A mathematical model of  the  debris network design problems after a large disaster これから,デブリの管理についての先行研究と、付随していたツールについて紹介したいと思います. 東京海洋大学  外松優章  中村麗音.

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A mathematical model of  the  debris network design problems after a large disaster これから,デブリの管理についての先行研究と、付随していたツールについて紹介したいと思います. 東京海洋大学  外松優章  中村麗音

概要 デブリについて 災害発生前後におけるデブリ管理について 先行研究のツールの紹介 定式化についての説明 本プレゼンテーションの概要です. まず初めにデブリについて簡単に説明をします. そしてその後に先行研究について説明をし, 災害発生前後におけるデブリの管理の流れについて説明をし, 最後に先行研究で書かれたデブリ管理に関する定式化について説明をしたいと思います.

概要 デブリについて 災害発生前後におけるデブリ管理について 先行研究のツールの紹介 定式化についての説明 では,デブリについて説明したいと思います.

デブリとは 災害によって発生する廃棄物 コンクリート,レンガ, 材木,倒木,植え込み, 家具,工業薬品,車, 道路,土砂など そもそもデブリとは,災害によって発生する廃棄物の総称を指します. 例えば画像にうつっているようなものです. 種類としてはコンクリート,レンガ,材木といった建築材料や 倒木,大きな木の枝,植え込みといった植物, 家具,白物家電といった家庭廃棄物, 工業薬品などの有害廃棄物, 車,道路基盤,土砂といった瓦礫などがあります.

デブリの影響 迅速な処理が求められる 災害対応に携わる輸送,捜索, 救助,避難の維持の困難 化学物質や水資源の汚染 デブリの管理が重要視されているのには理由があり,デブリによる悪影響が大きいからです. 短期的には,災害対応に携わる輸送,捜索,救助,避難の維持を困難にします. 長期的には,化学物質や水資源の汚染などで人の健康や環境への悪影響を及ぼします. なので,迅速なデブリの収集、処分が求められています 迅速な処理が求められる

先行研究の紹介 A decision-support tool for post-disaster debris (Procedia Engineering (2015)) URL:http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S187770581501022X Excelベースのデブリ管理システム(無償でダウンロード可) http://www.debrismanagement.gatech.edu/ マイアミのハリケーン被害,トリニダードの地震被害の事例を想定したデータ有 次に、次から説明する先行研究についての概要です. A decision-support tool for post-disaster debris operations ジョージア工科大学が発表し,アンプルで書かれたソースコードと、計算結果などのツールもインターネット上で公開されています. マイアミのハリケーン被害と,トリニダードの地震被害に関して被害が想定されて計算されたデータが入っています.

概要 デブリについて 災害発生前後におけるデブリ管理について 先行研究のツールの紹介 定式化ついての説明 本プレゼンテーションの概要です. まず初めにデブリについて簡単に説明をします. そしてその後に先行研究について説明をし, 災害発生前後におけるデブリの管理の流れについて説明をし, 最後に先行研究で書かれたデブリ管理に関する定式化について説明をしたいと思います.

災害発生前後におけるデブリ管理の流れ 災害前 災害発生後 復旧 発生するデブリを予測 デブリ収集方法の計画 デブリ管理場所の計画 生成したデブリの計算 求められている資源の計算 デブリの清掃 復旧 デブリの収集 デブリの輸送 一時的な処理場の設置 デブリの処理,処分 デブリのリサイクル 災害発生前後におけるデブリの管理の大まかな流れです. まず災害前に,災害によって発生するデブリの数量,種類,場所などを予測し,それに伴う収集方法の計画,処理場や処分場といった管理場所の計画をします. 実際に災害が発生した後には,生成したデブリの数量を計算し, 売却できるデブリがあれば需要のあるデブリの資源の計算,そしてデブリが発生した場所の清掃をします. 復旧時にはデブリの収集,輸送であったり,焼却場などといった一時的な処理場の設置,そして実際に処理処分,後はリサイクルなどがあります.

収集 処理 処分 災害発生後におけるデブリ処理の流れ デブリ 処理場 売却 埋立地 収集地点 処理場 処分場 輸送 輸送 以上を踏まえて、災害発生後のデブリ処理について詳しくみていきたいと思います. 大まかには図の通りで まず、デブリ発生地点においてデブリを収集します. 次に,設置された処理場に輸送をし,処理場で粉砕などの処理を行います. 最後に売却上や埋立地に輸送をし,売却や,埋め立てるなどの処分を行います. この後にexcelの説明 収集地点 処理場 処分場

概要 デブリについて 災害発生前後におけるデブリ管理について 先行研究のツールの紹介 定式化についての説明 続いて先行研究のツールについて紹介したいと思います.

