SeaQuest実験における 陽子ビームモニターの性能評価

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SeaQuest実験における 陽子ビームモニターの性能評価 2018/2/15 SeaQuest実験における 陽子ビームモニターの性能評価 理工学研究科 基礎物理学専攻 柴田研究室 齋藤 航 目次 SeaQuest実験の目的   ドレルヤン過程 SeaQuestの実験装置   陽子ビームモニター 陽子ビームモニターのデータ解析     考察    まとめ      

1. SeaQuest実験の目的 SeaQuest実験は陽子の内部構造を探る実験 陽子はバレンスクォーク、グルーオン、海クォークからできている グルーオンは陽子内部でクォーク・反クォークペアに分離結合   を繰 り返しておりこれを海クォーク(Sea quark)と呼ぶ 1991年のNMC実験よりuクォークとdクォークの存在比は等しくな   いことが分かった 0.015 < x < 0.35 の範囲でフレーバー非対称度   を測定(E866実験) Bjorken x : 陽子の運動量に対するパートンの運動量の割合 x = (パートンの運動量)÷(陽子の運動量) xが大きい部分では統計量による誤差が大きいため、0.1 < x < 0.45の範囲で    をより 精密に測定を行うことがSeQuest実験の目的 反応断面積は入射ビーム数で規格化するのでビームモニターが高い性能を持っているこ とは重要である   ビームモニターについて性能評価を行った

2. ドレル・ヤン過程 ドレルヤン過程はハドロン内部のクォークと反クォークが対消滅することによってレ プトン対を放出する反応 以下の二点が特徴として挙げられる  ◦ 反応に必ず反クォークが関与する  ◦ 散乱の運動学が明確である   反クォークの研究に適している ドレル・ヤン過程の反応断面積と 反クォークの比 d(x)/u(x) には次の関   係がある ・ σpp : 陽子-陽子のドレル・ヤン過程の反応断面積 σpd : 陽子-重陽子のドレル・ヤン過程の反応断面積

3. SeaQuestの実験装置 1)検出器群 アメリカのフェルミ国立加速器研究所で行われている固定標的型実験 陽子ビームと陽子ないし重陽子を標的としたドレル・ヤン実験 2 年間に渡る物理ランの後、2017年にデータ収集を完了した 1)検出器群 検出器群は標的、電磁石(FMAG、KMAG)、飛跡検出器、ハドロン吸収装置から構成される 電磁石によってミューオンは曲げられ、その曲率から運動量を決定できる      標的からのミューオン対を測定 SeaQuest実験の概要について説明します。 SeaQuest実験は、アメリカのフェルミ国立加速器研究所で行われている、固定標的型実験です。 陽子ビームと、陽子ないし重陽子を標的としたドレル・ヤン過程を用いています。 2013年11月から2年間に渡る物理ランが始まっており、データ収集を行っています。 SeaQuest実験の目的は、xが0.1から0.45の領域において、dbarとubarの比を精密測定することです。 この図はSeaQuest実験における、統計誤差の大きさの予測です。 もし、xの大きな領域でdbar/ubarが1以下であることを示せれば、 現在までにこのようなxの大きな領域での実験値は無く、このことを説明する理論も無い為、 陽子構造の新たな理論が必要であることを示唆できます。 陽子ビーム

2)加速器 ビーム構造 陽子ビームは始めにLINACとBoosterと呼ば れる加器によって8 GeVまで加速 Boosterは82~84個のビームのかたまり(RF バケット)を保持することができる。これをtrain と呼ぶ。 Main Injectorは7つのtrainを保持することがで き、120 GeVの陽子ビームを供給する ビーム強度(Intensity)は約2×1012/spill ビーム構造 陽子は毎分off-spillと呼ばれる55秒間に加速 され、on-spillと呼ばれる5秒間の間に実験室 に供給される spillには369000個の陽子のかたまりが含まれ ており、さらにそれぞれのかたまりにRFバケッ トと呼ばれる陽子のかたまりが504個含まれ ている RFバケットあたり陽子が時間幅1~2nsの間 に40000個含まれている。RFバケットどうしの 間隔は19 ns spill:on-spill中に送られてくる陽子ビーム

4. 陽子ビームモニター 陽子ビームの強度のモニターにはSEM(Secondary Emission Monitor)とガスチェレンコフカウンターで併用されている 陽子ビームモニターは陽子数が過剰なRFバケットを阻止するトリガーを発行する役目を持つ その阻止期間±9RFバケット スレッショルド 65000~90000個 spill全体の陽子数、トリガーが発行されたRFバケットの陽子数などを測定している SEMはspill全体の陽子数を測定する。ガスチェレンコフカウンターはspill全体の陽子数とRFバケットあたりの陽子数の両方を測定する ガスチェレンコフカウンターは相対的な陽子数しかわからないのでSEMと組み合わせてRFバケットあたりの陽子数の絶対値を測定する NRF :RFバケットの陽子数 QRF :ガスチェレンコフカウンターで測ったRFバケットの陽子数 Nspill :SEMで測ったspillの陽子数 Qspill :ガスチェレンコフカウンターで測ったspillの陽子数

1) SEM(Secondary Emission Monitor) 真空中のチェンバーと電子放出用の薄膜 (emitting foil) と電子収集用の薄膜 (collecting foil) から構成される チェンバー内部 には emitting foil を collecting foil が挟むようなサンドイッチ構造をしている チェンバー内に入射した荷電粒子は emitting foil を通った際に薄膜中の電子を電離 その電子が更に薄膜中の電子 (Secondary electron) を放出 する(二次電子) 二次電子を collecting foil が収集し、 emitting foil からの信号を読み出す 放出される二次 電子は入射した荷電粒子の数に比例するので、チェンバー内を通過した陽子数 Npは以下の式でから計算される Ne  :放出された電子数 εSEM :SEMの検出効率

