DICOM医療画像を使用したPHITSシミュレーション

Slides:



Advertisements
Similar presentations
ゲームプログラミング講習 第2章 関数の使い方
Advertisements

サービス管理責任者等研修テキスト 分野別講義    「アセスメントと        支援提供の基本姿勢」 <児童発達支援管理責任者> 平成27年10月1日.
ヒトの思考プロセスの解明を目的とするワーキングメモリの研究
第27講 オームの法則 電気抵抗の役割について知る オームの法則を使えるようにする 抵抗の温度変化を理解する 教科書P.223~226
コラッツ予想の変形について 東邦大学 理学部 情報科 白柳研究室 山中 陽子.
コンパイラ 第3回 字句解析 ― 決定性有限オートマトンの導出 ―
第5章 家計に関する統計 ー 経済統計 ー.
公共財 公共経済論 II no.3 麻生良文.
VTX alignment D2 浅野秀光 2011年12月15日  放射線研ミーティング.
冷却フランシウム原子を用いた 電子の永久電気双極子能率探索のための ルビジウム磁力計の研究
生命情報学 (8) スケールフリーネットワーク
前半戦 「史上最強」風 札上げクイズ.

認知症を理解し 環境の重要性について考える
フッ化ナトリウムによる洗口 2010・9・13 宮崎市郡東諸県郡薬剤師会 学校薬剤師  日高 華代子.
食品の安全性に関わる社会システム:総括 健康弱者 ハイリスク集団 HACCP (食肉処理場・食品工場) 農場でのQAP 一般的衛生管理
規制改革とは? ○規制改革の目的は、経済の活性化と雇用の創出によって、   活力ある経済社会の実現を図ることにあります。
地域保健対策検討会 に関する私見(保健所のあり方)
公共政策大学院 鈴木一人 第8回 専門化する政治 公共政策大学院 鈴木一人
医薬品ネット販売規制について 2012年5月31日 ケンコーコム株式会社.
平成26年8月27日(水) 大阪府 健康医療部 薬務課 医療機器グループ
平成26年度 呼吸器学会からの提案結果 (オレンジ色の部分が承認された提案) 新規提案 既収載の変更 免疫組織化学染色、免疫細胞化学染色
エナジードリンクの危険性 2015年6月23日 経営学部市場戦略学科MR3195稲沢珠依.
自動吸引は 在宅を変えるか 大分協和病院 院長         山本 真.
毎月レポート ビジネスの情報 (2016年7月号).
医療の歴史と将来 医療と医薬品産業 個人的経験 3. 「これからの医療を考える」 (1)医薬品の研究開発 -タクロリムスの歴史-
社会福祉調査論 第4講 2.社会調査の概要 11月2日.
2015年12月28日-2016年3月28日 掲載分.
2010度 民事訴訟法講義 補論 関西大学法学部教授 栗田 隆.
腫瘍学概論 埼玉医科大学国際医療センター 包括的がんセンター 緩和医療科/緩和ケアチーム 奈良林 至
“企業リスクへの考え方に変化を求められています。 トータルなリスクマネジメント・サービスをプロデュースします。“
情報漏えい 経済情報学科 E  西村 諭 E  釣 洋平.
金融班(ミクロ).
第11回 2009年12月16日 今日の資料=A4・4枚+解答用紙 期末試験:2月3日(水)N2教室
【ABL用語集】(あいうえお順) No 用語 解説 12 公正市場価格 13 債権 14 指名債権 15 事業収益資産 16 集合動産 17
基礎理論(3) 情報の非対称性と逆選択 公共政策論II No.3 麻生良文.
浜中 健児 昭和42年3月27日生まれ 東京都在住 株式会社ピー・アール・エフ 代表取締役 (学歴) 高 校:千葉県立東葛飾高校 卒業
COPYRIGHT(C) 2011 KYUSHU UNIVERSITY. ALL RIGHTS RESERVED
Blosxom による CMS 構築と SEO テクニック
記入例 JAWS DAYS 2015 – JOB BOARD 会社名 採用職種 営業職/技術職/その他( ) 仕事内容 待遇 募集数
ネットビジネスの 企業と特性 MR1127 まさ.
Future Technology活用による業務改革