ツールの使い方 Mainタブを開く Step 1:DataCenterシートを開き入力しデータを完成させる Step 1.1: シート"Param"にデータを入力する  Step 1.2: シート"I"にデブリに関するデータを入力する  Step 1.3: シート"J"に場所に関するデータを入力する  Step 1.4: シート"K"に処理に関するデータを入力する  Step 1.5: シート"L"に処理能力に関するデータを入力する  Step 1.6: シート"Q"に収集方法に関するデータを入力する  Step 1.7: シート"T"に時間に関するデータを入力する

ツールの使い方 Step 1.8: シート"IIK"にデブリ処理に関するデータを入力する Step 1.9: シート"IIQ"に収集方法に関するデータを入力する Step 1.10: シート"IJ"に災害によるデブリの発生量に関するデータを入力する Step 1.11: シート"IKO"にデブリ処理に関するデータを入力する Step 1.12: シート“JJ”に地点間の距離に関するデータを入力する を押すことで自動で入力される Step 1.13: シート"IQ"に収集方法に関するデータを入力する Step 1.14: シート"KL"にデブリ処理に関するデータを入力する Step 1.15: を押して 計算上必要なデータの値を0として入力する Step 1.16: を押しデータに不備がないかを確認する

ツールの使い方 Mainタブに戻る Step 2: を押しモデルファイルを生成する Step 3: を押しデータファイルを生成する Step 4: を押しソルバーで求解する Step 5: を押し解を入力させる Step 2~5は を押すことでまとめて実行できる Step 6:SolutionCenterシートで解を確認する Step 7:Mapシートで解を確認する

ツールの実行例 MiamiDadeProject 処分終了時間上限を半年後にした場合 このモデルでは全てのデブリを処分し終わるまでに少なくとも 2年はかかることが分かる。 処分終了時間上限を2年後にした場合

概要 デブリについて 災害発生前後におけるデブリ管理について 先行研究のツールの紹介 定式化についての説明

集合 デブリ 売却 処理場 埋立地 続いて,集合についての説明です. 大まかにはIがデブリ,Jが場所,Kが処理方法,Lが処理能力のレベル,Qが収集方法を表しています. \begin{description} \item[$I^C$:]輸送する前に収集しなければならないデブリ \item[$I^T$:]すでに収集され輸送できるデブリ \item[$I^{NR}$:]売却できないデブリ $I^{NR}\subset I^T$ \item[$J^D$:]デブリがもともとある場所 \item[$J^P$:]処理場や埋立地がある場所 \item[$K$:]処理 $k=1$:未処理または保管 \item[$L$:]処理能力のレベル \item[$Q$:]収集方法 \end{description}

集合(時間) 収集 輸送 処理 輸送 処理 輸送 処理 輸送 処理 輸送 処理 輸送 次に時間軸に関しての集合です. この定式ではBとP、2種類の時間軸があり 図のようにBの中にpが内包されている形となっています. 時間と行われる行動は,図のような流れとなっております. Bは,論文中では名言されていませんが,週や月などの期間,pは各Bごとに存在しており,処理の進捗状況によってフェーズの値が変化します. それぞれのフェーズで処理が行われ、処理の後には同じフェーズ内にて必ず輸送が発生しています. ちなみにb=0の時は処理は行われず,収集と輸送のみが行われます. 収集は,b=1以降でも継続して行うことが可能です. \begin{description} \item[$\{1,...,B\}:set\ of\ time\ periods$] \item[$\{1,...,P\}:set\ of\ phases\\\ that\ determine$] \item[$\hspace{45}\ the\ order\ in\ which\ processes\ are\ applied$] \end{description}

