鋳造 第3回 今日のテーマ 砂型以外の鋳造法 鋳鉄について (砂型の何を改良したか?何が犠牲になったか?) 鋳造 第3回 今日のテーマ 砂型以外の鋳造法 (砂型の何を改良したか?何が犠牲になったか?) 鋳鉄について (炭素をどんな形で含有するのか?セメンタイト(Fe3C)?黒鉛(C))
特殊鋳造法(精密鋳造法) ・シェル型(シェルモールド)鋳造法 (熱硬化性樹脂を結合剤とする砂粒) ・精密インベストメント鋳造法 ・CO2法 ・シェル型(シェルモールド)鋳造法 (熱硬化性樹脂を結合剤とする砂粒) ・精密インベストメント鋳造法 (ワックス,水銀あるいは耐火性結合剤+砂粒) ・石膏型(ショープロセス)鋳造法 (焼石膏+繊維) ・フルモールド鋳造法(発泡スチロール)
特殊鋳造法(精密鋳造法) ・シェル型(シェルモールド)鋳造法 (熱硬化性樹脂を結合剤とする砂粒) ・精密インベストメント鋳造法 ・CO2法 ・シェル型(シェルモールド)鋳造法 (熱硬化性樹脂を結合剤とする砂粒) ・精密インベストメント鋳造法 (ワックス,水銀あるいは耐火性結合剤+砂粒) ・石膏型(ショープロセス)鋳造法 (焼石膏+繊維) ・フルモールド鋳造法(発泡スチロール)
CO2法 炭酸ガスによる製型法とは一般にCO2プロセス、炭酸ガス法あるいは単にガス型法と呼ばれ、水ガラスを主成分とする結合剤を、砂あるいは他の耐火物に配合し、普通の砂型と同様につき固め、炭酸ガスを吹込んで鋳型を硬化させる方法である。
CO2法 長所 型の乾燥処理が不要である 硬化後の強度大で中子の補強材や芯金が不要となる .中子は木型の中で硬化するので、寸法精度は非常に高い 欠点 混合された砂は大気中のCO2により徐々に固化するため砂を貯蔵しておくためには、その作用を受けぬよう容器にて密閉するか、湿った布で蓋をしておけば1週間ぐらいは貯蔵に耐える 使用後の鋳物砂は再使用はできない
シェル型(シェルモールド)法 細粒ケイ砂に少量のレジン(天然あるいは人工のフェノール樹脂)を混合し、このレジンの熱硬化性を利用して余熱された金型面で重合させて、シェルの鋳型を作る。ケイ砂の少量の熱硬化性樹脂(主としてフエノールレジン)を混合したものとレジンコーテットサント等が現在使用されている。シェル鋳型を作る工程が、自動化できるので、美肌鋳物の量産に適する。
精密インベストメント法 模型としてワックスまたは水銀のような可溶性材料を用いる.前者による方式をロストワックス法,後者による方法をマーカスト法という。模型に特殊な糊状の耐火物の衣をつけ,これを固化した後,模型を融解もしくは焼却する事によって除去して鋳型を作る方法 動画
ショープロセス法 充填剤(ショースラリー)を普通の鋳型表面に被覆し精密な鋳型を作る方法. バックサンド 充填剤(ショースラリー)を普通の鋳型表面に被覆し精密な鋳型を作る方法. 鋳型の表面に充填剤を流して固めて,その表面を乾燥させて微細なクラックを作り通気性を与えるのが特徴 鋳型材料には液状のエチルシリケート,バン土質,ケイ酸耐火物および触媒の混合物が用いられ,これを鋳わくの中の模型の周囲に注入してシリカゲルに変化する状態で離型する。
フルモールド法 模型に発泡スチロールを用い,これを埋めたままの砂型に注湯する事によって鋳造する方法。発泡スチロールの実体は,きわめてわずかで,99%以上が空気であって,これが溶湯に接すると燃焼してガス化し,その場所に溶湯が入れ替わって鋳物ができる。したがって,鋳型は分割が不要となり,造型が簡単であるが,砂を強く突き固めると模型が変形する恐れがある。
特殊鋳込み法 (a) ダイカスト法 (圧力鋳造法) (b)低圧鋳造法 (低加圧鋳造法) (c) 遠心鋳造法
加圧注湯式(ダイカスト)金型鋳造法 ダイカストとは ダイカスト(Die Casting)は、特殊鋼で精度の高い金型を作り、その金型をダイカストマシンに取り付け、これに溶融したアルミニウム合金や亜鉛合金マグネシウム合金,銅合金,すず合金,鉛合金などを高圧で注入し、迅速に凝固させて取り出す高い生産性を持った鋳造方式です。ダイスの寿命を考慮し,溶解温度1000℃以下ものを加工.ダイカスト製品は寸法精度が高く、機械加工も少なくすむ優れた特徴を持っています。 ダイカスト金型 金型は高温の溶湯がかなりの圧力で高速流入するので,表面の侵食や亀裂などの生じない材料でなければならない。Cr-Mo-V鋼が多く用いられる。銅合金のような比較的融点の高い合金にはCr-W-V鋼が用いられる。金型は通常,固定金型と可動金型の2つに分類される。
ダイカスト鋳造法は一般に普通ダイカスト(単にダイカスト)と呼ばれ、アルミニウム合金ダイカストにはコールドチャンバーダイカストマシンが多く用いられています。亜鉛合金やマグネシウム合金はホットチャンバーダイカストマシンが用いられています コールドチャンバー ホットチャンバー
低圧鋳造法 ・密閉した溶解炉の中に圧縮空気を送入し,大気圧よりもわずかに高い圧力を湯面にかけ,給湯管を通して溶湯を押し上げて,管の上に設置した鋳型に注入する方法. ・気密な炉内で湯が上向きに鋳型内に流入するのでスラグの混入の恐れがなく,きれいな鋳肌になる. ・低圧鋳造法ではダイカスト品のような薄肉ではなく,厚肉鋳物に適し,押し湯部分が非常に少ないので溶湯の歩留まりが高い.
