、温室効果ガスの増加が極端な気象現象の増加をもたらした可能性がある。 (出典:環境省資料)
国内における地球温暖化の影響 米・果樹 洪 水 異常気象 極端現象 生態系 米が白濁するなど品質の低下が頻発。 洪 水 米が白濁するなど品質の低下が頻発。 図: 洪水被害の事例 (国土交通省中部地方整備局提供) 異常気象 極端現象 2007年夏、熊谷市と多治見市で、40.9℃という観測史上初の最高気温を記録 図: 水稲の白未熟粒 (九州沖縄農業研究センター提供) 日降水量200ミリ以上の大雨の発生日数が増加傾向 デング熱の媒介生物であるヒトスジシマカの分布北上 図: トマトの尻腐果 (北海道原子力環境センター「目で見るトマトの栄養障害」より) 図 日降水量200ミリ以上の年間発生日数と長期変化 (国土交通省資料より作成) 上図: ミカンの日焼け果 ((独)農業・食品産業技術総合研究機構果樹研究所提供) 下図: ミカンの浮皮症 (広島県立総合技術研究所農業技術センター提供) ニホンジカの生息域拡大 日本各地で、南方系魚類の種類と数が増加 生態系 農林産物や高山植物等の食害が発生 (独)農業・食品産業技術総合研究機構の調査(2006年) によれば、果樹についてはすべての都道府県で、地球温暖化が原因と考えられる影響が生じていると回答。 農山村の過疎化や狩猟人口の減少等に加え、積雪の減少も一因と考えられる。 図 チョウチョウウオ:冬の東京湾でも確認されるように(千葉県「生物多様性ちば県戦略」より) 図 サンゴの白化 (阿嘉島臨海研究所提供) 図: ブドウの着色不良 (農林水産省「平成19年品目別地球温暖化適応策レポート」より)
温室効果ガスの削減目標の根拠 ◆大気中の温室効果ガス濃度を安定化させるためには、人為的排出量を自然吸収量と同等の水準まで減らさなければならない。 ◆現在の人為的排出量は自然吸収量の2倍以上。 ◆地球温暖化による影響の度合いは、安定化濃度と安定化のタイミングにより左右される。 (IPCC第4次評価報告書(2007)より 国立環境研究所・環境省作成)
持続可能な経済社会と取り組みの方向
持続可能な日本の戦略 ~持続可能な経済社会に向けた統合的な取組~ 循環型社会 低炭素社会 自然共生社会 温室効果ガス排出量 の大幅削減 自然の恵みの享受と継承 持続可能な社会 地球生態系と共生して、 持続的に成長・発展する 経済社会の実現 3Rを通じた資源循環 気候変動と生態系 気候変動とエネルギー・資源 生態系と環境負荷 <日本の戦略> 21世紀の環境立国戦略において、「持続可能な社会の実現」のために は、「低炭素社会」、「循環型社会」又は「自然共生社会」の実現に向け た取組を統合的に進めていくことが必要であるとしています。 持続可能な社会に向けて、各社会の実現を目指す取組を統合的に展開し、自然との共生を図りながら、人間社会における炭素も含めた物質循環を自然、そして地球の大きな循環に沿う形で健全なものとし、持続的に成長・ 展する社会の実現を図る 環境経営が求められている背景
持続可能な社会に向けた取り組みの方向 (課題) 資源の枯渇 有害物資汚染 地球温暖化 (方針) <循環型社会> <安心安全社会> 気候変動食料不足 生物、子孫への影響の深刻化 化石燃料 希少金属 資源の枯渇 有害物資汚染 地球温暖化 (方針) <循環型社会> <安心安全社会> <低炭素社会> (目標) 3Rの推進 少資源、省資源 生物資源の活用 代替物質への転換 回収 無害化 温室効果ガスの削減 自然エネルギー 吸収源の確保 生物多様性 生物多様性 (活動計画例) リサイクル推進 軽量化 間伐材の利用 禁止物質非使用 有害物質回収 適正処理 省エネ 創エネ・畜エネ 森林保全