パラメータ 次にパラメータについての説明です. パラメータの隣にある説明の通りです. \begin{description} \item[$a_i$:]デブリの密度 $(ton/yard^3)$ \item[$ApplicableProcess(i,k,p)$:]フェイズ$p$で処理$k$をデブリ$i$に適用できれば$1$ \item[$\hat{b}_{kl}$:]処理能力$l$で処理$k$が可能な期間 \item[$B^{disposal}_j$:]場所$j$における合計の処分容量$(yard^3)$ \item[$c^{site}_j$:]場所$j$で処理場を開設(または閉設)するコスト(\$) \item[$c^{FixedProcess}_{jkl}$:]場所$j$にて処理能力$l$で処理$k$できるようにするコスト$(\$ /ton)$ \item[$c^{collection}_{ijq}$:]場所$j$にて収集方法$q$でデブリ$i$を収集するコスト$(\$ /ton)$ \item[$c^{transport}_{ijj'}$:]場所$j$から$j'$にデブリ$i$を輸送するコスト$(\$ /ton)$ \item[$c^{process}_{ik}$:]処理$k$でデブリ$i$を処理するコスト$(\$ /ton)$ \item[$c^{disposal}_{ij}$:]場所$j$にてデブリ$i$を処分するコスト$(\$ /ton)$ \item[$c^{transportEnv}_{ijj'}$:]場所$j$から$j'$にデブリ$i$を輸送する環境コスト$(\$ /ton)$ \item[$c^{processEnv}_{ik}$:]処理$k$でデブリ$i$を処理する環境コスト$(\$ /ton)$ \item[$c^{disposalEnv}_{ij}$:]場所$j$にてデブリ$i$を処分する環境コスト$(\$ /ton)$ \end{description}

パラメータ Kは空間容量です. Kjsiteでは,処理場の空間容量を定めており 2つめのKklprocessでは,処理に使われる空間容量を定めています. \begin{itemize*} \item{$K^{site}_j$}:\text{場所$j(\in J^P)$の処理場が開設していたとき利用可能な空間容量$(feet^2)$} \item{$K_{kl}^{process}$}:\text{処理能力$l$で処理$k$可能なときに使っている空間容量$(feet^2)$} \item{$m_{ij}$}:\text{場所$j$にあるデブリ$i$の初期量$(ton)$} \item{$M^{\theta}$}:\text{基準$\theta$の上限$(\theta \in \{FC,CT,DT,DL,EC\})$} \item\hspace{15}\text{$FC$:財務コスト$(\$)$,$CT$:収集期間$(days)$,$DT$:処分時間$(days)$,} \item\hspace{15}\text{$DL$:処分したデブリが埋め立て地を占める容量$(yard^3)$,$EC$:環境コスト$(\$)$} \item{$m^{DR}$}:\text{デブリをリサイクル,リユースして得る収入の下限$(\$)$} \item{$\gamma_{ij}^{revenue}$}:\text{場所$j$でデブリ$i$を売却して得る収入$(\$/ton)$} \item\text{TotalInitialDebris:$m_{ij}(\forall i,j)$の和} \item{$T_b$}:時間軸の始点から期間$b$が始まるまでの期間$(days)$ \end{itemize*}

パラメータ 次もパラメータです. x,yはそれぞれ最小、最大値 ガンマーはデブリiプライムに処理kしたときに得られるデブリiの割合で 例えば焼却処理をした際に,デブリの残りと灰といった形です タウは時間を表しています \begin{description} \item{$\underline{x},\overline{x}$}:\text{設置できる処理場の数の最小,最大} \item{$\underline{y}_k,\overline{y}^k$}:\text{処理$k$できる場所の数の最小,最大} \item{$\gamma_{i'ik}^P$}:\text{デブリ$i'$に処理$k$したとき得られるデブリ$i$の割合} \item{$\gamma_{i'iq}^C$}:\text{方法$q$でデブリ$i'$を収集したとき得られるデブリ$i$の割合} \item{$\tau^{collection}_{ijq}$}:\text{場所$j(\in J^D)$にて方法$q$でデブリ$i(\in I^C)$を収集する時間$(days/ton)$} \item{$\tau^{transport}_{ijj'}$}:\text{場所$j$から$j'$にデブリ$i(\in I^T)$を輸送する時間$(days/ton)$} \item{$\tau^{process}_{ikl}$}:\text{処理能力$l$の処理$k$でデブリ$i$を処理する時間$(days/ton)$} \item{$\rho^{\theta}$}:\text{目的関数における基準$\theta$のウエイト} \item\hspace{15}\text{$FC$:財務コスト$(\$)$,$CT$:収集期間$(days)$,$DT$:処分時間$(days)$,} \item\hspace{15}\text{$DL$:処分したデブリが埋め立て地を占める容量$(yard^3)$,$EC$:環境コスト$(\$)$,} \item\hspace{15}\text{$DR$:デブリを売却することで得る利益$(\$)$} \end{description}

