大学院物理システム工学専攻2004年度 固体材料物性第9回 -磁気光学効果測定法-

Slides:



Advertisements
Similar presentations
大学院物理システム工学専攻 2004 年度 固体材料物性第 8 回 -光と磁気の現象論 (3) - 佐藤勝昭ナノ未来科学研究拠点.
Advertisements

第 7 週目: 周波数伝達関数とボード線図 周波数伝達関数 ボード線図 TUT, System & Control laboratory 1/16.
基礎セミ第7章 (1-4) 偏光のしくみと応用 12T5094E 龍吟. 目次 光の偏光とは? 複屈折とは? 偏光を作り出すもの (偏光プリズム、偏光板、位相板)
円線図とは 回路の何らかの特性を複素平面上の円で表したもの 例えば、ZLの変化に応じてZinが変化する様子 Zin ZL
工学系大学院単位互換e-ラーニング科目 磁気光学入門第9回 -磁気光学効果の測定法-
生体分子解析学 2017/3/2 2017/3/2 機器分析 分光学 X線結晶構造解析 質量分析 熱分析 その他機器分析.
電磁気学Ⅱ Electromagnetics Ⅱ 6/5講義分 電磁波の反射と透過 山田 博仁.
講師:佐藤勝昭 (東京農工大学工学部教授)
小笠原智博A*、宮永崇史A、岡崎禎子A、 匂坂康男A、永松伸一B、藤川高志B 弘前大学理工学部A 千葉大大学院自然B
電磁気学C Electromagnetics C 7/1講義分 光導波路と光共振器 山田 博仁.