ネットビジネス論(杉浦) 第8回 ネットビジネスと情報技術.
g741001 長谷川 嵩 g740796 迫村 光秋 g741000 西田 健太郎 g741147 小井出 真聡
自然独占 公共経済論 II no.5 麻生良文.
Autonomic Resource Provisioning for Cloud-Based Software
Webショップにおける webデザイン 12/6 08A1022 甲斐 広大.
物理的な位置情報を活用した仮想クラウドの構築
ハイブリッドクラウドを実現させるポイントと SCSKのOSSへの取組み
寺尾 敦 青山学院大学社会情報学部 第12回 情報デザイン(4) 情報の構造化と表現 寺尾 敦 青山学院大学社会情報学部
【1−1.開発計画 – 設計・開発計画】 システム開発計画にはシステム開発を効率的、効果的に実行する根拠(人員と経験、開発手順、開発・導入するシステム・アプリケーション・サービス等)を記述すること。 システム開発の開始から終了までの全体スケジュールを記載すること。 アプリケーション機能配置、ソフトウェア、インフラ構成、ネットワーク構成について概要を示すこと。
6 日本のコーポレート・ガバナンス 2008年度「企業論」 川端 望.
急成長する中国ソフトウェア産業 中国ソフトウェアと情報サービス産業の規模 総売上高は5年間で約5.3倍の成長
米国ユタ州LDS病院胸部心臓外科フェローの経験
公益社団法人日本青年会議所 関東地区埼玉ブロック協議会 JCの情熱(おもい)育成委員会 2011年度第1回全体委員会
次世代大学教育研究会のこれまでの活動 2005年度次世代大学教育研究大会 明治大学駿河台校舎リバティタワー9階1096教室
子どもの本の情報 大阪府内の協力書店の情報 こちらをクリック 大阪府内の公立図書館・図書室の情報
第2回産業調査 小島浩道.
〈起点〉を示す格助詞「を」と「から」の選択について
広東省民弁本科高校日語専業骨幹教師研修会 ①日本語の格助詞の使い分け ②動詞の自他受身の選択について   -日本語教育と中日カルチャーショックの観点から- 名古屋大学 杉村 泰.
■5Ahバッテリー使用報告 事例紹介/東【その1】 ■iphon4S(晴れの昼間/AM8-PM3) ◆約1時間で68%⇒100%
『ワタシが!!』『地域の仲間で!!』 市民が始める自然エネルギー!!
ポイントカードの未来形を形にした「MUJI Passport」
SAP NetWeaver を支える Microsoft テクノロジーの全貌 (Appendix)
ガイダンス(内業) 測量学実習 第1回.
Python超入門 久保 幹雄 東京海洋大学.
熱力学の基礎 丸山 茂夫 東京大学大学院 工学系研究科 機械工学専攻
京都民医連中央病院 CHDF学習推進委員会
資料2-④ ④下水道.
Accessによる SQLの操作 ~実際にテーブルを操作してみよう!~.
Presentation transcript:

DICOM医療画像を使用したPHITSシミュレーション Multi-Purpose Particle and Heavy Ion Transport code System DICOM医療画像を使用したPHITSシミュレーション PHITS講習会 入門実習 2018年2月改訂 Title 1

講習の流れ DICOM2PHITSの使い方 DICOM2PHITSを用いた応用例 PHITS2DICOMの使い方 Table of Contents 2

1つのスライスに対するデータ(sample001.dcm) Dicom形式(バイナリー) 1つのスライスに対するデータ(sample001.dcm) ① Header (撮影日時,ピクセルサイズなどの情報) ② CT値(1,1→2,1→3,1→ … → nx-1, ny → nx, ny)の順番 このファイルがスライス数入ったフォルダで1つの物体を表現 1つのファイルを表示 フォルダ全体のデータを3D表示 Dicom形式からPHITS入力形式に変換する必要有 (CT値・バイナリ) (Universe番号・テキスト) What is DICOM 3

