地球温度の変化.

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地球温度の変化

地球温暖化 ・local ヒート・アイランド(heat island) ・global(地球温暖化) <その原因> 温室効果ガス 短期的太陽の影響(スベンスマーク効果) 長期的太陽の影響(ミランコビッチ・サイクル) *上記で1のみ人為的

ヒートアイランド

50 年間で年平均1.3 度上昇

地球温暖化との比較 地球温暖化は100年に1度弱。原因は二酸化炭素の増加と考えられている ヒートアイランドの原因は、都市におけるコンクリート建造物の増加、エアコンの熱、車の熱い排ガス、緑の減少等である ヒートアイランド現象は、東京のみならず福岡などの地方都市にも見られるようになっている

地球温暖化

地球の温度に対する太陽の影響 1.太陽活動 2.太陽と地球の位置関係⇒ミランコビッチ・サイクル

黒点数の時間変移

太陽活動の周期を計算してみよう 太陽活動は、黒点数に比例する 経験論的に、黒点数の大小は、地球温度の高い低いに関係する 1749年から2008年までの、259年間に23.5個のピークがある。 259/23.5=11.02 従って、11年周期。

太陽活動 11年周期 活動が活発なときは黒点数が多い 活動が活発なときは上記の周期が11年よりも短くなる 太陽活動∝黒点数∝1/周期

Svensmark効果

話の準備 宇宙線:銀河から来る素粒子(GCR:galaxy cosmic ray)。大部分は陽子(p)。 地球上の大気に一次宇宙線が入るとどうなるか:宇宙空間を飛ぶ宇宙線を一次宇宙線。それが大気に入ると、空気中の原子核と反応して多くの粒子が生成される。これを宇宙シャワーという。これらの粒子を二次宇宙線という。その多くはミューオン(μ)という荷電粒子。 霧箱とは(画像):荷電粒子が過飽和気体中を飛ぶと、荷電粒子が気体分子をイオン化する。イオン化した粒子を核として回りの粒子が集まる。

空気シャワー

桐箱

スベンスマルク(Svensmark)効果 知られていること 太陽活動11年周期 太陽磁場∝太陽活動 太陽磁場は地球にも影響→地球温暖化? スベンスマルクの主張 宇宙線が雲を作る。原理は桐箱と同じ。 太陽活動∝太陽磁場∝地球付近の磁場への影響 地球に進入する宇宙線の量∝1/地球付近の磁場 太陽活動不活発⇒地球地場弱くなる⇒宇宙線量増大⇒ 曇の量増える⇒温度下がる

Svensmark効果に否定的論文 Cosmic rays, cloud condensation nuclei and clouds ? a reassessment using MODIS data J. E. Kristjansson1, C. W. Stjern1, F. Stordal1, A. M. Fjaraa2, G. Myhre3, and K. Jonasson4

ミランコビッチ・サイクル 地球の公転軌道の離心率の変化(離心率とは、楕円の円からのずれ) 自転軸の傾き(現在23.4度)の周期的変化 Milankovitch cycle 地球の公転軌道の離心率の変化(離心率とは、楕円の円からのずれ) 自転軸の傾き(現在23.4度)の周期的変化 自転軸の歳差運動(コマの運動  により、日射量が変動する周期のこと。これにより、地球温度が変化する。周期は約2万年、約4万年、約10万年の3つ。

地球の公転軌道の離心率(Eccentricity)の変化

離心率 楕円の離心率の定義  離心率 = 焦点間の距離/長径 ここに、焦点の座標は、(±√a2-b2,0)

自転軸の傾き(Obliquity)の周期的変化 自転軸の傾きの周期的変 化 自転軸の傾きの周期的変 化

自転軸の歳差運動

歳差運動(precession)とは

氷河期と間氷期 ミランコビッチの計算した日射量長周期変化は、長期的気候変動を説明する。 短期的気候変動は、他の説がある。 1.温室効果ガス  ミランコビッチの計算した日射量長周期変化は、長期的気候変動を説明する。  短期的気候変動は、他の説がある。 1.温室効果ガス 2.太陽活動(スベンスマーク効果)  両方の効果を取り入れると、観測をあわせることができる。