全電子混合基底第一原理計算法を活用したネットワーク型エネルギー絶対値算定マテリアルズ・インフォマティクス

Slides:



Advertisements
Similar presentations
Web-GIS の開発と地盤情報の 高度利用に関する共同研究について -具体的な共同研究テーマ ( 案 ) - 「地質・地盤情報協議会」・ 「 Web-GIS コンソーシアム」説明会資料 全国地質調査業会連合会・情報化委員会.
Advertisements

Na クラスターの全電子 GWΓ + Bethe-Salpeter 計算 1 横浜国立大学大学院工学府 物理情報工学専攻物理工学コース 2 アクセルリス(株) 桑原 理一 1,2 、大野 かおる 1 押山新学術領域研究会(東大武田ホール) 2013 年 7 月 8 日.
第2回応用物理学科セミナー 日時: 6月 2日(月) 16:00 – 17:00 場所:葛飾キャンパス研究棟8F第2セミナー室
基盤科学への招待 クラスターの不思議 2005年6月3日  横浜市立大学 国際総合科学部  基盤科学コース 野々瀬真司.
情報とは ? 何かを知ること,知らせること その内容 形式 伝達手段 過去・現在・未来
IAA情報登録クライアント for Windows
物理システム工学科3年次 「物性工学概論」 第5回半導体の色(2) ー半導体の電気的性質ー
第1回応用物理学科セミナー 日時: 5月19日(月) 15:00ー 場所:葛飾キャンパス研究棟8F第2セミナー室 Speaker:鹿野豊氏
クラスター変分法と確率的情報処理 --Belief Propagation と画像処理アルゴリズム--
確率モデルによる 画像処理技術入門 --- ベイズ統計と確率的画像処理 ---
標準空間情報の整備及び 異種データベース間のデータ交換手法 に関する研究開発
第23回応用物理学科セミナー 日時: 6月23日(木) 16:10 – 17:40 場所:葛飾キャンパス研究棟8F第2セミナー室
CSP記述によるモデル設計と ツールによる検証
スパコンとJLDG HEPの計算環境 HEPnet-J
デジタルマニュファクチャリング ~モールドレス素形材製造技術~
福島新エネ社会構想 イノベーション・コースト構想における再生可能エネルギー等のエネルギー分野における取組みを加速し、 その成果も活用しつつ、福島復興の後押しを一層強化するべく、福島全県を未来の新エネ社会を先 取りするモデルの創出拠点とすることを目指す。(2016年9月7日/福島新エネ社会構想実現会議)
東京大学空間情報科学研究センターを 中心とした空間情報データベースの整備
シミュレーション論 Ⅱ 第15回 まとめ.
JST/中国総合研究センターの活動紹介 ~日中の科学技術分野における相互理解促進のための基盤~
CERN (欧州原子核研究機構) LEP/LHC 世界の素粒子物理学研究者の半数以上の約7000人が施設を利用
現実の有限密度QCDの定性的な振る舞いに
現実の有限密度QCDの定性的な振る舞いに
協調機械システム論 ( ,本郷) 協調機械システム論 東京大学 人工物工学研究センター 淺間 一.
担当: 松田 祐司 教授, 寺嶋 孝仁 教授, 笠原 裕一 准教授, 笠原 成 助教
1次元電子系の有効フェルミオン模型と GWG法の発展
電磁流体力学乱流の高精度・高並列LESシミュレーションコード開発研究
HLとEHLモデルでの圧力分布と軸受の変形分布
仮想メモリを用いた VMマイグレーションの高速化
量子凝縮物性 課題研究 Q3 量子力学的多体効果により実現される新しい凝縮状態 非従来型超伝導、量子スピン液体、etc.
