機器分析学 2019/1/16 分光学 X線結晶構造解析 質量分析 熱分析 その他機器分析
なぜ機器分析を学ぶのか? 具体例で考えてみよう
これらの有機化合物の構造はどのようにして決定されたのだろう? 有機化合物の構造決定(問題提起) 有機化学の教科書 多種多様な構造の有機化合物 これらの有機化合物の構造はどのようにして決定されたのだろう?
有機化合物の構造を決定するには? 有機化合物の構造決定に必要な情報は?
有機化合物の構造を決定するには? 有機化合物の構造決定に必要な情報は? 分子量・分子式(組成式) 構造中に含まれる官能基の同定 炭素(炭化水素)骨格構造の決定
有機化合物の構造を決定するには? 有機化合物の構造決定に必要な情報は? 機器分析法 分子量・分子式(組成式) 構造中に含まれる官能基の同定 炭素(炭化水素)骨格構造の決定
有機化合物の構造を決定するには? 有機化合物の構造決定に必要な情報は? 機器分析法 分子量・分子式(組成式) 質量分析装置、組成分析 構造中に含まれる官能基の同定 化学反応、赤外分光法、(NMR分光法) 炭素(炭化水素)骨格構造の決定 NMR分光法、(質量分析装置)
構造も決まっていない薬を飲みたいですか? 機器分析法の役割は? 有機化合物の構造決定に必要な情報は? 機器分析の役割 分子量・分子式(組成式) 有機化合物の 質量分析装置、組成分析 構造決定 構造中に含まれる官能基の同定 (物性解析) 化学反応、赤外分光法、(NMR分光法) 薬の大半 炭素(炭化水素)骨格構造の決定 有機化合物 NMR分光法、(質量分析装置) 構造も決まっていない薬を飲みたいですか?
機器分析法の役割は? 構造決定 を利用した 構造決定法 有機化合物の構造決定に必要な情報は? 分子量・分子式(組成式) 質量分析装置、組成分析 構造決定 構造中に含まれる官能基の同定 を利用した 構造決定法 化学反応、赤外分光法、(NMR分光法) 炭素(炭化水素)骨格構造の決定 NMR分光法、(質量分析装置)
光 機器分析法の役割は? 構造決定 を利用した 構造決定法 有機化合物の構造決定に必要な情報は? 分子量・分子式(組成式) 質量分析装置、組成分析 構造決定 構造中に含まれる官能基の同定 光 を利用した 構造決定法 化学反応、赤外分光法、(NMR分光法) 炭素(炭化水素)骨格構造の決定 NMR分光法、(質量分析装置)
電磁波(光)について 物理における「光」とは? 狭義:可視光のこと(物を照らし出す光) 目で見ることができる波長の光 広義:あらゆる波長の電磁波のこと 光(電磁波)は波(波動) の一種です。
波(波動)の分類(種類)
波(波動)の分類(種類) 音波: その他の波: 電磁波(即ち波動):
波(波動)の分類(種類) 音波: 音 超音波 その他の波: 海の波 地震波 電磁波(即ち波動):
波(波動)の分類(種類) 音波: 音 超音波 その他の波: 海の波 地震波 電磁波(即ち波動): 光の一種
波(波動)の分類(種類) 音波: 音 超音波 その他の波: 海の波 地震波 電磁波(即ち波動): 光の一種 X線 紫外光 可視光 赤外光 マイクロ波 ラジオ波
波(波動)の分類(種類) 音波: 音 超音波 その他の波: 海の波 地震波 電磁波(即ち波動): 光の一種 X線 紫外光 可視光 赤外光 マイクロ波 ラジオ波
波(波動)の分類(種類) 音波: 音 超音波 その他の波: 海の波 地震波 電磁波(即ち波動): 光の一種 媒体が必要な波動 媒体が不要な波動 電磁波(即ち波動): 光の一種 X線 紫外光 可視光 赤外光 マイクロ波 ラジオ波
波(波動)の分類(種類) 音波: 音 超音波 その他の波: 海の波 地震波 電磁波(即ち波動): 光の一種 媒体が必要な波動 媒体が不要な波動 電磁波(即ち波動): 光の一種 X線 紫外光 可視光 赤外光 マイクロ波 ラジオ波
波(波動)の分類(種類) 音波: 音 超音波 その他の波: 海の波 地震波 電磁波(即ち波動): 光の一種 媒体が必要な波動 媒体: 空気、物体 その他の波: 海の波 地震波 媒体: 水(海水) 地面 媒体が不要な波動 電磁波(即ち波動): 光の一種 X線 紫外光 可視光 赤外光 マイクロ波 ラジオ波
波(波動)について クイズ 次のうち、物理でいう波(波動)はどれ? マイクロ波 超音波 地震 ラジオ波 トタン板の波形の面 携帯電波 赤外線 テレビ電波 γ線 海の波(波動) ラジオのスピーカー からの音 可視光線 瓦屋根の凹凸(の面) X線 紫外線 スポーツ応援のウェーブ
波(波動)について クイズ 次のうち、物理でいう波(波動)はどれ? マイクロ波 ◯ 超音波 ◯ 地震 ◯ ラジオ波 ◯ トタン板の波形の面 × 携帯電波 ◯ 赤外線 ◯ テレビ電波 ◯ γ線 ◯ 海の波(波動) ◯ ラジオのスピーカー からの音 ◯ 可視光線 ◯ 瓦屋根の凹凸(の面) × X線 ◯ 紫外線 ◯ スポーツ応援のウェーブ ◯
波の形をしてても移動しないもの:波(波動)ではない 波(波動)について 物理における波(波動)とは? 波の形をしてても移動しないもの:波(波動)ではない
波の形をしてても移動しないもの:波(波動)ではない 波(波動)について 物理における波(波動)とは? 波が移動してくるもの 波の形をしてても移動しないもの:波(波動)ではない
波(波動)について クイズ 次のうち、物理で波(波動)であるものは? マイクロ波 動く 超音波 動く 地震波 動く ラジオ波 動く トタン板の波形の面 不動 携帯電波 動く 赤外線 動く テレビ電波 動く γ線 動く 海の波(波動) 動く ラジオのスピーカー からの音(音波) 動く 可視光線 動く 瓦屋根の凹凸(の面) 不動 X線 動く 紫外線 動く スポーツ応援のウェーブ 動く
波(波動)について クイズ 次のうち、物理で波(波動)であるものは? マイクロ波 ◯ 超音波 ◯ 地震波 ◯ ラジオ波 ◯ トタン板の波形の面 × 携帯電波 ◯ 赤外線 ◯ テレビ電波 ◯ γ線 ◯ 海の波(波動) ◯ ラジオのスピーカー からの音(音波) ◯ 可視光線 ◯ 瓦屋根の凹凸(の面) × X線 ◯ 紫外線 ◯ スポーツ応援のウェーブ ◯
電磁波(光)について クイズ 次のうち、電磁波であるものは? マイクロ波 超音波 地震波 ラジオ波 トタン板の波形の面 携帯電波 赤外線 テレビ電波 γ線 海の波(波動) ラジオのスピーカー からの音(音波) 可視光線 瓦屋根の波打つ面 X線 紫外線 スポーツ応援のウェーブ
電磁波(光)について クイズ 次のうち、電磁波であるものは? マイクロ波 超音波 地震波 ラジオ波 トタン板の波形の面 ー 携帯電波 赤外線 テレビ電波 γ線 海の波(波動) ラジオのスピーカー からの音(音波) 可視光線 瓦屋根の波打つ面 ー X線 紫外線 スポーツ応援のウェーブ
電磁波(光)について クイズ 次のうち、電磁波であるものは? マイクロ波 ◯ 超音波 × 地震波 × ラジオ波 ◯ トタン板の波形の面 携帯電波 ◯ 赤外線 ◯ テレビ電波 ◯ γ線 ◯ 海の波(波動) × ラジオのスピーカー からの音(音波) × 可視光線 ◯ 瓦屋根の波打つ面 X線 ◯ 紫外線 ◯ スポーツ応援のウェーブ ×
波(波動)の特徴を表すパラメーター 繰り返しの最少単位 の長さ(m) 3.0 × 108 ms-1 (すべての電磁波!!!) 波長 (λ (ラムダ)と表す) 波の進行速度 (ms-1) sin波(正弦波) 振幅 振動数(周波数): 1秒あたりの波の通過数。単位はHzまたはs-1。 周期 T:1 回振動するのにかかる時間。単位はs(秒)。
波(波動)の特徴(1) 波動(波)の特性を表すパラメーター 波の進行速度 (波の移動速度。単位: ms-1 ) 振動数 (別名: 周波数。ν (ニュー)で表す。単位: Hz 又は s-1 ) 波数 ( ν で表す。単位は cm-1。1 cmの中に含まれる波の数) 周期 (Tで表す。1回振動するのにかかる時間。単位: s )
波(波動)の特徴(2) 波の進行速度: X ms-1 波長 (λ (ラムダ)と表す) 波(波動)は1秒間に X m 進む。 A X(ms-1) × 1(s) = X(m) 定義: 1秒間の波の数(振動数ν) = 1秒間に点Aを通過する波の数 (振動数ν)は進行速度Xを波長で割れば良い。 振動数 ν (Hz or s-1) =
波(波動)の特徴(2) 波の進行速度: X ms-1 波長 (λ (ラムダ)と表す) 波(波動)は1秒間に X m 進む。 A X(ms-1) × 1(s) = X(m) 定義: 1秒間の波の数(振動数ν) = 1秒間に点Aを通過する波の数 (振動数ν)は進行速度Xを波長で割れば良い。 振動数 ν (Hz or s-1) =
波(波動)の特徴(2) 波の進行速度: X ms-1 波長 (λ (ラムダ)と表す) 波(波動)は1秒間に X m 進む。 A X(ms-1) × 1(s) = X(m) 1 定義: 1秒間の波の数(振動数ν) = 1秒間に点Aを通過する波の数 (振動数ν)は進行速度Xを波長で割れば良い。 波の進行速度 (ms-1) 振動数 ν (Hz or s-1) = 波長 (m)
波(波動)の特徴(2) 16 Hz 波の進行速度: X ms-1 波長 (λ (ラムダ)と表す) 波(波動)は1秒間に X m 進む。 A X(ms-1) × 1(s) = X(m) 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 16個 16 Hz 定義: 1秒間の波の数(振動数ν) = 1秒間に点Aを通過する波の数 (振動数ν)は進行速度Xを波長で割れば良い。 波の進行速度 (ms-1) 振動数 ν (Hz or s-1) = 波長 (m)
波(波動)の特徴(2) 16 Hz 波の進行速度: X ms-1 波長 (λ (ラムダ)と表す) 波(波動)は1秒間に X m 進む。 A X(ms-1) × 1(s) = X(m) 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 16個 16 Hz 定義: 1秒間の波の数(振動数ν) = 1秒間に点Aを通過する波の数 (振動数ν)は進行速度Xを波長で割れば良い。 波の進行速度 (ms-1) X (ms-1) 振動数 ν (Hz or s-1) = = λ (m) 波長 (m)
波(波動)の特徴(3) 波数 ( ν で表す。単位は cm-1。1 cmの中に含まれる波の数) 波長 (λ (ラムダ)と表す) 1.0 cm
波(波動)の特徴(3) 波数 ( ν で表す。単位は cm-1。1 cmの中に含まれる波の数) 波長 (λ (ラムダ)と表す) 1.0 cm
演習問題 1 海の波が2 ms-1で移動している。空から海を観測している時、ある場所を最初の波頭が通過してから次の波頭が通過するまでに3秒かかった。海の波が一定間隔で並んでいるとして以下の問いに答えなさい。 (1) この海の波の波長は何mでしょう。 (2) この海の波の振動数(周波数)はいくつでしょう。 (3) この海の波の周期はいくつでしょう。
