情報システム学研究科 情報ネットワーク学専攻 担当 伊藤秀一

Slides:



Advertisements
Similar presentations
TCP/IP によるチャットプログラ ム 薄井 秀晃. 基礎知識編 TCP/IP とは? IP とは・・・ Internet Protocol の略称であり通信方法の技術的なルールで あり、実際にデータを送受信する前にデータを小さなデータ に分割し、それに発信元と受信先の IP アドレスを付加させて.
Advertisements

計算機リテラシーM 第 11 回 計算機・ネットワーク技術 伊藤 高廣
インターネットサーバ と メール配送の仕組み 情報実験 第 13 回 2005/01/28 Last Modified: 2005/01/28K.Michimasa Original: 2004/01/30K. Komatsu.
第1章 ネットワークとコミュニケーション 第2節 ネットワークのしくみ 2 ネットワークを支える技術 (教科書 p36 ~ p37) 今日の用語  モデム (modulator/demodulator:modem)  IP アドレス (internet protocol address)  ドメインネーム.
LANどうしを、通信規約として TCP/IP プロトコルで ルータ を経由してつなぎ合わせ、 世界規模で情報のやりとりを可能にしたもの アプリケーション 層 プレゼンテーショ ン層 セッション層 トランスポート層 ネットワーク層 データリンク層 物理層 アプリケーション 層 プレゼンテーショ ン層 セッション層.
情報ネットワークと教育 通信と情報ネットワーク プロトコル LAN The Internet. 通信とその歴史 通信とは 電信 (1835 、モールス ) 電話 (1876 、ベル ) ラジオ (1895) 、テレビ (1925) 情報通信ネットワークへ.
イーサネットと ATM Ethernet and ATM Which is better, Shared Media or Point to Point? 岡村耕二.
情報基礎A 情報科学研究科 徳山 豪.
山梨大学 伊 藤 洋 99/06/30 インターネット入門 総合科目V 山梨大学 伊 藤  洋
インターネットと プロトコル(TCP/IP)
前回の課題 IPv6アドレス IP ARP ICMP NAT インターネット層 2003年12月4日 情報ネットワーク論 新村太郎.
第4章 Internet Address.
情報ネットワーク 岡村耕二.
仮想ブロードキャストリンクを利用した 片方向通信路の透過的経路制御 藤枝 俊輔(慶應義塾大学)
2004年度 情報システム構成論 第2回 TCP/IPネットワーク
ネットワーク層.
ネットワーク構成法 スケール 第6回 11月19日.
TCP (Transmission Control Protocol)
URLと電子メールアドレス 埼玉県立越ヶ谷高等学校・情報科.
早稲田大学大学院 理工学研究科情報科学専攻 後藤滋樹研究室 1年 渡辺裕太
「コンピュータと情報システム」 07章 インターネットとセキュリティ
30分でわかるTCP/IPの基礎 ~インターネットの標準プロトコル~ 所属: 法政大学 情報科学研究科 馬研究室 氏名: 川島友美
情報処理1 1.インターネット利用の基礎.
WindowsNTによるLAN構築 ポリテクセンター秋田 情報・通信系.
インターネット メールサーバ DNSサーバ WWWサーバ ファイアウォール/プロキシサーバ クライアント.
TCPソケットプログラミング ソケットプログラミング TCP-echoのデータ通信手順
Ibaraki Univ. Dept of Electrical & Electronic Eng.
心理学情報処理法Ⅰ コンピュータネットワーク概論.
Telnet, rlogin などの仮想端末 ftp などのファイル転送 rpc, nfs
ま と め と 補 足 ネットワークシステムⅠ 第15回.
情報コミュニケーション入門 総合実習(1) 基礎知識のポイント(2)
Regional Internet Registries (RIR:地域インターネットレジストリ) 統計 & ポリシーアップデート
「コンピュータと情報システム」 06章 通信ネットワーク
第2章 第1節 情報通信の仕組み 1 ネットワークの仕組み 2 通信プロトコル 3 認証と情報の保護
JPNICデータベースへの認証 機能導入について
コンピュータリテラシー1              インターネット.
情報処理1 講義              インターネット.
情報検索概説II(99秋) 第3回 1999/10/21 インターネットの仕組み(2).
総合講義B:インターネット社会の安全性 第6回 ネットワークの基盤技術
コンピュータとネットワークの利用 国際経営学科 牧野ゼミ3年 足立龍哉.
Linux リテラシ 2006 第4回 ネットワーク CIS RAT.
Ibaraki Univ. Dept of Electrical & Electronic Eng.
情報ネットワーク特論 インターネットの歴史
情報の科学的 な理解(2) 情報科教育法 8回目 2005/6/4 太田 剛.
情報ネットワーク特論 インターネットの歴史
ソケットプログラム(TCP,UDP) EasyChat開発
岡村耕二 トランスポート層 岡村耕二 情報ネットワーク.
情報処理1 第6回目講義         担当 鶴貝 達政 1/1/2019.
ネットワークの基礎知識 電子制御設計製図Ⅰ   2014年5月2日 Ⅲ限目.
インターネットにおける真に プライベートなネットワークの構築
第一回 掲示板                 05A1054         前田嵩公.
TCP/IP入門          櫻井美帆          蟻川朋未          服部力三.
情報スキル活用 第1週 基礎技術ー1 : URLとWebページの基本.
マルチホーミングを利用した Proxy Mobile IPv6の ハンドオーバー
インターネットの標準化の特徴 情報ネットワーク 講義資料
認証実用化実験協議会 平成10年度 第1回 定例研究会
JPNIC db-wg(データベース検討部会) ca-tf(認証技術タスクフォース) 戸田 洋三
インターネットの標準化 の特徴 情報ネットワーク 講義資料
ネットワークの基礎知識 電子制御設計製図Ⅰ   2009年5月19日 Ⅲ限目.
サーバ・クライアントシステム ( X Window System) 2006/01/20 伊藤 和也 original: 前坂たけし
最低限インターネット ネットワークにつなぎましょ!
インターネットの歴史 1969年 ARPANET 実験開始 1970年代後半よりTCP/IP
コンピュータリテラシー1              インターネット.
情報実験 第五回 最低限 internet ~ネットワークの仕組みを知ろう~
岡村耕二 情報ネットワーク 岡村耕二 情報ネットワーク.
インターネットワーキング.
情報処理1 講義              インターネット.
4.3 IPとルーティングテーブル 国際産業情報学科 2年 大竹 雅子.
プロトコル番号 長野 英彦.
情報スキル活用 第1週 基礎技術ー1 : URLとWebページの基本.
Presentation transcript:

情報システム学研究科 情報ネットワーク学専攻 担当 伊藤秀一 ネットワーク構成論 I 情報システム学研究科 情報ネットワーク学専攻 担当  伊藤秀一

ディジタル通信網 ~1960年 1960年中半~ 1970年中半~ 通信路を通して‘ビット’を能率よく伝送する問題 パケットを効率よく高信頼に送る方法 1970年中半~ 相互に接続されたインターネットワークを通して通信する問題

インターネットワーキング 抽象化 ゴール これはどのような… ハードウェアの違いを越えて 高信頼、高能率な通信手段の確保 通信規約(プロトコル) 応用 アーキテクチャ (構造)

講義の目標と進め方 目標 スライドやOHPを用いた講義 演習 インターネットの仕組みを理解 ネットワークを利用したプログラム 最後にレポート課題として提出 Server-Client 型の通信

講義資料 教科書 RFC文書 (request for comments) なし. プリント(OHP, スライド) 参考書 Internetworking with TCP/IP, Prentice Hall 同上 翻訳 (共立出版) RFC文書 (request for comments) ftp://ftp.uec.ac.jp/pub/doc/RFC/

講義の概要 インターネットプロトコル 応用システム network programming はじめに IP UDP/TCP 経路制御 DNS, Server-Client network programming BSD Socket

インターネットプロトコル はじめに IP UDP/TCP 経路制御 ネットワークの歴史 物理ネットワーク プロトコルと制御 通信の仕組み 内部、網間

応用システム Server-Client 型の通信 ネットワークを支える応用システム DNS 分散データベース mail ftp, telnet http

Network Programming BSD socket による通信 システムコールとデータ構造 socket, bind, connect, listen, accept read/write gethostbyname, ... fork, exec, wait3

はじめに インターネットの利用者 (国連報告書) 1998年 140国 2500万人から3000万人 2000年 2億人 インターネットの利用者  (国連報告書) 1998年 140国 2500万人から3000万人 2000年 2億人 (アナリスト) NJ Telcordia Technology 1998 1億8300万人 (USA Today) Internet Society 1998年 1億5千万人  2000年末 3億人 電話をかけた経験のある人 30億人

【日米のインターネットホスト数の比較】 (千)

【日米のサイバービジネスの市場規模比較】 (億円) 12,125 2,687 828 418 285 7

日本のインターネット利用の急成長 (ユーザ数の推移) 日本のインターネット利用の急成長 (ユーザ数の推移)

TCP/IP TCP Transmission Control Protocol IP Internet Protocol DARPA Defense Advanced Research Project Agency NSF National Science Foundation

Internet Service プロトコル Vendor、ハードウェアの違いを吸収 通報引き渡しのルール 通報の形式 エラーの取り扱い 高級言語 コンピュータ プロトコル 通信

