温度変動に対して熱音響システムの圧力振幅を一定とする負荷のフィードバック制御と

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Presentation transcript:

温度変動に対して熱音響システムの圧力振幅を一定とする負荷のフィードバック制御と エネルギー変換効率に与える効果 Feedback control of thermoacoustic system's load which maintains steady-state pressure amplitude at a constant against temperature variation and effect of energy conversion efficiency 発表時間:10分 質問:5分 長岡技術科学大学    ☆井上 陽仁 小林 泰秀

研究背景:電力フィードバック進行波型 熱音響発電機 研究背景:電力フィードバック進行波型        熱音響発電機 Linear motor Stack Acoustic power 課題:廃熱源の温度変動による     エネルギー変換効率の変動 目的:効率を最大に維持 提案:音響パワーのフィードバックの一部を     電力のフィードバックに置き換え[1] Electric circuit Acoustic power Electric power Linear motor Stack 提案:温度変動に対して電気回路の     調整による最大効率の維持 [1]“熱音響コアの多段接続による電力フィードバック進行波型熱音響発電機の実現” (篠田将太郎 他,2018)

研究背景:効率最大化のための負荷の調整 関連研究: 効率最大化のための熱音響エンジンと リニア発電機の音響インピーダンスマッチング[2]        リニア発電機の音響インピーダンスマッチング[2] Electric circuit (Constant) [2]”Acoustic maching of traveling-wave thermoacoustic electirc generator” (KaiWang et al. 2016) Stack リニア発電機に接続する 負荷の静的な調整 Linear motor Linear motor Stack Electric circuit (Control) 提案:廃熱の温度変動に対して 負荷の動的な調整

提案手法:負荷の動的な調整法の検討 グラフの傾向は既知 目標値に対応する負荷抵抗 𝑅 ∗ は未知 熱音響発電機に接続する負荷を動的に調整し、 簡単のため 圧力振幅を制御 Resistance (Ω) Pressure amplitude (Pa) Resistance (Ω) Efficiency (-) Target Value 𝜂 ∗ * ? ? Target Value 定常発振制御系[3]を利用 𝑃 ∗ * 𝑅 ∗ 𝑅 ∗ 熱音響発電機に接続する負荷を動的に調整し、 温度変動に対して圧力振幅の定常発振制御 [3]“振動体の振幅を一定とする振動発電機負荷のフィードバック制御系の安定性解析” (永井和貴 他 2017)

制御前後のエネルギー変換効率 𝜂 ℎ−𝑒 = 𝑃 𝑅 : 発電電力 𝑊 𝑡𝑜𝑡𝑎𝑙 :ヒータへの投入電力 本発表で定義するエネルギー変換効率 𝜂 ℎ−𝑒 = 𝑃 𝑅 : 発電電力 𝑊 𝑡𝑜𝑡𝑎𝑙 :ヒータへの投入電力 制御適用前後の 𝜂 ℎ−𝑒 を計測 制御により調整された負荷が エネルギー変換効率に与える効果を調査

Electricity-feedback traveling-wave thermoacoustic electric generator 実験装置 リニアモータ2つと熱音響コア(熱音波変換デバイス)5段、電気回路で構成 𝑊 𝑡𝑜𝑡𝑎𝑙 𝑻 𝑯 (𝐇𝐨𝐭) 𝑻 𝑯 (𝐇𝐨𝐭) 𝑻 𝑪 (𝐂𝐨𝐥𝐝) 𝑻 𝑪 (𝐂𝐨𝐥𝐝) Linear motor Linear motor Cores 𝑃 𝑅 Electric circuit 𝑅 Electricity-feedback traveling-wave thermoacoustic electric generator 制御系により負荷抵抗𝑅の抵抗値を調整 発電電力 𝑃 𝑅 として負荷抵抗𝑅での消費電力を計測 ヒータとチラーにより 𝑻 𝑯 , 𝑻 𝑪 は指定値に調整 ヒータへの投入電力 𝑊 𝑡𝑜𝑡𝑎𝑙 を計測