変換プログラム(dicom2phits) Dicom形式のデータをPHITS形式のボクセルデータに変換 CT値と物質密度・組成の関係はdata/HumanVoxelTable.data [W. Schneider, Phys. Med. Biol. 45(2000)459-478]を参照 ①入力ファイルを作成(dicom2phits.inp)⇒詳しくはREADME参照 DICOM2PHITS input DICOM2PHITS用のインプットであることを明示 "data/HumanVoxelTable.data"  変換テーブルの指定 "work/DICOM/" 指定ディレクトリ内に含まれるDICOMファイルを自動判別 "work/PHITSinput/" PHITSインプットを格納するディレクトリを指定 1 20   指定した番号範囲のスライスファイルを読み込む (1<=z<=20) 1 512 1 512   DICOMデータの一部を切り出してボクセル化 (1<=x<=512, 1<=y<=512) 8 8 1   画像を粗くする(分解能を下げる)ことが可能 (x方向4個、y方向4個で平均) 0   座標系オプション 0:原点を中心 1:DICOMヘッダーから抽出 2   PHITSパラメータ最適化オプション 1:x線治療 2:粒子線治療 ②実行 (Windows) dicom2phits_win.batにdicom2phits.inpをドラッグ&ドロップ    (Mac) dicom2phits_mac.commandをダブルクリック、現れる窓にdicom2phits.inpと入力 DICOM2PHITS HowTo 4

Windowsデフォルトインストールの場合変更不要 DICOM2PHITS実行結果 PHITSのサンプルインプットphits.inpを指定ディレクトリ(work/PHITSinput/)に生成   併せて、以下のインクルードファイルを同時に生成    ・material.inp 材質データを格納するファイル    ・universe.inp 各材質のユニバースデータを指定するファイル    ・voxel.inp PHITS形式に変換したボクセルデータを格納するファイル    ・libpath.inp 核データ、光子データのパスを指定するファイル 但し、libpath.inpは、指定ディレクトリに該当ファイルが無い場合にのみ、新たにfile(1)のサンプルパスを記述したファイルを作成する。ユーザーの環境に合わせて変更する必要があるが、指定ディレクトリに一度作成すれば毎回変更する必要は無い。 file(1) = c:/phits Windowsデフォルトインストールの場合変更不要 libpath.inp DICOM2PHITS outputs 5

DICOM2PHITS output (phits.inp) file=phits.inp [ Parameters ] … set: c81[ 64] $ number of x pixel set: c82[ 64] $ number of y pixel set: c83[ 20] $ number of z pixel set: c84[ 0.37600] $ unit voxel x set: c85[ 0.37600] $ unit voxel y set: c86[ 0.50000] $ unit voxel z [ Surface ] $ Unit voxel 5000 rpp -c87 -c87+c84 -c88 -c88+c85 -c89 -c89+c86 $ Outer region 99 so 500 $ Main Space 97 rpp -c87+c90 c87-c90 -c88+c90 c88-c90 -c89+c90 c89-c90 98 500 rpp -c87+c90 c87-c90 -c88+c90 c88-c90 -c89+c90 c89-c90 必ず1行目!  inflコマンドを使う時のおまじない [ C e l l ] $ Material universe infl:{universe.inp} $ Voxel universe 5000 0 -5000 lat=1 u=5000 fill= 0: 63 0: 63 0: 19 infl: {voxel.inp} $ Main space 97 0 -97 trcl=500 fill=5000 98 0 -99 98 $ Void 99 -1 99 $ Outer region ボクセルファントムのピクセル数や大きさはDICOMのヘッダーから自動的に設定 ボクセルファントムの中心がxyz座標の原点にくるように配置されている Include fileコマンド ファントムの回転・平行移動が可能 座標オプション1ではこれを利用 PHITS形式の詳細は /phits/lecture/advanced/voxel/phits-lec-voxel-jp.ppt 「Voxelファントムの作り方」を参照 DICOM2PHITS output (phits.inp) 6

