プロフェッショナルズの 明日の出来事 後藤 滋樹 早稲田大学 基幹理工学部.

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プロフェッショナルズの 明日の出来事 後藤 滋樹 早稲田大学 基幹理工学部

項目 IPv4アドレス枯渇 歴史的PIアドレス New IDN ccTLD 「ドット日本」

IPv4 アドレス在庫枯渇問題 1 そもそも、どのような問題なのか? http://www.nic.ad.jp/ja/ip/ipv4pool/ 地域インターネットレジストリ(RIR)における 未分配の IPアドレス の在庫がなくなる RIR

何年頃に枯渇が予想されるか http://www.potaroo.net/tools/ipv4/index.html Projected IANA Unallocated Address Pool Exhaustion: 10-Jun-2011 Projected RIR Unallocated Address Pool Exhaustion: 28-Jan-2012 Geoff Huston http://www.potaroo.net/tools/ipv4/index.html

JPNICによる別の推計法 RIRに対応する世界の5地域について、次の要因でIPv4アドレスの需要予測を行う 政府最終消費支出 政府による消費財への支払い、公務員の給料 総固定資本形成 総固定資本形成=民間住宅投資+民間設備投資+公共投資 インターネット利用者数 ブロードバンド利用者数 電子商取引市場 5地域の合計による枯渇予測時期は前のスライドの時期よりも少し 早い

枯渇すると誰が困るのか 現在のインターネットが直ちに停止する訳ではない 新しく IP アドレスの割り当てを受けることが できなくなる  IANA  APNIC  JPNIC  ISP  利用者 新しい利用者は、どのような対策をとるか その利用者と通信をするために既存の設備を変更する必要があるのか、ないのか

どのような対策があるのか(1) 割り当てを受けているのに未利用のアドレスを返却してもらう 未利用のアドレスを流通させるために IP アドレスの 取引市場 を設けるという提案がある http://www.potaroo.net/tools/ipv4/index.html

問題点(1) 回収によって再利用が可能となると想定されるアドレス規模は、多くても世界的なアドレス需要の 数ヶ月分 に過ぎないと思われる。 参考文献 [1] JPNIC「IPv4アドレス在庫枯渇問題に関する 検討報告書(第一次)」 p.39, 2007年12月. http://www.nic.ad.jp/ja/pressrelease/2007/20071207-01.html

どのような対策があるのか(2) NAT を用いてグローバルな IP アドレスの 必要個数を減らす NAT http://www.nic.ad.jp/ja/ip/ipv4pool/ipv4exh-report-071207.pdf NAT

問題点(2) プライベートアドレス+NATでは、グローバルアドレスと同じサービスが出来ない場合がある (IP電話、テレビ会議、P2P応用など) 次のスライド 従来のNATが対応してきた実績は数万利用者の規模である 既にNATを用いている利用者を、さらにNATを用いて収容する場合には、多段のNATとなる。プライベートアドレスの 衝突 の可能性がある。

NATによる変換 Network Address Translator, Network Address Port Translator (NAPT). グローバルアドレス NAT プライベートアドレス 10.0.0.0~10.255.255.255 10/8 172.16.0.0~172.31.255.255 172.16/12 192.168.0.0~192.168.255.255 192.168/16

NAT越え (NAT traversal) 魏, 後藤, 山田, 吉田「Symmetric NAT に対応するTCP/UDP NAT 越え の新技法」情報処理学会70回全国大会, 3ZL-3, 2008年3月.

