Unitarity in Dirichlet Higgs Model

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Unitarity in Dirichlet Higgs Model 尾田欣也(大阪) と 西脇健二(神戸) arXiv:1011.0405

遂にLHCが (壊れずに) 動きだしました! ※図はYouTubeより。 例)CMSの実データのCG: 不変質量 201GeV の 4μ イベント。

LHCで標準模型を超えた新物理を期待する。なぜか? 暗黒物質の存在 銀河の回転、構造形成、衝突銀河、WMAP分布 の音響ピーク、等々。 標準模型内に微妙な緊張 電弱精密データによるヒッグス質量の最適値は既 に直接探索により棄却されている。 ※3つとも図はウェブから

普遍余次元は(・∀・)イイ!! LKPはナイスな暗黒物質候補。 電弱データにも違いが出てくる。 余次元の幾何学的対称性により安定。 余次元方向の運動量やパリティ保存則から自然に。 電弱データにも違いが出てくる。 たとえば(見るだけ見てみると) Haba, KO, Takahashi, 09, 10

電弱対称性を非零ディリクレ境界条件で破ろう! 我々の提案 電弱対称性を非零ディリクレ境界条件で破ろう! Haba, KO, Takahashi, 09, 10

非零ディリクレ境界条件 我々の観察 ヒッグス場を余次元の境界で有限値にすれ ば、そのまま電弱対称性が破れる! ディリクレ境界条件は 場そのものを零に: Φ|bd=0、でもいいけど 量子揺らぎを零に: δΦ|bd=0、の方がより一般的。 ヒッグス場を余次元の境界で有限値にすれ ば、そのまま電弱対称性が破れる! 真空期待値(古典配位)が “ノイマン的” で、 量子揺らぎが普通の (零) ディリクレに。 Haba, KO, Takahashi, 09, 10

いいじゃない ※現象論的にも 様々なメリット Haba, KO, Takahashi, 09, 10

しかし ※画像はウェブから

レフェリー達は悉く 気に入らなかった… 理論の無矛盾性: WW-縦波散乱のユニタリ性 (ヒッグス場の零モードが居なくなるので): ”symmetry is broken explicitly” “The theory is sick” “nothing to do with the Higgs mechanism” WW-縦波散乱のユニタリ性 (ヒッグス場の零モードが居なくなるので): “If this model can be shown to be consistent with unitarity, this would be a spectacular result” Haba, KO, Takahashi, 09, 10 ※画像はウェブから

負けるもんか! ※画像はウェブから

我々の達成 理論に冪零なBRST対称性が存在する ことを証明 Nishiwaki, KO, 10 理論に冪零なBRST対称性が存在する ことを証明 場の量子論として完全なゲージ対称性 を持つユニタリな理論! WW-縦波弾性散乱が、無限個のヒッ グスKKモードの交換によりユニタリ化 されることを証明 ※画像はウェブから

最後。非自明な点のまとめ BRST: ディリクレがノイマンと混ざる? WW-縦波弾性散乱のユニタリ化 (spectacular!): 我々の提案: 背景場法 Φ=Φc+Φq で、 真のゲージ変換をBRST化: sΦq = iω(Φc+Φq)。 (sΦc =0) ディリクレ Φq の変換後、ノイマンの ωΦc が出る? ⇔4次元KK描像ではひとつのKKモードの変換先に無限個のKKモードが。 それでも冪零なことを証明! WW-縦波弾性散乱のユニタリ化 (spectacular!): ディリクレ境界条件で居なくなったヒッグス場の零モードの 代わりを、無限個のKKモードが務め、 WW-縦波弾性散乱の振幅の O(E2) 項が厳密に相殺。 Nishiwaki, KO, 10

(現象論は端折って理論的な部分に絞った話に) Thank you! 興味を持たれた方は是非ご投票を (現象論は端折って理論的な部分に絞った話に)