2. 音声とは 2.1 音声の科学 2.2 どうやって声を作るか ー調音音声学 2.3 声の正体とは ー音響音声学 2.4 どうやって声を聴き取るか ー聴覚音声学.

Slides:



Advertisements
Similar presentations
音・音速 遠くから聞こえてくる優しい,海 の音 海の波. 音とは?  音(おと)とは、物理学的には物体を通して縦波として伝 わる力学的エネルギーの変動のこと。 波動としての特徴 (周波数・波長・周期・振幅・速度など)を持つ。 物理学物体縦波力学的エネルギー 波動周波数波長周期振幅速度物理学物体縦波力学的エネルギー.
Advertisements

伝統的な日本語研究と西欧言語学 音声・音韻研究は、西欧言語学に基盤を置いてい る。 一方、伝統的な日本語の研究は、江戸時代以前か ら五十音図に基づいて行われている。
量子化(Mid-riser型) 出力y 入力x 通信ネットワーク特論(量子化・符号化).
英語音声学(2) 英語の母音 notes.
データ取得・解析ソフトウェア CRD分光法用プログラム 各¥600,000より (A/D変換ボード付の選択可)
第1章 第1節 情報のディジタル化のしくみ 4 音の表現 5 画像の表現
復習.
時間-周波数分解と圧縮伸長を 用いたシャント音の解析
連続音声の音響的性質.
第1章 第1節 情報のディジタル化のしくみ 4 音の表現 5 画像の表現
音声の個人性 発声器官のサイズの違いによるもの 口の大きさと声帯の大きさ 発話の仕方の違いによりもの アクセント 口の動かし方
24 両端単純支持梁に対する外乱抑制制御系の製作
英語の母音の長さを測定する(2).
画像処理工学 2011年10月27日 担当教員 北川 輝彦.
経営情報 #1 デジタル表現 / 2003 (春) 安田豊 1.
発声のしくみ -声道の共鳴と音源の生成-.
デジタル信号処理①
文字から声をつくる仕組み.
Problem C: Princess' Japanese
担当 : 山口 匡 伊藤 祐吾 (TA) 宮内 裕輔 (TA)
高齢化社会と補聴器 東北大学 医工学研究科 / 医学系研究科 川瀬哲明.
ディジタル信号処理 Digital Signal Processing
神戸大学工学部 松政 宏典,滝口 哲也,有木 康雄 追手門学院大学経済学部 李 義昭 神戸大学発達科学部 中林 稔堯
音声処理ソフトPraatの使い方.
羽佐田葉子 2007年3月24日 アクロス研究会@静岡大学
亀岡弘和 日本電信電話株式会社 NTTコミュニケーション科学基礎研究所
ー 第1日目 ー 確率過程について 抵抗の熱雑音の測定実験
ー 第3日目 ー ねじれ型振動子のブラウン運動の測定
音韻論② pp
低周波重力波探査のための ねじれ振り子型重力波検出器
音のすがた pp
音信号表現 音声波形のデジタル化(PCM) サンプリング、標本化定理、量子化 ソースフィルタモデル
7. 音声の認識:高度な音響モデル 7.1 実際の音響モデル 7.2 識別的学習 7.3 深層学習.
音声生成モデル(物理モデル).
画像情報特論 (5) - ディジタル圧縮 (2) 音声・オーディオ圧縮 電子情報通信学科 甲藤二郎
第4回 信号表現とエリアシング.
5. 音声からの特徴抽出 5.1 特徴抽出の手順 5.2 音声信号のディジタル化 5.3 人の聴覚をまねて -スペクトル分析 5.4 もうひと工夫 -ケプストラム分析 5.5 雑音の除去.
音高による音色変化に着目した音源同定に関する研究
英語の母音の継続時間を測る Nov. 4, 2016.
英語の母音の長さを測る(1).
音響伝達特性を用いた単一マイクロホンによる話者の頭部方向の推定
1-R-19 発話に不自由のある聴覚障害者の発話音声認識の検討
深層学習を用いた音声認識システム 工学部 電気電子工学科 白井研究室 T213069 林健吉.
論文輪講 2012年1月11日 D3 岩淵 勇樹.
音・音楽の設計と表現Ⅱ キーワード : サンプリング(標本化)、周波数、量子化 音は空気を伝わる波 → 音をデジタル(0と1の数値)にする。
5母音の認識率(wの本数5) フレーム幅5、シフト幅2 全音素の認識率(wの本数5) フレーム幅5、シフト幅3
ー 第3日目 ー ねじれ型振動子のブラウン運動の測定
発話動作のしくみ.
音声分析 フーリエ解析の定性的理解のために.
音声のディジタル化 Copyright(C)2004 Tsutomu Ohara All rights reserved.
音声情報とベイジアンネットを 用いた感性情報処理システム
情報A 第15回授業 04情報のディジタル化 対応ファイル:12exp15.xls
音声合成.
スピードガンの仕組み 原田 大志 舛本 健太郎.
音声のディジタル化 Copyright(C)2004 Tsutomu Ohara All rights reserved.
川崎浩司:沿岸域工学,コロナ社 第4章(pp.58-68)
ブースティングとキーワードフィルタリング によるシステム要求検出
VOCAL DYNAMICS CONTROLLER: 歌声のF0動特性をノート単位で編集し, 合成できるインタフェース
フィードバック制御に基づく 熱音響発電システムの検討
落下水膜の振動特性に関する実験的研究 3m 理工学研究科   中村 亮.
音響伝達特性モデルを用いた シングルチャネル音源位置推定の検討 2-P-34 高島遼一,住田雄司,滝口哲也,有木康雄 (神戸大) 研究の背景
物理学実験 II ブラウン運動 ー 第2日目 ー 電気力学結合系の特性評価 物理学実験II (ブラウン運動) 説明資料.
狭帯域包絡線間相関を用いた 話者識別における帯域と識別率の検討
多重関数を用いた調波時間スペクトル形状のモデル化による音声合成 1-P-4
ソースフィルタモデル.
1.光・音・力.
(Articulatory Speech Synthesis)
1-P-2 フィッシャー重みマップに基づく不特定話者音素認識の検討
英語音声学 前期・木1・CALL1 担当:福田 薫
コンピュータと音 B3 入野仁志(irino).
Presentation transcript:

