生命科学特論B 第3回 神経系と内分泌系の接点 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.

Slides:



Advertisements
Similar presentations
生物学 第4回 多様な細胞の形と働きは      タンパク質のおかげ 和田 勝.
Advertisements

生命科学特論B 第2回 神経による制御機構 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
1
生物学 第6回 転写と翻訳 和田 勝.
脂質代謝.
ホルモンとは何か? 生体内のあらゆる細胞の代謝活性を調節する甲状腺ホルモンの分泌量をどのように制御すべきか?
個体と多様性の 生物学 第7回 体を守る免疫機構Ⅱ 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
RNA i (RNA interference).
特論B 細胞の生物学 第2回 転写 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
生物学基礎 第4回 細胞の構造と機能と      細胞を構成する分子  和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
動物への遺伝子導入 hGH 遺伝子 右:ひと成長ホルモン遺伝子を 導入したラット 左:対照ラット
活性化エネルギー.
特論B 細胞の生物学 第3回 タンパク質の形と働き 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
細胞と多様性の 生物学 第4回 細胞におけるエネルギー産生 と化学反応のネットワーク 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
脂肪の消化吸収 【3】グループ   ~
細胞と多様性の 生物学 第3回 転写と翻訳 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
Targeting of Receptor for Advanced Glycation End Products Suppresses Cyst Growth in Polycystic Kidney Disease The Journal of Biological Chemistry, 2014,
奈良女子大集中講義 バイオインフォマティクス (1) 分子生物学概観
内胚葉(間葉)から血液と血管系が作られる
好気呼吸 解糖系 クエン酸回路 水素伝達系.
代謝経路の有機化学 細胞内で行われている反応→代謝 大きな分子を小さな分子に分解→異化作用 第一段階 消化→加水分解
緩衝作用.
3)たんぱく質中に存在するアミノ酸のほとんどが(L-α-アミノ酸)である。
コアB-1 個体の構成と機能(5)生体物質の代謝
・神経 続き シナプス 神経伝達物質 ・ホルモン ホルモンの種類 ホルモン受容体 ホルモンの働き
生命科学基礎C 第5回 早い神経伝達と遅い神経伝達 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
生命科学基礎C 第3回 神経による筋収縮の指令 -ニューロン 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
個体と多様性の 生物学 第10回 神経伝達とその修飾 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
生命科学基礎C 第9回 免疫Ⅱ 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
生物科学科(高分子機能学) 生体高分子解析学講座(第3) スタッフ 教授 新田勝利 助教授 出村誠 助手 相沢智康
翻訳 5’ → 3’ の方向 リボソーム上で行われる リボソームは蛋白質とrRNAの複合体 遺伝情報=アミノ酸配列
* 研究テーマ 1.(抗)甲状腺ホルモン様作用を評価するバイオアッセイ系の確立 2.各種化学物質による(抗)甲状腺ホルモン様作用の検討
生物学 第15回 愛は神経とホルモンに乗って 和田 勝.
生命科学基礎C 第4回 神経による筋収縮の指令 -伝達 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
細胞と多様性の 生物学 第6回 細胞間の情報交換 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
個体と多様性の 生物学 第6回 体を守る免疫機構Ⅰ 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
生命科学基礎C 第10回 個体の発生と分化Ⅰ 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
コレステロール その生合成の調節について 家政学部 通信教育課程 食物学科 4年 大橋 万里子 佐藤 由美子 鷲見 由紀子 堀田 晴 子
高脂血症の恐怖 胃 基礎細胞生物学 第14回(1/22) 2. 胃酸の分泌 1. 胃 3. 消化管(小腸)上皮細胞の更新
組織・器官機能の統合 → 中枢神経系の機能 細胞のシグナル伝達 多細胞生物における細胞機能の統合の基礎 統合の方法=細胞間のシグナル伝達
一分子で出来た回転モーター、F1-ATPaseの動作機構 ーたんぱく質の物理ー
生物学基礎 第5回 遺伝子の本体を求めて  和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
個体と多様性の 生物学 第7回 体を守る免疫機構Ⅱ 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
コレステロールの合成 と 脂肪酸の合成 これからコレステロールの合成と脂肪酸の合成についての説明をはじめます。★
細胞と多様性の 生物学 第7回 細胞外からの情報が核に伝わる 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
細胞周期とその調節.
DNAメチル化とクロマチン構造の変化による転写制御のモデル
特論B 細胞の生物学 第5回 エネルギー代謝 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
生命科学基礎C 第8回 免疫Ⅰ 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
生物学 第6回 遺伝子はDNAという分子だった 和田 勝.
生命科学特論B 第4回 神経伝達方式の違いと行動の変容 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
Central Dogma Epigenetics
1月19日 シグナル分子による情報伝達 シグナル伝達の種類 ホルモンの種類 ホルモン受容体 内分泌腺 ホルモンの働き.
生命科学基礎C 第1回 ホルモンと受容体 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
膜タンパク質のインフォマテイクス 必要とされている課題.
生命科学基礎C 第2回 筋収縮の信号 カルシウムイオンの役割 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
生命科学基礎C 第6回 シナプス伝達の修飾 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
個体と多様性の 生物学 第6回 体を守る免疫機構Ⅰ 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
嗅覚仮説:サケは嗅覚によって川のニオイを嗅ぎ分けて母川に回帰する
細胞の膜構造について.
タンパク質.
化学1 第12回講義        玉置信之 反応速度、酸・塩基、酸化還元.
個体と多様性の 生物学 第11回 外界の刺激の受容 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
1月28日 内分泌・免疫 内分泌 ホルモンの種類 ホルモンの作用 環境ホルモンとの違い 免疫 エイズ 遺伝子治療.
物質とエネルギーの変換 代謝 生物体を中心とした物質の変化      物質の合成、物質の分解 同化  複雑な物質を合成する反応 異化  物質を分解する反応 
好気呼吸 解糖系 クエン酸回路 電子伝達系.
特論B 細胞の生物学 第6回 エネルギーはどこから 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
⑥ ⑤ ① ③ ② ④ 小胞の出芽と融合 11/20 ATPの使い途2 出芽 核 細胞質 供与膜 融合 標的膜 リソソーム
内分泌攪乱物質の環境リスク -何がわかっていて、何がわかっていないのか-
好気呼吸 解糖系 クエン酸回路 電子伝達系.
Presentation transcript:

