2012年6月6日 京都大学宇宙物理学科修士二年 出口和弘

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2012年6月6日 京都大学宇宙物理学科修士二年 出口和弘 望遠鏡技術検討会 副鏡計測の要素実験報告 2012年6月6日 京都大学宇宙物理学科修士二年 出口和弘

副鏡検査方法案 研削盤にレーザー変位計を取り付け、表面走査で計測する方法を考案中。 今回:レーザー変位計の性能試験をした結果を報告

使用予定の変位計と要求仕様 キーエンスLT9010 分解能 10nm 温度ドリフトあり 要求 -傾斜面でも十分な分解能(~10nm)  -計測時間中(~6時間) 安定

クリアセラム(1200番での研削面)を傾けた状態で計測 傾斜があると分解能が悪化するかどうか確認 傾斜がある場合の分解能確認実験 クリアセラム(1200番での研削面)を傾けた状態で計測 傾斜があると分解能が悪化するかどうか確認

8°傾斜での実験結果 計測距離(um) 計測時間(sec) 傾斜があった場合の分解能変化を確認 9.7nm(RMS)で安定 傾斜なしと同程度

温度特性確認実験 ・気温=23±0.1℃ ・クリアセラム上    に配置 ・クリアセラムの  蒸着面を計測 変位計出力値と変位計温度の相関を見た

変位計出力値と温度の相関 計測距離(um) *温度計精度 0.1℃ 変位計温度(℃) 温度特性 1400nm/℃ 長期ドリフトの原因

変位計試験まとめ 実験内容 結果 分解能 8°傾斜でも十分な分解能を得られた ○ 温度特性 1400nm/℃の線形温度特性 △ 今後 変位計の温度補償により精度向上を狙う ~具体案(検討中) 変位計に金属ブロックを取り付け熱容量を増やす 熱電対温度計によってフィードバックをかける

距離センサ試験の報告 コイルから導体までの距離に反応するセンサ 導体なし(L一定)で試験 浮遊容量Cを調べた 温度特性あり  仕様と逆の温度特性  再現性試験は失敗 導体

カウントと温度の相関 カウント基準 37832 ΔT 2.5℃ Δcount 23count 1.0001 29.0℃ 2時間 0.9993 26.0℃ カウント基準 37832 ΔT 2.5℃ Δcount 23count 仕様と逆の相関

恒温槽の問題点 29.0℃ 26.0℃ 29℃→26℃→29℃で運転命令 元の温度に戻らない(±0.2℃)

センサ実験まとめ 導体なしで実験 Cのみの影響を調査 温度相関は逆センス 恒温槽の再現性が0.2℃ほどずれる     再現性実験に工夫が必要  

センサカウントと温度(導体あり) 緑:温度変化前 青:温度変化後 カウント平均 ~50792 セ ン サ カ ウ ト -3.6count/℃  ~50792 セ ン サ カ ウ ト -3.6count/℃ 20.0℃ 15.0℃ 温度

カウントと温度の相関(今回の結果) 温度変化中のデータは省いた センサカウント LCではなく Cのみの影響 29.0℃ 26.0℃ 温度

カウントと温度の相関(過去データ) 5カウント 27.0℃ 23.5℃ カウント変化量 6.5count/℃ (カウント平均37800) *センサボックスを恒温槽の中に入れている

センサの安定性 同一環境でも 安定性に差異 センサの選別が必要 5時間での安定性 0.22count(RMS) 1count=15nmとして カウント平均58686

LT9000