変数 売却 デブリ 処理場 埋立地 輸送量 輸送量 処分量 収集量 処理量 売却量 次に変数についての説明です. プサイが場所jにて方法qでデブリiを収集した量 パイが期間bのフェイズpに場所jにて処理能力lの処理kでデブリを処理する量 ラムダが場所jにてデブリiを売却した量 ミューが場所jでデブリiを処分した量となっています. 間のシータゼロ、シータは輸送量を表しています. シータに関してはまた後程説明します. X、yはバイナリ変数で、それぞれ処理場が開設していたら1,処理可能なら1です. \begin{itemize*} \item{$x_j$}:\text{場所$j (\in J^P)$に処理場が開設していれば$1$,いなければ$0$} \item{$y_{jkl$}:\text{場所$j(\in J^P)$にて処理能力$l$で処理$k$可能なら1,不可能なら$0$} \item{$\psi_{ijq}$}:\text{場所$j(\in J^D)$にて方法$q$でデブリ$i\in I^C$を収集した量$(ton)$} \item{$\theta_{ijj'}^0$}:\text{収集後に場所$j(\in J^D)$から$j'(\in J^P)$に輸送するデブリ$i(\in I^T)$の量$(ton)$} \item{$\theta_{ijj'bp}$}:\text{期間$b$のフェイズ$p$に場所$j(\in J^P)$から$j'(\in J^P)$に輸送するデブリ$i(\in I^T)$の量$(ton)$} \item{$\pi_{ijklbp}$}:\text{期間$b$のフェイズ$p$に場所$j(\in J^P)$にて処理能力$l$の処理$k$でデブリ$i(\in I^T)$を処理する量$(ton)$} \item{$\lambda_{ij}$}:\text{場所$j(\in J^P)$にてデブリ$i(\in I^T)$を売却した量$(ton)$} \item{$\mu_{ij}$}:\text{場所$j(\in J^P)$でデブリ$i(\in I^T)$を処分した量$(ton)$} \end{itemize*}

定式化 次に定式化についての説明です. この先行研究では制約式などを含めると30式近くあります. おおまかな説明は式の右に書いてある日本語の通りなので,口頭で補足説明をしたいと思います. 目的関数はこのようになっております. 財務コスト、収集フェーズの期間,デブリを処分するまでの時間,処分したデブリに使われる空間容量,環境へのコストの和からデブリの売却による収入を引いたものとなっております. #マイアミ、トリニダードではまんなかの4つは考慮されてない \begin{itemize*} \item{$FinansialCost$}:\text{財務コスト}(\$) \item{$CollectionTime$}:\text{収集フェーズの期間} \item{$DisposalTime$}:\text{全てのデブリを処分するまでの時間}(days) \item{$DebrisLandfilled$}:\text{処分したデブリによって使われる容量}(yard^3)\\ \item{$EnvironmentalCost$}:\text{環境に対する影響を伴う活動へのペナルティコスト}(\$) \item{$DebrisRevenue$}:\text{売却したデブリによって得る収入}(\$) \end{itemize*}

定義式 (1)FinancialCostの定義式 処理場の開設にかかる固定費 デブリ収集費用 デブリ輸送費用(収集してすぐ) 7番目の式までは目的関数の各項についての定義と制約についてです. こちらは金融コストの定義式です. 1行目が処理場の開設にかかる固定費と,処理にかかる固定費 2行目がデブリ収集費用の和 3行目が最初のデブリ輸送費用の和 4行目が期間b,フェーズpにおけるデブリ輸送費用の和 5行目がデブリ処理費用の和 6行円がデブリ処分費用の和です デブリ輸送費用(期間b,フェーズpにおける) デブリ処理費用(期間b,フェーズpにおける) デブリ処分費用 (1)

定義式 (2)CollectionTimeの定義式 収集時間と収集後の輸送時 間の合計 (3)DisposalTimeの定義式  収集時間と収集後の輸送時  間の合計 (3)DisposalTimeの定義式 (4)DisposalTimeの定義式  すべてのデブリを処分するまで にかかった時間の下限を定める (2)は収集時間の定義式です 収集の時間と収集後の輸送にかかる時間の合計です (3),(4)は処理時間の定義式で,処分にかかった時間の下限を定めています (3) (4)

定義式 (5)DebrisLandfilledの定義式 (6)EnvironmentalCostの定義式 (7)DebrisRevenueの定義式 デブリの埋立地の体積は数量と密度から 求まる 環境コストは,輸送にかかる環境コストと 処理にかかる環境コスト,処分にかかる環 境コストの和 デブリによる収入は売却収入による (5) (6) (5)は、デブリの埋立地の定義式です. デブリの埋立地の体積は、数量と密度から求めています (6)は環境コストの定義式で, 環境コストは、輸送、処理、処分それぞれにかかる環境コストの和です (7)はデブリによる収入の定義式です. デブリによる収入は売却による収入のみ定めています (7)