演習問題 1 海の波が2 ms-1で移動している。空から海を観測している時、ある場所を最初の波頭が通過してから次の波頭が通過するまでに3秒かかった。海の波が一定間隔で並んでいるとして以下の問いに答えなさい。 (1) この海の波の波長は何mでしょう。 2 ms-1 3 s(秒)間で進んだ距離 = 波の速度(ms-1) × 時間(s) 3 s(秒)後 = 2(ms-1) × 3(s) = 6 m 答: 6 m 3 s(秒)間で進んだ距離 = 1波長の長さ(波長)
演習問題 1 海の波が2 ms-1で移動している。空から海を観測している時、ある場所を最初の波頭が通過してから次の波頭が通過するまでに3秒かかった。海の波が一定間隔で並んでいるとして以下の問いに答えなさい。 (2) この海の波の振動数(周波数)はいくつでしょう。 波の進行速度 (ms-1) 2(ms-1) 1 振動数 ν (Hz or s-1) = = = (s-1) 6(m) 3 波長 (m) 1 1 (s-1) または (Hz) 3 3 答 (3) この海の波の周期はいくつでしょう。 最初の波頭が通過してから次の波頭が通過するまでに3秒 周期そのもの
波(波動)の分類(種類) 音波: 音 超音波 その他の波: 海の波 地震波 電磁波(即ち波動): 光の一種 媒体が必要な波動 媒体: 空気、物体 その他の波: 海の波 地震波 媒体: 水(海水) 地面 媒体が不要な波動 電磁波(即ち波動): 光の一種 X線 紫外光 可視光 赤外光 マイクロ波 ラジオ波
電磁波(光)について 電磁波とは? 波長 γ線 マイクロ 波 X線 赤外線 ラジオ波 いわゆる電波 可視光線 電波は物理用 語ではない 10-12 10-11 10-10 10-9 10-8 10-7 10-6 10-5 10-4 10-3 10-2 10-1 100 (m) γ線 マイクロ 波 X線 赤外線 ラジオ波 いわゆる電波 可視光線 電波は物理用 語ではない 真空紫外 紫外線 紫 藍 青 緑 黄 橙 赤 波長 10 200 400 800 (nm) (電場と磁場の相互作用により)媒体無しに空間を伝播する波 γ線からラジオ波までの電磁波は単に波長が異なるだけ!
電磁波(光)の特徴 繰り返しの最少単位 の長さ(m) 3.0 × 108 ms-1 (すべての電磁波!!!) 波長 (λ (ラムダ)と表す) sin波(正弦波) 振幅 電磁波は典型的なsin波(正弦波) 振動数(周波数): 1秒あたりの波の通過数。単位はHzまたはs-1。 周期 T:1 回振動するのにかかる時間。単位はs(秒)。
電磁波(光)の特徴(1) 定数 波動(波)の特性を表すパラメーター 真空中の速度: 3.0 × 108 ms-1 (すべての電磁波!!!) = (可視光の)真空中の光速 (cと表す) 波長 (λ (ラムダ)と表す。単位は m。) 振動数 (別名: 周波数。ν (ニュー)で表す。単位は Hz 又は s-1。) 波数 ( ν で表す。単位は cm-1。1 cmの中に含まれる波の数) 光子のエネルギー E = hν (ただしhは プランク定数) 周期 (Tで表す。1回振動するのにかかる時間。単位は s 。)
電磁波(光)の特徴(2) 真空中の速度: 3.0 × 108 ms-1 (すべての電磁波!!!) = 真空中の光速 (cと表す) 波長 (λ (ラムダ)と表す) 電磁波は1秒間に3.0 × 108 m 進む。 A 3.0 × 108 ms-1 = c 1秒間に点Aを通過する波の数(振動数ν)は光速cを波長で割れば良い。 振動数 ν (Hz or s-1) =
電磁波(光)の特徴(2) 真空中の速度: 3.0 × 108 ms-1 (すべての電磁波!!!) = 真空中の光速 (cと表す) 波長 (λ (ラムダ)と表す) 電磁波は1秒間に3.0 × 108 m 進む。 A 3.0 × 108 ms-1 = c 1秒間に点Aを通過する波の数(振動数ν)は光速cを波長で割れば良い。 波の進行速度=光速 (ms-1) 振動数 ν (Hz or s-1) = 波長 (m)
電磁波(光)の特徴(2) 真空中の速度: 3.0 × 108 ms-1 (すべての電磁波!!!) = 真空中の光速 (cと表す) 波長 (λ (ラムダ)と表す) 電磁波は1秒間に3.0 × 108 m 進む。 A 3.0 × 108 ms-1 = c 1秒間に点Aを通過する波の数(振動数ν)は光速cを波長で割れば良い。 波の進行速度=光速 (ms-1) c (ms-1) 振動数 ν (Hz or s-1) = = λ (m) 波長 (m)
電磁波(光)の特徴(3) 波数 ( ν で表す。単位は cm-1。1 cmの中に含まれる波の数) 波長 (λ (ラムダ)と表す) 1 cmの中に含まれる波の数(波数 ν )は1 cmを波長(cm)で割れば良い。 ただし、波長の単位をcmに換算して割り算すること。 波数 ν (cm-1) =
電磁波(光)の特徴(3) 波数 ( ν で表す。単位は cm-1。1 cmの中に含まれる波の数) 波長 (λ (ラムダ)と表す) 1 cmの中に含まれる波の数(波数 ν )は1 cmを波長(cm)で割れば良い。 ただし、波長の単位をcmに換算して割り算すること。 1 波数 ν (cm-1) = 波長 λ (cm単位の)
電磁波(光)の特徴(3) 波数 ( ν で表す。単位は cm-1。1 cmの中に含まれる波の数) 波長 (λ (ラムダ)と表す) 1 cmの中に含まれる波の数(波数 ν )は1 cmを波長(cm)で割れば良い。 ただし、波長の単位をcmに換算して割り算すること。 1 1 波数 ν (cm-1) = = λ (cm) 波長 λ (cm単位の)
電磁波(光)とエネルギー(1) 光子のエネルギー E (単位: J; 光のエネルギーと略されることが多い) 重要 E = hν h (プランク定数; 単位: Js) ν (振動数(周波数); 単位: Hz) 高 ν (振動数(周波数); 単位: Hz) 低 E (光子のエネルギー;単位: J)
電磁波(光)とエネルギー(1) 光子のエネルギー E (単位: J; 光のエネルギーと略されることが多い) 重要 E = hν E は ν に 比例 (E ∝ ν ) E (光子のエネルギー;単位: J) h (プランク定数; 単位: Js) = 比例定数的な役割 ν (振動数(周波数); 単位: Hz) 高 ν (振動数(周波数); 単位: Hz) 低 E (光子のエネルギー;単位: J)
電磁波(光)とエネルギー(1) 光子のエネルギー E (単位: J; 光のエネルギーと略されることが多い) 重要 E = hν E は ν に 比例 (E ∝ ν ) E (光子のエネルギー;単位: J) h (プランク定数; 単位: Js) = 比例定数的な役割 ν (振動数(周波数); 単位: Hz) 高 ν (振動数(周波数); 単位: Hz) 低 高 E (光子のエネルギー;単位: J) 低
電磁波(光)とエネルギー(2) ν (振動数(周波数)), λ (波長), c (光速) の関係から 振動数 ν (Hz) = λ (m) c (ms-1) hc E = hν = E は λ に λ λ (波長; 単位: m) 高 ν (振動数(周波数); 単位: Hz) 低 高 E (光子のエネルギー;単位: J) 低
電磁波(光)とエネルギー(2) ν (振動数(周波数)), λ (波長), c (光速) の関係から 振動数 ν (Hz) = λ (m) c (ms-1) hc E = hν = E は λ に 反比例 λ 短 λ (波長; 単位: m) 長 高 ν (振動数(周波数); 単位: Hz) 低 高 E (光子のエネルギー;単位: J) 低
電磁波(光)とエネルギー(3) ν (波数), λ (波長) の関係から 波数 ν (cm-1) = λ (cm) 1 hc E = hν = = hc ν E は ν に λ ν (波数; 単位: cm-1) 短 λ (波長; 単位: m) 長 高 ν (振動数(周波数); 単位: Hz) 低 高 E (光子のエネルギー;単位: J) 低
電磁波(光)とエネルギー(3) ν (波数), λ (波長) の関係から 波数 ν (cm-1) = λ (cm) 1 hc E = hν = = hc ν E は ν に 比例 (E ∝ ν ) λ 高 ν (波数; 単位: cm-1) 低 短 λ (波長; 単位: m) 長 高 ν (振動数(周波数); 単位: Hz) 低 高 E (光子のエネルギー;単位: J) 低
電磁波(光)のまとめ 高 E (光子のエネルギー;単位: J) 低 高 ν (波数; 単位: cm-1) 低 高 ν (振動数(周波数); 単位: Hz) 低 波長 短 長 10-12 10-11 10-10 10-9 10-8 10-7 10-6 10-5 10-4 10-3 10-2 10-1 100 (m) γ線 マイクロ 波 X線 赤外線 ラジオ波 可視光線 真空紫外 紫外線 紫 藍 青 緑 黄 橙 赤 波長 10 200 400 800 (nm)
演習&宿題 下記の表の空欄を埋めなさい。プランク定数 h = 6.63 × 10-34 Js とする。 λ (m) ν (Hz) ν (cm-1) E (J) 電磁波の種類 10 m 3 × 109 1000 500 nm 250 nm 3 × 1018
演習&宿題 下記の表の空欄を埋めなさい。プランク定数 h = 6.63 × 10-34 Js とする。(Point:真空中の光速 c = 3.0 × 108 ms-1) λ (m) ν (Hz) ν (cm-1) E (J) 電磁波の種類 10 m 3 × 107 1 × 10-3 1.99 × 10-26 ラジオ波 3 × 109 1000 500 nm 250 nm 3 × 1018
宿題(解答) 下記の表の空欄を埋めなさい。プランク定数 h = 6.63 × 10-34 Js とする。(Point:真空中の光速 c = 3.0 × 108 ms-1) λ (m) ν (Hz) ν (cm-1) E (J) 電磁波の種類 10 m 3 × 107 1 × 10-3 1.99 × 10-26 ラジオ波 10 cm 3 × 109 0.1 1.99 × 10-24 マイクロ波 10 μm 3 × 1013 1000 1.99 × 10-20 赤外線 500 nm 6 × 1014 2 × 104 3.98 × 10-19 可視光線 250 nm 12 × 1014 4 × 104 7.96 × 10-19 紫外線 0.1 nm 3 × 1018 1 × 108 1.99 × 10-15 X線
電磁波(光)を利用した測定法 波長 短 長 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 高 E (光子のエネルギー;単位: J) 低 10-12 10-11 10-10 10-9 10-8 10-7 10-6 10-5 10-4 10-3 10-2 10-1 100 (m) 紫外線 可視光線 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 物理現象 測定法
電磁波(光)が引き起こす物理現象 波長 短 長 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 高 E (光子のエネルギー;単位: J) 低 10-12 10-11 10-10 10-9 10-8 10-7 10-6 10-5 10-4 10-3 10-2 10-1 100 (m) 長 紫外線 可視光線 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 電子による X線の弾性散乱 分子の 回転運動 核スピンの 反転 物理現象 電子遷移 分子振動