工学系大学教育連携協議会単位互換eラーニング科目 磁気光学入門第1回 -この講義で学ぶこと-
5.アンテナの基礎 線状アンテナからの電波の放射 アンテナの諸定数
平成27年度光応用工学計算機実習 偏光~ジョーンズ計算法 レポート課題
前回の内容 結晶工学特論 第4回目 格子欠陥 ミラー指数 3次元成長 積層欠陥 転位(刃状転位、らせん転位、バーガーズベクトル)
電磁気学C Electromagnetics C 7/13講義分 電磁波の電気双極子放射 山田 博仁.
講師:佐藤勝昭 (東京農工大学工学部教授)
工学系12大学大学院単位互換e-Learning科目 磁気光学入門第3回:電磁気学に基づく磁気光学の理論(1)
大学院工学研究科 磁性工学特論第7回 -光と磁気(1)-
電気回路学Ⅱ エネルギーインテリジェンスコース 5セメ 山田 博仁.
2.伝送線路の基礎 2.1 分布定数線路 2.1.1 伝送線路と分布定数線路 集中定数回路:fが低い場合に適用
前回の内容 結晶工学特論 第5回目 Braggの式とLaue関数 実格子と逆格子 回折(結晶による波の散乱) Ewald球
大学院理工学研究科 2004年度 物性物理学特論第8回 -磁気光学スペクトル-
低周波重力波探査のための ねじれ振り子型重力波検出器
電磁気学Ⅱ Electromagnetics Ⅱ 7/7講義分 電磁波の偏り 山田 博仁.
電気回路学Ⅱ エネルギーインテリジェンスコース 5セメ 山田 博仁.
電気回路学Ⅱ 通信工学コース 5セメ 山田 博仁.
分布定数回路(伝送線路)とは 電圧(電界)、電流(磁界)は回路内の位置に依存 立体回路 TE, TM波
演習問題解答例 3. Fパラメータが既知の二端子対回路に電圧源 Eとインピーダンス ZGが接続された回路に対する等価電圧源を求めよ。 I1
工学系大学院単位互換e-ラーニング科目 磁気光学入門第10回:磁気光学スペクトルと電子構造
トリガー用プラスチックシンチレータ、観測用シンチレータ、光学系、IITとCCDカメラからなる装置である。(図1) プラスチックシンチレータ
大学院理工学研究科 2004年度 物性物理学特論第1回 -磁気光学効果とは何か-
大学院物理システム工学専攻2004年度 固体材料物性第5回 -光と磁気(1)-
2002.2.8 日本応用磁気学会第123回研究会 磁気光学材料の基礎と 光通信への応用 東京農工大学 佐藤勝昭.
電力 P ( Power ) 単位 ワット W = J / sec
大学院物理システム工学専攻2004年度 固体材料物性第7回 -光と磁気の現象論(2)-
 1オーム系 Z0 = 1Ω (1)  オームの法則 (V:電圧,I:電流,R:抵抗orインピーダンス) V = IR (2)   1オーム系では,
電磁気学C Electromagnetics C 5/28講義分 電磁波の反射と透過 山田 博仁.
電磁気学Ⅱ Electromagnetics Ⅱ 6/30講義分 電磁波の反射と透過 山田 博仁.
コンピュータサイエンスコース、ナノサイエンスコース4セメ開講
大学院理工学研究科 2004年度 物性物理学特論第4回 -光と磁気の現象論(3):反射とKerr効果-
電磁気学Ⅱ Electromagnetics Ⅱ 6/12講義分 電磁波の偏り 山田 博仁.
物理システム工学科3年次 「物性工学概論」 第1回講義 火曜1限67番教室
電気回路学 Electric Circuits 情報コース4セメ開講 分布定数回路 山田 博仁.
電磁気学Ⅱ Electromagnetics Ⅱ 8/4講義分 電気双極子による電磁波の放射 山田 博仁.
電磁気学C Electromagnetics C 6/17講義分 電磁波の偏り 山田 博仁.
大学院工学研究科 磁性工学特論第10回 -磁気光学効果の測定法-
電磁気学Ⅱ Electromagnetics Ⅱ 6/9講義分 電磁場の波動方程式 山田 博仁.
電磁気学C Electromagnetics C 5/29講義分 電磁波の反射と透過 山田 博仁.
電磁気学Ⅱ Electromagnetics Ⅱ 5/23, 5/30講義分 物質中でのMaxwell方程式 電磁波の反射と透過 山田 博仁.
大学院理工学研究科 2004年度 物性物理学特論第5回 -磁気光学効果の電子論(1):古典電子論-
機器分析学 旋光度 旋光分散スペクトル 円偏光二色性(CD)スペクトル.
偏光X線の発生過程と その検出法 2004年7月28日 コロキウム 小野健一.
平成28年度光応用工学計算機実習 偏光~ジョーンズ計算法 レポート課題
大学院物理システム工学専攻2004年度 固体材料物性第6回 -光と磁気の現象論-
電磁気学Ⅱ Electromagnetics Ⅱ 6/14講義分 電磁波の偏り 山田 博仁.
振動分光・電気インピーダンス 基礎セミナー 神戸大学大学院農学研究科 農産食品プロセス工学教育研究分野 豊田淨彦.
電気回路学 Electric Circuits 情報コース4セメ開講 分布定数回路 山田 博仁.
My thesis work     5/12 植木             卒論題目 楕円偏光照射による不斉合成の ためのHiSOR-BL4の光源性能評価.
工学系大学院単位互換e-ラーニング科目 磁気光学入門第7回 -磁気光学効果の電子論(2):量子論-
電磁気学Ⅱ Electromagnetics Ⅱ 6/6講義分 電磁波の偏り 山田 博仁.
電磁気学C Electromagnetics C 5/20講義分 電磁場の波動方程式 山田 博仁.
電磁気学Ⅱ Electromagnetics Ⅱ 5/22, 5/29講義分 物質中でのMaxwell方程式 電磁波の反射と透過 山田 博仁.
生体分子解析学 機器分析 分光学 X線結晶構造解析 質量分析 熱分析 その他機器分析.
電磁気学Ⅱ Electromagnetics Ⅱ 5/28, 6/4講義分 物質中でのMaxwell方程式 電磁波の反射と透過 山田 博仁.
Magneto-Optics Team 2003年度 佐藤勝昭研究室 OB会 Linear magneto-optics group
電気回路学Ⅱ 通信工学コース 5セメ 山田 博仁.
電磁気学Ⅱ Electromagnetics Ⅱ 6/11, 6/18講義分 物質中でのMaxwell方程式 電磁波の反射と透過 山田 博仁.
電磁気学Ⅱ Electromagnetics Ⅱ 6/7講義分 電磁波の反射と透過 山田 博仁.
60Co線源を用いたγ線分光 ―角相関と偏光の測定―
Presentation transcript:

大学院物理システム工学専攻2004年度 固体材料物性第9回 -磁気光学効果測定法- 大学院物理システム工学専攻2004年度 固体材料物性第9回 -磁気光学効果測定法- 佐藤勝昭 ナノ未来科学研究拠点