生命科学特論B 第3回 神経系と内分泌系の接点 和田 勝 東京医科歯科大学教養部

ホルモン産生細胞と標的細胞 産生細胞はたいてい集まって腺組織を つくり、内分泌器官となることも多い

ホルモンによるホメオスタシス ホルモン産生細胞A ホルモンA 標的細胞 ホルモンAが標的細胞の活動を制御する    標的細胞 ホルモンAが標的細胞の活動を制御する 標的細胞が別の内分泌細胞のこともある

ホルモンによるホメオスタシス ホルモン産生細胞A ホルモンA ホルモン産生細胞B ホルモンB 標的細胞 このような制御を ネガティブフィード バック制御と言う    標的細胞

ホルモンによるホメオスタシス

生殖に関係する要素    視床下部 放出ホルモン    脳下垂体 生殖腺刺激ホルモン     生殖腺 性ステロイドホルモン

ヒトの脳下垂体

脳下垂体 脳下垂体はごく小さな器官で、頭蓋骨の 下側の凹み(これをトルコ鞍と呼ぶ)に 収まっている 前章では、脳下垂体からのホルモンと 何の説明もなく述べたが、脳下垂体からの ホルモンとはどのようなものか、少し調べ てみよう

脳下垂体の構造 腺性脳下垂体(adenohypophysis) 主葉(pars distalis) 中葉(pars intermedia) 隆起葉(pars tuberalis) 神経性脳下垂体(neurohypophysis) 神経葉(pars nervosa) 漏斗(infundibulum)

脳下垂体への血液供給 内頚動脈

脳下垂体の発生 ニワトリ48時間後の胚 ラトケ嚢 咽頭 漏斗 間脳

脳下垂体の発生

神経葉は視床下部の突起

視床下部-神経葉系 ここから分泌 神経葉 作っている場所は (視索上核)

視床下部-神経葉系 アルデヒドフクシン染色 神経葉ホルモンの抗体で 染色

神経葉からのホルモン 哺乳類の神経葉からは オキシトシン S S Cys-Tyr-Ile-Gln-Asn-Cys-Pro-Leu-Gly バソプレッシン  S            S Cys-Tyr-Phe-Gln-Asn-Cys-Pro-Leu-Gly

視床下部-神経葉系 神経葉から分泌されるホルモンは視床 下部のニューロンで合成され、軸索流に よって神経葉まで運ばれる ニューロンへの入力によって、ホルモンが 離れた神経葉から放出される このように、神経細胞がホルモンを分泌 する現象を神経分泌(neurosecretion)と 呼んでいる

視床下部への入力 神経分泌細胞であるオキシトシンニューロン やバソプレッシンニューロンへは、他の ニューロンからの入力がある 他のニューロンからの入力は、神経伝達 物質による情報伝達 視床下部で神経情報とホルモン情報が リンクされている

