小林・益川理論とBファクトリーの物理 (II) 岡田安弘 高エネルギー加速器セミナーII 2006年10月11日
17.2
B中間子系のCPの破れ
f2 がうまく抜き出せる。 実際にはペンギン図の効果は無視できないと考えられるので、それを取り除く ためには工夫が必要になる。 の Isospin Analysis f2 がうまく抜き出せる。
f3の決定:基本的には B->DK の非対称性を使う
ユニタリティー三角形の現状 B ファクトリーの将来計画 PHYSICS AT SUPER B FACTOR (LoI for KEK Super B factory) hep-ex/0406071 THE DISCOVERY POTENTIAL OF A SUPER B FACTORY. PROCEEDINGS, SLAC WORKSHOPS, STANFORD, USA, 2003 hep-ph/0503261
まとめ 三世代標準模型には、CPの破れを引き起こす唯一の小林・益川位相が導入される。 1960年代にK中間子系で発見されたCPの破れの原因が何であるかは、素粒子物理の大きな謎だった。 小林・益川理論によるとB中間子では大きな時間依存CP非対称性が生じると期待されていた。 KEK と SLAC の非対称B ファクトリーはB中間子系ではじめてCPの破れを観測し、小林・益川理論を定量的に検証した。 B->J/y Ks モードのCP非対称は精密に決定され、それ以外のCP非対称性や稀崩壊過程の観測量のデータも蓄積しつつある。 これからのB中間子崩壊の物理は標準模型を超える物理の効果を間接的に探ることが主要な目的になる。