糖尿病対策の啓発スライド (日本糖尿病学会: 「健康日本21」の糖尿病対策検討委員会作成)
日本糖尿病対策推進会議 設立経過
日本糖尿病対策推進会議の設立経緯 ・ 2004.1.12: 厚生労働省から「健康日本21」の糖尿病対策を 糖尿病学会で検討して欲しい旨の依頼。 ・ 2004.2.21: 学会にて第1回「健康日本21」の糖尿病対策 検討委員会開催。 ・ 2004.3.2: 厚生労働省で健康担当参事官と糖尿病学会が 意見交換し、医師会との共同作業が望ましい、とのことで 日本医師会に打診することになった。 ・ 2004.7. 1:第1回糖尿病対策発起人会準備会開催。 医師会・糖尿病学会・厚生労働省の3者による準備会。
・2005.2.9:全国糖尿病対策推進会議第1回総会開催。 日本医師会、糖尿病学会、糖尿病協会の3団体。 ・2007.8.8:日本歯科医師会が参加。 ・2008.2.27:健康保険組合連合会、国民健康保険 中央会が参加。
1)かかりつけ医機能の充実と病院と診療所の連携の推進 都道府県における糖尿病対策推進会議 厚労省 県厚生部 協力 県医師会 県歯科医師会 糖尿病協会 糖尿病学会 連携 連携 療養指導士 看護師・管理栄養士など 非専門医 患者会 専門医 専門医 1)かかりつけ医機能の充実と病院と診療所の連携の推進 2)受診勧奨と事後指導の充実 3)糖尿病治療成績の向上
何れか有 無 糖尿病の臨床診断フロー 糖尿病 糖尿病型 再検査 糖尿病型 糖尿病型 空腹時血糖値 ≧126 mg/dL OGTT2時間値 随時血糖値 ≧200 mg/dL 糖尿病型 何れか有 ①糖尿病症状(口渇,多飲,多尿,体重減少) ②HbA1c≧6.5% ③糖尿病網膜症 無 空腹時血糖値 ≧126 mg/dL OGTT2時間値 ≧200 mg/dL 随時血糖値 ≧200 mg/dL 再検査 何れも満足しない 糖尿病型 糖尿病 糖尿病型
糖尿病の初診時における問診で聞くべき項目 ・自覚症状 (口渇、体重減少、多尿) ・20歳時の体重 ・過去の最大体重 ・糖尿病の家族歴 ・高血圧の既往・降圧薬の内服 ・巨大児の出産歴 ・妊娠中の尿糖陽性 ・外食が多い ・運動習慣
糖尿病対策推進会議が 配布した問診に関する パンフレット 「健康日本21」の糖尿病対策検討委員会作成
糖尿病になりやすい人 境界型といわれたことがある人 肥満 高血圧 血縁に糖尿病のいる人 運動不足 40歳以上 妊娠糖尿病・巨大児出産の経験者
血糖コントロールの指標と評価 コントールの評価とその範囲 指標 優 良 可 不十分 不良 (日本糖尿病学会, 2004) HbA1c (%) 不可 不十分 不良 HbA1c (%) 5.8未満 5.8〜6.5未満 6.5〜7.0未満 7.0〜8.0未満 8.0以上 6.5〜8.0未満 空腹時 血糖値 (mg/dl) 80〜110未満 110〜130未満 130〜160未満 160以上 食後2時間 血糖値 (mg/dl) 80〜140未満 140〜180未満 180〜220未満 220以上 妊娠中はHbA1c 5.8%未満、空腹時血糖値 100 mg/dl未満、食後2時間血糖値 120 mg/dl未満で 低血糖なしを目標
糖尿病が増え続けています 日本の推定糖尿病患者数(厚生労働省) 1997年 2002年 2007年 1997年 2002年 2007年 糖尿病が強く疑われる人 690 万人 740 万人 820 万人 糖尿病を否定できない人 680 万人 880 万人 1,050 万人 合 計 1,370 万人 1,620 万人 1,870 万人
糖尿病が増えた結果 網膜症は中途失明原因の第2位(年間 約3,000人) 腎症は新規血液透析原因の第1位(年間15,000人以上) 足壊疽は非外傷性下肢切断原因の第1位(年間 約3,000人) 糖尿病があると心筋梗塞や脳硬塞の発症率が約3倍 糖尿病関連医療費は総医療費32兆円の約10%
糖尿病発症の予防のために 腹八分目に食べて: 脂肪をひかえめ 多様な食品をバランスよく もっと歩いて: 1日10分間多く 男性9,200歩、女性8,300歩以上を目標に 肥満を減らそう: 自分の適正体重を知りましょう
血糖・血圧・コレステロールの改善と禁煙を 糖尿病合併症を進行させないために 血糖・血圧・コレステロールの改善と禁煙を ABCDが大切です A1c : HbA1c 6.5%未満 Blood pressure : 血圧 130/80 mmHg未満 Cholesterol : LDL-C 120 mg/dl未満 Don’t smoke : 禁煙