主葉は口蓋上皮から誘導 眼杯により レンズが誘導 視床下部底部によりラトケ嚢 (腺性脳下垂体)が誘導

主葉からのホルモン 生殖に関係するホルモンは 黄体形成ホルモン (luteinizing hormone,LH) 卵胞刺激ホルモン    (follicle stimulating hormone,FSH)

イモリの脳下垂体 黄体形成ホルモン(LH)の抗体で染色、 すべての細胞が染まるのではない

ウズラの脳下垂体 LH抗体で染色 FSH抗体で染色 TSH抗体で染色 トリクローム染色

LHとFSH LHとFSHはどちらも、αとβと呼ぶ1本づつ のポリペプチド鎖からなる分子量およそ3万 の二量体 αは共通、βだけが異なる 糖鎖をもつ

LHとFSH α鎖とβ鎖とをコードする遺伝子は別々の 染色体上に位置している 別々に転写されて翻訳され、粗面小胞体 の腔所でアセンブル 染色体上に遺伝子がある

LH(luteinizing hormone) グリコプロテイン共通α鎖   1 11 21 31 41 51 1 MDYYRKYAAI FLVTLSVFLH VLHSAPDVQD CPECTLQENP FFSQPGAPIL QCMGCCFSRA 60 61 YPTPLRSKKT MLVQKNVTSE STCCVAKSYN RVTVMGGFKV ENHTACHCST CYYHKS     LHβ鎖    1 11 21 31 41 51 1 MEMLQGLLLL LLLSMGGAWA SREPLRPWCH PINAILAVEK EGCPVCITVN TTICAGYCPT 60 61 MMRVLQAVLP PLPQVVCTYR DVRFESIRLP GCPRGVDPVV SFPVALSCRC GPCRRSTSDC 120 121 GGPKDHPLTC DHPQLSGLLF L 

LH(luteinizing hormone) グリコプロテイン共通α鎖 + LHβ鎖

LH(luteinizing hormone)

脳下垂体 ホルモン 産生細胞 粗面小胞体で 合成され、ゴル ジ装置に送られ て顆粒となって サイトゾールに 貯留される

LHの分泌の制御は 脳下垂体主葉のLH産生細胞からのLH 分泌は、視床下部の支配下にあることが 明らかになる。

視床下部-主葉系 正中隆起(ME)を通って主葉に流れ込む 内頚動脈からの血液は、

視床下部-主葉系 血液の流れを阻止すると、 分泌が止まる

視床下部-主葉系 神経葉ホルモンが視床下部のニューロン で合成されているように、視床下部のどこ かで作られた液性因子が軸索流によって 正中隆起まで運ばれる 脳下垂体門脈によって放出因子は主葉に 運ばれ、脳下垂体の産生細胞からのホル モン分泌を刺激する

視床下部のホルモン 視床下部から有効成分の抽出と精製が 行われた(ブタとヒツジの競争) まずTSHを放出する因子が同定された pyroGlu-His-Pro-NH2 続いてLHを放出する因子が同定された pyroGlu-His-Trp-Ser-Tyr-Gly-Leu- Arg-Pro-Gly-NH2

視床下部のホルモン FSH放出因子は見つからなかった LHRHにはFSHを放出させる能力がある 現在ではLHRHがLHとFSHの放出を制御 していると考えられている それでLHRHをLHとFSH(ゴナドトロピン) の放出ホルモンということで、GnRHと 呼ぶことが多い

GnRHとその受容体 ヒトGnRHは pEHWSYGLRPG-NH2 ヒトGnRH受容体(青い部分は膜貫通ドメイン) 1 11 21 31 41 51   1 MANSASPEQN QNHCSAINNS IPLMQGNLPT LTLSGKIRVT VTFFLFLLSA TFNASFLLKL 60  61 QKWTQKKEKG KKLSRMKLLL KHLTLANLLE TLIVMPLDGM WNITVQWYAG ELLCKVLSYL 120 121 KLFSMYAPAF MMVVISLDRS LAITRPLALK SNSKVGQSMV GLAWILSSVF AGPQLYIFRM 180 181 IHLADSSGQT KVFSQCVTHC SFSQWWHQAF YNFFTFSCLF IIPLFIMLIC NAKIIFTLTR 240 241 VLHQDPHELQ LNQSKNNIPR ARLKTLKMTV AFATSFTVCW TPYYVLGIWY WFDPEMLNRL 300 301 SDPVNHFFFL FAFLNPCFDP LIYGYFSL ヒトGnRHは pEHWSYGLRPG-NH2