制約式 (8) (8)利用できる処理場の数の制約式 (9)それぞれの処理が可能な場所の数 の制約式 (10)処理の数が処理場の数以下にな るようにするための制約式 (11)処理の空間容量が処理場の空間 容量以下になるようにするための制 約式 (9) 次に16番目の式までが変数,パラメータについての制約式です (8)は処理場について (9)は,処理が可能な場所の数についての制約式 (10)は、処理の数が処理場以下になるための制約式 (11)は、処理に必要な空間容量が処理場の空間容量以下になるようにするための制約式です (10) (11)

制約式 (12) (12)処理能力がなければ処理できないように する制約式 (13)処理が不可能な期間には処理できないよ うにする制約式 (14)処理する時間が1期間よりも短くなるよ うにする制約式 (15)デブリを売却するのに処理場が開いてい る状態にする制約式 (16)デブリの体積の容量制約式 (13) (12)は処理能力がなければ処理できないようにする制約 (13)は処理ができない期間には処理できないようにする制約 (14)は処理する期間が1期間よりは短くなるようにする制約 (15)はデブリを売却するのに処理場が開いている状態にする制約 (16)は,デブリの体積についての容量制約式 (14) (15) (16)

フロー整合条件 (17) (17)初期発生量と収集量を等しくするフロー 整合条件 (18)収集によるデブリの量と輸送量を等しく するフロー整合条件 (19)収集後の輸送量とフェーズ1の処理量を 等しくするフロー整合条件 (18) (17)からがフロー整合条件です. (17)は,発生したデブリはすべて収集するという条件のためのフロー整合条件 (18),(19)はわかり辛いので図で説明します. (19)

一致 収集するデブリの数量と 処理場に輸送される量は 一致する 処理 輸送 :収集地点 :処理場 (18) デブリの収集と輸送の関係について図で表したものがこちらです. 式は上に掲載したものとなっております. 左辺がデブリの収集量を表し,右辺が輸送量を表します. B=0において収集されたデブリ,ここではプサイは必ず処理場に輸送されるので,収集量プサイと輸送量シータゼロを等しくする条件式です. ガンマーは割合です. (19)に関しても,輸送量と,輸送した先での処理量を等しくする条件式なので同様の考えです. 一致 処理 輸送 :収集地点 :処理場

一致 収集,輸送 処理 :収集地点 :処理場 輸送するデブリの量と 次に処理するデブリの量は一致する (19) 細かいですが,(18)と(19)が表す輸送量は少し意味が異なり (19)の左辺に関しては,収集地点からの輸送量を表しており, 収集地点からの輸送はまだb=0であるため 左辺の処理量において1,1となっているのはb=1,p=1を表しており 収集,輸送 一致 処理 :収集地点 :処理場

フロー整合条件 (20) (21) (22) (23) (20)からがフロー整合条件です. 図に表すと次のようになります. \begin{document}&(20)デブリ$i'$から発生するデブリ$i$の量と\\他の処理場への輸送量を等しくする制約式\\&(21)フェーズ$p$の輸送量とフェーズ$p+1$での\\処理量を等しくする制約式\\&(22)フェーズ$P$の輸送量とフェーズ1での\\処理量を等しくする制約式\\&(23)最終期の輸送量は売却量と\\処分量の和となる式\\\end{document} (22) (23)

一致 輸送 処理 :処理場 :収集地点 (21) 処理場に輸送するデブリの量と その次のフェーズで処理するデブリの量は一致する (21)の式を図で表すとこのようになります. 先ほどの(18),(19)の説明とも似ていますが P=1での輸送量が,p=2での処理量と一致することを表します. 地点にjやj’を入れる 小さい文字でkやlを入れる 一致 処理 :収集地点 :処理場

一致 輸送 処理 :処理場 :収集地点 処理場に輸送する数量と 次フェーズで処理する数量は Bが変化しても一致する (22) (22)の式も同様に図で表すとこのようになります. 前のbにおける最終フェーズでの輸送量が,次のbにおける最初のフェーズでの処理量と一致することを表します. 一致 処理 :処理場 :収集地点

制約式 (25) (25)(1)~(6)の上限と(7)の下限を定めるための 制約式 (26){0,1}変数を定義するための制約式 (27)変数が非負になるための制約式 (25)については,スライドの下の方にも表示した,目的関数の各項それぞれにおける上限,下限を定めています. (26)はx、yを{0,1}変数として定義するための式, (27)は変数を非負とするための制約式です. (26) (27)

今後の展望 計算量を無駄に増やしている箇所がある →久保先生のロジスティクスネットワーク設計モデルを参考に 構築し直す B,Pの概念が論文中で具体的に表記されておらず,非常に曖昧 →時間軸の概念を新たに考え直す

ご清聴ありがとうございました