0νββ崩壊探索実験AXELのための 検出器開発 京都大学大学院 理学研究科 物理学・宇宙物理学専攻 修士課程2年 栁田 沙緒里 2015/6/17
二重ベータ崩壊 136Xe 136Cs 136Ba E 普通のβ崩壊は エネルギー的に禁止 二重β崩壊 二重β崩壊のエネルギー分布
検出器に必要な要素 ・増幅方法 ・Electroluminescence Collection Cell なだれ増幅 Electroluminescence(EL) ->増幅揺らぎが大きい ->増幅揺らぎが小さい ・Electroluminescence Collection Cell これら3つの要素を兼ね備えた 高圧Xeガス タイムプロジェクションチェンバーを開発中 高分解能を達成するために 光センサMPPCの性能把握が必要
検出器 将来的には Xe 10-30atm,φ2m×1.7m 1ton 神岡で低バックグラウンドを実現 @Noble Gas Detector 将来的には Xe 10-30atm,φ2m×1.7m 1ton 神岡で低バックグラウンドを実現
MPPC(Multi-Pixel Photon Counter) 複数のガイガーモードAPDのpixelから出来ていて、 光が入射するとガイガー放電が起こる ・長所 フォトカウンティング能力 常温で動作 高い増幅率 など ・短所 Dark rate(数100~1000kcps) closs talk&after pulse 図@浜松ホトニクスHP
研究目的 EL光の信号波形 ・1フォトンも見える条件下で大光量まで観測 ・MPPC100000 photon/5μsまで線形性を保つかの検証 103 最大総光量100000 photon/5μs EL光の信号波形 MPPCの瞬間(50ns)入射フォトン数 に対する線形性 @浜松ホトニクスHP
困難だった点と改善点 1.アンプによるダイナミックレンジの制限 → Dividerを用いて、適切な範囲で観測 2.ノイズ源特定、低減 →(a)電源からのノイズ 二段のローパスフィルタ導入 (b)信号読み出し基盤が拾うノイズ アルミの箱の中に入れる (c)ケーブルで拾うノイズ アルミホイルでケーブルを覆う
バイアス電圧用ローパスフィルタ 大光量でも電圧降下を起こさない ように大きなキャパシタンスのものを使用 Vbias 47kΩ 47kΩ 1μF 1μF 10kΩ signal 大光量でも電圧降下を起こさない ように大きなキャパシタンスのものを使用 8
セットアップ 基本的に全て手作り
信号波形 1イベント 小光量 小光量の波形比較 大光量 大光量の波形比較 MPPC 黒 MPPC 赤 PMT PMT MPPC 黒 MPPC
MPPCの線形性 当初使用予定だったもの →8×104 photon/5μsまで線形性を保つ
まとめ 当初使う予定であった50μm pitchのMPPCでは 1×105 photon/5μsまでリニアリティを保たない しかし、25μm pitchのものは、 1×105 photon/5μsまで リニアリティを保つことが分かった