電子後方散乱の文献調査 総合研究大学院大学 桐原 陽一
目的 電子後方散乱の実験方法を調査 実験データを比較検証
WrightとTrumpの実験(1960) 1.0〜3.0 [MeV] Be,Mg,Al,Cu,Zn,Cd,Au, Pb,U 後方全域 入射エネルギー 1.0〜3.0 [MeV] ターゲット Be,Mg,Al,Cu,Zn,Cd,Au, Pb,U 測定方向 後方全域 検出器 熱量測定法 K.A.Wright and J.G.Trump, J. Appl. Phys. 31, 1483 (1960)
Dresselの実験(1966) 0.68〜9.76 [MeV] Be,C,Al,Cu,Sr,Mo,Ag, Ba,W,Pb,U 入射エネルギー 0.68〜9.76 [MeV] ターゲット Be,C,Al,Cu,Sr,Mo,Ag, Ba,W,Pb,U 測定方向 100〜180°(垂直入射5点) 検出器 ファラデーカップ R.W.Dressel, Phys. Rev. 144, 332 (1966)
Tabataの実験(1967) 3.2〜14.0 [MeV] Be,C,Al,Cu,Ag,Au,U 100〜160°(垂直入射7点) 入射エネルギー 3.2〜14.0 [MeV] ターゲット Be,C,Al,Cu,Ag,Au,U 測定方向 100〜160°(垂直入射7点) 両側で測定した平均値を使用 検出器 電離箱 T.Tabata, Phys. Rev. 162, 336 (1967)
Ebert、Lauzon、Lentの実験(1969) 入射エネルギー 4.0〜12.0 [MeV] ターゲット C,Al,Cu,Ag,Ta,U 測定方向 後方全域 検出器 ファラデーカップ P.J.Ebert, A.F.Lauzon and E.M.Lent, Phys. Rev. 183, 422 (1969)
ResterとDerricksonの実験(1970) 入射エネルギー 1.0 [MeV] ターゲット Al,Fe,Sn,Au イメージなし 測定方向 102.5〜162.5°(垂直入射8点) 検出器 Si(Li)検出器 D.H.Rester and J.H. Derrickson, Nucl. Inst. and Meth. 261, 86 (1970)
HungerとKüchlerの実験(1979) 4〜40 [keV] 後方全域 電子線マイクロプローブアナライザー (EPMA) 入射エネルギー 4〜40 [keV] ターゲット B,C,Mg,Si,Ti,V,Cr,Fe, Co,Ni,Cu,Zn,Ge,Zr,Ag, Cd,Sn,Sb,Te,Sm,Hf,Ta, W,Pt,Au,Bi,U 測定方向 後方全域 検出器 電子線マイクロプローブアナライザー (EPMA) H.J.Hunger and L.Küchler, Phys. Stat. Sol. (a) 56, K45 (1979)
NeubertとRagaschewskiの実験(1980) 入射エネルギー 15〜60 [keV] ターゲット Be,C,Al,Ti,Fe,Cu,Nb, Ag,Ta,Au,U イメージなし 測定方向 後方全域 検出器 ファラデーカップ G.Neubert and S.Rogaschewski, Phys. Stat. Sol. (a) 59, 35 (1980)
J.W.Martin et al., Phys. Rev. C 68, 055503 (2003) 入射エネルギー 43.5〜12.4 [keV] ターゲット Be,Si 測定方向 100〜160°(垂直入射7点) 検出器 Si検出器 J.W.Martin et al., Phys. Rev. C 68, 055503 (2003)
まとめ Dresselは他の実験値と比較して大きい Wright,Tabata,Ebertは同じ傾向を示している