制御系の構成(定常発振制御系) PI 補償器の出力 𝑅 𝑠 = 0~120 (-) 負荷抵抗 R = 約 0~120 (Ω) Electricity-feedback traveling-wave thermoacoustic electric generator PI 補償器の出力 𝑅 𝑠 = 0~120 (-) Temperature variation Pressure sensor + + 𝐻 2 𝐻 1 Cores - - 負荷抵抗 R = 約 0~120 (Ω) R R vs2 vs1 𝑅 𝑠 𝑅 𝑠 pに対する信号処理 𝑃 ∗ 𝑃 ∗ e e u u p ・ p p 𝑃 p LPF + + p p PI cont. PI cont. 𝑇(u) 𝑇(u) - - 𝜋 2 𝜋 2 LPF LPF ・ ・ 𝑃 𝑃 Constant oscillation control system

実験結果:温度一定 圧力振幅が目標値一定になるように負荷抵抗が自動調整 制御開始(50(s))後に 5𝑅 𝑠 初期値より抵抗値が大きくなり 𝑇 𝐻 = 300 (℃), 𝑇 𝐶 = 10 (℃) (ヒーターとチラーにより温度一定) 目標値 𝑃 ∗ = 370 (Pa),比例ゲイン 𝐾 𝑃 = 0.04,積分ゲイン 𝐾 𝐼 = 0.03 制御開始(50(s))後に 初期値より抵抗値が大きくなり 圧力、圧力振幅が減少 5𝑅 𝑠 370 𝑃 ∗ 𝑃 p 圧力振幅が目標値一定になるように負荷抵抗が自動調整

実験結果:温度変動 𝑅 𝑠 𝑃 各温度において、同一の目標値に圧力振幅が収束 𝑇 𝐻 = 300,295,290 (℃), 𝑇 𝐶 = 10 (℃) (ヒータとチラーにより温度一定) 目標値 𝑃 ∗ = 370 (Pa),比例ゲイン 𝐾 𝑃 = 0.04,積分ゲイン 𝐾 𝐼 = 0.03 300 (℃) 295 (℃) 290 (℃) 𝑃 300 (℃) 295 (℃) 290 (℃) 𝑅 𝑠 各温度において、同一の目標値に圧力振幅が収束

実験結果:入力パワー 同温度において 𝑃 を させるように制御すると 𝑊 𝑡𝑜𝑡𝑎𝑙 は 減少 減少 増大 増大 300 290 300 𝑇 𝐻 = 300,295,290 (℃), 𝑇 𝐶 = 10 (℃) (ヒータとチラーにより温度一定) 目標値 𝑃 ∗ = 370 (Pa),比例ゲイン 𝐾 𝑃 = 0.04,積分ゲイン 𝐾 𝐼 = 0.03 300 290 300 290 同温度において 𝑃 を    させるように制御すると 𝑊 𝑡𝑜𝑡𝑎𝑙 は 減少                     減少 増大                     増大

実験結果:出力パワー 制御後に 𝑃 𝑅 は減少 No Cont. Cont. 𝑇 𝐻 = 300,295,290 (℃), 𝑇 𝐶 = 10 (℃) (ヒータとチラーにより温度一定) 目標値 𝑃 ∗ = 370 (Pa),比例ゲイン 𝐾 𝑃 = 0.04,積分ゲイン 𝐾 𝐼 = 0.03 No Cont. 𝑃 𝑅 が最大 となる抵抗値[1] Cont. 制御後に 𝑃 𝑅 は減少 [1]“熱音響コアの多段接続による電力フィードバック 進行波型熱音響発電機の実現” (篠田将太郎 他,2018)

実験結果:効率 制御後に 𝜂 h−e は減少 温度変動に対して抵抗値を動的に調整し 最大効率の維持はできると考えられる No Cont. 𝑇 𝐻 = 300,295,290 (℃), 𝑇 𝐶 = 10 (℃) (ヒータとチラーにより温度一定) 目標値 𝑃 ∗ = 370 (Pa),比例ゲイン 𝐾 𝑃 = 0.04,積分ゲイン 𝐾 𝐼 = 0.03 No Cont. Cont. 制御後に 𝜂 h−e は減少 温度変動に対して抵抗値を動的に調整し 最大効率の維持はできると考えられる

