大野剛先生(アルバータ大学(カナダ)教授) 第26回応用言語学講座公開講演会 共催:日本語用論学会中部支部 後援:国際言語文化研究科教育研究プロジェクト経費(「大学院生のための応用言語学アウトスタンディングレクチャーシリーズ」) ◆ 講演内容 ◆ 従来の言語学においては、文法や語彙が言語の根幹をなすと考えられてきた。それに対して語句の連なりが一まとまりとして定着した定型表現(例:~た方がいい)は、周辺的な言語現象として取り扱われがちだった。しかし実際の言語使用を見ると、特に日常会話においては、定型表現が頻繁に使用され中心的な位置を占めていることが、類型的に異なる多数の言語において観察され、近年集中的に研究が行われ始めている(Wray 2008, Corrigan et al. 2009, Bybee 2010)。この一連の研究は Hopper, Langacker, Du Boisらが提唱する使用基盤言語学においても、理論的な方向性を決定する大きな流れとなっている。本発表ではこのような背景をもとに会話例を分析し「生成」という概念を考察する。 <参考文献> Bybee, J. 2010. Language, usage, and cognition. Cambridge: Cambridge University Press. Corrigan, R., E. A. Moravcsik, H. Ouali, and K. Wheatley, eds. 2009. Formulaic language. Amsterdam: John Benjamins. Wray, A. 2008. Formulaic language: pushing the boundaries. Oxford: Oxford University Press. 言語の中枢としての定型表現 大野剛先生(アルバータ大学(カナダ)教授) 後援:国際言語文化研究科教育研究プロジェクト経費 (「大学院生のための応用言語学アウトスタンディングレクチャーシリーズ」) サブタイトル 日時:2015年2月1日(日)午後4時半~6時 場所:名古屋大学東山キャンパス全学教育棟4階406室 交通案内:地下鉄名城線 名古屋大学駅①番出口徒歩5分 入場無料・来聴歓迎 問合せ先:堀江薫(horie@lang.nagoya-u.ac.jp)