soh(soh@sfc.wide.ad.jp) IP over DVB-RCSの設計と実装 soh(soh@sfc.wide.ad.jp)
衛星インターネットの問題点 双方向回線として使う場合、運用コストが高く使用帯域が減り、衛星のもつ同報性が生かせない。 片方向回線として使う場合、地上回線等の戻り回線が別途必要
DVB-RCS DVB-RCSは下りに広帯域、上りに狭帯域で衛星経由で通信可能
DVB-RCS Forward Link Return Link
IP over DVB-RCSの想定モデル ユニキャストよりも、マルチキャスト、ブロードキャストのトラフィックに有効にする。 小局以下でもネットワークを構築できる。 HUB、小局は動的にアドレスの取得ができる。 既存のインターネット機構をDVB-RCSのネットワーク上でも正常に動作させる。
IP over DVB-RCSの想定モデル DVB-RCSのネットワーク上でEthernetをエミュレーションさせることにより、前述のモデルを実装する。 Ethernetのエミュレーション 仮想インターフェースの構築機構 ブロードキャストリンク構築機構
片方向のインターフェース DVB-RCSでは、送信と受信のインターフェースが異なる。 送受信でインターフェースが異なる場合、ルーティングプロトコルなどの既存のインターネット技術が正常に動作しない。
片方向のインターフェース INTERNET DVB-RCS ノード HUB 双 送 受 双 受 送 ノード TERMINAL
仮想インターフェース構築機構 TER HUB MINAL 本研究では、仮想インターフェース構築機構によって、仮想的に一つのインターフェースとして抽象化する。 HUB TER MINAL 双 送 受 受 送
特異なトポロジ Terminal HUB Terminal DVB-RCSでは、HUB局は全ての小局に接続性があるが、小局はHUB局にしか接続性を持たない。 Point-to-Pointリンクかブロードキャストリンクかのどちらか一方に定義する必要がある。 Terminal HUB Terminal
特異なトポロジ Point-to-Point DVB-RCS Ethernet HUB HUB Terminal HUB Terminal
ブロードキャストリンク構築機構 Terminal HUB Terminal Terminal 本研究では、ブロードキャストリンク構築機構によって、DVB-RCSのネットワーク上でEthernetをエミュレーションさせる。 Terminal HUB Terminal Terminal
ブロードキャストリンク構築機構 ブロードキャストリンク構築機構に必要な機能 Terminalからのブロードキャスト Terminal-Terminal間の通信
Terminalからのブロードキャスト Terminal HUB Terminal 受信 受信 Terminalはブロードキャスト フレームをReturn Linkを利用 してHUBに送信 HUBは受信したブロードキャスト フレームをForward Linkに転送 Terminal 受信 受信 HUB Terminal
まとめ DVB-RCSの説明 IP over DVB-RCSの想定モデル 片方向のインターフェース 特異なトポロジ 仮想インターフェース構築機構によって一つのデータリンクに抽象化する。 特異なトポロジ ブロードキャストリンク構築機構によってDVB-RCSのネットワーク上でEthernetをエミュレーションさせる。
期待される成果 衛星経由で双方向通信ができるため、地上回線の配備が困難な地域でも広帯域なインターネットの通信媒体を構築できる。 衛星回線を用いるため、広域なマルチキャストに適したインターネットの通信媒体を構築できる。 仮想インターフェース構築機構とブロードキャストリンク構築機構により、OSPFやIGMPなどの既存のインターネット機構がDVB-RCS上でも正常に動作する。