電磁波(光)を利用した測定法 波長 短 長 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 高 E (光子のエネルギー;単位: J) 低 (m) 長 10-12 10-11 10-10 10-9 10-8 10-7 10-6 10-5 10-4 10-3 10-2 10-1 100 紫外線 可視光線 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 電子による X線の弾性散乱 分子の 回転運動 核スピンの 反転 物理現象 電子遷移 分子振動 紫外可視 分光法 回転 分光法 赤外分光法 X線結晶構造 解析 NMR 分光法 測定法 蛍光 分光法 ラマン 分光法 ESR 分光法 CD, ORD 旋光度 回折法 分光法
紫外可視分光法 波長 短 長 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 高 E (光子のエネルギー;単位: J) 低 電子による 10-12 10-11 10-10 10-9 10-8 10-7 10-6 10-5 10-4 10-3 10-2 10-1 100 (m) 紫外線 可視光線 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 電子による X線の弾性散乱 分子の 回転運動 核スピンの 反転 物理現象 分子振動 回転 分光法 赤外分光法 X線結晶構造 解析 NMR 分光法 測定法 ラマン 分光法 ESR 分光法 蛍光 分光法 CD, ORD 旋光度 回折法 分光法
紫外可視分光法 波長 短 長 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 高 E (光子のエネルギー;単位: J) 低 電子による (m) 長 10-12 10-11 10-10 10-9 10-8 10-7 10-6 10-5 10-4 10-3 10-2 10-1 100 紫外線 可視光線 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 電子による X線の弾性散乱 分子の 回転運動 核スピンの 反転 物理現象 電子遷移 分子振動 紫外可視 分光法 回転 分光法 赤外分光法 X線結晶構造 解析 NMR 分光法 測定法 ラマン 分光法 ESR 分光法 蛍光 分光法 CD, ORD 旋光度 回折法 分光法
可視吸収と色 反射光の色 (入射光) (反射光) 白色光 黄色系(青の補色) 全波長の可視光 色が抜けた可視光 リボフラビン 青色を吸収 透過光の色 補色関係 リボフラビン (入射光) (透過光) 白色光 黄色系(青の補色) 全波長の可視光 色が抜けた可視光 色相環
可視吸収と色 反射光の色 (入射光) (反射光) 白色光 黄色系(青の補色) 全波長の可視光 青 色が抜けた可視光 リボフラビン 青色を吸収 透過光の色 補色関係 リボフラビン (入射光) (透過光) 白色光 黄色系(青の補色) 全波長の可視光 青 色が抜けた可視光 色相環
色の吸収を定量的に見ることはできないか? 客観的かつ定量的な色の吸収の測定 可視光/紫外光の吸収等を測定する機器分析 方法論:紫外可視分光法 装置:紫外可視吸光光度計 スペクトル:紫外可視吸収スペクトル
紫外可視吸収スペクトル 紫外可視吸収スペクトル = 波長-吸光度プロット その波長の光をたくさん吸収 吸光度が大きいほど 吸光度 (nm)
紫外可視吸収スペクトル 紫外可視吸収スペクトル = 波長-吸光度プロット その波長の光をたくさん吸収 吸光度が大きいほど 吸光度 (nm)
紫外可視吸収スペクトル 紫外光 可視光 紫外可視吸収スペクトル = 波長-吸光度プロット その波長の光をたくさん吸収 吸光度が大きいほど (nm) 吸光度 その波長の光をたくさん吸収 吸光度が大きいほど 紫外可視吸収スペクトル = 波長-吸光度プロット
分光って何? 分光とは 有名な例:プリズムによる可視光の分離
分光って何? 分光とは 光を波長ごとに分けること 有名な例:プリズムによる可視光の分離
分光法って何? 分光法とは 波長ごとに分けられた光に対する 物質の応答を調べる方法 光に対する物質の応答 光の吸収:吸収スペクトル 光の放出:発光スペクトル (蛍光、リン光)
再掲:色の吸収を調べる方法は? 紫外可視分光法 (紫外可視吸収スペクトル) 反射光の色 (入射光) (反射光) 白色光 黄色系(青の補色) 全波長の可視光 青色が抜けた可視光 リボフラビン 青色を吸収 リボフラビン 黄色 青色(可視光の一部)の吸収を調べる方法 紫外可視分光法 (紫外可視吸収スペクトル)
紫外可視吸収スペクトル その波長の光をたくさん吸収 吸光度が大きいほど 吸光度 (nm) 分光された光の波長
紫外可視吸収スペクトル 分光された光の波長 白色光ランプの光から特定の波長の光のみを取り出している 単色化 その波長の光をたくさん吸収 吸光度が大きいほど 吸光度 (nm) 分光された光の波長 白色光ランプの光から特定の波長の光のみを取り出している 単色化
紫外可視吸収スペクトル 450 nmの光が化合 物に照射されたとき の吸光度が 分光された光の波長 その波長の光をたくさん吸収 吸光度が大きいほど 吸光度 (nm) 分光された光の波長 白色光ランプの光から特定の波長の光のみを取り出している 単色化
紫外可視吸収スペクトル 450 nmの光が化合 物に照射されたとき の吸光度が 0.3 分光された光の波長 の吸光度が 0.3 その波長の光をたくさん吸収 吸光度が大きいほど 吸光度 (nm) 分光された光の波長 白色光ランプの光から特定の波長の光のみを取り出している 単色化
紫外可視吸収スペクトル リボフラビン 黄色 その波長の光をたくさん吸収 吸光度が大きいほど 吸光度 波長 (nm) 紫 緑 青色 補色関係 色相環
紫外可視吸収スペクトル リボフラビン 黄色 その波長の光をたくさん吸収 吸光度が大きいほど 吸光度 波長 (nm) 紫 緑 青色 青色を吸収 黄色系(青の補色) 補色関係 白色光 全波長の可視光 青色が抜けた可視光 リボフラビン 色相環
紫外可視吸収の化学的背景 エテン (エチレン) p軌道 p軌道 π結合 sp2混成 σ結合
紫外可視吸収の化学的背景 エテンの分子軌道 エテン (エチレン) πz* πz 励起前 反結合 性軌道 結合性 軌道 結合: 6個 • • • 反結合 性軌道 πz* πz 結合性 軌道 結合: 6個 結合性軌道: 6個 分子軌道 (σ結合)
紫外可視吸収の化学的背景 エテンの分子軌道 エテン (エチレン) πz* πz 励起前 励起後 反結合 性軌道 電子励起 結合性 軌道 • • • • • • 反結合 性軌道 πz* 電子励起 πz 結合性 軌道 結合: 6個 結合性軌道: 6個 分子軌道 (σ結合)
紫外可視吸収の化学的背景 エテンの分子軌道 エテン (エチレン) πz* E = hν πz λ = 165 nm 励起前 励起後 反結合 • • • • • • 反結合 性軌道 πz* 電子励起 E = hν = h(c/λ) πz 結合性 軌道 結合: 6個 λ = 165 nm に相当する エネルギー 結合性軌道: 6個 分子軌道 (σ結合)
2019/1/16 n→π*遷移 ローンペア(n電子) 反結合性軌道 • • • π* π 結合性軌道 σ • • •
n n→π*遷移 n→π*遷移 n ローンペア(n電子) 反結合性軌道 π* 非結合性軌道 on-bonding orbital π 2019/1/16 n→π*遷移 ローンペア(n電子) 反結合性軌道 • • • π* n→π*遷移 非結合性軌道 on-bonding orbital n n π 結合性軌道 σ • • •
n π→π*遷移 ローンペア(n電子) 反結合性軌道 π* 非結合性軌道 on-bonding orbital π→π*遷移 π 結合性軌道 2019/1/16 π→π*遷移 ローンペア(n電子) 反結合性軌道 • • • π* 非結合性軌道 on-bonding orbital n π→π*遷移 π 結合性軌道 σ • • •
n n→π*遷移 ローンペア(n電子) 反結合性軌道 π* n→π*遷移 非結合性軌道 on-bonding orbital π→π*遷移 2019/1/16 n→π*遷移 ローンペア(n電子) 反結合性軌道 • • • π* n→π*遷移 非結合性軌道 on-bonding orbital n π→π*遷移 π 結合性軌道 σ • • •
演習 1. 下記の文章の空欄に入る言葉を書き入れなさい. 紫外光および可視光の吸収は によって引き起こ 紫外光および可視光の吸収は によって引き起こ される。二重結合を有する化合物で起こる遷移には、 遷移と 遷移と呼ばれる遷移がある。軌道間のエネ ルギー準位の差分に相当するエネルギーを の波長領域の光を吸収することで得る。
演習 1. 下記の文章の空欄に入る言葉を書き入れなさい. 紫外光および可視光の吸収は 電子遷移 によって引き起こ 紫外光および可視光の吸収は 電子遷移 によって引き起こ される。二重結合を有する化合物で起こる遷移には、 遷移と 遷移と呼ばれる遷移がある。軌道間のエネ ルギー準位の差分に相当するエネルギーを の波長領域の光を吸収することで得る。
演習 1. 下記の文章の空欄に入る言葉を書き入れなさい. 紫外光および可視光の吸収は 電子遷移 によって引き起こ 紫外光および可視光の吸収は 電子遷移 によって引き起こ される。二重結合を有する化合物で起こる遷移には、 π→π* 遷移と 遷移と呼ばれる遷移がある。軌道間のエネ ルギー準位の差分に相当するエネルギーを の波長領域の光を吸収することで得る。
演習 1. 下記の文章の空欄に入る言葉を書き入れなさい. 紫外光および可視光の吸収は 電子遷移 によって引き起こ 紫外光および可視光の吸収は 電子遷移 によって引き起こ される。二重結合を有する化合物で起こる遷移には、 π→π* 遷移と n→π* 遷移と呼ばれる遷移がある。軌道間のエネ ルギー準位の差分に相当するエネルギーを の波長領域の光を吸収することで得る。
演習 1. 下記の文章の空欄に入る言葉を書き入れなさい. 紫外光および可視光の吸収は 電子遷移 によって引き起こ 紫外光および可視光の吸収は 電子遷移 によって引き起こ される。二重結合を有する化合物で起こる遷移には、 π→π* 遷移と n→π* 遷移と呼ばれる遷移がある。軌道間のエネ ルギー準位の差分に相当するエネルギーを 紫外光または可視光 の波長領域の光を吸収することで得る。
宿題(予習項目) 1. 透過度の定義を調べなさい. 2. 透過度と吸光度の関係を式で表しなさい. 2019/1/16 宿題(予習項目) 1. 透過度の定義を調べなさい. 2. 透過度と吸光度の関係を式で表しなさい. 3. 化合物の濃度および光が通過するサンプルの層長(光路長)に 比例するのは透過度か吸光度か. 予習項目がかわらなかったら、教科書P4からP5に書かれている 内容を要約すること。