QMDを用いた10Be+12C反応の解析 平田雄一 (2001年北海道大学大学院原子核理論研究室博士課程修了
複数ホストに分割されたメモリを用いる仮想マシンの監視機構
HPC基盤における大量データ転送のためのデータ転送ツールの評価
担当: 松田祐司 教授, 笠原裕一 准教授, 笠原成 助教
研究課題名 研究背景・目的 有機エレクトロニクス材料物質の基礎電子物性の理解 2. 理論 3. 計算方法、プログラムの現状
D中間子崩壊過程を用いた 軽いスカラー中間子の組成の研究
プラズマ発光分光による銅スパッタプロセス中の原子密度評価
LHCでの発見へ向け 世界最大コンピューティンググリッドが始動
導電性高分子材料の電子状態計算に現れる連立一次方程式に対する 並列直接解法の高性能化
複数ホストにまたがって動作する仮想マシンの障害対策
課題研究Q2            2017年度用 「光物性」の研究紹介  京都大学大学院理学研究科  物理学第一教室 光物性研究室 1.
GW space-timeコードの大規模な有機-金属界面への適用に向けた高効率化
背景 課題 目的 手法 作業 期待 成果 有限体積法による汎用CFDにおける 流体構造連成解析ソルバーの計算効率の検証
担当: 松田 祐司 教授, 寺嶋 孝仁 教授, 笠原 裕一 准教授, 笠原 成 助教
実空間における関連本アウェアネス 支援システム
A4-2 高強度レーザー テーマ:高強度レーザーと物質との相互作用 井上峻介 橋田昌樹 阪部周二 レーザー物質科学分科
図1.ヒトiPS細胞コロニー    (京都大学山中伸弥教授提供).
第一原理計算でひも解く合金が示す長周期積層欠陥構造の形成メカニズム
LHC計画で期待される物理 ヒッグス粒子の発見 < 質量の起源を求めて > 2. TeVエネルギースケールに展開する新しい物理パラダイム
LHC計画で期待される物理 ヒッグス粒子の発見 < 質量の起源を求めて > 2. TeVエネルギースケールに展開する新しい物理パラダイム
原子核の殻構造の相対論的記述 n n n σ ω n σ ω n 柴田研究室 石倉 徹也 1.Introduction n n
InTriggerクラスタ環境の構築 i-explosion 支援班 クラスタ環境の概要 研究に使える「共有資源」を提供
タンパク質-リガンド複合体への共溶媒効果の系統的解析
ディラック電子系分子性導体への静電キャリア注入を目的とした電界効果トランジスタの作製および物性評価
水素の室温大量貯蔵・輸送を実現する多孔性材料の分子ダイナミクスに基づく解明と先導的デザイン
2015年夏までの成果:標準理論を超える新粒子の探索(その2)
プラズモニック構造付シリコン光検出器のHPC援用設計に関する研究
課題研究 P4 原子核とハドロンの物理 (理論)延與 佳子 原子核理論研究室 5号館514号室(x3857)
計算機群における 「動的なインターネット接続性」の共有に関する研究
「大阪大学レーザーエネルギー学研究センターの共同利用・共同研究拠点化」に向けた要望書・意見書のお願い
第29回応用物理学科セミナー 日時: 11月10日(木) 16:10 – 17:10 場所:葛飾キャンパス研究棟8F第2セミナー室
媒質中でのカイラル摂動論を用いた カイラル凝縮の解析
2016年夏までの成果:標準理論を超える新粒子の探索(その1) 緑:除外されたSUSY粒子の質量範囲 [TeV]
2017年夏までの成果:標準理論を超える新粒子の探索(その1) 緑:除外されたSUSY粒子の質量範囲 [TeV]
J-PARC-HI 提案書へのコメント 高エネルギー原子核実験グループの立場から
背景 粒子法(SPH・MPSなど)は大規模流体シミュレーションなどで幅広く利用.一方で,手法の数学的正当化(数値解析)が不十分
Jh ISJ 柏崎礼生 (大阪大学) 耐災害性・耐障害性の自己検証機能を具備した広域分散プラットフォームの国際的展開とHPCI-JHPCNシステム資源との柔軟な連携 目的 広域に分散した研究組織が計算機資源を提供し合うことにより構築される広域分散プラットフォームを拡大するとともに、運用にかかる人的負荷を軽減する仕組みとスモールスタートでこのプラットフォームに参画できる仕組みを作る。
? リー・ヤンの零点 これまでの格子QCD計算の結果 今年度の計画 リー・ヤンの零点分布から探る有限密度QCDにおける相構造の研究
複合アニオンに起因した多軌道性と低次元性からうまれる 強相関電子物性の研究
P2Pによる協調学習システム 唐澤 信介   北海道工業大学 電気工学専攻.
