村上 浩(JAXA EORC) SGLI利用WG 2005/01/17

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村上 浩(JAXA EORC) SGLI利用WG 2005/01/17 SGLI検討 1. VNIR焦点面分光によるCH間の観測角差の海色プロダクトへの影響 2. 10:30と13:30の雲量の違い(Terra/Aqua Cloud fraction productから) 3. 678(670?)のLmaxについて(RGBブラウスの観点から)         村上 浩(JAXA EORC) SGLI利用WG 2005/01/17 沿岸域?:水深200mと陸~250km領域 サンゴ礁をどうする?

1. VNIR焦点面分光によるCH間の観測角差の海色プロダクトへの影響 SGLI VNIRで焦点面分光をすると、CH間でAT方向に最大8(4)程度の差が生じる見込み。 そこで、角度は違うが傾向の調査として、以下の試験を行なった。 0度と-18.5度チルトのオーバーラップ域のGLI 250mデータを用い、 GLI大気補正処理を行った。 2つの大気補正CH (824nmと2200nm)の角度は同じとして、可視バンドと大気補正バンドで違うチルトセグメントを用いて処理した。 Sunglint、レイリー、エアロゾル補正など、CH毎の角度を用いて計算した。

..Sunglint補正など大気補正精度の問題? ..チルトとNadirシーンの微妙なレジストレーションずれ? ①値が違う ..Sunglint補正など大気補正精度の問題? ②陸近傍で異常値が出る ..チルトとNadirシーンの微妙なレジストレーションずれ? Figure 1 GLI 250mチルト+NadirデータによるnLw_543 OD*byOD*は、可視by大気補正用近赤外、OD1:Naidr、OD2:チルト-18.5度を表す。

Figure 2 (a)チルトOD2と(b)NadirOD1の可視をチルトOD2の近赤外で大気補正した場合のnLw_543画像 ③海のパターンと誤解しやすいエアロゾル(?)のパターンが出てくる。 ..結果的にエアロゾルと一緒に大気補正されていたサングリントの細かなパターンや、微妙なエアロゾルの変動が見えている?

+/-4degでも海色に対しては大きな違いがある。(海色は0.0001~0.003のレベル) (a)4ATチルト (b)+4ATチルト (B)(A) +/-4degでも海色に対しては大きな違いがある。(海色は0.0001~0.003のレベル) Figure 3 simulations for 20100620 (by GLI orbit) and 20100621 (by Aqua-like orbit)

1. VNIR焦点面分光によるCH間の観測角差の海色プロダクトへの影響(結果) CH毎のSunglintの違いの影響が深刻な課題で、その正確な補正が必要。 客観解析データによる見積もりでは不十分で、実データを使ってpixel毎に補正する手法が必要;陸・海洋の670nmCHを焦点面の両端に並べてSunglint情報を抽出するoなど?)。 上記が解決するとしても、陸近傍レジやエアロゾルパターンの不一致の影響を小さくするため、チャンネル間の観測角度ずれは極力小さい方が良い。 Sunglintの違いは4~+4度でも水色の反射率に比べて十分大きい。

2. 10:30と13:30の雲量の違い (Terra/Aqua Cloud fraction product から) 2003 September Monthly Cloud fraction (daytime) (a) Terra MODIS (b) Aqua MODIS (c) Aqua-Terra 70N~70Sの海域平均で約2% Aquaの方が大きくなっている。 この月だと10S辺りで平均5%程度(0-10%に分布)と最大になり、そこから40度程度離れると、ほとんど違いがなくなっている。

2. 10:30と13:30の雲量の違い 2004 April Monthly Cloud fraction (daytime) (a) Terra MODIS (b) Aqua MODIS (c) Aqua-Terra 陸の雪氷域はプロダクトの値が怪しいのでは?

2. 10:30と13:30の雲量の違い 2004 December Monthly Cloud fraction (daytime) (a) Terra MODIS (b) Aqua MODIS (c) Aqua-Terra 冬場の日本周辺でもAquaがやや高めになっている。 南半球の中高緯度海域でAquaの方が低くなる場合がある。 結果: 海域で平均2%(5~+10%)、陸域で平均4%(0~ >20%)、午後の雲量が多い。 海洋域でも午前が望ましいが、絶対的なものではない。 陸域は、重点領域をどこに設定するかによる。

3. 678(670?)nmのLmaxについて(RGBブラウスの観点から) GLI RGB 678, 545, 460nm, 2003/04/12 SGLI 678nm Lmax=210nmでスケーリング 一部の雪氷域と中低緯度の雲がほとんど飽和する。

3. 678(670?)nmのLmaxについて(RGBブラウスの観点から) 日本南岸の1km画像 (2003/09/20, 台風接近中) 678nmの210 W/m2/sr/umは、雲としてはとても低い。 SGLI 678nm Lmax=210nm

3. 678(670?)nmのLmaxについて(RGBブラウスの観点から) SGLI 現状の案 678nm Lmax=210 W/m2/sr/um 530nm Lmax=350 W/m2/sr/um 443nm Lmax=400 W/m2/sr/um SGLI 今回RGBの観点からの提案 678nm Lmax=280 W/m2/sr/um 530nm Lmax=350 W/m2/sr/um 443nm Lmax=400 W/m2/sr/um 全部飽和 RとGが飽和 678のみ飽和 RGB画像のためには、 678nmのLmaxは、530nmのレンジとほぼ対応する280W/m2/sr/um程度が望ましい。 ただしこれでも高輝度の雲で飽和するので、865nmや(飽和しない)偏光CHからRGBの3バンドの値を概算するなどの対策が必要である。 白い雲だけならなんとかなる。 普通の雲でも上記の合成を前提とするなら、210W/m2/sr/umでも良いのかもしれない(ややリスクあり)。実利用や広報の要望で判断、    日射FluxやPARは大丈夫?