LH産生細胞にGnRH受容体 GnRH受容体はGqとカップル Gqはフォスフォリパーゼを活性化して IP3をセカンドメッセンジャーとして作る IP3はカルシウム濃度を上げて、LH 顆粒を細胞膜に融合させ中身をLHを放出

GnRHがLHの分泌を促進

LHとFSHのはたらき LHは精巣間細胞に作用してテストステロンの合成と分泌 FSHは精子形成を促し、インヒビンを産生して分泌 テストステロンがネガティブフィードバック インヒビンがネガティブフィードバック

LHとFSHのはたらき

LH受容体 LHの受容体は 緑色の部分(細胞外へ突き出た領域の一部)の構造は、、、 ヒトLH受容体(赤い部分はシグナルペプチド、   青い部分は膜貫通ドメイン)        1          11          21          31          41          51     1 MKQRFSALQL LKLLLLLQPP LPRALREALC PEPCNCVPDG ALRCPGPTAG LTRLSLAYLP    60   61 VKVIPSQAFR GLNEVIKIEI SQIDSLERIE ANAFDNLLNL SEILIQNTKN LRYIEPGAFI   120   121 NLPGLKYLSI CNTGIRKFPD VTKVFSSESN FILEICDNLH ITTIPGNAFQ GMNNESVTLK   180   181 LYGNGFEEVQ SHAFNGTTLT SLELKENVHL EKMHNGAFRG ATGPKTLDIS STKLQALPSY   240   241 GLESIQRLIA TSSYSLKKLP SRETFVNLLE ATLTYPSHCC AFRNLPTKEQ NFSHSISENF   300   301 SKQCESTVRK VSNKTLYSSM LAESELSGWD YEYGFCLPKT PRCAPEPDAF NPCEDIMGYD  360   361 FLRVLIWLIN ILAIMGNMTV LFVLLTSRYK LTVPRFLMCN LSFADFCMGL YLLLIASVDS  420   421 QTKGQYYNHA IDWQTGSGCS TAGFFTVFAS ELSVYTLTVI TLERWHTITY AIHLDQKLRL  480   481 RHAILIMLGG WLFSSLIAML PLVGVSNYMK VSICFPMDVE TTLSQVYILT ILILNVVAFF  540   541 IICACYIKIY FAVRNPELMA TNKDTKIAKK MAILIFTDFT CMAPISFFAI SAAFKVPLIT   600   601 VTNSKVLLVL FYPINSCANP FLYAIFTKTF QRDFFLLLSK FGCCKRRAEL YRRKDFSAYT  660   661 SNCKNGFTGS NKPSQSTLKL STLHCQGTAL LDKTRYTEC 緑色の部分(細胞外へ突き出た領域の一部)の構造は、、、

LH受容体

LH受容体とリガンドの結合

LH受容体とリガンドの結合

LHが精巣間細胞に作用すると 活性化したGタンパク質は、標的酵素である アデニル酸シクラーゼを活性化 活性化したアデニル酸シクラーゼはATPから 環状アデノシンモノリン酸(cAMP)を生成

LHが受容体に結合すると cAMPは細胞質中にあるcAMP依存性タンパク質キナーゼ(PKA)と結合して、この酵素を活性化する PKAは標的タンパク質(CREB)をリン酸化して活性化する ステロイド合成の代謝系が動き出す テストステロンが合成される

binding (CREB) protein cAMP response element binding (CREB) protein 1 11 21 31 41 51 1 MTMESGAENQ QSGDAAVTEA ENQQMTVQAQ PQIATLAQVS MPAAHATSSA PTVTLVQLPN 60 61 GQTVQVHGVI QAAQPSVIQS PQVQTVQSSC KDLKRLFSGT QISTIAESED SQESVDSVTD 120 121 SQKRREILSR RPSYRKILND LSSDAPGVPR IEEEKSEEET SAPAITTVTV PTPIYQTSSG 180 181 QYIAITQGGA IQLANNGTDG VQGLQTLTMT NAAATQPGTT ILQYAQTTDG QQILVPSNQV 240 241 VVQAASGDVQ TYQIRTAPTS TIAPGVVMAS SPALPTQPAE EAARKREVRL MKNREAAREC 300 301 RRKKKEYVKC LENRVAVLEN QNKTLIEELK ALKDLYCHKS D    アミノ酸7つ毎にロイシン  (LxxxxxxLxxxxxxLxxxxxxLxxxxxx LxxxxxxL) たいていジッパー内に4つのロイシン

