Auger観測所による空気シャワー観測から 相互作用と化学組成の測定に向けて: Auger観測所による空気シャワー観測から 甲南大学・山本常夏 装置と観測 陽子--空気分子の散乱断面積 電磁成分とミューオン成分の測定 今後の拡張計画
GZK 宇宙線のエネルギースペクトラム ANKLE 2ndKNEE?? KNEE 宇宙線のエネルギー測定は不定性が大きい 宇宙線のエネルギー測定は不定性が大きい 化学組成と相互作用がわからない
microscopic parameters diffraction Parton distribution fragmentation Primary particle ….. ….. X1 first interaction model Shower startup …….. cross section multiplicity elasticity macroscopic parameters X1 や shower startup の段階は直接観測できない Xmax Shower maximum Shower cascade 観測できるのは Xmax : シャワー最大発達の大気厚さ Ne, Nμ : 地上での電子やミューオンの数
南Auger観測所 アルゼンチンの草原に約50億円で建設された世界最大の宇宙線観測装置 1600個の粒子検出器、4ヶ所24台の大気蛍光望遠鏡 Measure UHECR with Unprecedented Precision and Accuracy アルゼンチンの草原に約50億円で建設された世界最大の宇宙線観測装置 1600個の粒子検出器、4ヶ所24台の大気蛍光望遠鏡 3000km²の検出面積 17ヶ国による国際協力 大気蛍光法と空気シャワーアレイを使ったHybrid観測 今年の夏に北Auger観測所の提案を行い、2010年の建設開始を目指す。 北Augerサイトでは通信塔のテストが始まった。
天頂方向からくる空気シャワーは 電磁カスケードが主成分で ①コンパクトなイメージ ②急な横方向分布 ③厚いシャワーデスク ④曲率の大きいシャワーフロント などの特徴がある
横方向からくる空気シャワーは ミューオンが主成分で ①長く大きなイメージ ②フラットな横方向分布 ③薄いシャワーデスク ④平らなシャワーフロント などの特徴がある
天頂角 13 度 シャワー ディスクが厚い 天頂角 76 度 シャワーディスクが薄い シャワー軸近くは電磁成分がほとんど シャワー ディスクが厚い シャワー軸近くは電磁成分がほとんど シャワー軸から離れるとミューオンがほとんど 天頂角 76 度 シャワーディスクが薄い
MCシミュレーション 地上検出器 観測データ シャワー面 時間構造 粒子数横分布 大気蛍光望遠鏡で観測されたシャワー縦方向発達 905g
(simulation) gamma muon electron
Augerの地表検出器で測定される信号の大きさ gamma muon electron
Elongation Rate 原子核起源??? シミュレーションに強く依存!! 地上 上空 Xmax:相互作用モデル に依存 上空 First interaction point: 散乱断面積に依存
16 17 18 19 (log(eV)) light ----> heavy ---> light ------- heavy?? 銀河系内 銀河系外
Xmaxの分布からP-Airのcrossection 推定 HiRes の結果
18.5乗eV付近と19.5乗eV付近で何かが変化している。フラックスかもしれないし、化学組成かもしれないし、相互作用かもしれないし、散乱断面積かもしれない。
Constant Intensity Cut Method 等天頂角方 天頂角毎にシャワーサイズ(S1000)の スペクトラムを求め、同じフラックスの シャワーサイズを求める。 同じフラックス(Constant Intensity)の S1000を天頂角の関数でフィットする。 このシャワーサイズの天頂角依存性 (CICカーブ)をFDで測定したエネルギーで キャリブレートしてエネルギー変換式を 求める
シミュレーションから期待されるミューオンの量 Fe-Sibyll Fe-QGSJetII P-Sibyll P-QGSJetII Primary particle X1 Shower startup 地表でのミューオン量の形状には モデルや化学組成に依存しない Universality が存在 Xmax Shower cascade DG : Xmaxから地表までの大気厚さ
Air-Shower Simulation とデータから求めたCICカーブを比較しミューオンの量を推定できる。 Real data の CICカーブ Air-Shower Simulation とデータから求めたCICカーブを比較しミューオンの量を推定できる。 さらにこの結果からエネルギーの変換式を決定できる。 Air Shower Simulationから求めた 各成分のシグナルサイズ ミューオン成分のCICカーブ 絶対値はモデルや化学組成に依存するが傾きは一定 ミューオン成分の絶対値を Free parameter として電子成分+ミューオン成分の傾きがデータに合うようにフィットする。その結果[陽子+QGSJetII]と比べてミューオンの絶対値が1.63倍大きかった!!エネルギースケールは S1000(E=10EeV) = 37.5VEM FDエネルギー測定から決めた値 S1000(E=10EeV) = 49.2VEM 電磁成分のCICカーブ モデルや化学組成に依存しない
まとめ FD観測によるXmaxの測定から18.5乗eV付近で何かが変化していることが示唆されている。 SD観測によるミューオンの量の推定から、陽子+QGSJetIIを仮定したシミュレーションと比べて ミューオンの量が1.65倍多いことが示された。 これ以外にSDの信号の形( FADC trace)からミューオンの量を推定したり、FD観測から空気シャワーの3D再構築などの解析が進行中。 到来方向分布とスペクトラムを宇宙線の伝播モデルと比較し、化学組成の推定も行われている。
広視野大気傾向望遠鏡 + 高密度水タンクアレイ +地下ミューオンカウンタ +地表シンチレーションカウンタ (日本グループ担当) 南Augerサイトでや空気シャワー精密観測を目指した拡張計画が進んでいる。 広視野大気傾向望遠鏡 + 高密度水タンクアレイ +地下ミューオンカウンタ +地表シンチレーションカウンタ (日本グループ担当)
HEATの概要
μ ミューオンカウンタ+シンチレター 概要 e+e- 61個の水タンクの近くに30 ~60m²のシンチレータを埋めミューオンの数を測定する。 ミューオンカウンタ+シンチレター 概要 61個の水タンクの近くに30 ~60m²のシンチレータを埋めミューオンの数を測定する。 さらに地上に3m²のシンチレータを置き電磁成分を測定する。 γ+μ e+e- 2.5m μ