サーバ・クライアントシステム (X Window System ) 柿並 義宏 (kakinami@ep.sci.hokudai.ac.jp) original: 前坂たけし (msaka@ep.sci.hokudai.ac.jp)
「サーバ・クライアントシステム」とは サーバー(server) ある機能やデータを，（ネットワークを介して）他の計算機やソフトウエアに提供する計算機 or ソフトウエア. 元の意味は給仕人 例） WWWコンテンツを提供する WWWサーバ ドメインネームシステムを提供する DNSサーバ メールを配送する SMTPサーバ 到着したメールを提供する POPサーバ IMAPサーバ
「サーバ・クライアントシステム」とは クライアント(client) 例） WWWコンテンツを閲覧する WWWブラウザ サーバの提供する機能やデータを，（ネットワークを介して）利用する計算機 or ソフトウエア. 元の意味は依頼人 例） WWWコンテンツを閲覧する WWWブラウザ メールを送信・受信する メーラー (mew, Outlook Express)
例：WWWを閲覧する “GET /~inex/ HTTP/1.0” “/~inex/index.html” kakinami@ep.sci.hokudai.ac.jp www.ep.sci.hokudai.ac.jp (1) Opera というWWWクライアントを起動して，‘http://www.ep.sci.hokudai.ac.jp/~inex/’を要求する． “GET /~inex/ HTTP/1.0” (2)クライアントから“/~inex/”が要求されたので，“/~inex/index.html”を送信する． “/~inex/index.html” (3)受信した“/~inex/index.html”を解釈して表示する．
「サーバ・クライアントシステム」の特徴 機能・情報の分散化 サーバは常にクライアントからの要求を待機 機能・情報を共有できる．データの安全性と負荷の集中をさけるため，分散型サーバシステムが主流 サーバは常にクライアントからの要求を待機 サーバは常に稼動していなければならないが，クライアントは必要な時のみ稼動していればよい サーバ・クライアント間の通信プロトコルが必要 通信さえできれば地理的拘束から開放される ネットワーク志向システムでは標準的な概念 UNIXでもサーバ・クライアントシステムは多く採用されている（例：X Window System）
「X Window System」とは UNIX 系 OS でよく使用される GUI 環境 通称「X」，「X11」 クライアントがサーバの機能を呼び出して使う分散構造 サーバ・クライアント間の通信プロトコル (X プロトコル) と基本的な見栄えが規定されており，この規定に従っていろいろなシステムが開発されている
ネットワーク透過 ネットワーク透過とは セキュリティー 他の X 端末 ( X サーバ) の画面をネットワーク越しに表示でき、ネットワークを意識せずに操作できること セキュリティー セキュリティーに注意しないと除き見られてしまう可能性がある Xプロトコルによる通信の許可・不許可を設定可能 xhost, xauth を使って設定(実習)
プログラムレベルの互換性 XクライアントはすべてXプロトコルにしたがって動作する 機種依存のソースプログラムは必要ない
「X」におけるサーバ・クライアント Ｘサーバ 作画 マウス キーボード network Xプロトコル 青い丸を作画して！ Ｘクライアント （アプリケーション） Ｘサーバ 青い丸を作画して！ マウス マウスが動いたぞ！ キーボード 画面のサイズは？ 1024x768ですよ エラー発生！！
「X」におけるサーバ・クライアント network host3 host2 host1 host0 Xクライアント Xクライアント Xサーバ
いろいろな X クライアント xlogo : Xのロゴを表示する xclock : 時計 xfontsel : 使用できるフォント一覧を表示する xload : システムの負荷を表示する xcalc : 計算機 netmaj : ネットワーク麻雀 などなど...
Windows に X をとばすには Cygwin を使う 商用 X サーバを使う 無料 ちょっと設定が面倒 ASTEC-X, Exceed などなど・・・ 高い！
まとめ X はサーバ・クライアントシステムにより設計