情報通信基礎実験1 第4回
本日の内容 光センサ回路の製作および測定(1) 4.1 使用部品概説 4.2 回路の製作 4.3 LEDの電圧−電流特性測定
4.1 使用部品概説 3
LED Light Emitting Diodeの略.発光ダイオード ダイオードの一種 ダイオード:電流を一方向にのみ流す素子 半導体で構成される
半導体とは? (文字通り)半分導体 導体とは?→電気を(良く)通す材料 例:金,銀,銅,アルミニウム,etc. 電気を通さない材料は?→絶縁体 例:プラスチック,紙,ガラス,セラミック,etc. 導体と絶縁体の中間的な性質を持つ
半導体の材料と種類 材料 シリコン(Si, 原子番号14), ゲルマニウム(Ge, 原子番号32),etc. 種類 i型,p型,n型←キャリアの有無/種類で異なる 「キャリア」とは?→「運ぶもの」←何を?
i型,p型,n型の関係 Si(原子番号14,最外殻の電子数4) i型半導体 不純物としてリンを導入 不純物としてホウ素を導入 n型半導体 電子が余る→結晶内を移動 正孔(ホール)→結晶内を移動
半導体の性質 不純物を(微量)導入することにより,キャリアが存在 し,これにより電流が生じる キャリアとは:電荷を運ぶもの 正の電荷:正孔(ホール) 負の電荷:電子 複数のp型/n型半導体の接合により機能を生み出す
ダイオード p型半導体とn型半導体を接合したもの ホール 電子 接合部近傍の電子とホールが結合 →キャリアが存在しない空乏層が形成 接合部近傍の電子とホールが結合 →キャリアが存在しない空乏層が形成 空乏層の電位を越える外部電圧を加えること でキャリアが移動可能になる
順方向/逆方向電圧 順方向 p型半導体 n型半導体 ホール 電子 逆方向 p型半導体 n型半導体
回路記号 A(アノード) K(カソード) p型半導体 n型半導体
発光ダイオード 電子とホールが結合する時に生じるエネル ギーが光になって放出される 半導体材料によって光の色が違う アルミニウムガリウムヒ素:赤外,赤 ガリウムヒ素リン:赤,橙,黄 セレン化亜鉛:緑,青 など
ダイオードの実際 pn接合ダイオード(左)と発光ダイオード(赤、黄、緑)。 pn接合ダイオードは黒い帯のある方の端子がK、反対側がA。発光ダイオードはリード線の長い方がA、短い方がK。
抵抗器 上:4色帯,下:5色帯 帯の色で数値を表す(カラーコード) 極性はない
カラーコード表(4色帯) 15×104 =150kΩ ±5% この場合,色帯が 茶-緑-黄-金と並んでいるので,抵抗値は右の表から 色名 数字 黒 茶 1/ ±1% 赤 2/ ±2% 橙 3 黄 4 緑 5 青 6 紫 7 灰 8 白 9 金 ±5% 銀 ±10% 第1色帯 第2色帯 第3色帯 第4色帯 第1数字 第2数字 乗数 許容差 この場合,色帯が 茶-緑-黄-金と並んでいるので,抵抗値は右の表から 15×104 =150kΩ ±5%
カラーコード表(5色帯) 220×103 =220kΩ ±1% この場合,色帯が 赤-赤-黒-橙-茶と並んでいるので,抵抗値は右の表から 色名 数字 黒 茶 1/ ±1% 赤 2/ ±2% 橙 3 黄 4 緑 5 青 6 紫 7 灰 8 白 9 金 ±5% 銀 ±10% 第1色帯 第2色帯 第3色帯 第4色帯 第5色帯 第1数字 第2数字 第3数字 乗数 許容差 この場合,色帯が 赤-赤-黒-橙-茶と並んでいるので,抵抗値は右の表から 220×103 =220kΩ ±1%
色-数字対応の覚え方 色名 数字 黒 黒い礼(0)服 茶 1 小林一(1)茶 赤 2 赤いニ(2)ンジン 橙 3 第(橙)三(3)者 黄 4 黒い礼(0)服 茶 1 小林一(1)茶 赤 2 赤いニ(2)ンジン 橙 3 第(橙)三(3)者 黄 4 四季(4黄) 緑 5 嬰児(みどりご=緑5) 青 6 ろく(6)でなしブル(青)ース 紫 7 紫式(7)部←かなり苦しいw 灰 8 ヤ(8)バイ(灰) 白 9 ホワイト(白)ク(9)リスマス
4.2 回路の製作 18
準備 前の机より 半田ごて3本 こて台3個 工具一式(箱に班番号が書いてある) を,自分の班の机へ運ぶ
準備(続き) 受け取った半田ごてに書かれている番号F-〇〇を確 認。(終了時に指定された箱に戻す) 受け取った工具箱の扉内側に工具の種類と数量が 記載されているので、実際にその工具があるかどう かを確認。先週準備をした基板を確認。 こて台のスポンジに水を含ませる。
準備(続き) TAが配布する部品および材料を受け取る。 発光ダイオード SLP-836A-37(赤色)または KT5H23-81- HE-S05(緑色)×1 抵抗器 330Ω ×1
回路図 最終的に製作する回路
回路図 今回製作する部分 ループを作成 (or余裕を持たせる) まだ半田付けしない
実験開始 課題4-1を実施
注意 LEDの極性に注意!(テキストp.20図10を参照)
課題4-1終了後 半田ごての電源を抜いて冷ます ハンダくず、切ったリード線は前の机へ
4.3 LEDの電圧−電流特性測定 27
準備 前の机より, デジタルオシロスコープ (+電源ケーブル1本,プローブ2本) 直流電源装置(+電源ケーブル1本) デジタルオシロスコープ (+電源ケーブル1本,プローブ2本) 直流電源装置(+電源ケーブル1本) を,各班1セットずつ自分の班の机へ運ぶ 以下の機器等を準備 バナナプラグーミノムシクリップケーブル(赤白) テスター テスター用リード線(赤,黒各1) 28
実験開始 4.3.2 初期設定 4.3.3 測定手順 課題4-2を実施
注意 LEDは赤色,緑色の2種類があり,特性が異なるので, 必ず各自が自分の回路を測定すること. 常に電源電圧V,ILEDの値および発光の様子を観察 し,過電流でLEDを破壊しないよう注意. テスターは必ず直流電圧計(DCV)レンジに設定した上 で接続すること. 電源電圧はせいぜい9V程度。
終了時の注意 使用した機器を戻す。 使用した基板はポリ袋に入れ、工具箱へ。 半田ごてを指定された箱に戻す。 工具箱の中の工具に不足がないことを確 認の上で前の机へ戻す。 こて台のスポンジの水を十分絞る。