FETの等価回路 トランジスタのバイアス回路(復習)

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等価電源の定理とは 複数の電源を含む回路網のある一つの端子対からその回路を見た場合、その回路は、単一の電源(電圧源或いは電流源)と単一のインピーダンスまたはアドミタンスからなるシンプルな電源回路と等価と見なせる。 ただし、上記の定理が成り立つためには、回路網に含まれる全ての電源が同一周波数(位相は異なっていても良い)の電源であることと、回路が線形である(重ね合わせの理が成り立つ)ことが前提となる。
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FETの等価回路 トランジスタのバイアス回路(復習) 電子回路Ⅰ 第6回(2008/11/17) FETの等価回路 トランジスタのバイアス回路(復習)

今日の内容 FETの等価回路 バイアスの必要性 動作点 バイアス回路 動作点の温度安定性 動作点の安定化

FETの特性 (大事なのは交流) ゲート電流は流れない ドレイン電流IDはVGSとVDSに依存する D ID G VDS VGS S

FETの等価回路 D rd G D G id D ig=0 id ig=0 id gmvgs - G vgs vgs gmrdvgs vds rd + vgs S S S 電流源表示 電圧源表示

バイポーラトランジスタの動作 p エミッタ n ベース p コレクタ 一部 再結合 拡散 加速 (ドリフト) 電位 再結合 順バイアス 逆バイアス

バイポーラトランジスタを流れる電流 エミッタ ベース コレクタ (理想的にはゼロ)

バイポーラトランジスタの特性 出力 IC 入力 IB C B VCE RL VBE E IE 注意すべき点   IC, VCE, IBは全てプラス   (厳密には短極性)

トランジスタは単極性の信号しか増幅できない IB IC 増幅 E C B RL IE 入力 IB 出力 IC VCE VBE t t 増幅できない IB IC t t

どのようにして交流信号を増幅するか? 入力側(ベース)の工夫 どのようにして交流信号を増幅するか? 入力側(ベース)の工夫 B E 元の信号(プラスマイナスを含む) 増幅可能 VBE E C B IE 入力 IB VBE VBB バイアスしてプラスのみの信号にする VBB バイアス VBB バイアス後 バイアス前

どのようにして交流信号を増幅するか? 出力側(コレクタ)の工夫 どのようにして交流信号を増幅するか? 出力側(コレクタ)の工夫 E C B RL IE 入力 IB 出力 IC VCE VBE VBB VCC とにかく大きなVCCを印加する

出力を再び交流にするには コンデンサを入れて直流分をカット E C B RL IE 入力 IB 出力 IC VCE VBE VBB VCC + -

VCCの選び方 VCCはどれくらい大きくすれば良いか? 答: 負荷に流したい電流IC (次段に伝えたい電圧 IC RL) および E C B RL IE 入力 IB 出力 IC VCE VBE VBB VCC VCCはどれくらい大きくすれば良いか? 答: 負荷に流したい電流IC (次段に伝えたい電圧 IC RL)       および トランジスタの増幅率 で決める

動作点(バイアス電圧だけのIC,VCE,IBの関係) RL IE 入力 IB 出力 IC VCE VBE VBB VCC 使用するトランジスタの特性表を手に入れる 使用する電源でVCCが決まる Q 負荷線の中心(動作点)のIBが流れるようにVBBを決める 注意点: VBEは必ず0.6V必要 トランジスタの入力抵抗はhie

2電源バイアス回路 E C B RL IE 入力 IB 出力 IC VCE VBE VBB VCC 問題点:電源が2つ必要

1電源バイアス回路(簡易型) 出力 IC RL VCC 入力 IB RA C VCE B VBE E IE

1電源バイアス回路 E C B RL IE 入力 IB 出力 IC VCE VBE VCC RA RB RE VBB

1電源バイアス回路 E C B RL IE 入力 IB 出力 IC VCE VBE VCC RA RB RE VBB

バイポーラトランジスタを流れる電流(厳密には) エミッタ ベース コレクタ (理想的にはゼロ)

温度の影響 安定指数

温度による動作点のズレ QがQ’にずれると、 出力波形が歪む

REによる安定指数の向上 VCC E C B RL IE 入力 IB 出力 IC VCE VBE RB RE