ギガビットネットワークに対応する ネットワークべンチマークテスト機の試作と ギガビットルータの性能評価

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ギガビットネットワークに対応する ネットワークべンチマークテスト機の試作と ギガビットルータの性能評価 麗澤大学 国際経済学部 ・ 国際産業情報学科 大塚ゼミ所属 郭強

目次 Gigabit Ethernet 本研究の概要 測定実験 考察 まとめ 参考文献 既存技術による予備的実験 64bitPCIバス機による評価 測定試作機の評価 最適Send Message Size測定実験 UDP_STREAMの測定 Gigabitスイッチングルータの性能測定 考察 まとめ 参考文献

Gigabit Ethernet Gigabit Ethernetとは、通信速度を1Gbpsに高めた高速なEthernetの規格である。 1996年に、IEEE802.3abの規格に規定された。 これからのネットワークニーズに応じて、Gigabit規格の技術の開発が着々と進み、 広い範囲で普及される。

本研究の概要 Gigabitネットワークパフォーマンスを測定可能なテストマシンの試作 Gigabit規格のインタフェース PCIバス幅 デバイスドライバ UTPケーブルへの対応 1000BASE-T UTPクロスケーブル FreeBSD環境

測定実験 既存技術による予備的実験(Ⅰ) 64bit PCI バス機による評価(Ⅱ) 測定試作機による評価(Ⅲ) 最適Send Message Sizeの測定(Ⅳ) UDP_STREAMの測定(Ⅴ) Gigabitスイッチングルータの性能測定(Ⅵ)

既存技術による予備的実験(Ⅰ) 目的: 64bit PCIバスを持つGigabitネットワークインタフェースを用い、32bitPCIバススロットの実験機でのパフォーマンス測定。

実験環境(Ⅰ) 装置(A1、A2)

1000BASE-T UTPクロスケーブル 白橙 橙 白緑 青 白青 緑 白茶 茶 10/100BASE-T 白橙 橙 白緑 青 白青 緑

実験方法(Ⅰ) 直接通信測定とHUB中継測定 A1 A2 A1 A2 32bit PCI bus 1000BASE-T UTP クロス Gigabit HUB 32bit PCI bus A1 A2

wxとemデバイスドライバ wxはFreeBSDのGigabitネットワークインタフェースのデフォルトデバイスドライバである。 emはwxの拡張デバイスドライバとして、Gigabitネットワークインタフェースに対応している。

結果(Ⅰ)

64bit PCIバス機の評価(Ⅱ) 目的: 64bit PCIバスの測定実験機でのデータ転送パフォーマンスを測定する。 UTPケーブルと光ファイバでのデータ転送パフォーマンスの違いを考察する。

実験環境(Ⅱ) 装置(B1、B2)

実験方法(Ⅱ) UTPケーブルによる直接通信とHUB中継通信 光ファイバによる直接通信 B1 B2 B1 B2 B2 B1 1000BASE-T UTP クロス B1 64bit PCI bus B2 Gigabit HUB 64bit PCI bus B1 B2 1000BASE-SX光ファイバ B2 64bit PCI bus B1

結果(Ⅱ)

測定試作機による評価(Ⅲ) 目的: これまでの実験で得た経験を用いて、Gigabitパフォーマンスを測定できるNetperf測定機を構築し、その測定機の性能を評価する。

実験環境(Ⅲ) 装置(C1、C2)

実験方法(Ⅲ) UTPケーブルでのHUB中継測定 光ファイバでのHUB中継測定 1000NIC(T) 1000BASE HUB 1000BASE-T 1000NIC(T) UTPケーブルでのHUB中継測定 1000BASE HUB 1000NIC(SX) 1000BASE-SX 光ファイバでのHUB中継測定

結果(Ⅲ)

最適Send Message Size 測定実験(Ⅳ)

Send Message Size 77824bytesでのTCP_STREAM測定(Ⅳ) 結果 考察:UTPケーブルでは907Mbpsの転送速度に対し、光ファイバの転送速度は896Mbpsである。測定機は900Mbpsのパフォーマンスを測定できるといえる。

結果一覧

UDP_STREAMの測定(Ⅴ) UDPとは、IPパケットをそのままアプリケーションから使えるようにしただけのプロトコルである。TCP/IPよりは、処理簡単であり、高速の特徴を持っている。 この実験では、UTPケーブルと光ファイバを用いて、HUB中継でのNetperf実験機のUDP_STREAMの測定を行った。

結果(Ⅴ)

スイッチングルータの性能測定(Ⅵ) この実験では、Netperf測定機の実用を目的にして、30kmの光ファイバ(麗澤大学から東葛テクノプラザまでの間)とGigabit対応のスイッチングルータを用いて、TCP_STREAM及びUDP_STREAMの測定を行った。 2003年1月20日12時測定開始。

概要図(Ⅵ) 東葛テクノプラザ 麗澤大学情報システムセンター GeoStreamR920 FNC 4011-15 測定1 光ファイバ(30Km) FNC 4011-15 メディアコンバータ GeoStreamR920 スイッチングルータ 東葛テクノプラザ 麗澤大学情報システムセンター 測定1 概要図(Ⅵ) 測定2

結果(Ⅵ) 測定1:長距離ルータ2次中継測定 測定2:ルータ性能測定

考察1(実験1結果による) Gigabitのインターフェースを32bitPCIバスのデスクトップマシンに挿すと、100Mbps以上のパフォーマンスを得られるが、安定性が低い。200Mbps前後が、限界値となります。 emデバイスドライバはwxより優れれいる。

考察2(実験2の結果による) Gigabit帯域のパフォーマンスを得るために、まず64bit PCIバスが対応される環境でなければならない。従って、高性能のCPUが必要となる。 Gigabit通信では、1000BASE-TクロスUTPケーブルが必要となる。 UTPケーブルと光ファイバでの転送パフォーマンスの差はほぼない。

考察3(実験3の結果による) タイプCのマシンでは、TCPレベルでも、UDPレベルでも、900Mbps前後のパフォーマンスを得たことによって、Gigabitのパフォーマンスの測定は可能である。

考察(FTP) 転送対象ファイルサイズは4 Gbyte、MTUサイズは1500bytesであり、200Mbps前後の転送速度しか得られなかった。 ハードディスクI/Oがボトルネックがある。 FTPプロトコル自体の転送処理手順に制限されることがある。

まとめ 一連の実験に通して、Gigabit機器を構成するための基本データを得た。 GigabitパフォーマンスNetperf測定機を構築した。 Netperf測定機を用いて、既存のGigabitスイッチルータの性能測定ができた。

参考文献 [1]Joseph B. Evans / Tim Buller (the University of Kansas 7/2001) 「Gigabit Ethernet Performance Experiments」 [2]遠藤 麻里子(麗澤大学・2002卒) 「学校ネットワークの現状ーー校内LAN分割に用いるローカルルータの性能評価」 [3]Netperf Benchmark http://www.netperf.orf/netperf/NetperfPage.html

ご清聴ありがとうございました。