1.MoS2/WS2面内ヘテロ構造の界面電子状態に関する研究 Sci. Rep (2016)
Presentation transcript:

全電子混合基底第一原理計算法を活用したネットワーク型エネルギー絶対値算定マテリアルズ・インフォマティクス EX18801 (九州大学情報基盤センター推薦課題) 川添良幸 (東北大学 未来科学技術共同研究センター) 全電子混合基底第一原理計算法を活用したネットワーク型エネルギー絶対値算定マテリアルズ・インフォマティクス 【網羅的物質探索】 【マテリアルズ・インフォマティクス/MI】 典型的には 物質・材料科学における最新トレンド 15年以上前の成功事例 「DFT計算による真空超紫外光(VUV)材料の設計・探索」 High Throughput Virtual Screening 密度汎関数(DFT)法と機械学習の融合展開: 所望の物性を持つ物質候補が見つかる 大量の化合物群で、物性値ランキング 高速な物性評価できれば 高速な物性評価エンジンは? DFT法:十分速くなってきたが、大量物性データ生成には辛い 〜10万化合物 そこで、「機械学習」 DFTは学習データ生成、大量物性評価は機械学習 T. Nishimatsu, ..., Y. Kawazoe., Jpn. J. Appl. Phys. 41, L365 (2002). ペロブスカイト構造を持つ直接遷移型ワイドギャップ半導体の網羅的探索 Eg(R) Eg(Γ) 【DFT/MIでVUV材料探索は可能?】 既知のLiCaAlF6以外に、Na/K/Rb/Cs/Ag等の網羅的DFT計算 新規真空超紫外光材料の発見→実験検証→実用化 DFTは基底状態理論/発光波長算定には理論的に不適切 計算科学による網羅的物質探索の有効性を実証! 最低伝導帯(励起状態)と最高価電子帯のエネルギー差 DFT/バンドギャップ理論予測の問題 →機械学習使えば更に探索空間拡がる 励起状態を正しく扱える理論が必要→「GW理論」 Σ = i G W 【GW計算基盤】 全電子混合基底第一原理計算法プログラム TOhoku Mixed-Basis Orbitals Ab initio Simulation Package 東北大・川添グループ開発 全電子計算→エネルギー絶対値算定 (× 擬ポテンシャル計算) 大型並列計算機状での高効率GW計算実装 Hitachi SR1600/NEC SX-ACE/※Intel系マシンで要チューニング ダイソン方程式を解く多体電子論の枠組み→励起状態を扱える 最近のMI研究は大方DFTに基づく ):-( 【課題設定】 GW計算と機械学習の融合展開: 「バンドギャップ・エンジニアリング」 次世代MI研究基盤の確立 【研究計画・拠点連携体制】 九大/ITOシステム GW計算/MI計算のデータベース構築基盤 KIST/プラットフォーム Web成果公開/国際的なネットワーク活用 JAIST/並列計算機群 MI研究基盤確立/MIによるVUV新材料探索 ネットワーク 経由で統合化 ネットワーク経由で 自動化データ転送 ITO上実施のGW計算対象系 1. NbドープTiO2 →TOMBOチューニング 2. 真空超紫外(VUV)光発光材料 →機械学習の学習データ生成 バンドギャップ・エンジニアリング 本当に廻る の枠組みに対する概念実証 物性物理/計算材料学研究者の協働 川添良幸/東北大 研究統括 水関博志/KIST(韓国科技院) MIに依る新規材料探索と公開 大野かおる/横国大 TOMBOプログラム開発 佐原亮二/NIMS(物材機構) TOMBOプログラム実行 本郷研太/JAIST(北陸先端大) MI プログラム作成・実行 南里豪志/九州大学 システム高度化チューニング TOMBO/GW計算の計算コスト 実績: Hitachi SR1600/NEC SX-ACE 1ケース = 5千ノード時間 実施予定計算: チューニング/10ケース MI学習データ/190ケース 合計/200ケース:100万ノード時間