Application Level のサービス Inter operability E-mail, ftp, telnet ... ユーザはネットワークの詳細を知らないでもよい 応用プログラムを書く人だけがネットワークを意識

ネットワークレベル コネクションなしのパケット配送 信頼の高い stream transport service ネットワーク技術から独立 ハードウェア ユニバーサルアドレス end-to-end

Internet の歴史 1970年半ば~1979年 1983年 TCP完成 1985~95年 NSFnet (全米科学財団) DARPA 1983年 TCP完成 DARPA → BBN, UCB UNIXへの実装 socket (UNIX I/O の一般化) ワークステーション 大学CSの90%が接続 1985~95年 NSFnet (全米科学財団) スーパーコンピュータ、バックボーン 規模の増大にともなう問題

NSFnet をベースとした環境

今日の米国 internet の全体構造

Internet の歴史 1988年 T1回線 (1.544Mbps) 1991~3年 T3回線 (45Mbps) Merit, MCI, IBM, Michigan 1991~3年 T3回線 (45Mbps) 研究、教育、政府機関業務 AUP (acceptable use policy) 容認される利用ポリシー 4つのプロジェクトへの要請 NAP, RA, vBNS, NSP(NAPへの接続) ISP (internet service provider) の登場 1995年以降 4つのNAP NJ, CA, IL, DC IPv6, vBNS. Internet2

NAP (Network Access Point) プロバイダ(ISP) 相互の接続点 プロバイダはPOPの集合体を接続 POP (Point of Presence) ユーザの接続点 NSP (Network Service Provider) ISP end-user、他の provider へサービス NSP NAPを管理するプロバイダ (NSF資金を受けている)

Internet 活動委員会 IAB (Internet Activities Board) 標準化の活動 ボランティアによる Task Force 新しい研究結果を知ることができる インターネットへの貢献 規模の拡大→IABの再編(1989年) IRTF Internet Research Task Force IETF Internet Engineering Task Force

Internet 活動委員会

IETF 年3回の会議 組織 8つのarea 多数の working group Applications Area General Area Internet Area Operations and Management Area Routing Area Security Area Transport Area User Services Area 多数の working group

RFC (internet request for comments) インターネットにおける標準 (~2582 4/14現在) 公開を原則とする 採録までの手順 IETF → I-D (internet drafts) → IESGによる審査 → rfc-editor による査読 入手方法 http://www.rfc-editor.org/ http://www.ietf.org/rfc.html ftp://ftp.uec.ac.jp/pub/doc/RFC/

日本のインターネット 1986年頃 JUNET 1988年 WIDE project start 1990年 WIDEによるIPネットワーク UUCPによる電子メールとニュースの配送 1988年 WIDE project start 1990年 WIDEによるIPネットワーク 1992年 SINET start 1993年 ISPビジネス始まる JPNIC スタート 1994年 JUNET停止

電気通信大学のネットワーク 1976年 1978年 1985年 1986年 1987年 1988年 HDLC制御装置 75 80 85 90 95 2000 1976年 HDLC制御装置 D-NET project 1978年 西2・西3同軸cable UNIXソースコード契約 1985年 Sun-2 (R, J 学科) 1986年 uec・ccut UUCP接続 1987年 研究室ネットワーク uecra, uecda, brahms 1988年 UUCPによる電子メール網 5/30 uecnet (伊藤、多田、砂原)ether backbone 192.14.64.0 uecgw news 配送 4.3BSDライセンス

1990年 1991年 1992年 1993年 1994年 IS最初の卒業生 1/10 砂原研WIDEへIP接続 75 80 85 90 95 2000 1990年 1/10 砂原研WIDEへIP接続 5/24 DINS/1 IP化 fddi + bridge + ethernet 130.153.0.0 subnetmask ff.ff.fc.00 6/15 host数 184 学内ネットワークの拡大 活発な学生たち 1991年 1/24 host数 302 1992年  4/7 IP Open 64kbps 7/末 default route 事件 8/31 X-day netmask 22 → 24 1993年 対外接続の強化 総合情報処理センター更新 12月 net-wg 1994年 IS最初の卒業生 教育用システム dns, ftp, www, news, gopher, ...

そして・・・ 1995年 1997年 1998年 1999年 全学ネットワーク新設 事務局に電子メール private network → サークル棟、学生寮 1997年 IS棟完成 1998年 全学 network 更新 100Mbps化 1999年 Gigabit network, MAPOS network

Networkの情報管理 IANA (internet assigned numbers authority) データベース InterNIC APNIC, JPNIC データベース http://www.networksolutions.com/cgi-bin/whois/whois whois -h whois.ra.net (whois.nic.ad.jp) xxx http://www.nic.ad.jp/jpnic/dbase DNS root server, IRR,

次回へ続く