第8回に学んだこと 磁気光学Kerr効果 反射の磁気光学効果を磁気光学カー効果(MOKE)という 通常の反射の法則を導く:電界に対する反射率=複素振幅反射率(Fresnel係数) 右回り円偏光に対するFresnel係数と左回り円偏光に対するFresnel係数の差を考える。位相の差からKerr回転が振幅の差からKerr 楕円率が導かれる。

復習:斜め入射の場合の反射 反射は界面における電磁波の伝搬の境界条件により決められる。 1 0 2 法線 K1 E1p K0 E0p X 1 0 Kのx成分の連続性 K0sin0=K1sin1 =K2sin 2 これよりSnellの法則が導かれる。 Y 2 E2p K2 Z

復習:斜め入射の場合の反射 反射面:光が反射を受ける試料の面 法線:光が入射した試料の面に垂直な線 入射面:入射光・反射光・法線を含む面 P偏光:電界が入射面に平行な直線偏光 S偏光:電界が入射面に垂直な直線偏光 Brewster角:P偏光の反射率が極小をとる入射角

復習:複素振幅反射率(Fresnel係数) P偏光の反射 S偏光の反射 ここに、rp=|rp|eiδp、rs=|rs|eiδsである。

復習:エリプソメトリ(偏光解析)  azimuth (方位角)  phase (位相差) 反射は方位角と位相差=p-sによって記述できる。反射光は一般には楕円偏光になっているが、そのp成分とs成分の逆正接角と位相差を測定すればrが求められる。(測定には1/4波長板と回転検光子を用いる。)この方法を偏光解析またはエリプソメトリという。

復習:入射角に依存する反射率 P偏光とS偏光では反射率の入射角依存性が異なる。

復習:垂直入射のFresnel係数 垂直入射の場合、0=0、従って1=0。このとき電界に対するFresnel係数rとして、                (媒質1が真空のとき)  を得る。これより、

復習:インピーダンス整合と反射 電気回路において線路インピーダンスZ0の分布定数回路がインピーダンスZの負荷に接続されているときの電圧反射率rは r=(Z0-Z)/(Z0+Z)  で与えられる。Z=Z0なら反射は起きない。 線路の単位長あたりのインダクタンスL、容量CとするとZ0=(L/C)1/2=(μ0/ε0)1/2 負荷についてもZ =(μ0/)1/2 r=(ε0 1/2 -ε1 1/2)/(ε0 1/2 +ε1 1/2)=(1-N)/(1+N)

復習:垂直入射の光強度反射率と位相 R=r*r=|r|2は光強度の反射率、は反射の際の位相のずれ

復習:反射率と位相 Kramers-Kronig(クラマースクローニヒ)の関係

復習: Kramers-Kronig の関係 応答を表す物理量の実数部と虚数部の間に成立 (Pは積分の主値を表す。)

復習: KK変換の微分性 第2式を部分積分すると 右辺の第1項は0であるから、結局第2項のみとなる。はx~付近で大きい値をとるので、“は‘の微分形に近いスペクトル形状を示すことになる。 'がピークを持つでは"は急激に変化し、'が急激に変化する付近で"は極大(または極小)を示す.

復習: Kerr効果 磁気カー回転角Kと磁気カー楕円率Kをひとまとめにした複素カー回転K

復習:複素カー回転 この式から,カー効果が誘電率の非対角成分xyに依存するばかりでなく,分母に来る対角成分x xにも依存することがわかる.

磁気光学効果の測定法 直交偏光子法 振動偏光子法 回転検光子法 ファラデー変調法 光学遅延変調法 スペクトル測定システム 楕円率の評価

直交偏光子法(クロスニコル) /4 rotation /2 rotation  rotation P B A D P F L P B A D P F A I P=A+/2 /4 rotation /2 rotation  rotation (a) (b) S

直交偏光子法の説明 検出器に現れる出力Iは,偏光子の方位角をθp,検光子の方位角をθA,ファラデー回転をθFとすると, (5.1)        (5.1) と表される.ここにθP,θAはそれぞれ偏光子と検光子の透過方向の角度を表している.直交条件では,θP-θA=π/2となるので,この式は        (5.2) となる.

振動偏光子法 P B P F +F A D ID S

振動偏光子法の説明 偏光子と検光子を直交させておき,偏光子を のように小さな角度θ0の振幅で角周波数pで振動させると,信号出力IDは Jn: n次のベッセル関数

振動偏光子法の説明(cont) θFが小さければ,角周波数pの成分が光強度I0およびθFに比例し,角周波数2pの成分はほぼ光強度I0に比例するので,この比をとればθFを測定できる

回転検光子法 P A D S B E F A=pt ID

回転検光子法 検光子が角周波数pで回転するならば,θA=ptと書けるので,検出器出力IDは, と表される.すなわち,光検出器Dには回転角周波数の2倍の角周波数2pの電気信号が現れる.求めるべき回転角θFは,出力光の位相が,磁界ゼロの場合からずれの大きさΨを測定すれば,Ψ/2として旋光角が求まる.

