・神経とは ・神経細胞の発生 ・神経細胞の構造 ・膜電位生成 ・伝導のしくみ

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生命科学基礎C 第1回 ホルモンと受容体 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
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個体と多様性の 生物学 第11回 外界の刺激の受容 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
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学習目標 1.細胞の構造と機能の理解 2.核,細胞膜,細胞内小器官の構造と機能の理解 3.細胞の機能,物質輸送の理解 4.細胞分裂過程の理解
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・神経とは ・神経細胞の発生 ・神経細胞の構造 ・膜電位生成 ・伝導のしくみ 12月19日 ・神経とは ・神経細胞の発生 ・神経細胞の構造 ・膜電位生成 ・伝導のしくみ

神経 役目 情報伝える ↓ 興奮伝える 筋肉など効果器 ヒト  外部環境・内部環境 刺激に対応     正常に機能             皮膚などの受容器 → 刺激 → 中枢       つなぐもの  神経系   ↓                 興奮・命令 役目  情報伝える      ↓      興奮伝える 筋肉など効果器

中枢神経と末梢神経 末梢からの刺激 → 興奮 必要に応じて命令下す  中心的役割       脳と脊髄  中枢神経 命令を末梢の器官に伝える         末梢神経    

神経細胞の発生(プリント図23-2) 神経上皮細胞→神経母細胞→神経細胞 神経上皮細胞→神経膠母細胞→星状細胞

神経細胞の構造(図23-3) 細胞体 nerve cell body 樹状突起 nerve fiber 髄鞘、シュワン細胞 シナプス 軸索 ランビエの絞輪

膜電位生成(図23-5、23-6) 静止状態の細胞  内側は外側より負    分極 polarization している 興奮していない時の膜電位 = 静止電位 resting potential イオンの分布  内側にK+多い Na+少ない                外側にNa+多い K+少ない   2つのイオン分布逆  ATPを使った能動輸送      興奮とともに膜電位は分極が消失する方向へ変化=脱分極 depolarization 興奮時の膜電位変化 = 活動電位 action potential 興奮時 Na+イオンに対する膜の透過性高まる  急激にNa+イオン 流入 → 細胞内(+) 興奮部 電流の吸い込み口  周り(隣接する非興奮部) 吹き出し口  一巡する電流の回路形成 = 局所電流

イオンチャンネル(図23-5) イオンの通り道 電位変化感知して イオン透過 電位型チャンネル 電位変化感知して イオン透過   電位型チャンネル フグ毒 テトロドトキシン             Na+チャンネルに結合  Na+による電流形成 阻止

興奮の伝導 興奮によるチャンネルの開閉 時間とともに隣へ伝わる 神経繊維太いほど速い 興奮によるチャンネルの開閉       時間とともに隣へ伝わる 神経繊維太いほど速い 高等動物  有髄神経繊維      電気抵抗の高いミエリン鞘に囲まれ、この部分は興奮しない → 興奮は跳躍的に伝わる = 跳躍伝導  伝導速度は非常に速い 伝導速度の差 

ホジキンサイクル 脱分極する Na+に対する透過性増大 Na+流入 さらに脱分極 → 限界値に向かう 正のフィードバック さらに脱分極  → 限界値に向かう    正のフィードバック Hodgkin とHuxley ノーベル医学生理学賞    Na説  神経膜電位の成立機構の解明