透過度/透過率 サンプル溶液 入射光強度: I0 透過光強度: I 透過度 (t)(無次元): 日本薬局方 の定義 透過率 (T)(%): 2019/1/16 透過度/透過率 サンプル溶液 入射光強度: I0 透過光強度: I 透過度 (t)(無次元): 日本薬局方 の定義 透過率 (T)(%): 必要条件:入射光には単色光を用いる。 単一波長の光、つまり単色光が、 I0 の強度である物質の溶液を通過し、 I の強度の透過光となったとき、その減少比率を透過度といい、、、(訂正:教科書 p4)
透過度/透過率 サンプル溶液 入射光強度: I0 透過光強度: I I0 I t = 透過度 (t)(無次元): 日本薬局方 の定義 2019/1/16 透過度/透過率 サンプル溶液 入射光強度: I0 透過光強度: I I0 I t = 透過度 (t)(無次元): (eq. 1) 日本薬局方 の定義 透過率 (T)(%): 必要条件:入射光には単色光を用いる。 単一波長の光、つまり単色光が、 I0 の強度である物質の溶液を通過し、 I の強度の透過光となったとき、その減少比率を透過度といい、、、(訂正:教科書 p4)
透過度/透過率 サンプル溶液 入射光強度: I0 透過光強度: I I0 I t = 透過度 (t)(無次元): 日本薬局方 の定義 I0 2019/1/16 透過度/透過率 サンプル溶液 入射光強度: I0 透過光強度: I I0 I t = 透過度 (t)(無次元): (eq. 1) 日本薬局方 の定義 I0 I T = ×100 透過率 (T)(%): (eq. 2) 必要条件:入射光には単色光を用いる。 単一波長の光、つまり単色光が、 I0 の強度である物質の溶液を通過し、 I の強度の透過光となったとき、その減少比率を透過度といい、、、(訂正:教科書 p4)
透過度/透過率 サンプル溶液 入射光強度: I0 透過光強度: I I0 I t = 透過度 (t)(無次元): 日本薬局方 の定義 I0 2019/1/16 透過度/透過率 サンプル溶液 入射光強度: I0 透過光強度: I I0 I t = 透過度 (t)(無次元): (eq. 1) 日本薬局方 の定義 I0 I T = ×100 透過率 (T)(%): (eq. 2) 必要条件:入射光には単色光を用いる。 教科書訂正 入射光強度 (I0) に対する透過光強度 (I ) の割合 ( ) I0 I 単一波長の光、つまり単色光が、 I0 の強度である物質の溶液を通過し、 I の強度の透過光となったとき、その減少比率を透過度といい、、、(訂正:教科書 p4)
吸光度 サンプル溶液 入射光強度: I0 透過光強度: I I0 I t = 透過度 (t)(無次元): 日本薬局方 の定義 I0 I 2019/1/16 吸光度 サンプル溶液 入射光強度: I0 透過光強度: I I0 I t = 透過度 (t)(無次元): (eq. 1) 日本薬局方 の定義 I0 I T = ×100 透過率 (T)(%): (eq. 2) 吸光度 (A)(無次元):
吸光度 サンプル溶液 入射光強度: I0 透過光強度: I I0 I t = 透過度 (t)(無次元): 日本薬局方 の定義 I0 I 2019/1/16 吸光度 サンプル溶液 入射光強度: I0 透過光強度: I I0 I t = 透過度 (t)(無次元): (eq. 1) 日本薬局方 の定義 I0 I T = ×100 透過率 (T)(%): (eq. 2) I0 I 吸光度 (A)(無次元): A = − log t = − log (eq. 3) なぜこんな式で変換しなければならないのだろう? メリットがあるからです!
透過度と層長(1) I0 I1 I0 I1 t1 = 3 1 = 層長 (l ) I0 I2 t2 = 層長 (l ) 3 1 I0 I1 透過度の面倒くさい点 2019/1/16 透過度と層長(1) I0 I1 I0 I1 t1 = 3 1 = の時 層長 (l ) 1 cm I0 I2 t2 = になる。 層長 (l ) 2 cm その理由は 3 1 I0 I1 1 cm I2 I2 = I1 = 3 1 3 1 3 1 I2 = I0 = I0 層長 (l ) 1 cm t1 = t1 =
透過度と層長(1) I0 I1 I0 I1 t1 = 3 1 = 層長 (l ) I0 I2 9 1 t2 = 層長 (l ) 3 1 3 透過度の面倒くさい点 2019/1/16 透過度と層長(1) I0 I1 I0 I1 t1 = 3 1 = の時 層長 (l ) 1 cm I0 I2 9 1 t2 = になる。 層長 (l ) 2 cm その理由は 3 1 3 1 3 1 I0 I1 1 cm I2 I2 = I1 = I0 2 3 1 9 1 3 1 3 1 I2 = I0 = I0 層長 (l ) 1 cm t1 = t1 = 指数関数
Lambert−Beerの法則 原則1: 吸光度 A は層長 (l ) に比例する(Lambertの法則) 2019/1/16 Lambert−Beerの法則 原則1: 吸光度 A は層長 (l ) に比例する(Lambertの法則) 原則2: 吸光度 A は 濃度 (c) に比例する(Beerの法則) A = kcl k:比例定数 (Lambert−Beerの法則) k(比例定数:吸光係数)の種類 1) 濃度がモル濃度の時 k = ε (モル吸光係数) A = εcl 2) 濃度が%濃度の時 k = E 1% (比吸光係数 (比吸光度)) 1cm A = cl E 1% 1cm
Lambert−Beerの法則 原則1: 吸光度 A は層長 (l ) に比例する(Lambertの法則) 2019/1/16 Lambert−Beerの法則 原則1: 吸光度 A は層長 (l ) に比例する(Lambertの法則) 原則2: 吸光度 A は 濃度 (c) に比例する(Beerの法則) A = kcl k:比例定数 (Lambert−Beerの法則) k(比例定数:吸光係数)の種類 1) 濃度がモル濃度の時 k = ε (モル吸光係数) A = ε(M-1cm-1)c(M)l(cm) 註:M: mol/L(濃度単位) 2) 濃度が%濃度の時 k = E 1% (比吸光係数 (比吸光度)) 1cm A = (%-1cm-1)c(%)l(cm) E 1% 1cm
透過度と層長(3) 単位長が l0 で、層長1 cmの透過度が t0 の場合 I0 I I t(l ) = 透過度の面倒くさい点 2019/1/16 透過度と層長(3) 単位長が l0 で、層長1 cmの透過度が t0 の場合 I0 I I0 I t(l ) = (eq. 5) 層長 l cmの透過度: t(l) 層長 (l ) l cm 層長(l )は1cmの l 倍より透過度は 透過度は層長 (l ) に対して指数関数的に減少 透過度(t(l))と層長(l ) の関係 t(l) l
透過度と層長(3) 単位長が l0 で、層長1 cmの透過度が t0 の場合 I0 I I t(l ) = 透過度の面倒くさい点 2019/1/16 透過度と層長(3) 単位長が l0 で、層長1 cmの透過度が t0 の場合 I0 I I0 I t(l ) = (eq. 5) 層長 l cmの透過度: t(l) 層長 (l ) l cm 層長(l )は1cmの l 倍より透過度は t(l) = (t0)l 透過度は層長 (l ) に対して指数関数的に減少 透過度(t(l))と層長(l ) の関係 t(l) = (t0)l t(l) 指数関数 l
吸光度と濃度 I0 I1 I0 I1 t1 = 層長 (l ) 濃度 (c) I0 I2 I0 I2 t2 = 層長 (l ) 吸光度のメリット 2019/1/16 吸光度と濃度 I0 I1 I0 I1 t1 = (eq. 3) 吸光度 A1 層長 (l ) 1 cm 濃度 (c) I0 I2 I0 I2 t2 = (eq. 5) 吸光度 A2 = 2A1 層長 (l ) 2 cm 濃度 (c ) 吸光度 ∝ 層長 (l)(Lambertの法則) 比例 I0 I2 I0 I2 t1 = 吸光度 A2 = 2A1 層長 (l ) 1 cm 濃度 (2c) 吸光度 ∝ 濃度 (c)(Beerの法則) 比例
透過度と層長(1) I1 I0 1 I1 t1 = = I0 3 層長 (l ) I0 I2 1 1 t2 = = 9 3 層長 (l ) 吸光度のメリット 2019/1/16 透過度と層長(1) I0 I0 I1 t1 = I1 3 1 = の時 層長 (l ) 1 cm I0 I2 2 9 1 3 1 t2 = = 層長 (l ) 2 cm 距離 倍
透過度と層長(1) I1 I0 1 I1 t1 = = I0 3 1 層長 (l ) A1 = − log t = − log 3 I0 吸光度のメリット 2019/1/16 透過度と層長(1) I0 I0 I1 t1 = I1 3 1 = の時 3 1 層長 (l ) 1 cm A1 = − log t = − log I0 I2 2 9 1 3 1 t2 = = 層長 (l ) 2 cm 距離 倍
透過度と層長(1) I0 I0 I1 t1 = I1 3 1 = 3 1 層長 (l ) A1 = − log t = − log I0 吸光度のメリット 2019/1/16 透過度と層長(1) I0 I0 I1 t1 = I1 3 1 = の時 3 1 層長 (l ) 1 cm A1 = − log t = − log I0 I2 9 1 3 1 2 t2 = = 層長 (l ) 2 2 cm 9 1 3 1 3 1 A2 = − log = − log = − 2log 距離 倍 3 1 = 2(− log )
透過度と層長(1) I0 I0 I1 t1 = I1 3 1 = 3 1 層長 (l ) A1 = − log t = − log I0 吸光度のメリット 2019/1/16 透過度と層長(1) I0 I0 I1 t1 = I1 3 1 = の時 3 1 層長 (l ) 1 cm A1 = − log t = − log I0 I2 9 1 3 1 2 t2 = = 層長 (l ) 2 2 cm 9 1 3 1 3 1 A2 = − log = − log = − 2log 距離 倍 3 1 = 2(− log ) = 2A1
透過度と層長(1) I0 I0 I1 t1 = I1 3 1 = 3 1 層長 (l ) A1 = − log t = − log I0 吸光度のメリット 2019/1/16 透過度と層長(1) I0 I0 I1 t1 = I1 3 1 = の時 3 1 層長 (l ) 1 cm A1 = − log t = − log I0 I2 2 9 1 3 1 t2 = = 層長 (l ) 2 2 cm 9 1 3 1 3 1 A2 = − log = − log = − 2log 距離 倍 2 3 1 = 2(− log ) = 2A1 吸光度 2倍
