第4回 データ通信 データ通信システム 基本構成、データ回線 データ伝送方式 伝送方式、伝送形態、伝送速度 モデムと網制御装置 伝送制御

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第4回 データ通信 データ通信システム 基本構成、データ回線 データ伝送方式 伝送方式、伝送形態、伝送速度 モデムと網制御装置 伝送制御 第4回 データ通信 データ通信システム 基本構成、データ回線 データ伝送方式 伝送方式、伝送形態、伝送速度 モデムと網制御装置 伝送制御 同期制御方式、誤り制御方式、伝送制御手順 プロトコルと階層モデル ISDNとATM 1

データ通信システム(P.61) コンピュータと端末装置の間、コンピュータ同士で行われる 通信をデータ通信という データ通信システムの構成 データ端末装置(DTE)、センタ装置(CCU+CPU)、データ回線 オンラインシステムと呼ばれる DTE:Data Terminal Equipment、CCU:Communication Control Unit

データ通信システムの例 教科書にない ので注意 データ通信を利用したシステム POSシステム、予約システム、銀行オンラインシステム等 レジでの販売情報を記録して複数店舗の一元管理に利用 主にスーパーマーケットやコンビニエンスストアで利用される 予約システム 航空機や列車の座席予約やホテルの予約などで利用される 銀行オンラインシステム CD(現金自動支払機)やATM(現金自動預払機)による 現金の預け入れ、引き出し、支払いなどで利用される

データ伝送(P.63) データ回線 アナログ回線:信号変換装置⇒モデム(MODEM) ディジタル回線:信号変換装置⇒DSU MODEM:Modulator-Demodulator データ回線  アナログ回線:信号変換装置⇒モデム(MODEM)  ディジタル回線:信号変換装置⇒DSU MODEMやDSUはデータ回線終端装置(DCE)という DSU:Digital Service Unit、DCE:Data Circuit-terminating Equipment

問1,2,3 に解答しなさい

データ回線(P.64) データ回線には、 特定の相手と1対1でデータ通信を行う専用回線と 不特定多数の端末との間でデータ通信を行う交換回線がある 専用回線は、特定地点間 用途専用で、回線が固定 官公庁、警察、企業の 重要回線で利用される データ回線 専用回線 交換回線 一般専用回線 高速ディジタル回線 電話網 加入電信網 データ交換網 回線交換網 パケット交換網 交換回線は、任意の相手 とデータ通信可能 必要に応じて通信路を 設定可能 データ交換網は、ディジタル回線で構成されたデータ 通信専用ネットワークで、電話網や電信網より高速

データ交換網(P.66) データ交換網 ⇒ 回線交換網とパケット交換網の2種類 回線交換網:通信相互間の回線を確保して接続する方式        ⇒回線が確保されるので利用者に占有されてしまう 送るデータが少ない場合、効率が悪い

回線交換網のイメージ 回線交換網:下図の赤い線のように、相手との回線が確保される ので利用者に占有されてしまう ⇒効率が悪い         ので利用者に占有されてしまう ⇒効率が悪い 出展:http://www.atmarkit.co.jp/

データ交換網(P.67) パケット交換網:データをパケットと呼ばれる一定長のブロックに 分割し、パケットを空いている回線経由で伝送する ⇒空いている回線を利用できるので、回線交換網より効率が良い 同じ人のデータでも、異なる交換機 経由で送られてくることもある 宛先やシーケンス番号により、 行方不明を防ぐ

データ交換網のイメージ パケット交換網:下図のように同じ回線を 複数の人のパケットが通る ⇒効率が良い 同じ人のデータでも、異なる交換機             複数の人のパケットが通る ⇒効率が良い 出展:http://www.atmarkit.co.jp/ 同じ人のデータでも、異なる交換機 経由で送られてくることもある

データ伝送方式(P.69) 伝送方式 ⇒ パラレル伝送とシリアル伝送の2種類 パラレル伝送:高速だが、複数の伝送路が必要、伝送路使用効率が悪い シリアル伝送:同期が必要、速度は遅いが伝送路は1本ですむ パラレル伝送は近距離向き、シリアル伝送は長距離向き

伝送形態 ラジオ、TV型の 情報伝送 トランシーバー型の 情報伝送 電話型の情報伝送 単方向伝送:送信側から受信側の一方向の情報伝送 半二重伝送:情報伝送は双方向だが、交互に送信(同時利用不可) 全二重伝送:送受信双方向に情報伝送可能だが4線式となる

問4,5,6 に解答しなさい

伝送速度(P.71) 伝送速度 ⇒ データ信号速度、変調速度、データ転送速度の3つがある データ信号速度:1秒間に何ビットのデータを伝送するかを表す 単位はビット毎秒[bps]    例:1秒間に1200個のビット数が伝送できる=1200bps 変調速度:1秒間に何回の変調が行われるかを表す 単位はボー[baud]    例:2400ボーの4PSKで変調=4800bps データ転送速度:受信される情報の単位時間当たりの平均値 (ビット数、文字数、ブロック数など)    例:300bpsで1文字10bitの情報伝送=30字/秒 あるいは1800字/分 4PSKは1つの変調 信号で2bit送れるから

問7 に解答しなさい

モデム(MODEM)(P.73) モデムは、変調装置と復調装置を一体化したもの 送信:端末のディジタル信号を周波数変調し、伝送に適した周波数を取り出して送信 受信:雑音をBPFで取り、リミッタで信号を一定レベルに制限し、復調回路後、     スライサで整形して端末に送る