持続可能な経済社会形成の様々な手法 PDCAの手法で継続的に改善 自主的手法 規制的手法 経済的手法 手続き的手法 情報的手法 大気・水質・騒音排出規制 各種リサイクル法 トップランナー制度 省エネ設備導入補助金及びエコポイント制度 環境税・金融優遇 国内クレジット制度 CDM(京都メカニズム) カーボンオフセット制度 キャップ&トレード方式 経団連自主行動計画 NGO/NPO活動 自治体の行動計画 市民の環境家計簿 手続き的手法 情報的手法 環境マネジメントシステム ISO14001 エコアクション21 独自のシステム 環境ラベル 環境レポート 環境会計 PDCAの手法で継続的に改善
情報的手法 省エネラベルによる行動促進
規制的手法・経済的手法 出典:資源エネルギー庁資料
規制的手法による手続き的手法の促進 条例による環境マネジメント促進事例 ◆大阪府地球温暖化防止条例 2.1.の措置を講ずるに当たっては、環境マネジメントシステム(事業者自らが環境の保全に関する計画を策定し、これを達成するための取組を実施し、その実施状況を点検し、及び評価し、並びに当該計画を見直すことにより、継続的に環境への負荷の低減を図る仕組みをいう。)その他の環境の保全に資する制度を導入することにより、行うよう努めなければならないこととします。 ◆京都市地球温暖化防止条例 (環境マネジメントシステムの導入) 第12条 事業者は,環境マネジメントシステムの導入に努めなければならない。
手続き的手法(環境マネジメントシステム導入) ~ 目標を達成し継続的に改善するための仕組~ P 経営陣が方針を定め 目標を設定し、実施計画を立て D 役割と責任を決め、教育し、実施し C 結果を評価し、是正し A 経営陣による見直し 及び継続的な改善を図る PDCAサイクル 品質管理のためデミングらにより提唱された 継続的改善 目標の達成 見直し:Action 計画:Plan 環境、品質、安全、食品安全、情報セキュリティなど様々なマネジメントシステムがある 点検・是正:Check 実施・運用:Do 23
自治体における 環境マネジメントシステムの意義 理 由 利 点 内部 ◇リスク(緊急事態・法違反等)回避 ◇組織での経営改革推進 ◇組織での継続的な改善活動 ◇予算縮減 ◇事業上のリスク回避・軽減 ◇組織の目標、計画達成に貢献 ◇環境負荷低減(省エネ、省資源等) ◇経費節減 ◇各部門の役割・責任・権限が明確 ◇内部コミュニケーションの進展 外部 ◇事業者としての社会的責任 ◇市民・事業者への環境啓発 ◇省エネ法、温対法等の対応 ◇節電要請 ◇市民・事業者からの信頼度が向上 ◇市民・事業者の環境への取組促進 ◇グリーン調達の促進
自治体による環境負荷低減活動 市域全体での環境活動 <市民・事業者との協働> 全庁施設での 環境活動 <出先機関・指定管理者を巻き込んだ活動> 本庁内での 環境活動 宝塚市環境基本方針 すべての事務事業において、環境に配慮して行動します。 <本庁での率先垂範>
環境負荷低減活動 市域の負荷低減活動 (環境に配慮した施策) 庁内の負荷低減活動
自治体における具体的な取組
庁内の環境負荷低減活動 ~直接的・間接的な負荷低減活動~ ■直接的な環境負荷低減活動 照明の間引き 不要照明の消灯 昼休みの消灯 定時退庁の促進 パソコンの省エネモード 自動販売機の一定期間冷凍機停止 トナーセーブモード コピー用紙の裏面利用 2UP印刷 エコドライブの推進 自転車の利用 ■直間接な環境負荷低減活動 報告書簡素化による執務時間の短縮 帳票簡素化によるコピー用紙の削減 会議の効率化による時間短縮 訪問ルート変更による走行距離の短縮 エクセルによるデータ転記作業の自動化
市域の環境負荷低減活動 環境イベント実施による市民・事業者への環境啓発 緑のカーテン運動推進による省エネ促進 マイバック運動によるレジ袋の削減(省資源・ごみ減量) コンポスト推進による生ごみの減量 雨水タンク推進による節水 緑地保全によるヒートアイランド対策 森林保全対策による二酸化炭素吸収源の確保 エコ農産物支援による地産地消促進 自転車道整備による交通の二酸化炭素削減 急速充電器普及によるEVの普及 太陽光パネルの補助金による導入促進 事業者の環境マネジメントシステム導入促進による事業者の省エネ推進 家庭の電力の見える化機器導入による家庭の省エネ推進 ・
