オブジェクト指向 プログラミング 第八回 知能情報学部 新田直也.

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オブジェクト指向 言語 論 第八回 知能情報学部 新田直也. 多相性(最も単純な例) class A { void m() { System.out.println( “ this is class A ” ); } } class A1 extends A { void m() { System.out.println(
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オブジェクト指向 プログラミング 第八回 知能情報学部 新田直也

構造化指向の問題点 構造化指向(C言語)または構造化指向っぽく書いたオブジェクト指向(Java)のプログラムでは,データ構造の変更に伴って変更すべき箇所が散乱する. public class Main { public static void main(String[] args) { List l = new List(); add(l, 11); add(l, 22); int v = get(l, 1); System.out.println("v = " + v); } public static void add(List l, int v) { l.values[l.size] = v; l.size++; public static void get(List l, int n) { return l.values[n]; public class List { int values[] = new int[1000]; int size; } データ構造の修正 (構造体) アルゴリズムの修正(関数)

カプセル化(1/2) それなら,一緒に変更されるデータ構造とアルゴリズムを一箇所にまとめればいい. 構造体 関数を構造体の中に public class Main { public static void main(String[] args) { List l = new List(); add(l, 11); add(l, 22); int v = get(l, 1); System.out.println("v = " + v); } public static void add(List l, int v) { l.values[l.size] = v; l.size++; public static void get(List l, int n) { return l.values[n]; public class List { int values[] = new int[1000]; int size; } 関数を構造体の中に 入れてしまえばよい 関数

カプセル化(2/2) それなら,一緒に変更されるデータ構造とアルゴリズムを一箇所にまとめればいい. public class Main { public static void main(String[] args) { List l = new List(); l.add(11); l.add(22); int v = l.get(1); System.out.println("v = " + v); } public class List { int values[] = new int[1000]; int size; public void add(int v) { values[size] = v; size++; } public int get(int n) { return values[n]; 構造体 部分 関数部分 構造体と関数をまとめた(カプセル化した)ものをクラスと呼ぶ. クラスの内部にデータ構造とアルゴリズムの両方を隠蔽できる. クラスはモノに相当すると考えよう(オブジェクト指向).

フィールドとメソッド オブジェクト指向では,構造体部分の変数を フィールド,関数をメソッドと呼ぶ. public class List { int values[] = new int[1000]; int size; public void add(int v) { values[size] = v; size++; } public int get(int n) { return values[n]; フィールド メソッド

カプセル化に伴う呼び出し側の変更 カプセル化に伴って呼び出し側にも若干の変更が必要. インスタンスの生成 メッセージの送信(メソッド呼び出し) public class Main { public static void main(String[] args) { List l = new List(); l.add(11); l.add(22); int v = l.get(1); System.out.println("v = " + v); } インスタンスの生成 メッセージの送信先インスタンス

クラスとインスタンス クラスはモノの概念,種類. インスタンスは個々のモノ,個体. public class Main { インスタンスの生成×2 public class Main { public static void main(String[] args) { List l = new List(); l.add(11); l.add(22); List l2 = new List(); l2.add(33); l2.add(44); int v1 = l.get(1); int v2 = l2.get(1); System.out.println("v1 = " + v1); System.out.println("v2 = " + v2); } lとl2はListクラスの 別のインスタンスなので その内容も異なる

クラスとインスタンスの例(1/2) 人(Person)クラスを作成する. public class Person { String name; double height; double weight; double getBMI() { return weight / (height * height); }

クラスとインスタンスの例(2/2) main()メソッド内で Person クラスのインスタンスを2つ生成する. 1つのクラスに対してインスタンスはいくつでも作成できる. public static void main(String[] args) {    Person p1 = new Person();    p1.height = 1.7;    p1.weight = 65;    Person p2 = new Person();    p2.height = 1.6;    p2.weight = 55;    double bmi1 = p1.getBMI();    double bmi2 = p2.getBMI();    System.out.println(bmi1);    System.out.println(bmi2); }

課題提出 課題提出先: http://bit.ly/2qKebNr 講義時間内に提出すること. 提出後に訂正はできないが,講義時間内なら再提出可能. 学籍番号は半角の数字で.