川口 喬久 川上 弘人 山田 亮 関根 章博 中村 祐輔 山本 一彦 角田 達彦 理化学研究所 遺伝子多型研究センター SNPによる大規模LDマッピング 川口 喬久 川上 弘人 山田 亮 関根 章博 中村 祐輔 山本 一彦 角田 達彦 理化学研究所 遺伝子多型研究センター
ミレニアムプロジェクト 2000年春から開始 遺伝子領域を中心に100,926SNPを配置 ケースコントロール解析でスクリーニング 連鎖不平衡解析によるLDマッピング PADI4 (1p r.r=2.00), SLC22A4 (5q r.r=1.98), FCRL3 (1p r.r=2.15)を同定(*FCRL3 は19日SS(16:30~)) メッセージが箇条書きになっている SNPおよびLDブロックによる、全遺伝子のカバーの度合いを報告
LDマッピングの原理 すべての隣接する塩基間で連鎖が平衡に達していれば、SNPはマーカーにはなりえない 組み換えが多く発生した箇所 SNPがマーカーとして機能しうる範囲 snp 組み換えが一様であれば、マーカーが検出できる範囲もまた一様 LDマッピングとは、 ゲノム上にある、SNPをマーカーとして、RA関連多型を検出すること SNPマーカーが真の関連多型を検出することができるのは、連鎖不平衡と呼ばれる関係がSNPマーカーと真の関連多型との間に存在するからである。 その関係があるのは、日本人の歴史において、蓄積された組み換えの数がある程度限定されていて、粗密があるから。 たとえば: 上段は、組み換えが非常に沢山おきてしまっていたら、LDはまったくなく、SNPをマーカーにして検出不能 中断は、ある程度少ない数の組み換えが、均等におきた場合→検出可能。 だけど、これは、真実ではない。 真実は下段。 限定された数の組み換えが、あるところでは密にあるところでは疎におきたのが真実で、それにより、LDの広がりはゲノム上の場所によりまちまちであり、したがって、真の関連多型を検出することのできるSNPの持つ役割もゲノムの位置によりまちまちである。 このLDの広がりが、LDブロックといわれるもので、LDブロックの中にある関連多型は、同じブロック上のSNPを調べることで検出可能である、 これがLDマッピング。 snp 実際には、組み換えが多かった部位は局在している 真の疾患ローカス
LDマッピングの手順 SNP 遺伝子 ブロック A C G T G G G T A C C G T T C C T G G C C G G G T C G C G A C T A G A G C T C G C G A C G C G A C G G C G G G T G T A C A C G T T C C A A C A G G T C G C G T C G A A C T C G C G T A C C ハプロタイプ &htSNP
遺伝子中心配置 SNP 遺伝子 ブロック A C G T G G T C A C T C A C G T G G T C A C T C A G G C A C G C T G G G C A ハプロタイプ A C G C G G T G
遺伝子、SNPの推移 2000 2001 2002 2003 2004 2005 Gene dbSNP プロジェクトスタート 50k 40k 27,283Genes Gene 30k 20k 10k 情報は伝えたいもののみ。 1、遺伝子数が、不定であること 2、SNP数がうなぎのぼりであること 3、現在と解析開始点がどこか 4、「目安として伝えたい数」(2万幾千と、1千万、とか ※それ以外は、不要情報。その目で見直すと、この図は、不要情報が目立ち、伝達したい情報が伝わりにくい。 10m >1000万SNPs 7.5m dbSNP 5.0m 2.5m
遺伝子のカバー率 SNPもしくはblockによって、一部でも検証された遺伝子の数 12,890 (60.9%) 5.0±6.4 個/遺伝子 0.2±0.3 個/kb 常染色体総遺伝子数:21,153 カバーされず 8,263 8,381 12,890 Blockでカバー 4,509 SNPでカバー
LDマッピングの結果 ブロックを構成するSNP数 5.6±6.5個 ブロック数およびブロック平均長 7,875個、28.1±69.6kb A C G T G G T C A C T C A C G T A C T C G G T C A G G C G G G C A A C G C T A C G C G G T G ブロックを構成するSNP数 5.6±6.5個 ブロック数およびブロック平均長 7,875個、28.1±69.6kb ブロックあたりのハプロタイプ(>5%) 数 2.6±1.0個 ブロックあたりのhtSNP数 1.6±0.9個
全染色体への分布
まとめ 100,926個のSNPを使って常染色体のスクリーニングおよびLDマッピングをおこなった これまでの解析でPADI4, SLC22A4, FCRL3を報告した
謝辞 臨床施設 遺伝子多型研究センター 東京大学病院アレルギー・リウマチ内科 日本医科大学附属病院リウマチ科 行岡病院・(独)相模原病院・松原メイフラワー病院・(独)大阪南病院・鳥取大学整形外科・県立山梨中央病院 遺伝子多型研究センター 関節リウマチ研究チーム 鈴木 亜香里(PADI4) 徳廣 臣哉 (SLC22A4) 高地 雄太 (FCRL3) 情報解析研究チーム 高橋 篤