CT値⇔物質密度・組成変換表 Conversion table 21 1行目:実行時に画面に表示するコメント 2行目:分割数 data/HumanVoxelTable.data サンプル表 [W. Schneider, Phys. Med. Biol. 45(2000)459を参照] 1行目:実行時に画面に表示するコメント 2行目:分割数 Table for human voxel based on W. Schneider, Phys.… 24 ! Number of universe di… -1000.0d0 -1.21e-3 3 ! Lowest CT value, Dens -950.0d0 -0.26 10 ! Universe 2 -120.0d0 -0.927 8 ! Universe 3 -82.0d0 -0.958 8 ! Universe 4 NOTE: Den … -52.0d0 -0.985 9 ! Universe 5 [10^… -22.0d0 -1.012 8 ! Universe 6 [g/… … 1500.0d0 -1.935 11 ! Universe 24 1600.0d0 ! Highest CT value for… #1 Air :: Air density is used ! Composition 14N -75.5 ! Element, Ele… 16O -23.2 ! 40Ar -1.3 ! #2 Lung :: Lung density is used ! Composition o… 1H -10.3 12C -10.5 14N -3.1 3行目:物質1の定義 最小CT値 物質密度 構成元素数 -1000  物質1 < -950 最後の物質の最大CT値 元素名 仕切り行:#で始まる必要あり 組成割合: >0 = 粒子密度比、< 0 =質量比 物質1の組成 仕切り行:#で始まる必要あり 物質1の最小CT値よりも小さい ⇒ ワーニングを出して物質1で代用 最後の物質の最大CT値よりも大きい ⇒ ワーニングを出して最後の物質で代用 Conversion table 21

ジオメトリの確認 icntl = 11 icntl = 8 CT3D.eps deposit-xy.eps Geometry check 8

ボクセル化する範囲と座標系の変更 Region specification 9 dicom2phits.inp DICOM2PHITS input "data/HumanVoxelTable.data" ! File for conversion of human voxel data "work/DICOM/" ! DICOM file directory "work/PHITSinput/" ! Filename for voxel include file 2 19 ! Minimum slice number, Maximum slice number 70 430 90 460 ! Clipping: Nxmin, Nxmax, Nymin, Nymax 8 8 1 ! Coarse graining: Nxc, Nyc, Nzc 1 ! Origin 0:Voxel center 1:DICOM center 2 ! PHITS parameter: 1:PhotonTherapy … [ Transform ] $ Transform system according to DICOM header tr500 -12.00770 -12.00775 -117.80000 1.00000 0.00000 0.00000 0.00000 1.00000 0.00000 0.00000 0.00000 1.00000 1 座標系オプションで1を選択するとDICOMヘッダーから位置情報を抽出し、この座標へ平行移動 deposit-xy.eps Region specification 9

回転と平行移動 M=1のとき 𝐵 1 = cos 𝑥 ′ ,𝑥 𝐵 2 = cos 𝑥 ′ ,𝑦 𝐵 3 = cos 𝑥 ′ ,𝑧 [Transform]セクションを設定し、[cell], [source]セクション等においてtrcl=nとする。 [ T r a n s f o r m ] Trn O1 O2 O3 B1 B2 B3 B4 B5 B6 B7 B8 B9 M M=1のとき 𝐵 1 = cos 𝑥 ′ ,𝑥 𝐵 2 = cos 𝑥 ′ ,𝑦 𝐵 3 = cos 𝑥 ′ ,𝑧 𝐵 4 = cos 𝑦 ′ ,𝑥 𝐵 5 = cos 𝑦 ′ ,𝑦 𝐵 6 = cos 𝑦 ′ ,𝑧 𝐵 7 = cos 𝑧 ′ ,𝑥 𝐵 8 = cos 𝑧 ′ ,𝑦 𝐵 9 = cos 𝑧 ′ ,𝑧 𝑥′ 𝑦′ 𝑧′ = 𝐵 1 𝐵 2 𝐵 3 𝐵 4 𝐵 5 𝐵 6 𝐵 7 𝐵 8 𝐵 9 𝑥 𝑦 𝑧 + 𝑂 1 𝑂 2 𝑂 3 nは座標変換番号 O1,O2,O3は平行移動を表すX,Y,Z成分 B1~B9は回転行列の各成分 Mで変換式を選択 (ここではM=1のみ扱う) [transform] 10