ファラデー変調器法 =0+sin pt Faraday modulator F B ID S D I=I0+ I sin pt

ファラデー変調器法 試料のファラデー効果によって起きた回転をファラデーセルによって補償し,自動的に零位法測定を行う 光検出器Dの出力が0になるようにファラデーセルに電流を流して偏光の向きを回転して試料による回転を打ち消している.感度を上げるために,ファラデーセルに加える直流電流に,変調用の交流を重畳させておき,Dの出力を,ロックイン・アンプなどの高感度増幅器で増幅した出力をフィードバックする.

ファラデー変調器法つづき 検出器出力IDは, となって,p成分の強度はsin(θ0-θF)に比例する.この信号を0にするように(θ0=θFとなるように)ファラデーセルに流す電流の直流成分にフィードバックする。

楕円率の測定法 x y x’ y’ l/4plate h E0 E0sinh E0cosh Optic axis E’ E

円偏光変調法(光学遅延変調法) PEM(光弾性変調器)を用いる i /4 B D j PEM A quartz P Retardation Isotropic medium B fused silica CaF2 Ge etc. Piezoelectric crystal amplitude position l Retardation =(2/)nl sin pt =0sin pt PEM(光弾性変調器)を用いる

円偏光変調法の原理 直線偏光(45) Y成分のみδ遅延 円偏光座標に変換 右円偏光および左円偏光に対する反射率をかける 元の座標系に戻す x軸からφの角度の透過方向をもつ検光子からの出力光 光強度を求める

円偏光変調法の原理 磁気光学パラメータに書き換え φ=0 かつθKが小のとき = 0sinptを代入してBessel関数展開 周波数pの成分が楕円率、2pの成分が回転角

円偏光変調法の図解 図 (a)は光弾性変調器(PEM) Mによって生じる光学的遅延δの時間変化を表す.この図においてδの振幅δ0はπ/2であると仮定するとδの正負のピークは円偏光に対応する. 試料Sが旋光性も円二色性ももたないとすると,電界ベクトルの軌跡は図(b)に示すように1周期の間にLP-RCP-LP-LCP-LPという順に変化する.(ここに,LPは直線偏光,RCPは右円偏光,LCPは左円偏光を表す.) 検光子の透過方向の射影は図(c)に示す様に時間に対して一定値をとる. 旋光性があるとベクトル軌跡は図(d)のようになり,その射影は(e)に示すごとく角周波数2p[rad/s]で振動する.一方,円二色性があるとRCPとLCPとのベクトルの長さに差が生じ,射影(g)には角周波数p[rad/s]の成分が現れる.

円偏光変調法の特徴 同じ光学系を用いて旋光角と楕円率を測定できるという特徴をもっている. また,変調法をとっているため高感度化ができるという利点ももつ. この方法は零位法ではないので,何らかの手段による校正が必要である.

磁気光学スペクトル測定系 M1 L MC PEM S P C (f Hz) M2 A D LA1 (f Hz) LA2 (p Hz) Electromagnet D Preamplifier LA1 (f Hz) LA2 (p Hz) LA3 (2p Hz)

磁気光学スペクトル測定上の注意点 磁気光学スペクトルの測定には,光源,偏光子,分光器,集光系,検出器の一式が必要であるが,各々の機器の分光特性が問題になる.さらに,試料の冷却が必要な場合,あるいは,真空中での測定が必要な場合には,窓材の透過特性が問題になる.

光源 ハロゲン・ランプ (近赤外-可視) キセノンランプ(近赤外-近紫外) 重水素ランプ(紫外)

偏光子 複屈折(プリズム)偏光子 二色性偏光子(偏光板) ワイヤグリッド偏光子

分光器 分解能よりも明るさに重点を置いて選ぶ必要がある.焦点距離25cm程度で,fナンバーが3~4のものが望ましい. 回折格子は刻線数とブレーズ波長によって特徴づけられる. 高次光カットフィルタが必要

集光系 狭い波長範囲:レンズ使用 広い波長範囲:ミラー使用 色収差が重要 たとえば,石英ガラスのレンズを用いて,0.4~2μmの間で測定するとすれば,δf/f=-0.067となり,f=15cmならばδf~1cmとなる.