透過度と層長(1) I0 I0 I1 t1 = I1 3 1 = 3 1 層長 (l ) A1 = − log t = − log I0 吸光度のメリット 2019/1/16 透過度と層長(1) I0 I0 I1 t1 = I1 3 1 = の時 3 1 層長 (l ) 1 cm A1 = − log t = − log I0 I2 3 1 2 9 1 t2 = = 層長 (l ) 2 2 cm 9 1 3 1 3 1 A2 = − log = − log = − 2log 距離 倍 2 3 1 = 2(− log ) = 2A1 吸光度 2倍 吸光度 ∝ 層長 (l)(Lambertの法則)
吸光度と濃度 I0 I1 I0 I1 t1 = 層長 (l ) 濃度 (c) I0 I2 I0 I2 t2 = 層長 (l ) 吸光度のメリット 2019/1/16 吸光度と濃度 I0 I1 I0 I1 t1 = (eq. 3) 吸光度 A1 層長 (l ) 1 cm 濃度 (c) I0 I2 I0 I2 t2 = (eq. 5) 吸光度 A2 = 2A1 層長 (l ) 2 cm 濃度 (c ) 吸光度 ∝ 層長 (l)(Lambertの法則) 比例 I0 I2 I0 I2 t1 = 吸光度 A2 = 2A1 層長 (l ) 1 cm 濃度 (c) 吸光度 ∝ 濃度 (c)(Beerの法則) 比例
Lambert−Beerの法則 原則1: 吸光度 A は層長 (l ) に比例する(Lambertの法則) 2019/1/16 Lambert−Beerの法則 原則1: 吸光度 A は層長 (l ) に比例する(Lambertの法則) 原則2: 吸光度 A は 濃度 (c) に比例する(Beerの法則) A = kcl k:比例定数 (Lambert−Beerの法則) k(比例定数:吸光係数)の種類 1) 濃度がモル濃度の時 k = ε (モル吸光係数) A = ε(M-1cm-1)c(M)l(cm) 註:M: mol/L(濃度単位) 2) 濃度が%濃度の時 k = E 1% (比吸光係数 (比吸光度)) 1cm A = (%-1cm-1)c(%)l(cm) E 1% 1cm
透過度と濃度 t = 10(-kcl) t(l) 透過度と濃度 (M )の関係 指数関数 (減少) 注意! 大小関係の 上下が逆 (M) 2019/1/16 透過度と濃度 t = 10(-kcl) t(l) 透過度と濃度 (M )の関係 指数関数 (減少) (M) 注意! 大小関係の 上下が逆 教科書 図1-3 南江堂 パートナー分析化学II
2019/1/16 透過度/吸光度と濃度/層長 層長 (l) 吸光度 比例 透過度 層長 (l )
2019/1/16 透過度/吸光度と濃度/層長 層長 (l) 吸光度 比例 透過度 指数関数 (減少) 層長 (l )
透過度/吸光度と濃度/層長 層長 (l) 濃度 (c) 吸光度 比例 比例 透過度 指数関数 (減少) 指数関数 (減少) 層長 (l ) 2019/1/16 透過度/吸光度と濃度/層長 層長 (l) 濃度 (c) 吸光度 比例 比例 透過度 指数関数 (減少) 指数関数 (減少) 層長 (l ) 濃度 (c)
透過度/吸光度と濃度/層長 層長 (l) 濃度 (c) 関係式 吸光度 比例 比例 A = kcl 透過度 指数関数 (減少) 指数関数 2019/1/16 透過度/吸光度と濃度/層長 層長 (l) 濃度 (c) 関係式 吸光度 比例 比例 A = kcl 透過度 指数関数 (減少) 指数関数 (減少) t = 10(-A) = 10(-kcl) (下記解説参照) A = -log t -log t = A log t = -A t = 10(-A) 解説 (A = kcl を代入) t = 10(-kcl)
まとめ サンプル溶液 単色光 入射光強度: I0 透過光強度: I I0 I t = 透過度 (t)(無次元): I0 I T = ×100 2019/1/16 まとめ サンプル溶液 単色光 入射光強度: I0 透過光強度: I I0 I t = 透過度 (t)(無次元): (eq. 1) I0 I T = ×100 透過率 (T)(%): (eq. 2) t 1 吸光度 (A)(無次元): A = log = −log t Lambert−Beerの法則: A = εcl = cl E 1% 1cm
定量分析 Beerの法則:吸光度 A ∝ 濃度 Lambert−Beerの法則 化合物固有の値(定数) A = εcl ε: モル吸光係数 2019/1/16 定量分析 Beerの法則:吸光度 A ∝ 濃度 Lambert−Beerの法則 化合物固有の値(定数) A = εcl ε: モル吸光係数 A = cl E 1% 1cm : 比吸光係数(比吸光度) E 1% 1cm l: 試料容器(セル)固有の値(定数) A = a•c a = εl or l(比例定数) E 1% 1cm ε 又は が既知の場合、吸光度 (A) から濃度 (c) が決定できる。 E 1% 1cm 精度の良い定量ができる
測定装置 教科書 P6-7 試料容器(セル) 石英セル 紫外・可視領域 ガラスセル 可視領域のみ(紫外領域に吸収有り) 光源(ランプ) 2019/1/16 測定装置 教科書 P6-7 試料容器(セル) 石英セル 紫外・可視領域 ガラスセル 可視領域のみ(紫外領域に吸収有り) 光源(ランプ) 紫外領域 重水素放電管(ランプ) 可視領域 タングステン ランプ 紫外・可視領域 キセノン ランプ 検出器 モノクロメーター(単色化装置) 光電子倍増管 回折格子、プリズム
紫外可視吸収を起こす化合物の構造 紫外可視吸収の原因: π 電子は多重結合を有した化合物にしか存在しない 化合物 吸収極大波長 短 波長 長 2019/1/16 紫外可視吸収を起こす化合物の構造 紫外可視吸収の原因: π 電子は多重結合を有した化合物にしか存在しない 化合物 吸収極大波長 短 波長 長 共役系 短 長 ethene (H2C=CH2) 165 nm H2C=CH−CH=CH2 217 nm H2C=CH−CH=CH−CH=CH2 256 nm 455 nm
紫外可視吸収を起こす化合物の構造 紫外可視吸収の原因: 電子遷移 π→π*遷移 n→π*遷移 2019/1/16 紫外可視吸収を起こす化合物の構造 紫外可視吸収の原因: 電子遷移 π→π*遷移 n→π*遷移 π 電子は多重結合を有した化合物にしか存在しない 化合物 吸収極大波長 短 波長 長 共役系 短 長 ethene (H2C=CH2) 165 nm H2C=CH−CH=CH2 217 nm H2C=CH−CH=CH−CH=CH2 256 nm 455 nm
厳密な「透過度/吸光度と層長の関係式の誘導」にも 厳密な式誘導 厳密な「透過度/吸光度と層長の関係式の誘導」にも 自分でトライしてみて! 2019/1/16 透過度と層長(1) I0 I1 I0 I1 t1 = (eq. 3) I1 = t1•I0 (eq. 4) 層長 (l ) 1 cm I0 I2 I0 I2 t2 = (eq. 5) I2 = t2•I0 = (t1)2•I0 (eq. 6) (eq. 11) 層長 (l ) 2 cm I0 (eq. 9) I1 1 cm I2 I2 = t1•I1 = t1(t1•I0) = (t1)2•I0 I0 I1 t1 = I1 I2 t1 = eq.9 と eq.6 より 層長 (l ) 1 cm t2 =(t1)2 (eq. 10) (eq. 7) (eq. 8)
演習 1. 透過度が 0.001 の時、吸光度はいくつか計算しなさい. 2. 吸光度が 2 の時、透過度はいくつか計算しなさい. 2019/1/16 演習 1. 透過度が 0.001 の時、吸光度はいくつか計算しなさい. 2. 吸光度が 2 の時、透過度はいくつか計算しなさい. 3. 下記の方程式を x について解きなさい. 5 = log(x) 5x = 10 4. サンプル溶液の層長(光路長)が 1 cm の時、吸光度が 1 で あった。この溶液の層長が 2 cm になった時、透過光は入射光 の何倍になるか答えなさい。 必要なら以下の数値を使いなさい。 log 2 = 0.301, log 5 = 0.699
演習 1. 透過度が 0.001 の時、吸光度はいくつか計算しなさい. 2019/1/16 演習 1. 透過度が 0.001 の時、吸光度はいくつか計算しなさい. A = − log t = − log(0.001) = − log(10-3) = − (−3) = 3 2. 吸光度が 2 の時、透過度はいくつか計算しなさい. A = − log t → log t = − A → t = 10(− A) = 10(− 2) = 0.01 3. 下記の方程式を x について解きなさい. 5 = log(x) → log(x) = 5 → x = 105 5x = 10 → log(5x) = log10 → x•log5 = 1 → x = 1/log5 = 1/0.699 = 1.4306••••• = 1.431
演習 4. サンプル溶液の層長(光路長)が 1 cm の時、吸光度が 1 で あった。この溶液の層長が 2 cm になった時、透過光は入射光 2019/1/16 演習 4. サンプル溶液の層長(光路長)が 1 cm の時、吸光度が 1 で あった。この溶液の層長が 2 cm になった時、透過光は入射光 の何倍になるか答えなさい。 層長(光路長): 1 cm → 2 cm 吸光度: 1 → 2 (Lambert-Beerの法則より) A = − log t → 2 = − log t → t = 10-2 → t = 0.01 I0 I ここで t = より、 = 0.01 I0 I 即ち、透過光 (I) は入射光 (I0) の 0.01 倍
宿題 1. 吸光度が 2 の時、入射光に対する透過光の割合はいくつか. 2. 吸光度が 3 の時、入射光に対する透過光の割合はいくつか. 2019/1/16 宿題 1. 吸光度が 2 の時、入射光に対する透過光の割合はいくつか. 2. 吸光度が 3 の時、入射光に対する透過光の割合はいくつか. 3. 問題1,2の結果から、吸光度3以上の測定が難しいことを説明し なさい. 予習 4. 分子が赤外線を吸収する要因を説明しなさい。 解らない場合、P45, P51の赤外吸収スペクトルについてまとめ て下さい。
演習 1. 吸光度が 2 の時、入射光に対する透過光の割合はいくつか. 2019/1/16 演習 1. 吸光度が 2 の時、入射光に対する透過光の割合はいくつか. A = − log t → log t = − A → t = 10(− A) = 10(− 2) = 0.01 = I/I0 2. 吸光度が 3 の時、入射光に対する透過光の割合はいくつか. A = − log t → log t = − A → t = 10(− A) = 10(− 3) = 0.001 = I/I0 3. 問題1,2の結果から、吸光度3以上の測定が難しいことを説明し なさい. 吸光度2のとき、この時点で透過度が0.01 = 1/100となる。吸光度 が3になると、透過度は0.001 = 1/1000となる。吸光度がI/I0なので 強度が1000倍以上違う光強度の比を正確にとるためには1/1000 の光の強度を入射光と同程度の有効桁数で正確に決定しなけれ ばならないが、それは困難 (1 mの定規で1 mm前後の長さを有効 桁数3桁で測定するような難しさ)。