各部署における様々な取り組み 業務・部門 環境に配慮した事務事業 企画・政策 環境を配慮した政策、環境関連新事業展開、CSR 危機管理 異常気象への適用策、地震への防災対策 人事 環境に配慮した人材の採用、環境教育、リスク対応能力訓練 総務 グリーン購入、提案制度、対外コミュニケーション、3S活動 健康・福祉 出先施設での啓発活動、情報発信 経理・財務 環境会計、電子納税、ペーパーレス、エコファンド 教育・保育 保育園・幼稚園、小中学校における環境教育の推進 市民 市民の環境への取組の促進、協働による環境への取組 産業 環境関連産業の育成、環境による街起こし、事業者の環境への取組の促進 都市整備 スマートシティ、地域空調、緑地計画 建設 省エネビル、ヒートアイランド対策、街路樹推進 上下水道 上下水上での省エネ・創エネ、水道水によるマイボトル運動 契約・調達 グリーン調達、CSR調達、資材環境情報収集、化学物質対応 環境 環境法規制対応、エネルギー供給管理、廃棄物管理、排水管理 窓口業務 環境情報発信(掲示、モニタでの放映等)
オフィス機器の節電・省エネ
オフィス設備の節電対策 運用 照明の玉抜き ☑ 残業時間は電気スタンド型照明に切替 □ 残業は小区画の場所で空像、照明を限定 エレベータの使用を控える エレベータを1台停止 ジェットタオルを停止 手洗いの温水装置を停止 便座をオフ 小改善 照明の節電型に取替え デマンド警報器の設置、デマンドコントロールの採用 リニューアル ガス焚き吸収式・GHP空調機の採用 断熱施工 32
オフィス機器の節電対策 運用 パソコンの省エネモード設定 ☑ パソコンの画面の明るさを一段落とす □ ノートパソコンはできるだけピーク時間帯はバッテリーを使用 ピーク時間帯はコピー、シュレッダー、プロジェクタの使用を控える 小改善 ブラウン管型モニターを液晶型モニターに更新 リニューアル パソコン・サーバーを省エネ型に更新 サーバーを外部に移管 33
OA機器の省エネ設定他 <OA機器の節電・省エネ> デスクトップPC ノートPC ・スリープモードの設定 自動照度調整設定付に ・画面照度を一段落とす 自動照度調整設定付に ・スリープモードの設定 ・画面照度を一段落とす ・ピーク時間帯はバッテリーのみに コピー機 シュレッダー ・省エネ設定に ・ピーク時間帯の使用を避ける ・ピーク時間帯の使用を避ける
<OA機器の節電・省エネ> ノートパソコンの電力負荷 ノートパソコン充電+使用中 ノートパソコン充電中
<OA機器の節電・省エネ> パソコンモニターの明るさ調整 明るさ設定=26 30W 明るさ設定=11 21W 明るさ設定=5 15W
自動販売機の節電設定(ピークシフト) 夜間の間に冷却し、昼間は保温だけで販売
オフィスのごみ削減
ゼロエミッションへの取組 ~オフィスの非ごみ3原則~ 持ち込まない ごみとなるものは持ち込まない ごみを発生させない 発生させない 発生した廃棄物を徹底的に 再使用・再生利用等により 廃棄物として持ち出さない 持ち出さない
持ち込まない活動 包装の簡易化 Myバッグ運動 My弁当・水筒・箸運動 通い箱の利用 カタログ・説明書等はwebで 申請・報告・届出等の電子化 納品書のメールでの受信 ・
発生させない活動 コピーミスをしない プロジェクタの利用 ファイルの共有化 ペーパーレス化 Faxの電子化 コピー用紙の繰り返し使用 エアジェットタオルの採用 ・
ごみとして持ち出さない活動 分別の徹底 再使用 再生利用 再生利用先の開拓 ・
オフィスの用紙は使用後、約1週間以内に約90%が廃棄 オフィス内用紙のゆくえ オフィスの用紙は使用後、約1週間以内に約90%が廃棄 印刷 配布 (紙・電子) 分別 回収 保管 廃棄 約1週間以内に約90%が廃棄
