世界のオープンデータ動向と 日本の位置 OKConとIGFからの考察

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オープンデータ海外動向 庄司昌彦 Masahiko SHOJI 国際大学グローバル・コミュニケーション・センター( GLOCOM ) 主任研究員 一般社団法人オープン・ナレッジ・ファウンデーション・ジャパン 代表理事 1 資料2-1.
スマートフォン、タブレット端末、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の普及等を背景に、多種多様な情 報を相互に連携させて新たな価値を生み出すことが期待されている。 地方公共団体オープンデータ推進ガイドラインの概要 0.ガイドラインの位置付け 国が掲げるオープンデータ取組の意義 1.経済の活性化、新事業の創出.
オープンデータ流通推進コンソーシアム 25年度利活用・普及委員会 実施報告(第1回・第2回)
資料4-4 平成26年度 第3回技術委員会資料 次年度アクションアイテム案
1 これまでのオープンデータの取組状況 平成24年 「電子行政オープンデータ戦略」 7月 「世界最先端IT国家創造宣言」 平成25年 6月
仙台防災枠組の実施に向けて 海外の災害・東日本大震災から生まれた広域復興トークライブ 仙台防災未来フォーラム
世界最先端オープンデータ社会の実現に向けて 世界の潮流から学ぶべきこと
GKB48 ステージアップへの提案  ソーシャルエデュケーションへ向けて 渡 邉 純 一.
1.利活用・普及委員会 平成25年度の活動内容(案)
資料1-4 平成27年度 第1回技術委員会 2015年度技術委員会の目標と 検討項目(案)
オープンデータ流通推進コンソーシアム 利活用・普及委員会報告
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2012年度の主な活動.
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オープンデータ流通推進コンソーシアム事務局
世界銀行と大学の連携 世界銀行東京事務所 大森功一.
援助は現場で起きている ODAの現地機能強化を どのように推進すべきか FASID国際開発援助動向研究会 2005年7月22日
オープンデータニーズに関する参考資料 資料9
共同調査研究事業 地方公共団体におけるコンピュータ利用及び住民サービスの向上に資する研究を、複数の地方公共団体が主体となって行う事業
ディスカッションの進め方 【1】 テーマの提示 (5分) 【2】 ディスカッション(20分) 【3】 発表 (5分×6グループ=30分)
オープンデータに関する諸外国の取組(1) EU 英国 フランス 米国 参考資料4 基本方針 中長期 計画等 実施計画及び 実施体制
地方公共団体オープンデータ推進ガイドラインの概要
資料6 Linked Open Dataチャレンジ 国立情報学研究所 大向 一輝.
オープンデータ流通推進コンソーシアム データガバナンス委員会 利活用・普及委員会 実施報告
開発指標 ー国全体の行政評価の可能性と限界ー
Pharmacy Benefit Management
資料4-2 平成26年度第4回技術委員会 他の委員会の活動報告
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International Open Data Dayの結果について
「国際開発協力サポート・センター」プロジェクト (SCP)の主な活動
ビッグデータとオープンデータの違い オープンデータ ビッグデータ <イメージ> 民間 行政 ビッグデータ オープンデータ 活用の目的
地方におけるデータ活用人材の育成について
オープンデータ・アプリコンテストの 「技術賞」について
フランスの年金調整会議 年金調整会議は、2000年に創設された。常設の団体であり、メンバーは国会議員、経営者・労働組合の代表、専門家、国の代表である。その主たる目的は、フランスの年金制度を監視すること、年金に関連する公的政策への勧告をすることであり、専門的知識と全ての参加者による協議に基づいている。
資源ナショナリズムについて 2012/01/20 長谷川雄紀.
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学生イベントのための情報共有環境の構築と評価
税金はどこへ行った? 防災 減災 少子 高齢 産業 創出 税金はどこへ行った? 誕生の キッカケ 税金はどこへ行った? でこう 変わった!
日本学術会議の 新しいビジョンと変革 日本学術会議
1 データカタログサイト等の質・量両面での拡充 (参考資料)
オープンデータ流通推進コンソーシアム 技術委員会のミッションと検討内容
オープンデータシンポジウム 2012年12月10日 川島宏一 利活用・普及委員会委員
LCI フォーワード 戦略プラン: 2015~16年度から2019~20年度.
NPOマネジメントフォーラム2018 平成30年2月15日(木)~18日(日)開催
会社の会議名 発表者.
2019年G20大阪サミットに向けた主なスケジュール案
資料1-5 平成26年度 第1回データガバナンス委員会資料 平成26年度検討事項(案)
会津若松市消火栓マップ 防災 減災 少子 高齢 産業 創出 消火栓マップ 誕生の キッカケ 消火栓マップ でこう 変わった!
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自治体職員向けオープンデータ研修 実施報告
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公共データWGにおける 利用条件等に関する検討状況等について
地方創生に向けた自治体SDGs推進事業 平成30年度予算案5億円(平成30年度からの新規事業) 実施期間:平成30年度~(新規)
参考資料 平成26年度 利活用・普及委員会  勝手表彰に関するご照会 2015.2.13.
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オープンデータリーダ育成研修 資料集 講義ノート:
拠点システム構築事業 サブサハラアフリカ諸国の教育改善
大学生による地域イベント開催の現状と課題
見つけよう!一人ひとりの「強み」と「役割」
2019年度資金分配団体申請 様式2事業計画書 1.申請事業名: 2.申請団体名: 3.助成事業の種類: 事業
オープンデータ政策における 活用事例集の意義:Open Data 500からの考察
資料2 2 政府標準利用規約(1.0版)の見直し.
第19回 コムズフェスティバル 市民企画分科会 募集要領 「つなげよう ひろげよう 男女共同参画の輪」 1.コムズフェスティバルに
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世界のオープンデータ動向と 日本の位置 OKConとIGFからの考察 資料6 世界のオープンデータ動向と 日本の位置 OKConとIGFからの考察 渡辺智暁 国際大学GLOCOM 2013.10.28. オープンデータ流通促進コンソーシアム利活用・普及委員会