宿題 1. モル吸光係数ε= 500 の分子の 2 mM の溶液の吸光度はいくら 2019/1/16 宿題 1. モル吸光係数ε= 500 の分子の 2 mM の溶液の吸光度はいくら か計算しなさい.ただし、層長(光路長)は 1 cm とする. 2. 化合物Aが溶けた溶液を200倍希釈した溶液を層長 0.5 cm の 資料容器(セル)に入れて吸光度を測ったところ1.2を示した.化合 物Aの希釈前の濃度はいくらか.なお、比吸光度を200とする. (予習) 旋光度とは何か、説明しなさい。
演習 1. モル吸光係数ε= 500 の分子の 2 mM の溶液の吸光度はいくら 2019/1/16 演習 1. モル吸光係数ε= 500 の分子の 2 mM の溶液の吸光度はいくら か計算しなさい.ただし、層長(光路長)は 1 cm とする. A = εcl = 500(M-1cm-1)×(2×10-3)(M)×1(cm) = 1 2. 化合物Aが溶けた溶液を200倍希釈した溶液を層長 0.5 cm の 資料容器(セル)に入れて吸光度を測ったところ1.2を示した.化合 物Aの希釈前の濃度はいくらか.なお、比吸光度を200とする. 化合物Aの希釈前の濃度をC (%)とすると 希釈後の濃度 = C/200(%) A = Ecl = 200(%-1cm-1)×(C/200)(%)×0.5(cm) = 1.2 0.5×C = 1.2 よって、C = 2.4%
演習 1. モル吸光係数ε= 500 の分子の 2 mM の溶液の吸光度はいくら 2019/1/16 演習 1. モル吸光係数ε= 500 の分子の 2 mM の溶液の吸光度はいくら か計算しなさい.ただし、層長(光路長)は 1 cm とする. A = εcl = 500(M-1cm-1)×(2×10-3)(M)×1(cm) = 1(無次元) 単位: M について M = mol/L (= mol•L-1) mM の m (ミリ) について m = 10-3 2 mM = 2×10-3 M = 2×10-3 mol/L モル吸光係数ε: 1 M溶液を1 cmセルに入れた時の吸光度
演習 2. 化合物Aが溶けた溶液を200倍希釈した溶液を層長 0.5 cm の 2019/1/16 演習 2. 化合物Aが溶けた溶液を200倍希釈した溶液を層長 0.5 cm の 資料容器(セル)に入れて吸光度を測ったところ1.2を示した.化合 物Aの希釈前の濃度はいくらか.なお、比吸光度を200とする. 化合物Aの200倍希釈前の濃度をC (%)とすると 希釈後の濃度 = C/200(%) A = Ecl = 200(%-1cm-1)×(C/200)(%)×0.5(cm) = 1.2 注意:比吸光度で用いる濃度は%濃度 0.5×C = 1.2 よって、C = 2.4% 1% 比吸光度: Ecm-1 1%溶液を1 cm層長のセルに入れたときの吸光度
宿題 1. 以下の化合物のうち、紫外可視領域に吸収帯を有する分子は いずれか答えなさい. 2019/1/16 宿題 1. 以下の化合物のうち、紫外可視領域に吸収帯を有する分子は いずれか答えなさい. a) ベンゼン b) グルコース c) アントラセン d) ヘキサン e) シクロプロパン f) 11-cis-retinal g) アデノシン f) グリシン 予習 4. 原子軌道間の電子遷移に基づく原子スペクトルは線スペクトル となるが、分子軌道間の電子遷移による紫外可視吸収スペク トルが線スペクトルとならない.その理由を説明しなさい. 解らない場合、3ページの内容を要約すること.
宿題 1. 以下の化合物のうち、紫外可視領域に吸収帯を有する分子は いずれか答えなさい. a) ベンゼン b) グルコース 2019/1/16 宿題 1. 以下の化合物のうち、紫外可視領域に吸収帯を有する分子は いずれか答えなさい. a) ベンゼン b) グルコース c) アントラセン d) ヘキサン e) シクロプロパン f) 11-cis-retinal g) アデノシン f) グリシン
2019/1/16 練習問題 1. 以下の化合物のうち、紫外可視領域に吸収帯を有する分子は いずれか答えなさい.
2019/1/16 練習問題 1. 以下の化合物のうち、紫外可視領域に吸収帯を有する分子は いずれか答えなさい.
2019/1/16 宿題 グリシンの紫外吸収スペクトル モル吸光係数の対数 f) グリシン 220 230 240 250 波長/nm
透過度と層長(1) I0 I1 I0 I1 t1 = I1 = t1•I0 層長 (l ) I0 I2 I0 I2 t2 = 厳密な式誘導 2019/1/16 透過度と層長(1) I0 I1 I0 I1 t1 = (eq. 3) I1 = t1•I0 (eq. 4) 層長 (l ) 1 cm I0 I2 I0 I2 t2 = (eq. 5) I2 = t2•I0 = (t1)2•I0 (eq. 6) (eq. 11) 層長 (l ) 2 cm I0 (eq. 9) I1 1 cm I2 I2 = t1•I1 = t1(t1•I0) = (t1)2•I0 I0 I1 t1 = I1 I2 t1 = eq.9 と eq.6 より 層長 (l ) 1 cm t2 =(t1)2 (eq. 10) (eq. 7) (eq. 8)
透過度と層長(2) 単位長が 1 cm の場合 I0 I2 t2 = I2 = t2•I0 = I0•(t1)2 層長 (l ) 厳密な式誘導 2019/1/16 透過度と層長(2) 単位長が 1 cm の場合 I0 I2 t2 = 2 cm I2 = t2•I0 = I0•(t1)2 (eq. 5) (eq. 11) 層長 (l ) 単位長が l0 で、その透過率が t0 の場合 I0 I I0 I t(l ) = (eq. 5) I = t(l)•I0 l0 l l0 l ( ) 層長 (l ) l 層長 (l ) は l0 の 倍より t(l) = (t0) l0 l ( ) I = t(l)•I0 = I0• (t0) 透過光強度は指数関数的に減少
透過度と層長(3) 単位長が l0 で、その透過率が t0 の場合 I0 I I0 I t(l ) = I = t(l)•I0 l0 l 厳密な式誘導 2019/1/16 透過度と層長(3) 単位長が l0 で、その透過率が t0 の場合 I0 I I0 I t(l ) = (eq. 5) I = t(l)•I0 l0 l l0 l ( ) 層長 (l ) l 層長 (l ) は l0 の 倍より t(l) = (t0) l0 l ( ) t(l) = (t0) 透過度は層長 (l ) に対して指数関数的に減少 透過度と層長 (l ) の関係 t(l) 指数関数 l
吸光度と層長(3) 吸光度 A として「透過度の逆数」の対数をとると (- ) l0 l l0 log (t0) 厳密な式誘導 2019/1/16 吸光度と層長(3) 吸光度 A として「透過度の逆数」の対数をとると (- ) l0 l l0 l l0 log (t0) A = log A’= log (t0) = - log (t0) = - l 定数 吸光度 A は層長に比例する(Lambertの法則) t(l) 1 A = C•l A ∝ l l
透過度と層長(3) 層長 (l) ( ) t(l) = (t0) 吸光度 比例 透過度 指数関数 (減少) ( ) 厳密な式誘導 2019/1/16 透過度と層長(3) 層長 (l) l0 l ( ) t(l) = (t0) 吸光度 比例 透過度 指数関数 (減少) ( ) l0 1 t(l) = (t0) (t0)l = C•(t0)l 透過度と層長 (l ) の関係 t(l) 指数関数 l
吸光度と層長(1) 吸光度(どれだけ光が吸われたか) ⇔透過率(光がどれだけ透過したか) 吸光度と透過率は「逆イメージ」 1 1 A’ = 厳密な式誘導 2019/1/16 吸光度と層長(1) 吸光度(どれだけ光が吸われたか) ⇔透過率(光がどれだけ透過したか) 吸光度と透過率は「逆イメージ」 t(l) 1 1 (t0) l0 l ( ) A’ = = (- ) l0 l 吸光度’ A’として透過度の逆数をとると = (t0) 吸光度’と層長 (l ) の関係 t(l) 1 指数関数的に発散 l
吸光度と層長(2) 吸光度’ A’として透過度の逆数をとると 透過度と層長 (l ) の関係 指数関数的に発散 厳密な式誘導 2019/1/16 吸光度と層長(2) 吸光度’ A’として透過度の逆数をとると 透過度と層長 (l ) の関係 指数関数的に発散 吸光度 A として「透過度の逆数」の対数をとると l0 l l0 l l0 log (t0) (- ) A = log A’= log (t0) = - log (t0) = - l 定数 吸光度と層長 (l ) の関係 吸光度 A 比例関係に(便利) l
吸光度と層長(3) 吸光度’ A’ として「透過度の逆数」の対数をとると l0 l l0 log (t0) (- ) 厳密な式誘導 2019/1/16 吸光度と層長(3) 吸光度’ A’ として「透過度の逆数」の対数をとると l0 l l0 l l0 log (t0) (- ) A = log A’= log (t0) = - log (t0) = - l A = C•l A ∝ l 定数 吸光度 A は層長に比例する(Lambertの法則) 透過度と層長 (l ) の関係 t(l) 1 比例関係に(便利) t 1 A = log = −log t l
機器分析学 その他の波長領域の分光法 (吸収スペクトル)
赤外光領域の分光法・物理的背景 波長 短 長 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 高 E (光子のエネルギー;単位: J) 低 2019/1/16 赤外光領域の分光法・物理的背景 高 E (光子のエネルギー;単位: J) 低 波長 短 長 10-12 10-11 10-10 10-9 10-8 10-7 10-6 10-5 10-4 10-3 10-2 10-1 100 (m) 紫外線 可視光線 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 電子による X線の弾性散乱 分子の 回転運動 核スピンの 反転 物理現象 電子遷移 紫外可視 分光法 回転 分光法 X線結晶構造 解析 NMR 分光法 測定法 蛍光 分光法 ラマン 分光法 ESR 分光法 CD, ORD 旋光度 回折法 分光法
赤外光領域の分光法・物理的背景 波長 短 長 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 高 E (光子のエネルギー;単位: J) 低 2019/1/16 赤外光領域の分光法・物理的背景 高 E (光子のエネルギー;単位: J) 低 波長 短 長 10-12 10-11 10-10 10-9 10-8 10-7 10-6 10-5 10-4 10-3 10-2 10-1 100 (m) 紫外線 可視光線 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 電子による X線の弾性散乱 分子の 回転運動 核スピンの 反転 物理現象 電子遷移 分子振動 紫外可視 分光法 回転 分光法 赤外分光法 X線結晶構造 解析 NMR 分光法 測定法 蛍光 分光法 ラマン 分光法 ESR 分光法 CD, ORD 旋光度 回折法 分光法
