メカトロニクス 12/8 OPアンプ回路 メカトロニクス 12/8.

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メカトロニクス 12/8 OPアンプ回路 メカトロニクス 12/8

OPアンプ回路 メカトロニクス 12/8

OPアンプ OPアンプは基本的に +-側電源端子 反転入力(+で表示) 非反転入力(-で表示) 出力 の5本の端子を持つ。 これに微調整用の端子が付いた8本のパッケージのタイプが一般的である。 メカトロニクス 12/8

OPアンプ(オペアンプ) OPアンプ(Operational amplifier:演算増幅器)は理想として次のような特性をもつ素子として設計されている 反転、非反転入力の差を増幅する。 増幅率は∞ 入力インピーダンス(信号を出す回路から見てどれだけの抵抗をつながれた場合と同じ影響があるかを示す数値)が∞ 出力インピーダンス(信号を受ける回路が電流を流したときの出力の変化の度合いを抵抗に換算して示す数値)が0 メカトロニクス 12/8

反転回路 入力の電圧に対して正負が反転した電圧を出力する回路。 実際の回路でR1~R3に用いる抵抗の値は1kΩ~100kΩの範囲で選ぶ。 メカトロニクス 12/8

反転回路 OPアンプの反転入力端子は回路が正常に動作している場合ほぼ0[V]になる。この状態を仮想接地と呼ぶ。 そのため、R1のInputの部分から見るとR1でグラウンド(電位0)と接続されているのと同様な電流が流れることになる。この電流は前段の回路にとっては負荷になるので注意が必要。 メカトロニクス 12/8

反転回路 入力の電圧に対して正負が反転した電圧を出力する回路。 io ii この2点の電位差はほぼ0 実際の回路でR1~R3に用いる抵抗の値は1kΩ~100kΩの範囲で選ぶ。 メカトロニクス 12/8

iiとioは入力端子を出入りする電流が微小なためほぼ同じとする。 反転回路 iiとioは入力端子を出入りする電流が微小なためほぼ同じとする。 入力端子の部分がほぼ0Vなので入力電圧Viと出力電圧Voの比は抵抗R1とR2の比に一致する。 メカトロニクス 12/8

フィードバックをかけた状態で使うと数10kHz程度の周波数までは増幅できる。 反転回路の周波数特性 メカトロニクス 12/8

非反転回路 入力の電圧に対して正負が同じ電圧を出力する回路。 入力のインピーダンスはOPアンプの特性がそのまま活かされる。 非反転回路 メカトロニクス 12/8

非反転回路 Inputの部分から見ると、OPアンプの入力端子に流れ込む電流(かなり小さい)が負荷になるだけで、ほとんど前段の回路に影響を与えない。 メカトロニクス 12/8

非反転回路 2つの入力の電圧が等しくなるから この2点の電位差はほぼ0 になる。結果として io になる。 ii 非反転回路 メカトロニクス 12/8

反転回路 非反転回路 反転回路と非反転回路の増幅率(ゲイン)の計算式が違う点に注意すること。 メカトロニクス 12/8

ボルテージフォロワー ボルテージフォロワー 増幅率1(入力と出力の振幅が同じ)の非反転増幅回路をボルテージフォロワーと呼ぶ。振幅は変化させずに信号のインピーダンスを下げたいとき(信号の電流が欲しいとき)に用いられる。 メカトロニクス 12/8

加算回路 非反転回路の入力を増やした回路でこのようにすると各入力信号を合わせた出力を得ることができる。 基本的には反転回路と同様な動作になるので前段に影響がある。 加算回路 メカトロニクス 12/8

OPアンプの出力の扱い(補足) 信号の加算や減算を行おうと、複数のOPアンプの出力を直接つないだり、抵抗を介してつないだりしてはいけない。特に直接複数のOPアンプの出力を接続すると、それぞれの出力電圧が違うとOPアンプ間に大電流が流れ回路が壊れる可能性が高いので絶対やってはいけない。 メカトロニクス 12/8

差動アンプ (Input2ーInput1)×K の出力を出す回路。2つの入力の差を出力する回路でセンサのブリッジ回路の信号の増幅などに使われる。 差動アンプ メカトロニクス 12/8

Input1は図の赤の部分をGNDと同じ電位だと考えるとR1、R2でフィードバックする反転増幅回路と考えられる。 差動アンプ メカトロニクス 12/8

Input2は図の赤の部分をGNDと同じ電位だと考えるとR3、R4の抵抗でR3/(R3+R4)で分圧された信号を(R1+R2)/R1倍する非反転増幅回路と考えられる。 差動アンプ メカトロニクス 12/8

差動アンプ 前段から見るとinput1とinput2の負荷が微妙に異なるので注意が必要。 Input1(反転側)はOPアンプの入力部分が非反転入力端子と同じ電圧になるので場合によって、input2(非反転側)の信号の影響を受ける可能性がある。 input2は(R3+R4)の抵抗値でGNDとつながっているような負荷となる。 メカトロニクス 12/8

計測用差動アンプ OPアンプ3台を用い入力を非反転回路で受けることで入力インピーダンスを高くし、また、OPアンプで2段に増幅することで大きなゲインを得ることができる回路で。計測回路によく用いられる。 計測用差動アンプ メカトロニクス 12/8

a b メカトロニクス 12/8

a点の電圧はopアンプの反転、非反転入力の電圧が平衡状態ではほぼ等しくなることから となり、 となる。b点も同様に求めると メカトロニクス 12/8

となる。右側のOPアンプはゲイン1の作動アンプとして動作するので出力は メカトロニクス 12/8

微分回路 微分回路 OPアンプの反転増幅回路の入力側の抵抗の替わりにコンデンサを使うことで、入力信号の微分を出力することができる。  微分回路 OPアンプの反転増幅回路の入力側の抵抗の替わりにコンデンサを使うことで、入力信号の微分を出力することができる。  微分回路 メカトロニクス 12/8

OPアンプの-入力にコンデンサから流れる電流icは入力電圧eiを微分した次の式のようになる。 OPアンプの入力にはほとんど電流は流れないのでこの電流は抵抗Rを経由して出力側へ流れる。このときRの両端は に相当する電圧になる。結果として入力電圧の微分が得られる。 メカトロニクス 12/8

積分回路 積分回路 OPアンプの反転増幅回路の出力側の抵抗の替わりにコンデンサを使うことで、入力信号の積分を出力することができる。 メカトロニクス 12/8

OPアンプの-入力にコンデンサから流れる電流irは入力電圧eiと抵抗値Rから次の式のようになる。 OPアンプの入力にはほとんど電流は流れないのでこの電流はコンデンサCを経由して出力側へ流れる。このときCの両端は に相当する電圧になる。結果として入力電圧積分が得られる。 メカトロニクス 12/8

微分回路・積分回路の位相の状態 正弦波信号を入力すると微分、積分回路は上図のような出力をする。信号の位相が90°ずれていることが分かる。 メカトロニクス 12/8

OPアンプ回路の電源回りの部分は省略してください。 レポート課題12/8   締切り:12月14日17:00 6号館事務室レポート提出boxまで。 アナログ回路(OPアンプ回路)の設計 入力はa, b, cの3本の信号 出力は1本 出力 y=5a+15b-10c 以上のような仕様のOPアンプ回路を設計しなさい。抵抗値などは具体的な数値を記入すること(R、2Rなどではなく100Ω、1kΩのように記入する)。 OPアンプ回路の電源回りの部分は省略してください。 メカトロニクス 12/8