線量計算結果 icntl = 0 陽子線100 MeV deposit-xy.eps Dose calculation 11 [ただし、EGSを使用しない(negs=0)←マテリアル数が多いと時間がかかる] 陽子線100 MeV unit = 2 ⇒ MeV/cm3/source 単位 unit = 0 ⇒ Gy/source 単位 deposit-xy.eps Dose calculation 11

講習の流れ DICOM2PHITSの使い方 DICOM2PHITSを用いた応用例 PHITS2DICOMの使い方 Table of Contents 12

DICOM2PHITS応用例 deposit-xy.eps deposit-xz.eps Further application 13 ① dicom2phits.inpを以下のように変更してDICOM2PHITSを実行 DICOM2PHITS input "data/HumanVoxelTable.data" ! File for conversion of human voxel data "work_Kumamoto/DICOM/"   ! DICOM file directory "work_Kumamoto/PHITSinput/" ! Filename for PHITS input 1 148 ! Minimum slice number, Maximum slice number 83 430 150 400 ! Clipping: Nxmin, Nxmax, Nymin, Nymax 8 8 2 ! Coarse graining: Nxc, Nyc, Nzc 1 ! Origin 0:Voxel center 1:DICOM Center 2 ! PHITS parameter: 1:PhotonTherapy 2:ParticleTherapy ② フォルダwork_Kumamoto/PHITSinputで、phits.inpをicntl=8でPHITSを実行   [ただし、EGSを使用しない(negs=0)←マテリアル数が多いと時間がかかる] deposit-xy.eps deposit-xz.eps Further application 13

巨大なボクセルデータをあらかじめバイナリー化して読込時間短縮! 読込の高速化 目的 PHITSでは一度インプットファイルを全てバイナリー化してから再読込 巨大なボクセルデータをあらかじめバイナリー化して読込時間短縮! 手順 ① [Parameters]セクションのivoxelを有効にする($を消す) ivoxel = 2 # LatticeのFill部分をバイナリー化としてfile(18)に出力させるオプション file(18) = voxel.bin # 出力するバイナリーファイルのファイル名 ② PHITSを実行する → Binary file was successfully generated!!  ③ ivoxel = 1に変更し,Latticeを定義するinflコマンドをコメントアウト ivoxel = 1 # LatticeのFill部分をfile(18)から読み込むオプション 高速化! $ infl:{voxel.inp} Binary generation 14

Application: Modification of beam profile 応用例:線源位置の変更 -11.375 -0.31739 5.0 -10.0 線源位置変更 [ Transform ] $ Transform source directing beam along x-axis tr400 -0.31739 -14.15528 -11.37500 $ Center of radiation field 1.00000 0.00000 0.00000 0.00000 0.00000 -1.00000 0.00000 1.00000 0.00000 1 … [ Source ] s-type = 1 $ Create radiation field centered on 0 $ Adjust center of radiation field in trcl=400 x0 = 0.0 y0 = 0.0 z0 = 0.0 z1 = 0.0 r0 = 5.0 dir = 1.0 trcl = 400 5.0 -10.0 x, z: 照射野の中心→ボクセル中心 y: ビームの始点→ボクセル端 icntl = 0 Trcl=400でy軸向きにビームを回転 どう変化するか? deposit-xz.eps Application: Modification of beam profile 15