リミッタとスライサ 教科書にない ので注意 リミッタ:信号振幅の最大値を制限する 振幅が大きすぎると雑音となるので、FSKの復調に必要 スライサ:正の信号範囲で切り出す       既定の電圧範囲のパルス波形に直す パルス波形に整形される 0V 5V 5V 0V

網制御装置(NCU)(P.75) モデムと電話回線の接続、アナログ交換機との制御やりとり   ⇒ NCU:Network Control Unitが必要 電話と端末装置の切り替えを自動的に行う 最も利用されたものは、モデムに内蔵されているタイプ

データ通信基本構成のまとめ 教科書にない の注意 CCU CPU DTE DCE 通信回線 DCE センタ装置 アナログ回線 端末 モデム ディジタル回線 端末 DSU DSU アナログ交換機 端末 モデム NCU NCU モデム ディジタル交換機 端末 DSU DSU DTE DCE 通信回線 DCE センタ装置 DCE(データ回線終端装置)

伝送制御の役割(P.76) 伝送制御方式 ⇒ 同期制御、誤り制御、伝送制御手順がある CCUは、通信制御手順やデータの分解・組立て、誤り制御        などを行いCPUの負担を軽減する

問10,11,12 に解答しなさい

非同期方式 同期制御 ⇒ 非同期制御方式と同期制御方式がある 非同期方式:一定ブロック内だけで同期をとる 調歩式同期: 同期をとらない わけではない 調歩式同期: 文字データの前後に、スタートビットとストップビットを加え、 文字データ単位で同期をとりながら伝送 下図は8ビットのデータ 10011010 送信例 (伝送方向向きに注意) 同期とは、送信側と受信側で情報伝送のタイミングを合わせること

同期方式 同期方式:送信データ信号の中に同期信号を含めて伝送   → キャラクタ同期方式:SYN符号で同期をとり文字コード識別

誤り制御(P.79) 受信側で誤りを検出あるいは訂正まで行うことを誤り制御という → パリティ検査方式、サイクリック符号方式(CRC)など パリティ検査方式:  データに1ビット付加し、“1”の数を偶数にする偶数パリティ                 “1”の数を奇数にする奇数パリティ 文字Dは、 ASCIIコードで68 ⇒ 1000100b パリティ検査方式やCRC方式は誤りの検出は可能ですが訂正はできません

問14,15 に解答しなさい

伝送制御のフェーズ 伝送制御手順: 確実に情報をやり取りするために、伝送制御を行う手続きを 定めておく必要がある   確実に情報をやり取りするために、伝送制御を行う手続きを   定めておく必要がある 決められた順序で進行する各手順をフェーズという 隣接する送受信間の通信経路をデータリンクという

ベーシック手順(P.83) 代表的な伝送制御手順 ⇒基本型データ伝送制御手順(ベーシック手順)と ハイレベルデータリンク制御手順(HDLC)   ⇒基本型データ伝送制御手順(ベーシック手順)と    ハイレベルデータリンク制御手順(HDLC) ベーシック手順は、 情報メッセージを分割し、 伝送制御文字を付加した ブロックで伝送する テキスト開始  →STX 正しく受信できた時  →ACK(アック)を返す 正しく受信できなかった時  →NAK(ナック)を返す

HDLC(ハイレベルデータリンク制御手順) データをフレームと呼ばれる形式にして送受信される フラグシーケンス:同期をとるためのビットパターン(01111110) アドレス部:宛先または発信元 制御部:指令するコマンドやレスポンス 情報部:任意のビット長 フレームチェックシーケンス:誤り検出用 テキスト以外の多様なデータに対応可能 パリティ検査より信頼性の高いCRC利用 フレーム単位で伝達確認するので効率が良い

問16 に解答しなさい

プロトコルと階層モデル(P.85) データ通信において、伝送制御手順、同期方式、符号方式などに 関する取り決めをプロトコル(通信規約)という 開放型システム間相互接続 (Open System Interconnection) 異機種のコンピュータ間で データをやり取りできる ための接続方法

OSI参照モデル 教科書と表現が 少し異なるので注意 ISO(国際標準化機構)により提唱(1984年)、その後ITU-Tが勧告 アプリケーション層  -アプリケーションの機能 プレゼンテーション層  -データ表現形式の統一 セッション層  -同種プログラム間の通信 トランスポート層  -エンドツーエンドの信頼性確保 ネットワーク層  -エンドツーエンドの通信(アドレス) データリンク層  -隣接端末間の通信 物理層  -電気的条件の規定

問17,18 に解答しなさい

ISDN(P.88) Integrated Services Digital Network(統合ディジタル通信網) 電話網主体の回線交換網 ⇒ INS64 (64kbps) 光ファイバケーブル主体の高速回線交換網 ⇒ INS1500(1.5Mbps) データ通信用のパケット交換網 ISDN(INS64) ⇒ 2回線利用可能 ⇒ 電話とFaxの同時利用可能     DSUが必要で個人利用ではIP電話や光電話へ移行が進む     企業ではまだ必要(Fax利用がIP網では困難)

ATM(P.94) Asynchronous Transfer Mode(非同期転送モード) パケット交換では、パケットサイズが大きいため遅延が発生 ATMは、53バイト固定長のセルで各種データを統一的に扱う  ⇒ 短いうえに固定長なので、専用ハードウェアで高速化可能 ⇒ 遅延短縮    しかし、技術が高度化されすぎ、IP網のように普及進まず

問19 に解答しなさい

本日の講義はここまで