まとめ 今後の課題 熱音響システムの圧力振幅に対して、 負荷抵抗を動的に調整する定常発振制御系を応用   負荷抵抗を動的に調整する定常発振制御系を応用 熱源の温度が一定または変動する場合でも、   圧力振幅が目標値一定に収束するように負荷抵抗が自動調整 制御により負荷が増加したときにはヒータへの投入電力は減少   負荷が減少したときにはヒータへの投入電力は増加 温度変動に対して抵抗値を動的に調整して   最大効率の維持はできると考えられる 今後の課題 熱音響発電機の最大効率を維持可能な制御系を提案

実験装置概要

ヒータへの投入電力計測 サーモコントローラの投入電力を測定

PI補償器の出力 𝑅 𝑠 u 𝑅 𝑠 u 𝑅 𝑠 u 指数関数 𝑅 𝑠 = 𝑒 𝑢 𝑇(u): シグモイド関数 指数関数の 近似関数 𝑅 𝑠 = tan −1 𝑢 + 𝜋 2 𝜋 u 𝑅 𝑠 指数関数の 近似関数 𝑅 𝑠 =1+𝑢+ 𝑢 2 2 ++ 𝑢 3 6 + 𝑢 4 24

定常発振制御の関連研究 能動騒音制御技術を用いてスピーカ入力により、 共鳴管内の音圧を制御 振動発電機に接続した負荷抵抗を可変し、振動を制御 定在波型熱音響エンジンの適応定常発振制御に基づく臨界温度比測定 (櫻井一晃 他,日本音響学会誌,2017) 振動発電機に接続した負荷抵抗を可変し、振動を制御 振動体の振幅を一定とする振動発電機負荷のフィードバック制御系の安定性解析 (永井和貴 他,自動制御連合講演会,2017)

熱音響システムの負荷-圧力 Pressure sensor Sound wave Linear motor Linear motor 𝑻 𝑯 (𝐇𝐨𝐭) 𝑻 𝑪 (𝐂𝐨𝐥𝐝) Sound wave Linear motor Linear motor Cores Electricity power Resistance

[2]について

可変負荷抵抗器 ・ 𝑅 𝑠 と𝑅 𝑡 の対応 ディジタル信号により所望の抵抗値を実現 固定抵抗とスイッチング回路で構成 𝑅 𝑠 1 2 3 ・ 𝑅 𝑠 と𝑅 𝑡 の対応 𝑅 𝑠 1 2 3 ・・・ 253 254 255 𝑅(𝑡) ディジタル信号により所望の抵抗値を実現 固定抵抗とスイッチング回路で構成

本制御系の応用例 Sound wave Linear alternator Linear alternator Cores Electric 𝑻 𝑯 (𝐇𝐨𝐭) 𝑻 𝑪 (𝐂𝐨𝐥𝐝) Sound wave Linear alternator Linear alternator Cores Electric circuit Variable resistance Electricity power

Electricity-feedback thermoacoustic electric generator 𝐻 1 2020(mm) 400(mm) 2946(mm) 871(mm) 396(mm) 𝐿 𝑡𝑢𝑏𝑒 = 𝐿= ∆𝐿= l = 34(mm) 5126(mm) 𝐻 2 側へ Electricity-feedback thermoacoustic electric generator ( 𝐻 1 side)

Electricity-feedback thermoacoustic electric generator 𝐻 2 436(mm) 𝐿 𝑐𝑜𝑟𝑒 = 𝐿 𝑐𝑜𝑟𝑒 396(mm) 𝐿= 5126(mm) 𝐻 1 側から 2946(mm) 𝐿 𝑡𝑢𝑏𝑒 = Electricity-feedback thermoacoustic electric generator ( 𝐻 2 side)

磁気回路 ベローズ コイル 音波 プレート Linear motor

436(mm) Core

68(mm) Pressure Sensor (NAGANO KEIKI KP15)