ATLASエンドキャップミューオントリガー システム較正のためのソフトウェア開発

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Presentation transcript:

ATLASエンドキャップミューオントリガー システム較正のためのソフトウェア開発 東大素セ, 神戸大自然A, 名大理B  久保田隆至, 山下了, 石野雅也, 金谷奈央子, 蔵重久弥A, 大町千尋A, 奥村恭幸B 他ATLAS日本TGCエレキグループ, ATLAS日本HLTグループ

Introduction Endcap Muon Trigger System = TGC + MDT(Monitored Drift Tubes) Endcap Toroid Magnet TGCの ”Coincidence” 情報を使った エンドキャップミューオントリガーシステムの較正ソフトウェアの開発

Motivation ATLAS Trigger DAQ Scheme TGCのcoincidence情報 = Track associated Hit の情報 Hardware Trigger ハードウェアの出口でcoincidence情報を Track associated Hitの情報に変換  → 高次トリガー, Offline解析で非常に有効 ○ “seed”として使いトラッキングの高速化 ○ 高ルミノシティ状態でのBG除去 ○ 再構成されたトラックとの比較  → トリガーとトラックのコンシステンシー   をモニター  → システムの較正、デバッグ に用いることができる Higher Level Trigger 現在ツールが無い → ハードウェアの出力をassociate Hitに変換  高次トリガーに渡す仕組みを作る

ATLASソフトウェアへの実装 Level1 Trigger Higher Level Trigger Byte Stream Hardwareが書き出す バイト列 Electronics ID ByteStream中のバイト列を 値に変換したもの Geometry Hitの座標、チャンネル等 のPhysicalな情報 Higher Level Trigger

track associated hit の変換 Track associate hitを保持する機構 ATLASソフトウェアへの実装 Level1 Trigger 検出器のデータの読み込み Coincidence→ track associated hit の変換 Track associate hitを保持する機構 Decoderの整備 Byte Stream Hardwareが書き出す バイト列 Electronics ID ByteStream中のバイト列を 値に変換したもの Geometry Hitの座標、チャンネル等 のPhysicalな情報 Ntupleに落として 変換前後の依存性の 確認 Higher Level Trigger ○ 足りないものを全て実装する ○ 検出器の宇宙線データを用いて動作をテスト

宇宙線データ μ TGC1(Triplet) Sector 09 本実験用の検出器を用いた初のデータ変換テスト 2007年6月に行われたATLAS検出器統合試験の宇宙線データを使用 μ Chamber condition Gas: CO2 100% HV: 2.8kV Eff: ~20% Vth: 100mV Self Trigger: Wire 2/3 TGC1(Triplet) Sector 09 本実験用の検出器を用いた初のデータ変換テスト

ByteStream → Electronics ID 生データをダンプしながら原因を追及 Readout DriverのIDの食い違い 修正 .............. 00000886 dd1234dd 0000008d 00000009 03000000 00680011 00000002 00000000 00000000 00000000 ee1234ee 00000009 03000300 00680019 90002fba 00000000 00000886 000000d0 affec0c0 00000008 00000800 00010000 0000000e 00000000 01000068 02000006 03000002 ffcf0030 08ffffff 54740887 60000000 53740887 60400000 44740887 60800000 43740887 60c00000 56740887 61000000 55740887 61400000 46740887 61800000 45740887 61c00000 58760887 ............... ….. TgcROD_Decoder::fillCollection DEBUG * dumping the words* TgcROD_Decoder::fillCollection DEBUG word 0 : 1000068 TgcROD_Decoder::fillCollection DEBUG word 1 : 2000006 TgcROD_Decoder::fillCollection DEBUG word 2 : 3000002 TgcROD_Decoder::fillCollection DEBUG word 3 : ffcf0030 TgcROD_Decoder::fillCollection DEBUG word 4 : 8ffffff TgcROD_Decoder::fillCollection DEBUG word 5 : 54740887 TgcROD_Decoder::fillCollection DEBUG word 6 : 60000000 TgcROD_Decoder::fillCollection DEBUG word 7 : 53740887 TgcROD_Decoder::fillCollection DEBUG word 8 : 60400000 データ読み込みに成功! ByteStream Decoderを実装 今まで使い込んだDecodeソフトウェアの 結果とEvent by event の対応の確認 左:ATLASソフトウェア 右:従来のソフトウェア コンシステントな結果 ByteStream → Electronics IDの変換に成功 Elec ch Elec ch

Ntuple MDT TGC ○ 統合試験用のデータチェック用のパッケージを実装 Electronics ID Geometry multiplicity TGC ○ 統合試験用のデータチェック用のパッケージを実装 ○ Electronics ID , Geometryの情報を追加 ○ MDTなど他の検出器との相関もモニター可能(奥村君の講演)

Electronics ID → Geometry Ntupleを使い変換の正しさをチェック ⑦ R ⑬ Φ R方向のHit profiles のSLBID 依存性 (ElectronicsID – Geometryの相関) Hit channel 中心値の R-Φ scatter plot (Geometryの相関) SLB ID が Rとともに増える  → 実際の配置とコンシステント C09セクターのProfile → 正しい相関 Electronics ID → Geometryの変換OK

(ハードウェアのコインシデンス情報を出力する部分が未完のため) Coincidence情報の変換 ○ Coincidence情報 → Track associated hitの変換ツール - Coincidence情報 → Geometryへの変換ツール - 高次トリガー以降へ情報を渡すためのコンテナ   第1弾完成、ATLASソフトウェアに追加 Simulation サンプルによる確認 (ハードウェアのコインシデンス情報を出力する部分が未完のため) ⓪ R ○ single Muon ○ 10GeV/c ○ η, Φともフラットに   Endcap に入射 ⑨ Electronics ID → Geometryコンバーターの出力 TGC2上でのCoincidence のあったSLBID vs Rの正しい依存性

LHC ATLAS実験 エンドキャップミューオントリガー まとめ LHC ATLAS実験 エンドキャップミューオントリガー システム較正のためのソフトウェア開発 宇宙線データ ○ 検出器データ読み込み部分の整備 ○ Geometry情報までのパスの開通 ○ ヒストグラムによるモニターシステムの整備 ○  実検出器、ATLASソフトウェアを用いた初のデータ変換に成功!   → ByteStream からElectronicsID、Geometryを取り出せるようになった    → それらの依存関係もNtupleでモニターできる Simulationデータ ○ Coincidence情報 → Track associate hitの変換ツール ○ Hit位置情報を保持する機構の開発

イベント毎の比較 Official Readout Path Local Readout Path wire ch wire ch ○ 同じEvent IDを持つイベント(DAQ時間が重なった)の   結果を取り出して比較 → 全く同一の結果 → 正しいデコード、ヒストグラミング

3段階のCoincidence Matrix で∞運動量粒子(IPとTGC3のHitを結んだ直線)との 飛跡のズレΔを測定する “ Coincidence Matrix ” mth =(m, m-n) 00000000000100000000000 nth (pos, Δ) 00000000100000000000 Hit position bit ○ SLBでTGC2-TGC3のコインシデンス ○ HPTでTGC1-TGC3のコインシデンス ○ SL(Sector Logic)でr –phiのコインシデンス IP MuonTrack TGC2 TGC1 TGC3 SLB HPT SL Wire Strip L1A Readout