Application: Modification of beam profile 応用例:線源の形の変更 10cm 照射野変更 [ Transform ] $ Transform source directing beam along x-axis tr400 5.0 -14.15528 -10.0 $ Center of radiation field 1.00000 0.00000 0.00000 0.00000 0.00000 -1.00000 0.00000 1.00000 0.00000 1 … [ Source ] s-type = 1 $ Create radiation field centered on 0 $ Adjust center of radiation field in trcl=400 x0 = 0.0 y0 = 0.0 z0 = 0.0 z1 = 0.0 r0 = 5.0 dir = 1.0 trcl = 400 5cm -10.0 x0 = -5.0 x1 = 5.0 y0 = -5.0 y1 = 5.0 z0 = 0.0 z1 = 0.0 $ r0 = 5.0 dir = 1.0 trcl = 400 10cm x 10cmの 四角の面線源 2 5.0 icntl = 0 xy平面で0を中心に照射野を設定 半径5cmの円の面線源 どう変化するか? deposit-xz.eps Application: Modification of beam profile 16

Application: Dose calculation with modified beam 応用例:線源変更後の線量 icntl = 0 肺の密度が小さいのでレンジが伸びている deposit-xy.eps Application: Dose calculation with modified beam 17

高分解能ファントム利用時の注意点 対策方法 メモリが(物理的に)足りない場合 18 全身を高分解能でボクセル化すると使用メモリが膨大になり実行できなくなる 例)全身(180cm×30cm×50cm)を1mm3でボクセル化すると,2億7000万個の   ボクセルが必要→ 1CPUあたり最低5.4GBのメモリが必要(約20Byte/ボクセル) 初期設定のPHITSは,約640MBしかメモリを使うことができない 対策方法 “src”フォルダにある”param.inc”を変更し,全てのファイルを再コンパイル*する mdasの変更: PHITSで使用する総メモリ数(Byte)/8 (32bit機は特に上限値に注意) latmaxの変更: 最も大きなlattice数+1(複数Latticeを使う場合は,その最大値) 必要に応じて型宣言及びコンパイラオプションを追加: 詳細は次ページ参照 メモリが(物理的に)足りない場合 ボクセル化する領域を頭・胴・足などに分割し,無駄な領域を小さくする 複数のピクセルをまとめてボクセル化し,分解能を下げる *Windowsの場合,Stack memoryの関係からIntel Fortranではエラーが起きる場合があるので,gfortranの方がよい。Linux&MacはIntel Fortranでも動作します 18

高分解能ファントム利用時の注意点 Voxel数が約5000千万個を超える場合は,様々な対策が必要 Appendix 19 例)JMファントム(ボクセル数:約1.5億個)を6分割(最大セルのボクセル数:約4千万個)にした場合 Fortranソースパラメータの変更 param.inc integer*8 mdas,mcmx,mci,mmdas,mmmax,nbnds,mct ! 4バイト整数の最大値(2147483647)超え対策 parameter ( mdas = 500000000 ) ! PHITSで使用する総メモリ数(Byte)/8, 64bit機の導入必須 parameter ( latmax = 47000000 ) ! 1セルあたりの最大ボクセル数 angel00.inc integer*8 mdas,mmdas,mmmax ! 4バイト整数の最大値(2147483647)超え対策 parameter ( mdas = 350000000 ) ! ANGELで使用する総メモリ数(Byte)/8 コンパイラオプションの追加(Intel Fortranの場合) -i-dynamic : Libraryを動的リンク -mcmodel=large : メモリの使用制限なし ただしLinux版のみ対応なので,巨大ファントムを利用する場合はLinuxシステムが必須 makefile F77 = ifort FCFLAGS = -noautomatic -mcmodel=large -i-dynamic Appendix 19