検出器 光電子増倍管 半導体光検出器

 電磁石と冷却装置、素子の配置 ファラデー配置とフォークト配置 穴あき電磁石 鉄芯マグネット 超伝導マグネット (a) (b)

電気信号の処理

各種材料の磁気光学効果 酸化物磁性体:磁性ガーネット 金属磁性体:Fe, Co, Ni 金属間化合物・合金:PtMnSbなど 磁性半導体:CdMnTeなど アモルファス:TbFeCo, GdFeCoなど 人工構造膜:Fe/Au, Pt/Coなど

磁性ガーネット 磁性ガーネット: 3つのカチオンサイト: YIG(Y3Fe5O12)をベースとする鉄酸化物;Y→希土類、Biに置換して物性制御 3つのカチオンサイト: 希土類:12面体位置を占有 鉄Fe3+:4面体位置と8面体位置、反強磁性結合 フェリ磁性体 ガーネットの結晶構造

YIGの光吸収スペクトル 電荷移動型(CT)遷移(強い光吸収)2.5eV 配位子場遷移 (弱い光吸収) 4面体配位:2.03eV 8面体配位:1.77eV,1.37eV,1.26eV

磁性ガーネットの3d52p6電子状態 品川による Jz= J=7/2 3/2 6P (6T2, 6T1g) 5/2 7/2 -7/2 - 6S (6A1, 6A1g) 6P (6T2, 6T1g) without perturbation spin-orbit interaction tetrahedral crystal field (Td) octahedral (Oh) J=7/2 J=5/2 J=3/2 5/2 -3/2 - Jz= 3/2 7/2 5/2 -5/2 -3/2 -7/2 P+ P- 品川による

Faraday rotation (arb. unit) Faraday rotation (deg/cm) YIGの磁気光学スペクトル experiment calculation 300 400 500 600 wavelength (nm) Faraday rotation (arb. unit) -2 +2 Faraday rotation (deg/cm) 0.4 x104 0.8 -0.4 (a) (b) 電荷移動型遷移を多電子系として扱い計算。

Bi置換磁性ガーネット Bi:12面体位置を置換 ファラデー回転係数:Bi置換量に比例して増加。 Biのもつ大きなスピン軌道相互作用が原因。

Bi置換YIGの磁気光学スペクトル 実験結果と計算結果 スペクトルの計算 3d=300cm-1, 2p=50cm-1 for YIG 2p=2000cm-1 for Bi0.3Y2.7IG K.Shinagawa:Magneto-Optics, eds. Sugano, Kojima, Springer, 1999, Chap.5, 137

Feのカー回転スペクトルの 理論と実験 片山

PtMnSbの磁気光学スペクトル カー回転と楕円率 誘電率対角成分 誘電率非対角成分 (a) (b) (c)

ハーフメタル:PtMnSb ↑スピンは金属、↓スピンは半導体

希薄磁性半導体CdMnTe Photon Energy (eV) Faraday Rotation(x10-3 deg/cm) x=0.21

アモルファスGdCo膜の磁気光学効果

アモルファス希土類Co膜の 磁気光学スペクトル Wavelength (nm) 300 400 500 600 700 -0.2 Polar Kerr rotation (deg) -0.4 -0.6 5 4 3 2 Photon Energy (eV)

磁気光学効果を用いたヒステリシス測定 物理システム工学実験III,IV (P3年) 差動検出器 コイル 試料 偏光板 青色LED 電磁石

差動検出系 差動検出による高感度化 偏光ビームスプリッター 光センサー P偏光 偏光 S偏光 - 出力 + 光センサー

(Gd2Bi)(Fe4Ga)O12の ファラデーヒステリシスループ

磁気光学顕微鏡による磁区観察 クロスニコル条件では、磁化の正負に対して対称になり、磁気コントラストがでないので、偏光子と検光子の角度を90度から4度程度ずらしておくと、コントラストが得られる。

ファラデー効果を用いた 磁区のイメージング 検光子 偏光子 対物レンズ 試料 穴あき電磁石 光源 CCDカメラ ファラデー効果で観察した (Gd,Bi)3(Fe,Ga)5O12の磁区 NHK技研 玉城氏のご厚意による

CCDカメラによる磁気光学イメージング

磁性ガーネットの磁区の変化 趙(東工大)、 佐藤(農工大)