会議概要 OK Conference Open Knowledge Foundation 主催の会議 Okcon.org 9月16-18日 前イベント1日 後イベント1日  於:ジュネーブ “Broad, Deep, Connected”がスローガン オープンデータが主要トピック  他にCitizen Science、Open Culture等も。  (※OKFはオープンデータ限定の組織ではない為。) 参加者:OKF、政府、関係業界、関連NPO、など

会議概要 Internet Governance Forum チュニジアにおける世界情報社会サミットを受けて国連事務総長の下に設置されたフォーラム。 igf2013.or.id 10月22-25日 前イベント1日 於:バリ “Building Bridges”- Enhancing Multistakeholder Cooperation for Growth and Sustainable Development がテーマ。 インターネットに関する国際的政策イシューが主なトピック。(各国の国内政策の情報交換や協調も含む。) 参加者:政府、企業、NGO

国際的な動き:比較調査、連携 ・Open Data Readiness by World Bank ・Open Data Barometer by WWWF (6月-) ・Open Data Census by OKF (2月-) ・Sunlight Foundation (調達) ・Aid Transparency Index by PublishWhatYouFund(13年度版作成中) ・Open Budget Survey by Int’l Budget Partnership ・OGPの進捗評価の議論も ・Global Open Data Initiative (6月-) ・G8サミット(7月) ・Post-2015 Global Development Frameworkの”data revolution”提案 (5月) ・WB, ODI, OKF 提携の途上国向けプロジェクト(9月)

英国の存在感 G8議長国 Open Government Partnership 議長国 IATI (International Aid Transparency Initiative)の設置時サポーター PSI指令改訂前から優れた体制づくり ODI設置 ライセンス改訂 政府データの包括的カタログ作成に着手

ハッカソン再考 ハッカソンの効果・意義は何か? 「メンバーの調達に」 「プロジェクトの広告に」 「データの品質改善も」 「搾取になっていることも」 広報・告知効果 ○ 開発者へのリーチ 官民交流 プロジェクトの強化 開発者間のネットワーキング 大ヒットサービス、アプリ開発 △ 活動の持続性 経済効果

効果を上げる工夫 ・コンテスト型:長期間にわたる活動にする ・企業、メディアとのタイアップ →優秀なアプリをピックアップ (WB、SNCF、Dataconnexions、Guardian+PWYF、) ・課題募集型:メディア経由で質問を広く受け付ける →分類 →解決策の考案 →開発 →報道 ・受賞企業がIT系メディアで報道されるイベント ・大企業が、優秀なチームとコラボ →アプリ開発 ・インキュベーション(ODI) ・ユーザーと開発者の長期コラボによる開発(Code4EU) ・フルセットの事業開発:データサイエンティスト、受益者のワークショップ→実施NGO、資金提供者への接触→一般企業の巻き込み (TechSoup Global)

経済効果補足・測定をめぐる問題 ・B2B系はB2C系の10-100倍との説も。社内利用もある。 →モバイル・アプリよりも大きな市場が、補足しづらいところにある。 ・NZはACIL Tasman委託の調査を公開準備中 ・国際会議、官民交流などを通じた利用例の地道な収集が重要との見方も。

経済効果 効果の大きな例 ・交通(英国) ・薬品(英国) ・アドレス情報(オランダ) ・Zillow – “the first open data billionaire”

日本の位置 フロントランナーか、第2グループか 1)大規模な実施、高いリスク→予定外の効果 2)効果予想に基づく実施、低いリスク→想定内の効果 フロントランナー型になるには、政治のリーダーシップ、強力な推進体制、官民連携、企業・市民セクターの関心、などが不可欠。 →日本はこの2年ほどの間に大きく向上。

watanabe at glocom dot ac dot jp ご清聴ありがとうございました watanabe at glocom dot ac dot jp