業務改善による環境負荷低減 業務改善テーマ 省エネ 省資源 廃棄物削減 帳票簡素化 △ ◎ ○ 帳票の廃止 ・ 各種データ収集方法の改善 ・ 各種データ収集方法の改善 TV会議システムによる会議の効率化 旅費清算システムの導入 電子決裁システムの導入 庁内回覧システムの導入
改善活動=環境負荷低減 ミス削減 コストダウン 効率UP 省エネ 時間短縮 能率UP 廃棄物削減 仕事の質改善 資材削減 提案活動 節水 イメージアップ 3S活動
業務改善活動(例) ~1枚ベスト運動~ テーマ 定時退庁の推進 ねらい 必要な報告書を絞り、1報告1枚に集約し、仕事を平準化する。 課題 現状 改善策 ・残業時間が多い ・仕事が偏る ・報告書が多い ・作成時間が短い ・人の仕事は手伝えない ・報告事項の仕分け ・帳票の簡素化 (1報告1枚) ・仕事の分担化
3S・5S活動で仕事を効率化 5S 目に見える効果 経営効果 効果の出る指標 整理 ほしいものがすぐ見つかる 仕事の効率が良くなる ・残業時間数 モノを動かす作業が減る 発送ミスが減る クレーム減少 →信頼性の向上 ・苦情数 ・待ち時間数 整頓 書類がすぐに見つかる 在庫数が一目でわかる 在庫の回転が良くなる ・不良在庫数 ・在庫回転率 ・在庫数 過剰な発注がなくなる 清掃 働く人の気持ちもきれい 職員のモチベーションが高まる ・離職率 ・職員満足度 ・庁舎見学者数 ・改善提案件数 清潔 躾 会社に誇りを持つ
3S活動で業務の効率化 欲しいものがすぐ見つかる 探す手間が省ける 余分なものを購入しなくて済む <参考> 中小企業の例(山田製作所)
改善の前の写真を掲示し、改善後にその写真を掲示 3S活動の実践(富士製作所) ファイリング 工具置き場 自転車置き場の線引き 掃除用具置き場 改善の前の写真を掲示し、改善後にその写真を掲示
節電・省エネ事例紹介(参考)
空調の省エネ
事業所の節電・省エネポイント 空調編(1) <空調の節電・省エネ> 項 目 内 容 ☑ 適正温度に管理 管理温度および管理担当者を決める 事業所の節電・省エネポイント 空調編(1) 項 目 内 容 ☑ 適正温度に管理 管理温度および管理担当者を決める (国の奨励温度:冷房=28℃以上 暖房=20℃以下) □ 窓からの直射防止 直射が差し込まないようにブラインドやカーテンを取付ける 遮断フィルムを張り付ける 二層ガラスの採用 窓ガラスや扉のガラスは二層ガラスを採用する 建物・設備の遮熱・断熱施工 熱ロスを防止するため天井、壁、床下など断熱施工を行う 屋根の塗装には熱線遮断塗料を採用する 設備からの熱ロス防止 換気の熱ロス防止 CO2濃度1000ppm以下の範囲で換気量を抑制する 熱交換型換気扇を採用する 外気の導入 中間期など外気で空調できる場合は外気の導入を行う 体感温度を下げる工夫 扇風機との併用で冷房温度を上げる(風速1mで約1℃体感温度が下がる)
事業所の節電・省エネポイント 空調編(2) <空調の節電・省エネ> 項 目 内 容 ☑ デマンドコントロールによるピークカット 事業所の節電・省エネポイント 空調編(2) 項 目 内 容 ☑ デマンドコントロールによるピークカット 短時間のコンプレッサー停止により稼働時間を短縮 (ファンは運転) □ 節電設定 リモコンによるピークカット設定 制御回路変更により最大出力や冷媒温度を抑制 屋外機の遮熱・冷却 屋外機に日よけを取り付ける 屋外機に水を噴霧する(5~10%削減) 水の潜熱利用型空調 水の潜熱を利用した冷風装置を採用する タイマーによる自動停止の組込 夜間、休日等の消し忘れを防止するためにウィークリータイマーを組み込む ゾーニングによる適正な空調 ゾーン毎の管理温度を決め、きめ細かな温度設定を行う レイアウトの見直しによる空調の効率化 全体空調から局所空調にするため空調が必要な設備、原料などを集中化する 空調容積の縮小 天井を下げる 間仕切で空調対象空間を小さくする 空調設備のメンテナンス実施 凝縮器のスケールを定期的に掃除する 除塵フィルターを定期的に掃除する