赤外光領域の分光法・物理的背景 赤外分光法 (赤外吸収スペクトル) ラマン分光法 (ラマンスペクトル) 波長 短 長 マイクロ 波 γ線 2019/1/16 赤外光領域の分光法・物理的背景 高 E (光子のエネルギー;単位: J) 低 波長 短 長 10-12 10-11 10-10 10-9 10-8 10-7 10-6 10-5 10-4 10-3 10-2 10-1 100 (m) 紫外線 可視光線 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 赤外分光法 (赤外吸収スペクトル) ラマン分光法 (ラマンスペクトル) 化合物による赤外線領域の波長の光の吸収を取り扱う分光法
赤外光領域の分光法・物理的背景 波長 短 長 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 高 E (光子のエネルギー;単位: J) 低 2019/1/16 赤外光領域の分光法・物理的背景 高 E (光子のエネルギー;単位: J) 低 波長 短 長 10-12 10-11 10-10 10-9 10-8 10-7 10-6 10-5 10-4 10-3 10-2 10-1 100 (m) 紫外線 可視光線 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 電子による X線の弾性散乱 分子の 回転運動 核スピンの 反転 物理現象 電子遷移 分子振動
赤外光領域の分光法・物理的背景 波長 短 長 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 高 E (光子のエネルギー;単位: J) 低 2019/1/16 赤外光領域の分光法・物理的背景 高 E (光子のエネルギー;単位: J) 低 波長 短 長 10-12 10-11 10-10 10-9 10-8 10-7 10-6 10-5 10-4 10-3 10-2 10-1 100 (m) 紫外線 可視光線 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 電子による X線の弾性散乱 分子の 回転運動 核スピンの 反転 物理現象 電子遷移 分子振動 紫外可視 分光法 回転 分光法 赤外分光法 X線結晶構造 解析 NMR 分光法 測定法 蛍光 分光法 ラマン 分光法 ESR 分光法 CD, ORD 旋光度 回折法 分光法
赤外光領域の分光法・物理的背景 赤外吸収の原因 (ラマン散乱の原因) 波長 短 長 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 高 2019/1/16 赤外光領域の分光法・物理的背景 高 E (光子のエネルギー;単位: J) 低 波長 短 10-12 10-11 10-10 10-9 10-8 10-7 10-6 10-5 10-4 10-3 10-2 10-1 100 (m) 長 紫外線 可視光線 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 赤外吸収の原因 (ラマン散乱の原因)
赤外光領域の分光法・物理的背景 分子振動 赤外吸収の原因 (ラマン散乱の原因) 波長 短 長 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 高 2019/1/16 赤外光領域の分光法・物理的背景 高 E (光子のエネルギー;単位: J) 低 波長 短 10-12 10-11 10-10 10-9 10-8 10-7 10-6 10-5 10-4 10-3 10-2 10-1 100 (m) 長 紫外線 可視光線 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 分子振動 赤外吸収の原因 (ラマン散乱の原因)
赤外光領域の分光法・物理的背景 H2 分子振動 H H H 赤外吸収の原因 (ラマン散乱の原因) 波長 短 長 マイクロ 波 γ線 X線 2019/1/16 赤外光領域の分光法・物理的背景 高 E (光子のエネルギー;単位: J) 低 波長 短 長 10-12 10-11 10-10 10-9 10-8 10-7 10-6 10-5 10-4 10-3 10-2 10-1 100 (m) 紫外線 可視光線 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 水素分子 H2 分子振動 H 結合が 伸縮する H 赤外吸収の原因 H (ラマン散乱の原因) 原子は重り、共有結合はバネ
赤外光領域の分光法・物理的背景 分子振動 赤外吸収の原因 (ラマン散乱の原因) 波長 短 長 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 2019/1/16 赤外光領域の分光法・物理的背景 高 E (光子のエネルギー;単位: J) 低 波長 短 長 10-12 10-11 10-10 10-9 10-8 10-7 10-6 10-5 10-4 10-3 10-2 10-1 100 (m) 紫外線 可視光線 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 振動の激しさのレベル 分子振動 ポテンシャル エネルギー 赤外領域 の振動数 赤外吸収の原因 (ラマン散乱の原因) ΔE = hν 注意:分子のレベルでは振動のエネルギーも量子化(とびとび)
赤外光領域の分光法・物理的背景 H2 H H H 波長 短 長 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 水素分子 振動の激しさのレベル 2019/1/16 赤外光領域の分光法・物理的背景 高 E (光子のエネルギー;単位: J) 低 波長 短 長 10-12 10-11 10-10 10-9 10-8 10-7 10-6 10-5 10-4 10-3 10-2 10-1 100 (m) 紫外線 可視光線 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 水素分子 H2 振動の激しさのレベル H 結合が 伸縮する ポテンシャル エネルギー 赤外領域 の振動数 H ΔE = hν H 原子は重り、共有結合はバネ
2019/1/16 分子振動 H H H O H H O 結合角が変動する振動 結合が伸縮する振動 その他多数
2019/1/16 分子振動 伸縮振動 変角振動 H H H O H H O 結合角が変動する振動 結合が伸縮する振動 その他多数
マイクロ波領域の物理現象 波長 短 長 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 高 E (光子のエネルギー;単位: J) 低 電子による 2019/1/16 マイクロ波領域の物理現象 高 E (光子のエネルギー;単位: J) 低 波長 短 長 10-12 10-11 10-10 10-9 10-8 10-7 10-6 10-5 10-4 10-3 10-2 10-1 100 (m) 紫外線 可視光線 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 電子による X線の弾性散乱 核スピンの 反転 物理現象 電子遷移 分子振動
マイクロ波領域の物理現象 H O 波長 短 長 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 回転分光学 高 2019/1/16 マイクロ波領域の物理現象 高 E (光子のエネルギー;単位: J) 低 波長 短 長 10-12 10-11 10-10 10-9 10-8 10-7 10-6 10-5 10-4 10-3 10-2 10-1 100 (m) 紫外線 可視光線 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 電子による X線の弾性散乱 分子の 回転運動 核スピンの 反転 物理現象 電子遷移 分子振動 H O 回転分光学
分子回転の激しさのレベル(量子化:とびとび) 2019/1/16 マイクロ波領域の物理現象 高 E (光子のエネルギー;単位: J) 低 波長 短 長 10-12 10-11 10-10 10-9 10-8 10-7 10-6 10-5 10-4 10-3 10-2 10-1 100 (m) 紫外線 可視光線 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 電子による X線の弾性散乱 分子の 回転運動 核スピンの 反転 物理現象 電子遷移 分子振動 分子回転の激しさのレベル(量子化:とびとび) H O マイクロ波 領域の振動数 ポテンシャル エネルギー ΔE = hν 回転分光学
機器分析学 紫外可視吸収スペクトル 原子吸光スペクトル 原子発光スペクトル
原子スペクトル分光法 (発光) 波長 短 長 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 高 E (光子のエネルギー;単位: J) 低 2019/1/16 原子スペクトル分光法 (発光) 高 E (光子のエネルギー;単位: J) 低 波長 短 長 10-12 10-11 10-10 10-9 10-8 10-7 10-6 10-5 10-4 10-3 10-2 10-1 100 (m) 紫外線 可視光線 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 電子による X線の弾性散乱 分子の 回転運動 核スピンの 反転 物理現象 分子振動
原子スペクトル分光法 (発光) Na 原子発光 波長 短 長 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 λ = ~589 nm 2019/1/16 原子スペクトル分光法 (発光) 高 E (光子のエネルギー;単位: J) 低 波長 短 長 10-12 10-11 10-10 10-9 10-8 10-7 10-6 10-5 10-4 10-3 10-2 10-1 100 (m) 紫外線 可視光線 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 電子による X線の弾性散乱 分子の 回転運動 核スピンの 反転 物理現象 電子遷移 分子振動 Na λ = ~589 nm 3p 1s 2s 2p 3s 3p ΔE = hν 熱励起 3s ポテンシャル エネルギー 2p 発光 2s 原子発光 1s
