計画研究ク 重力波天文台用高性能光源の開発

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計画研究ク 重力波天文台用高性能光源の開発 東大新領域 三尾典克 第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学

第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学 研究項目 100W Laserの開発 干渉計光源用100W連続単一周波数発振レーザーの実現 基本構成の確立 技術的な問題点の洗い出しとその解決法 干渉計光源としての特性評価 第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学

第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学 研究方針 100W Laser 注入同期方式で実現する 問題点 単一周波数発振で100Wが得られた事はない=>10W程度の装置が実用化 複数の注入同期システムは複雑=>単純化したい 第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学

第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学 注入同期 小出力の安定なレーザー(マスターレーザー)の光を使って大出力レーザーを単一周波数発振させる技術 第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学

第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学 エンドポンプ方式リングレーザー: 10W 出力 第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学

第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学 Advanced LIGO用システム 出力200Wを目指す 第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学

第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学 LZHの現状(2004年2月) 2段階の注入同期 87W出力の 単一周波数発振 第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学

第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学 注入同期システム マスターレザー:2W NPRO 市販されているもの スレーブレーザー:100W リングレーザー レーザーモジュール:三菱電機で開発 共振器と制御系の開発:東大 第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学

第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学 レーザーモジュール(三菱電機) Diffusive reflector +LD Two rods and rotator 第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学

第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学 直線共振器のレーザー レーザーモジュールの特性評価 Convex mirrors (Curvature: 20cm) R=85% Output coupler P =60 W and M2 =1.12 第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学

第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学 出力特性ー縦モード Scanning Fabry-Perot干渉計で測定 複数の縦モード 発振を確認 モードの状態が 時間的に変化 第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学

第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学 スレーブレーザー リング共振器の構成ー2つのモジュール 第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学

第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学 発振出力特性 双方向発振で121Wを達成 第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学

第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学 注入同期実験 2WのNPROをマスターに注入同期 Analysis Master Slave 第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学

第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学 発振特性ー周波数 単一周波数発振を確認 @ 101W 注入同期なし 注入同期あり 単一周波数 発振を実現 第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学

第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学 出力特性-パワー 2時間程度同期を維持 出力: 101 ± 0.7W 若干のドリフトが 見られる レーザー共振器の 温度変化による 第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学

第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学 出力特性ー空間モード M 2測定 @ 85W: M 2x = 1.10 M 2y = 1.13 TEM00発振 第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学

第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学 出力特性ー強度雑音 出力の相対強度雑音 直線共振器と同程度の雑音 NPROに比べると 約100倍大きい 第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学

第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学 まとめ 次世代干渉計に必要とされる100Wを超える出力を持つ単一周波数レーザーの開発に成功した。 空間モードはほぼ理想的なTEM00モードとなっている。 強度雑音の評価によると、NPROの約100倍であった。 LCGT設計に必要な基礎データが得られた。 第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学

第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学 LCGTの光源システム 要求出力:150W 100W発振器 +増幅器の構成 第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学

第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学 今後の研究課題 大出力レーザーの周波数・強度制御の実験を行う必要がある。 光制御に必要な素子の開発 光学結晶 光検出器 制御法の研究 励起LD電流制御法による強度安定化(尾関:ポスター) 第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学

第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学 励起LD電流制御による安定化 電流引き込みによる高速制御 第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学

第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学 別の方式:ファイバーアンプ 公募研究 武者@電通大 単一周波数 出力:10W 第4回TAMAシンポジウム(2005年2月16日-19日)@大阪市立大学