どのような対策があるのか(3) IPv6 を用いれば膨大な数の IP アドレスを 利用することができる そもそも IPv6 は、IPv4 アドレスが不足する ことを見越して設計されている IPv4  32ビット = 232  約40億 IPv6 128ビット = 2128

問題点(3) 新規に IPv6 で利用を開始するクライアントはそのままでは IPv4 のネットワークに接続できない(トランスレータなどが必要) 新規の IPv6 のサーバはクライアントが IPv6 対応にならなければサービスを提供できない 利用者のアクセス回線が事業者に依存する場合がある 次のスライド

アクセス網提供事業者 フレッツはトンネルを使う トンネルとは、パケットを他のパケットのデータとして包み込んで(カプセル化)送ること 「NTT西のフレッツはNTT東とどう違う?」 IPpro http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20071017/284759/ IP IP IP IP

IPv4 と IPv6 の混在時代 ある論者は地下鉄と地上の鉄道の譬え話を使って相互乗り入れの難しさを指摘している http://www.unixuser.org/~euske/doc/ipv6ex/Daniel J. Bernstein, and 新山 駅の名前の文字数が制限されているとする いずれ駅が足りなくなる(IPv4枯渇) そこで大規模地下鉄を作る(IPv6) ただし相互に乗り入れるためには変換が必要となる(translate)

IPv4 と IPv6 のデュアルスタック 現在のインターネットで IPv6 が利用できる機器は、大抵 IPv4 も使用することができる デュアルスタック              の例 そのままの方法で IPv6 を拡大するのでは IPv4 のアドレスが相変わらず必要になる 過渡期にはtranslatorがIPv4, IPv6の橋渡し をする

By 宍倉 弘祐 NTTコミュニケーションズ CPE: Customer Premises Equipment

デュアルスタック IPv6アドレス + プライベートIPv4アドレス IPv4枯渇の最終解はIPv6 IPv6アドレスでの接続を提供 IPv6対応出来ない古いサーバ、古いWindowsのために IPv4の接続も最低限のレベルで維持 IPv4アドレスが枯渇するので、少量のIPv4をISPのNATにより共有してやりくりする IPv4プライベートアドレスでの接続を提供 IPv4の接続はISPのNAT経由となり多くの制限がある。P2Pなどのアプリケーションを使うためには最終的には IPv6 対応が必要

JPNIC 報告書 [1] の結論 アドレス回収、NATによるグローバルアドレスの削減、いずれも限定的な効果に留まる 本格的な解決は IPv6 の導入 ただし、IPv4 と IPv6 の相互接続を可能とするように、トランスレータ、デュアルスタックなどの準備を進めなければならない

歴史的 PI アドレス provider independent 3 http://www.nic.ad.jp/ja/materials/ip/20101028/fee-pi-as.pdf

誰が費用を負担するべきか

議論の余地 アドレスを集約しても良いか まとめて支払うことが可能か 提案されている年間負担額= 65000×1.3(log2(アドレス総数)ー 9) +消費税 /24 :¥52,500, /22 :¥88,725, /20 :¥149,945, /16 :¥428,259 課金されるならば返却したい アドレスを移管したい

New IDN ccTLD ドット日本 3 総務省 情報通信審議会 答申 2009年7月10日 「21世紀におけるインターネット政策の在り方(平成13年度 情報通信審議会 諮問第3号)」 ~ 新たなトップレベルドメイン名の導入に向けて ~ http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/policyreports/joho_tsusin/sokai/16403.html 資料 22-1-1, 22-1-2, 22-1-3.

審議会資料 22-1-1 スライド 6

早稲田大学.jp   JPRS 競争? 早稲田大学.日本    選定

1.完全分離 2.優先登録付き完全分離 3.完全一致

類似商標の問題: 外観、呼称、観念 .jpとドット日本は同一観念 1.完全分離 2.優先登録付き完全分離 3.完全一致

1.完全分離 2.優先登録付き完全分離 3.完全一致 優先登録あるいは完全一致を実行するには既登録のドメイン名の情報を参照する必要がある

早稲田大学.jp   JPRS 早稲田大学.日本   JPRS

協議会の発表 http://jidnc.jp/

JPRSの発表 http://jprs.co.jp/topics/2010/101012.html ※ この選定結果の受領は、JPRSが「.日本」の管理運営事業者となると決まったことを意味しません。現在の段階は、「.日本」の管理運営事業者が最終的に決定されるまでの一連のプロセスの途上にあります。

JPNICから移管 早稲田大学.jp   JPRS 早稲田大学.日本   JPRS 協議会、選定委員会により選定