原子スペクトル分光法 (吸光/発光) Na 原子吸光 原子発光 波長 短 長 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 ν 2019/1/16 原子スペクトル分光法 (吸光/発光) 高 E (光子のエネルギー;単位: J) 低 波長 短 長 10-12 10-11 10-10 10-9 10-8 10-7 10-6 10-5 10-4 10-3 10-2 10-1 100 (m) 紫外線 可視光線 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 電子による X線の弾性散乱 分子の 回転運動 核スピンの 反転 物理現象 電子遷移 分子振動 Na ν 原子吸光 λ = ~589 nm 3p 3p ΔE = hν 励起 3s 3s ポテンシャル エネルギー 2p 2p 発光 2s 2s 原子発光 1s 1s
原子スペクトル分光法 (ナトリウム) Na ナトリウムランプ ν = ~589 nm 原子発光 トンネル内の オレンジ色のランプ 2019/1/16 原子スペクトル分光法 (ナトリウム) トンネル内の オレンジ色のランプ ナトリウムランプ Na ν = ~589 nm 3p 3p ΔE = hν 熱 熱励起 3s 3s ポテンシャル エネルギー 2p 2p 発光 2s 2s 原子発光 1s 1s
原子スペクトル分光法 (ナトリウムD線) Na ナトリウムランプ 炎色反応 ナトリウムD線 ν = ~589 nm 原子発光 トンネル内の 2019/1/16 原子スペクトル分光法 (ナトリウムD線) トンネル内の オレンジ色のランプ ナトリウムランプ 炎色反応 ナトリウムD線 Na ν = ~589 nm 3p 3p ΔE = hν 熱 熱励起 3s 3s ポテンシャル エネルギー 2p 2p 発光 2s 2s 原子発光 1s 1s
原子スペクトル分光法 (輝線スペクトル) Na ν = ~589 nm 原子発光 発光強度 特定波長上に線状に 現れるスペクトル 589 2019/1/16 原子スペクトル分光法 (輝線スペクトル) 特定波長上に線状に 現れるスペクトル 発光強度 589 波長 (nm) Na ν = ~589 nm 3p 3p ΔE = hν 熱 熱励起 3s 3s ポテンシャル エネルギー 2p 2p 発光 2s 2s 原子発光 1s 1s
原子スペクトル分光法 (輝線スペクトル) Na 輝線スペクトル ν = ~589 nm 原子発光 発光強度 特定波長上に線状に 2019/1/16 原子スペクトル分光法 (輝線スペクトル) 輝線スペクトル 特定波長上に線状に 現れるスペクトル 発光強度 589 波長 (nm) Na ν = ~589 nm 3p 3p ΔE = hν 熱 熱励起 3s 3s ポテンシャル エネルギー 2p 2p 発光 2s 2s 原子発光 1s 1s
原子スペクトル分光法 (応用1) フレーム(炎光)分析法 原子固有の 発光波長 その原子の定量 炎 原子発光スペクトルの1種 2019/1/16 原子スペクトル分光法 (応用1) フレーム(炎光)分析法 原子固有の 発光波長 原子発光 炎 その原子の定量 アルカリ金属 原子発光スペクトルの1種 アルカリ土類金属 プラズマ ICP発光分析法 原子固有の 発光波長 6000~ 8000 K フレーム(炎) の代わりに プラズマで 単原子化 & 熱励起 超高温 その原子の定量 H, O, N, ハロゲンを除く元素 (フレーム法より広範囲) 南江堂 パートナー分析化学II
陰極:分析目的元素を含む単一金属または合金 2019/1/16 原子スペクトル分光法 (応用2) 原子吸光光度法 検出器 特定波長の取り出し その原子の定量 光源 炎 原子固有の 吸光波長 サンプルの原子化 陰極:分析目的元素を含む単一金属または合金 測定元素の 発光波長 測定元素の 吸収波長 = 南江堂 パートナー分析化学II
2019/1/16 原子スペクトル分光法 (その他&まとめ) 南江堂 パートナー分析化学II
原子軌道のエネルギー(一定&量子化:とびとび) 2019/1/16 原子スペクトル分光法 (輝線スペクトル) 輝線スペクトル 特定波長上に線状に 現れるスペクトル 発光強度 589 波長 (nm) 原子軌道のエネルギー(一定&量子化:とびとび) Na λ = ~589 nm 原子吸光 3p 3p ΔE = hν 熱 熱励起 3s 3s ポテンシャル エネルギー 2p 2p 発光 2s 2s 原子発光 1s 1s
練習問題 1. 原子吸光スペクトルは可視光或は紫外光を吸収する。この原子 吸光スペクトルは輝線スペクトルになるのに、リボフラビンの可視 2019/1/16 練習問題 1. 原子吸光スペクトルは可視光或は紫外光を吸収する。この原子 吸光スペクトルは輝線スペクトルになるのに、リボフラビンの可視 吸収スペクトルは幅広になった。 この理由を答えなさい.
紫外可視吸収の化学的背景 エテンの分子軌道 エテン (エチレン) πz* E = hν πz λ = 165 nm 原子軌道のエネルギー 2019/1/16 紫外可視吸収の化学的背景 エテンの分子軌道 エテン (エチレン) 励起前 励起後 • • • • • • 反結合 性軌道 πz* 電子励起 E = hν = h(c/λ) πz 結合性 軌道 結合: 6個 λ = 165 nm に相当する エネルギー 結合性軌道: 6個 分子軌道 (σ結合) 原子軌道のエネルギー (一定&量子化:とびとび)
紫外可視吸収スペクトル(宿題) リボフラビン 黄色 E = hν その波長の光をたくさん吸収 吸光度が大きいほど 吸光度 波長 (nm) 紫 2019/1/16 紫外可視吸収スペクトル(宿題) リボフラビン 黄色 その波長の光をたくさん吸収 吸光度が大きいほど 吸光度 波長 (nm) 紫 緑 青色 分子軌道の場合も軌道間のエネルギー差は一定 E = hν = h(c/λ) なぜ分子の紫外可視吸収スペクトルは線スペクトル にならない???
紫外可視吸収の化学的背景 エテンの分子軌道 πz* E = hν πz ΔE これだと単一波長 励起前 電子励起 電子遷移 • • • 2019/1/16 紫外可視吸収の化学的背景 エテンの分子軌道 励起前 • • • πz* 電子励起 電子遷移 E = hν = h(c/λ) πz ΔE これだと単一波長
赤外光領域の分光法・物理的背景 H2 H H H 波長 短 長 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 水素分子 振動の激しさのレベル 2019/1/16 赤外光領域の分光法・物理的背景 高 E (光子のエネルギー;単位: J) 低 波長 短 長 10-12 10-11 10-10 10-9 10-8 10-7 10-6 10-5 10-4 10-3 10-2 10-1 100 (m) 紫外線 可視光線 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 水素分子 H2 振動の激しさのレベル H 赤外領域 の振動数 結合が 伸縮する ポテンシャル エネルギー H ΔE = hν H 注意:分子のレベルでは振動のエネルギーも量子化(とびとび) 原子は重り、共有結合はバネ
2019/1/16 紫外可視吸収の化学的背景 振動遷移 エテンの分子軌道 励起前 • • • πz* 電子励起 電子遷移 πz ΔE
分子回転の激しさのレベル(量子化:とびとび) 2019/1/16 マイクロ波領域の物理現象 高 E (光子のエネルギー;単位: J) 低 波長 短 長 10-12 10-11 10-10 10-9 10-8 10-7 10-6 10-5 10-4 10-3 10-2 10-1 100 (m) 紫外線 可視光線 マイクロ 波 γ線 X線 赤外線 ラジオ波 電子による X線の弾性散乱 分子の 回転運動 核スピンの 反転 物理現象 電子遷移 分子振動 分子回転の激しさのレベル(量子化:とびとび) H O マイクロ波 領域の振動数 ポテンシャル エネルギー ΔE = hν 回転分光学
紫外可視吸収の化学的背景 エテンの分子軌道 πz* πz ΔE ΔE ± e 振動遷移 回転遷移 あらゆる準位 から、あらゆ る準位へ 2019/1/16 紫外可視吸収の化学的背景 振動遷移 回転遷移 エテンの分子軌道 あらゆる準位 から、あらゆ る準位へ 電子遷移 励起前 • • • πz* 電子励起 電子遷移 πz 電子遷移の エネルギー ΔE ΔE ± e
紫外可視吸収の化学的背景 エテンの分子軌道 πz* πz ΔE ΔE ± e 振動遷移 回転遷移 あらゆる準位 から、あらゆ る準位へ 2019/1/16 紫外可視吸収の化学的背景 振動遷移 回転遷移 エテンの分子軌道 あらゆる準位 から、あらゆ る準位へ 電子遷移 励起前 • • • πz* 電子励起 電子遷移 πz 電子遷移の エネルギー ΔE ΔE ± e
紫外可視吸収の化学的背景 ΔE + e エテンの分子軌道 ΔE − e ΔE πz* πz ΔE 振動遷移 回転遷移 励起前 電子励起 2019/1/16 紫外可視吸収の化学的背景 振動遷移 回転遷移 ΔE + e エテンの分子軌道 ΔE − e ΔE 励起前 • • • πz* 電子励起 電子遷移 πz ΔE
紫外可視吸収の化学的背景 ΔE + e ΔE − e ΔE c ΔE λ = ν 振動遷移 回転遷移 電子遷移エネルギー (ΔE) 2019/1/16 紫外可視吸収の化学的背景 振動遷移 回転遷移 ΔE + e 電子遷移エネルギー (ΔE) がばらつく ΔE − e ΔE ΔE = hν 振動数 (ν) がばらつく c ΔE λ = ν 吸収波長 (λ) がばらつく 吸収帯が幅を持つ
連絡事項(2017.11.2) NMRスペクトルの読み方についての質問が多数 自作のNMR講義資料 2019/1/16 連絡事項(2017.11.2) NMRスペクトルの読み方についての質問が多数 自作のNMR講義資料 http://p.bunri-u.ac.jp/lab05/lecture/NMRlecture.pdf
演習 1. 原子吸光光度法において、中空陰極ランプの陰極に、定量目的 の金属(またはその合金)を用いなければならないか、その理由 2019/1/16 演習 1. 原子吸光光度法において、中空陰極ランプの陰極に、定量目的 の金属(またはその合金)を用いなければならないか、その理由 を説明しなさい.下記の用語を使うこと. 遷移、発光波長、吸光波長、ポテンシャルエネルギー、励起
演習 1. 原子吸光光度法において、中空陰極ランプの陰極に、定量目的 の金属(またはその合金)を用いなければならないか、その理由 2019/1/16 演習 1. 原子吸光光度法において、中空陰極ランプの陰極に、定量目的 の金属(またはその合金)を用いなければならないか、その理由 を説明しなさい.下記の用語を使うこと. 遷移、発光波長、吸光波長、ポテンシャルエネルギー、励起 原子スペクトルでは、ポテンシャルエネルギーの低い原子軌道から 高い原子軌道に電子が遷移する際に光を吸収する.逆に、ポテン シャルエネルギーの高い原子軌道から低い原子軌道に電子が遷移 すると発光する.この時の励起時と低い軌道に落ちてくる際のエネ ルギー差が等しいので、発光波長と吸光波長は等しくなる。即ち、 光源として定量目的金属を中空陰極ランプの陰極とすることで、陰極 の金属が励起され発光する.定量目的金属と同じ金属の発光波長 は、フレーム中の定量される金属の吸収波長と同じになるので、 原子吸光が起きて、定量できるようになる.