空気シャワーから放射されるマイクロ波の探索VII 甲南大 山本常夏、秋宗秀俊 大市大 荻尾彰一、櫻井信之、藤井俊博 山﨑勝也 名古屋大 さこ隆志 宇宙線研 池田大輔、佐川宏行、竹田正宏 講演内容 大気分子制動輻射によるマイクロ波放射 空気シャワーからのマイクロ波検出実験の現状 大阪市立大の観測状況 甲南大の観測状況 TAサイトにおける計画
MBR(分子制動放射)の原理 等放的な放射 MBR Microwave free electrons 放射過程 二次電子が大気分子を電離させてプラズマを形成 自由電子が大気分子に散乱される GHz帯のマイクロ波を等方的に放射される。 等放的な放射 free electrons [P. Gorham et. Al., Phys. Rev. D, 2008, 78: 032007].
南Augerサイトに設置されているGHz帯検出器 AM BER 2.4m parabola 16 feedhorns MIDAS 4.5mparabola 53 feedhorns 視野20x10度 シカゴ大が開発 EASIER: Auger SDにGHz帯アンテナを取り付け測定。61台のアンテナが測定している
CROME : ドイツのKASKADE-Grandeの中にアンテナを設置
前方放射のみが検出。EASIERも同じ結果。 CROMEの測定結果 KASKADE-Grandeで測定されたシャワーコアの位置を中心にして、マイクロ波の検出された時のCROMEの位置をプロット 20events (>10^16.5eV), 1.5events/month Core から80~150mの間に分布 アンテナで検出された信号例 E=0.2EeV, 天頂角7度、 Core Distance 120m 9pixels のうち 1pixel だけ信号が入っている 10ns程度の幅の速い信号 前方放射のみが検出。EASIERも同じ結果。
甲南大学で開発している望遠鏡システム The 12 Parabolas 1.2m口径パラボラ12台 12GHz帯を測定 甲南大学の屋上に設置 セルフトリガーシステム The University Building The 12 Parabolas
パラボナアンテナ群 パラボナアンテナ群 4.5[degree] 6.0[degree] 望遠鏡台数 12台 アンテナ口径 1.2[m] 受信周波数 12.25~12.75[GHz] 受信機1台の視野角 1.5[degree] Gain 77[dB] Ch数 24ch FADCの信号処理速度 65MS/s 6.0[degree] 4.5[degree]
仰角 南東 望遠鏡12台分のデータ例 33.0° 31.5° 30.0° 1.5° 3.0° 4.5° 大阪側 三ノ宮側 縦長のイメージ上になっているが、時間がそろっているので空気シャワー起源の信号ではない 33.0° 31.5° 10mV, 200ns 30.0° 1μs 南東 1.5° 3.0° 4.5° 大阪側 三ノ宮側
12年度4月から5月にかけて54日間観測した。 この間約900万個のデータを記録 空気シャワー起源の信号は検出されなかった。 この間約10個の1EeVの空気シャワーが視野の中に入っているはず。 マイクロ波放出の強度は予想と比べ1/10以下 時間分解能を200nsから10nsに上げて測定する予定
大阪市大の測定 14x21mのシンチレータアレイに2台の45㎝BSアンテナを設置。BSアンテナは天頂方向に向けている。 前回、5か月(2664 hours)の観測で信号が検出できなかったことを報告した。 その後、検波器の時定数を200nsから10nsに改善し、472時間測定した。現在解析中。 N 2 BS antennas Mini-Airshower Array (0.5 m^2 scintillator) 14m 21m 300m^2 composed of 9 plastic scinti. (0.5 m^2 each) 10 to 14 ~ 15 eV event rate = several / day trigger rate = 1 / min.
まとめ 甲南大学で12台の電波望遠鏡を使い空気シャワーからのマイクロ波の等方的放射の測定を行った。 甲南大学で12台の電波望遠鏡を使い空気シャワーからのマイクロ波の等方的放射の測定を行った。 54日間の測定で検出できなかった。(約10個の1EeV空気シャワーが期待) 大阪市立大学で空気シャワーアレイからのトリガーを使いマイクロ波の前方放射の測定を行った。感度を向上させて20日観測した。現在解析中。 今後 データ収集系の時間分解能を上げる。 TAのサイトに望遠鏡を設置し、電子ビームからのマイクロ波放射を測定する。
TAのサイトにあるELSを使い、マイクロ波検出実験を行っている。すでに45cm口径パラボラを使い測定を行っているが、ここに1 TAのサイトにあるELSを使い、マイクロ波検出実験を行っている。すでに45cm口径パラボラを使い測定を行っているが、ここに1.2m口径パラボラを設置する予定。
ELSビームの観測@デルタ 45cm口径パラボラによるELS測定状況 日付 RUN 数 CH1 CH2 ビーム幅 ビーム遮蔽 その他 2 7/19 2 10000 30° 40° 20ns 無 3 有→無 4 1us 7/20 5 有→無→有 6 50° 無→有 7 8 20ns->50ns 有/無切替多数回 電荷量変更多数回
Expected signal from vertical AirShowers Based on the measurement of P.W.Gorham et al. astro-ph / 0705.2589v1 (2007) 10^20 eV 10^19 eV 10^18 eV 10^17 eV 10^16 eV ~20 events/day above 10^17 eV are expected in the FoV inside 10km from telescopes. 2 months observation should detect more than one event above 10^18 eV. No detection so far. 5σ detection (Coherent factor is assumed to be 1 .)
ELSビームの観測@デルタ 日付 RUN 数 CH1 CH2 ビーム幅 ビーム遮蔽 その他 2 10000 30° 40° 20ns 無 3 7/19 2 10000 30° 40° 20ns 無 3 有→無 4 1us 7/20 5 有→無→有 6 50° 無→有 7 8 20ns->50ns 有/無切替多数回 電荷量変更多数回 このイベント数が怪しいので、正確なのがわかり次第お知らせします。
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