自閉症スペクトラム障害児と定型発達児の識別に関する音響特徴量選択の検討

Slides:



Advertisements
Similar presentations
音声翻訳における機械翻訳・音声合成の 性能評価および分析 ☆橋本佳 ,山岸順一 , William Byrne , Simon King ,徳田恵一 名工大 University of Edinburgh Cambridge University
Advertisements

特別支援教育につい て. 「今後の特別支援教育の在り方について(最終報告)」 ( 文 部科学省 答申) <特別支援教育の在り方の基本的考え方> 特別支援教育とは、従来の特殊教育の対象の障害だ けでなく、LD、ADHD、高機能自閉症を含めて 障害のある児童生徒の自立や社会参加に向けて、そ.
顔表情クラスタリングによる 映像コンテンツへのタギング
Building text features for object image classification
第5章 子どもは心をどのように理解するか?.
音響モデルを利用したシングルチャネルに よる音源方向推定
「ダブルリミテッド/ 一時的セミリンガル現象を考える」 母語・継承語・バイリンガル教育研究会 第6回研究集会 国際医療福祉大学言語聴覚学科
      特別支援学校 高等部学習指導要領 聴覚障害教育について.
音響尤度を用いた マルチスピーカ音響エコーキャンセラの検討
3-Q-29 脳性麻痺構音障害者の音声認識による情報家電操作の検討
雑音重み推定と音声 GMMを用いた雑音除去
状況の制約を用いることにより認識誤りを改善 同時に野球実況中継の構造化
ランダムプロジェクションを用いた 音声特徴量変換
神戸大学工学部 松政 宏典,滝口 哲也,有木 康雄 追手門学院大学経済学部 李 義昭 神戸大学発達科学部 中林 稔堯
3次キュムラントのバイスペクトラムと PCAによる音声区間検出
軽度発達障害の理解 中枢神経系における脳の機能障害である。 → 脳の発達の遅れ
Buried Markov Modelを用いた 構音障害者の音声認識の検討
非負値行列因子分解による 構音障害者の声質変換
サポートベクターマシン によるパターン認識
複数尤度を用いた 3次元パーティクルフィルタによる選手の追跡 IS1-39
7. 音声の認識:高度な音響モデル 7.1 実際の音響モデル 7.2 識別的学習 7.3 深層学習.
視点移動カメラにおけるカメラキャリブレーション
物体領域特徴の自動選定とマルチカーネル学習を用いた 特徴統合による一般物体認識
音高による音色変化に着目した音源同定に関する研究
Songzhu Gao, Tetsuya Takiguchi, Yasuo Ariki (Kobe University) 
雑音環境下における 非負値行列因子分解を用いた声質変換
音響伝達特性を用いた単一マイクロホンによる話者の頭部方向の推定
1-R-19 発話に不自由のある聴覚障害者の発話音声認識の検討
深層学習を用いた音声認識システム 工学部 電気電子工学科 白井研究室 T213069 林健吉.
1-P-6 パラボラ反射板を用いたアクティブマイクロフォンによる方向推定
Specmurtを利用した調波構造行列による 混合楽音解析の検討
NMF と基底モデルを用いた多重楽音解析 2-P-10 中鹿亘 ・ 滝口哲也 ・ 有木康雄 (神戸大) 概要 従来手法の問題点 提案手法
5母音の認識率(wの本数5) フレーム幅5、シフト幅2 全音素の認識率(wの本数5) フレーム幅5、シフト幅3
複数特徴量の重み付け統合による一般物体認識
1-P-25 3次キュムラントバイスペクトラム特徴とReal AdaBoostによる音声区間検出
1-Q-9 SVMとCARTの組み合わせによる AdaBoostを用いた音声区間検出
バイラテラルフィルタを用いた音声特徴量抽出 2-Q-6
構音障害者を対象とした混合正規分布モデルに基づく統計的声質変換に関する研究
顔特徴点移動量・点間距離変化量の組み合わせに基づく顔表情認識
非負値行列因子分解に基づく唇動画像からの音声生成
Number of random matrices
各会話シーン毎に、発話(音源)方向を推定
サポートベクターマシン Support Vector Machine SVM
クロスバリデーションを用いた ベイズ基準によるHMM音声合成
「ICAによる顔画像特徴量抽出とSVMを用いた表情認識」
多重ベータ混合モデルを用いた調波時間構造の モデル化による音声合成の検討
過学習を考慮した IS1-60 AAMパラメータの選択と回帰分析による 顔・視線方向同時推定 顔・視線同時推定 研究背景
AdaBoostを用いた システムへの問い合わせと雑談の判別
ブースティングとキーワードフィルタリング によるシステム要求検出
HMM音声合成における 変分ベイズ法に基づく線形回帰
距離空間ピラミッドを用いた LLCによる3次元物体認識
重みつきノルム基準によるF0周波数選択を用いた Specmurtによる多重音解析
バイラテラルフィルタによる実雑音下音声認識 のための音声特徴量抽出
1ーQー18 音声特徴量抽出のための音素部分空間統合法の検討
尤度最大化基準を用いたエコー推定に基づく 車室内音響エコーキャンセラの検討
音響伝達特性モデルを用いた シングルチャネル音源位置推定の検討 2-P-34 高島遼一,住田雄司,滝口哲也,有木康雄 (神戸大) 研究の背景
音響特徴量を用いた自閉症児と定型発達児の識別
音響伝達特性を用いたシングルチャネル音源方向推定
制約付き非負行列因子分解を用いた 音声特徴抽出の検討
多重関数を用いた調波時間スペクトル形状のモデル化による音声合成 1-P-4
モデルの微分による非線形モデルの解釈 明治大学 理工学部 応用化学科 データ化学工学研究室 金子 弘昌.
音響伝達特性を用いた単一チャネル 音源位置推定における特徴量選択の検討
1-Q-12 Buried Markov Modelを用いた構音障害者の音声認識の検討
自己縮小画像と混合ガウス分布モデルを用いた超解像
CSP係数の識別に基づく話者の 頭部方向の推定
グラフ-ベクトル変換を用いたグラフ構造表現による一般物体認識
Normalized Web Distanceを用いた音声認識の誤り訂正法 301-4in
ランダムプロジェクションを用いた音響モデルの線形変換
雑音環境下における Sparse Coding声質変換 3-P-49d
1-P-2 フィッシャー重みマップに基づく不特定話者音素認識の検討
Presentation transcript:

自閉症スペクトラム障害児と定型発達児の識別に関する音響特徴量選択の検討 1-Q-8d 自閉症スペクトラム障害児と定型発達児の識別に関する音響特徴量選択の検討 ☆石井 良,高島 遼一,滝口 哲也,有木 康雄(神戸大), 中井 靖(川崎医療短期大),高田 哲(神戸大) 研究背景・目的 自閉症 自閉症患者は全国に約36万人以上 福祉分野における情報技術の発展の重要性 早期発見、早期治療が重要             自閉症児の早期鑑別が実現 自閉症とは 先天性の脳機能障害 社会性や他者とのコミュニケーション能力に困難が生じる発達障害の一種 主な症状や特徴 対人相互反応の質的障害 意思伝達の著しい異常またはその発達の障害 活動と興味の範囲の著しい限局性 早期治療により自閉症患者の 社会的自立へつながる 提案手法 MKL-SVM 通常のSVMは、一つのベクトルに対して1種類のカーネル関数が割り当てられる システムの流れ MKL-SVMの応用による次元重みの学習 自閉症児と定型発達児の識別に有効な特徴量  を特定したい 従来の単一カーネルSVM 次元ごとに重みを学習 MKL (Multiple Kernel Learning) ・複数のサブカーネルの線形結合により新たな  カーネルを作成する手法 ・重みβは,SVM (Support Vector Machine)に  よって自動で学習される ・MKLは本来,識別に有効なカーネルを重み付  けで評価する手法 ・カーネル関数を次元ごとに定義すると,識別  に有効な次元を評価することができる openEAR MKL-SVMは、一つのベクトルに対して、複数のカーネル関数が割り当てられる 従来は感情音声認識に用いられていたToolkit 音声データから484次元の特徴量を抽出 MFCC lspFreq voiceProb _max _min _mean 通常のMKL-SVM × = 484dim ・・・ ・・・ 評価実験 実験データ 提案手法では、ベクトルの次元毎に、1種類のカーネル関数が割り当てられる 実験データ      日常会話単語 被験者(学習)    自閉症児15名(1089単語),定型発達児16名(1046単語) 被験者(テスト)    自閉症児5名(471単語),定型発達児5名(480単語) 提案手法におけるMKL-SVM 特徴量        openEARによって抽出 次元ごとの重み 識別結果 83.0 各サブカーネルの重みβは、SVMの枠組み(マージン最大化)によって 識別境界と一緒に学習される。 59.2 MKL-SVM 通常のSVM まとめと今後の課題 比較対象であるForward selectionに比べ結果が大きく改善された(23.8%) lspFreq (線スペクトル周波数)が自閉症児の識別に有効 線スペクトル周波数による識別に対する影響の究明 多量のデータを用いて実験を行う