ブラインドの利用 太陽 太陽 100% 100% 18% 51% 外側にブラインド 内側にブラインド 約1/3に <空調> アルミスクリーン 遮光率83% 100% 100% 18% 51% 外側にブラインド 内側にブラインド 約1/3に 54 54
<空調> 緑のカーテン 窓を60%緑のカーテンで覆うと遮光率約80% 一般的な窓ガラスの遮光率15%
照明の省エネ
事業所の節電・省エネポイント 照明編(1) 照明の効率化 <照明> 方 法 リフォームのポイント ☑ 白熱灯から蛍光灯に変更 事業所の節電・省エネポイント 照明編(1) 方 法 リフォームのポイント ☑ 白熱灯から蛍光灯に変更 白熱灯を蛍光灯に変更する(約70%省エネ) □ 照明器具の位置の変更 照度は距離の二乗に反比例するので位置を下げる 照明器具の清掃 球、反射器具などの汚れを清掃する( 1年-2年も清掃しないと明るさが20%から40% ダウン) 自然採光の取り入れ 天窓や高窓など自然採光を行う(この場合熱線カットや断熱の配慮を行う) 太陽光直射 100,000lx うす曇り 30,000~70,000lx 日 陰 10,000~20,000lx 適正照度に変更 明る過ぎるところはワット数を落とすか間引く 高効率型蛍光灯の採用 従来型の蛍光灯をHf型に変更する(20%省エネ) 水銀灯をメタルハライド型に セラミックメタルハライド型で変更で約50%の省エネ キャノピースイッチの取付 蛍光灯を個々に消灯できるようにスイッチを取付 デイライトスイッチの取付 明るくなると消灯する自動点灯スイッチを取り付け、消し忘れを防止する
事業所の節電・省エネポイント 照明編(2) 照明の効率化 <照明> 方 法 リフォームのポイント ☑ 部屋を明るい色に変更 事業所の節電・省エネポイント 照明編(2) 方 法 リフォームのポイント ☑ 部屋を明るい色に変更 天井や壁を明るい色に変更する (反射率:白ペンキ=70% コンクリート=30%) □ キャノピースイッチの取付 蛍光灯を個々に消灯できるようにスイッチを取付 自動照度調整付照明器具の採用 自然採光で明るい場合は自動的に照度を落とす回路付照明器具を使う 照明器具の反射傘取付 30%から40%器具数削減、30%照度アップ 自動検知式照明器具の採用 人センサー、明るさセンサー付き照明器具を使う タイマーによる自動消灯 消し忘れ防止のためにタイマーなどを組み込む レイアウトの見直による局所照度の採用 全体照明から局所照明にするためテーブルや机など配置を変更する(残業時、休日出勤時) ゾーニングによる無駄な点灯防止 必要な場所だけ点灯できるように区画を分けたスイッチ回路にする スイッチに区画を表示し無駄な照明をつけない 残業、休出時は1箇所で仕事をする
個別スイッチで消灯 25円/kWh 40W2灯器具 8時間/日 25日/月 1年間 25×(0.04×2)×8×25×12=4,800円 <照明> 個別スイッチで消灯 1個約300円 上島珈琲貿易 25円/kWh 40W2灯器具 8時間/日 25日/月 1年間 25×(0.04×2)×8×25×12=4,800円
照明器具の位置下げ <照明> 照度は距離の二乗に反比例 1/2にして4倍に 4m→3mで照度が約1.8倍に 1m 4m 3m 400Lx→711Lx 作業机 60
<照明> 照明の省エネ ~ハロゲン灯をLED灯に~ 1年で回収 61
電球→蛍光灯→LED 時間 60w 40000 1/5 20000 13w 1/8 1/5 7.5w 1/40 8000 1000 電球 <照明> 電球→蛍光灯→LED 時間 60w 40000 1/5 20000 13w 1/8 1/5 7.5w 1/40 8000 1000 電球 蛍光灯 LED LED 蛍光灯 電球 消費電力電球60W相当 寿命 62 62
まとめ 地球温暖化の緩和と適応は最重要課題 自治体の率先垂範が求められている 同時に地域の環境負荷低減も重要な役割 日ごろの職場における取り組みと施策における環境配慮で環境先進都市を