詳しくはマニュアルのEGS5用パラメータの項目を参照 マテリアル数が多い場合の注意点 マテリアル数が多い場合にEGSを使用すると、EGS用断面積データを用意するの に非常に時間がかかる(PHITS実行の最初に全てのマテリアルについて用意)。 複数回PHITSを実行する場合には、PHITS実行時にEGS用断面積データを毎回 準備するのではなく、一度作成した断面積データを使いまわすことができる。 実行方法 ① ipegs=-1 をパラメータセクションで設定し、PHITSを実行    ⇒ EGS用断面積データを生成し、輸送計算を実行せずに終了 ② ipegs=2 をパラメータセクションで設定し、PHITSを実行    ⇒ 既存のEGS用断面積データを使用して、輸送計算を実行 詳しくはマニュアルのEGS5用パラメータの項目を参照 Many materials with EGS 20

講習の流れ DICOM2PHITSの使い方 DICOM2PHITSを用いた応用例 PHITS2DICOMの使い方 Table of Contents 21

変換プログラム(PHITS2DICOM) PHITSの出力(三次元線量分布)をDICOM RT-dose形式に変換 ⇒ work/PHITSinput内のphits.inpで最後のt-depositタリーに付くOFFを削除し、PHITSを実行 ⇒ 三次元線量分布deposit-3D.outが出力 ②入力ファイルを作成(phits2dicom.inp) PHITS2DICOM input PHITS2DICOM用のインプットであることを明示 data/sample.dcm DICOM RT-doseサンプルファイルを指定 work/DICOM/sample010.dcm DICOM2PHITSの変換に使用したDICOMファイルどれでも一つを指定 work/PHITSinput/deposit-3D.out PHITSで計算した三次元線量分布データを指定 work/PHITSinput/phits.out PHITS実行で出力されたphits.outを指定 work/PHITSinput/RTD.deposit-3D.dcm RT-dose形式で出力するファイル名を指定 0 線量の規格化を設定 0:しない(最大値が1で規格化) 1:する ③ PHITS2DICOM実行 (Windows) dicom2phits_win.batにphits2dicom.inpをドラッグ&ドロップ     (Mac) dicom2phits_mac.commandをダブルクリック、現れる窓にphits2dicom.inpと入力 ⇒ RT-dose形式のファイルが出力 (work/PHITSinput/RTD.deposit-3D.dcm) PHITS2DICOM HowTo 22

DICOMビューワー(dicompyler)で確認 RT-dose形式のファイルをRT-imageと重ねて表示可能 ①クリック クリック ②workフォルダを指定 ③30cGy程度を指定 ④クリック dicompyler 23

DICOMビューワー(dicompyler)で確認 RT-dose形式のファイルをRT-imageと重ねて表示可能 印を入れることで対応するカラーマップ表示 dicompyler 24

応用例:線量の規格化 (-0.23, -0.23, -1128.0) で2Gyになっていることが確認できる! ① phits2dicom.inpを以下のように変更してPHITS2DICOMを実行 PHITS2DICOM input PHITS2DICOM用のインプットであることを明示 data/sample.dcm DICOM RT-doseサンプルファイルを指定 work/DICOM/sample010.dcm DICOM2PHITSの変換に使用したDICOMファイルどれでも一つを指定 work/PHITSinput/deposit-3D.out PHITSで計算した三次元線量分布データを指定 work/PHITSinput/phits.out PHITS実行で出力されたphits.outを指定 work/PHITSinput/RTD.deposit-3D.dcm RT-dose形式で出力するファイル名を指定 1 線量の規格化を設定 0:しない(最大値が1で規格化) 1:する -0.23 -0.23 -1128.0 規格化する位置座標(x,y,z) [mm] 2.0 上記位置での線量値 ② DICOMビューワー(dicompyler)で確認(Rx doseに200cGyを指定) (-0.23, -0.23, -1128.0) で2Gyになっていることが確認できる! PHITS2DICOM HowTo 25

まとめ DICOM2PHITSを使用することで、DICOMイメージデータをPHITS形式のボクセルデータに変換 線源を状況に合わせて変更 PHITS2DICOMを使用することで、PHITS出力の三次元線量分布をRT-dose形式に変換 DICOM RTが読み込めるソフトウェア(例:dicompyler)を用いて、CT値と線量値の同時表示や線量解析が可能 Summary 26