2. 音声とは 2.1 音声の科学 2.2 どうやって声を作るか ー調音音声学 2.3 声の正体とは ー音響音声学 2.4 どうやって声を聴き取るか ー聴覚音声学

2.1 音声の科学 音声とは 音声学の分類 人間がコミュニケーションのために、発声器官から発す る音 調音音声学 音響音声学 聴覚音声学 人間がコミュニケーションのために、発声器官から発す る音 音声学の分類 調音音声学 話し手が発声器官を用いて音声を発する仕組みを分析 音響音声学 発せられた音声を物理的に分析 聴覚音声学 聞き手が音声を聴取する仕組みを分析

2.2 どうやって声を作るか ー調音音声学 発声器官の構造と機能 肺 声帯 声道 空気を押し出す 開閉できる声門を持ち、 音源となる 開閉できる声門を持ち、 音源となる 声道 口や鼻で音素の違いを 作り出す

2.2 どうやって声を作るか ー調音音声学 音素の生成 母音(a, i, u, e, o) 声道の形を固定して共振周波数を特定

2.2 どうやって声を作るか ー調音音声学 子音 声道を通る空気の流れを唇や舌の動きで妨げて作る音

2.2 どうやって声を作るか ー調音音声学 音節とモーラ 日本語の音節 モーラ 「母音」または「子音+母音」からなる音のまとまり 話すときの拍に相当 基本的に1音節は1モーラ 撥音・促音・長音それぞれも1モーラになる

2.2 どうやって声を作るか ー調音音声学 音素の変形 調音結合 母音の無声化・長音化

2.3 声の正体とは ー音響音声学 音とは何か 音の周波数分析 空気の粗密波 2.3 声の正体とは  ー音響音声学 音とは何か 空気の粗密波 密度の周期的な変化を伴う波が膜を振動させ、その膜 の振動を電気信号に変換するものがマイクロフォン 音の周波数分析 複雑な波は単純な波の重み付き和で表現できる 周波数毎の重みの情報を取り出すのが周波数分析

2.3 声の正体とは ー音響音声学 音声とスペクトル 周波数分析の結果を、横軸:周波数、縦軸:パワー (重み)として表示したもの 2.3 声の正体とは  ー音響音声学 音声とスペクトル 周波数分析の結果を、横軸:周波数、縦軸:パワー (重み)として表示したもの 共振周波数のピーク(フォルマント)の位置や、そ の時間的変化が音素を特定する情報になる

2.3 声の正体とは  ー音響音声学 スペクトログラム 一定区間の音声信号を周波数分析し、時系列に表示 したもの

2.4 どうやって声を聴き取るか ー聴覚音声学 聴覚器官の構造と機能

2.4 どうやって声を聴き取るか ー聴覚音声学 内耳での周波数分析のしくみ

2.4 どうやって声を聴き取るか ー聴覚音声学 人間の聴覚の特性 可聴周波数域:20~20,000Hz 低周波数域は分解能が細かく、高周波数域は分解能 が粗い対数スケール(メルスケール)になっている 大きさの限界は、最小可聴音の約100万倍