DNAとタンパク質の相互作用 ホメオドメインタンパク質 ロイシン ジッパー ジンク フィンガー

binding (CREB) protein cAMP response element binding (CREB) protein 二量体で作用 CRE配列はTGACGTCA

cAMPから転写へ

ステロイド合成の代謝系 コレステロールから テストステロンへ

ステロイド合成酵素を誘導 こうしてステロイドホルモンを生合成する 代謝経路の各ステップを触媒する酵素が 誘導(転写から翻訳)されて、原料である コレステロールからテストステロンが つくられる。 つくられたテストステロンは、貯蔵される ことなくすぐに細胞の外へ出て行く。

テストステロンは ステロイドホルモンのかたち テストステロン(Ball & Stick model)    赤:酸素、灰色:炭素、白:水素 右はテストステロン分子を横から見たもの

テストステロン受容体に結合し ラットアンドロジェン受容体(青い部分はDNA結合ドメイン、 赤い部分はホルモン結合ドメイン) 1 11 21 31 41 51  1 MEVQLGLGRV YPRPPSKTYR GAFQNLFQSV REAIQNPGPR HPEAASIAPP GACLQQRQET 60 61 SPRRRRRQQH PEDGSPQAHI RGTTGYLALE EEQQPSQQQS ASEGHPESGC LPEPGAATAP 120 121 GKGLPQQPPA PPDQDDSAAP STLSLLGPTF PGLSSCSADI KDILSEAGTM QLLQQQQQQQ 180 181 QQQQQQQQQQ QQQQQEVISE GSSSVRAREA TGAPSSSKDS YLGGNSTISD SAKELCKAVS 240 241 VSMGLGVEAL EHLSPGEQLR GDCMYASLLG GPPAVRPTPC APLAECKGLS LDEGPGKGTE 300 301 ETAEYSSFKG GYAKGLEGES LGCSGSSEAG SSGTLEIPSS LSLYKSGAVD EAAAYQNRDY 360 361 YNFPLALSGP PHPPPPTHPH ARIKLENPSD YGSAWAAAAA QCRYGDLASL HGGSVAGPST 420 421 GSPPATASSS WHTLFTAEEG QLYGPGGGGG SSSPSDAGPV APYGYTRPPQ GLASQEGDFS 480 481 ASEVWYPGGV VNRVPYPSPS CVKSEMGPWM ENYSGPYGDM RLDSTRDHVL PIDYYFPPQK 540 541 TCLICGDEAS GCHYGALTCG SCKVFFKRAA EGKQKYLCAS RNDCTIDKFR RKNCPSCRLR 600 601 KCYEAGMTLG ARKLKKLGNL KLQEEGENSS AGSPTEDPSQ KMTVSHIEGY ECQPIFLNVL 660 661 EAIEPGVVCA GHDNNQPDSF AALLSSLNEL GERQLVHVVK WAKALPGFRN LHVDDQMAVI 720 721 QYSWMGLMVF AMGWRSFTNV NSRMLYFAPD LVFNEYRMHK SRMYSQCVRM RHLSQEFGWL 780 781 QITPQEFLCM KALLLFSIIP VDGLKNQKFF DELRMNYIKE LDRIIACKRK NPTSCSRRFY 840 841 QLTKLLDSVQ PIARELHQFT FDLLIKSHMV SVDFPEMMAE IISVQVPKIL SGKVKPIYFH 900 901 TQ

二量体となってDNAへ結合 Znフィンガー ホルモン応答エレメント(HRE) 5’-AGGTCAnnnTGACCT-3’

脂溶性ホルモンの作用機構 ステロイドホルモンが受容体に結合 HspがはずれてDNA結合部位が露出 ニ量体となってDNAのHREに結合 下流の遺伝子の転写を促進 タンパク質合成

神経系と内分泌系の接点 神経分泌細胞であるオキシトシンニューロン やバソプレッシンニューロンへは、他の ニューロンからの入力がある オキシトシンを例に取れば、乳首からの 吸引刺激が視床下部のオキシトシン産生 ニューロンへ伝えられる

オキシトシンニューロン

オキシトシンニューロンは オキシトシンと言うアミノ酸9個のペプチド ホルモンを産生する 神経情報を受け取ると、電気的信号が軸索 を伝導し、軸索末端からオキシトシンが 分泌される 神経情報と内分泌情報のカップリングが おこなわれている

視床下部-主葉系でも 日の長さや温度などの神経情報 分泌が変動する

神経情報から内分泌情報へ こうして、神経情報が内分泌情報に変換 される 視床下部は、神経情報と内分泌情報の 接点として、非常に重要。自律神経系の 中枢でもある