遠心鋳造法 ・溶湯を回転する鋳型に注入し,その遠心力を利用して溶湯を加圧鋳造する方法である。緻密かつ正確な鋳物ができるだけでなく,鋳物内外の遠心力の差により不純物を分離することができる。 ・高速回転によって溶湯を鋳物内壁に押し付けるので,鋳鉄管,鋳鋼管,スリーブ,シリンダーライナーなどの管状鋳物を作るのに中子を必要としない。
連続鋳造法 ・溶湯を両端が開いた金型の一部に注入し,急速に冷却し,ついで金型の他端から凝固した鋳物を連続的に引き出す方法である。 ・連続鋳造の役割は2つある。 1つは、鋼中の介在物をさらに除去することである。酸化物などの固体の介在物があると、鋼鉄の強度・加工性・耐疲労性の低下などの原因となる。そのため、連続鋳造工程で溶鋼が凝固するまでに、溶鋼中の介在物を浮かせて除去するようにしている。 もう1つは、次の圧延工程で加工しやすいように一定の形の半製品を作ることである。巨大なかまぼこ板のような形状の半製品は、スラブと呼ばれている。 1:取鍋。最上部にある取鍋に溶鋼を注入する。取鍋では溶鋼中にある介在物が浮かぶので、それを除去する。 2:タンディッシュ。タンディッシュでも介在物を浮かせて除去する。 3:鋳型。鋳型は水冷されているため、鋳型に接した溶鋼は急怜されて凝固し始める。 4:ガス切断機。完全に固体となった鋼片はガス切断機で適度な長さに切断される。
鉄について 鉄鋼材料は鉄と炭素の合金 純鉄(C0.02%以下) 鋼(C0.02以上 2.0%以下) ○低炭素鋼(C0.2%以下) 備考:銑鉄(せんてつ):不純物の多い鉄のこと
鋳鉄における合金成分 Si セメンタイトをフェライトと炭素に分解する. S 鉄中に必ず存在し,セメンタイトの分解を抑制し,FeSを作り結晶組織を弱める. Mn 無害な介在物MnSを偏析し,Sの害を軽減する. P 溶湯の流動性を良くし,耐摩耗性が増加するので0.8%くらい添加されるが,一面収縮が大きくなるので少ない方が良い. Ni 黒鉛化を促進させる.耐熱,耐食性を向上できる. Cr 炭化物の安定剤として作用する. Mo 機械的特性を向上させるため必要な元素 Cu 黒鉛化を促進させる. V 炭化物生成促進剤で,黒鉛化を抑制
その他材料 鋳鋼(鋳造法によって作られた鋼) ○鋳鋼品は鍛鋼品に比較して、機械加工を省略でき、材質を選ぶのが容易で、かつ多量生産が可能であり、したがって熱が経済的であり、生産費用も安いので、工業材料として広く使用されている。 鋳鋼は普通鋳鋼と合金鋳鋼に大別できる。普通鋳鋼は炭素含有量によって低炭素鋳鋼(C0.2%以下)、中炭素鋳鋼(C0.2~0.50%)、高炭素鋳鋼(C0.5%以上)に分類できる。合金鋳鋼は特殊元素を加えて耐熱、耐食、耐摩耗、強力機械部品等に用いられるが、大型品は平炉を小型の合金鋳鋼は高周波炉、一般には塩基性エルー炉が使用される。 銅合金 ○青銅鋳物(銅と錫(すず)の合金) ○りん青銅鋳物(青銅にりんを添加) ○黄銅鋳物(銅と亜鉛の合金で、別名真ちゅう) アルミニウム合金鋳物 マグネシウム合金鋳物