2)ガスチェレンコフカウンター 大気圧でアルゴンガス 80%と二酸化炭 素 20%が充填されている 内部にはカプトンにアルミを蒸着させ た鏡が 45 °の角度で設置されている 黒い紙で作られた遮光板(Baffle)が鏡と 平行 になるように設置されている。 ガスチェレンコフカウンター上部には 直径 2 inch の光電子増倍管が設置され ている ガスチェレンコフカウンターの内部で 発生したチェレンコフ光は 鏡で反射さ れたあと、光電子増倍管に入射する。 光電子増倍管の前面には光量調節用の フィルターが設置されている。

5.ガスチェレンコフカウンターのデータ解析 SeaQuest実験の精度を確保するためには陽子ビームモニターの性能を評価することが重要 である ガスチェレンコフカウンターは入射する陽子数が多いと光電子増倍管に強い光が入射し、ダイ ノード後段で大電流が流れる。 電子の空間密度が高くなり飽和現象(saturation)が起こり、電子の増幅が抑制される。 入射した陽子数を過小評価する可能性がある。 このことはSeaQuestの実験中にも報告されている。 本研究ではガスチェレンコフカウンターのこの効果の影響を検討した。

1)解析に使用したデータ 物理解析に使われているデータから、saturationが起こっている可能性があるものに 対して解析を行った。一群のrunをroadset〇と番号を付けて読んでいる。 解析に使うデータ項目は G2SEM・・・SEMで測定したspill全体の陽子数 QIEsum・・・ガスチェレンコフカウンターで測定したspill全体の陽子数 dutyfactor・・・陽子ビームのばらつきを示す値。dutyfactor Dは I:RFバケットあたりの陽子数

2)解析手法 saturationを見るにあたって使用する値は G2SEM と QIEsum の比 r である G2SEM、QIEsumはともにspill全体の陽子数を見ているため r は短時間では一定 もしIntensityが急激に増加しsaturationが起きているならば、QIEsumの値は低く なり、r も低くなる 短時間で急激に陽子ビームのIntensityが増加しているrunの r (rsat)と基準となる runの r (rbase)の比をとり、どの程度saturationが起こっているかどうか調べる

3) Saturationの可能性があるデータ選択 いくつか注意点がある 短い時間で陽子ビームのIntensity   が変化しているrunを選ぶ ガスチェレンコフカウンターは陽子ビーム   によって内部の鏡が放射化されて劣化   し反射率が悪くなる →時間がたつほど光電子増倍管に入射する   光が減少する 鏡や遮光フィルターなどが同じrunを   選ぶ runとrunの間に鏡や遮光フィルターな どが交換されているため runsat runbase

識別番号 roadset runsat runbase #1 57 run9339 run9340 #2 run9440 run9443 G2SEM、QIEsum、dutyfactorともにgood spillの条件を満たしているもの G2SEM 2×1012~ 1×1013 QIEsum 4×1010~ 1×1012 dutyfactor 15~60(roadset57) 10~60(roadset62,67,70) roadsetからまんべんなく選択 以上の条件から以下の通りにrsatとrbaseのデータを選択した 識別番号 roadset runsat runbase #1 57 run9339 run9340 #2 run9440 run9443 #3 62 run11515 run11516 #4 67 run13906 run13907 #5_1 ~ #5_3 70 run15810

4)識別番号#1~#5_3までのG2SEM、QIEsum、dutyfactorの平均値 good spillの条件 G2SEM 2×1012~ 1×1013/spill QIEsum 4×1010~ 1×1012/spill dutyfactor 15~60(roadset57) 10~60(roadset62,67,70) を満たしている #1 #2 #3 #4 #5_1 #5_2 #5_3 #1 #2 #3 #4 #5_1 #5_2 #5_3 #1 #2 #3 #4 #5_1 #5_2 #5_3

5) pedestalの影響 ガスチェレンコフカウンターのADCにはpedestalというオフセットが設けられ ている 実際のQIEsumの値はRFバケットごとにADCの値を読み出すがその際pedestalの 値を引かなければならない pedestalの値はRFバケットあたり 36.30 チャネル(識別番号#1、#2、#3) 32.30 チャネル(識別番号#4、#5) spillあたりビームのかたまりが369000個あり、その中にRFバケットが588個含 まれているのでpedestalの値は369000×588×pedestal 7.9×109(#1、#2、#3) 7.1×109 (#4、#5)

6) rsat/rbase pedestalを考慮するとrsat/rbaseは以下のように表 される  (saturationの可能性があるrunのQIEsum)-pedestal rsat (saturationの可能性があるrunのG2SEM) rbase (基準となるrunのQIEsum)-pedestal (基準となるrunのG2SEM) 識別番号#2におけるrun9440とrun9443からの結 果は12.2%のsaturationが起きていることを示し いる。その他の識別番号のデータでは最大でも 2%である。 = #1 #2 #3 #4 #5_1 #5_2 #5_3

6.考察 1) pedestalの影響 pedestalは実験中もRFバケットあたり±3チャネルほど変化していることが分 っている #2以外はほぼ1.0と一致し、saturationがないという結果になった 識別番号 run pedestalそのまま pedestal+3 pedestal-3 #1 run9339 & run9340 0.994 ± 0.004 0.995 ± 0.004 0.992 ± 0.004 #2 run9440 & run9443 0.878 ± 0.003 0.879 ± 0.004 0.877 ± 0.003 #3 run11515 & run11516 0.9983 ± 0.0005 1.0008 ± 0.0005 0.996 ± 0.001 #4 run13906 & run13907 0.999 ± 0.007 1.000 ± 0.006 0.998 ± 0.007 #5_1 run15810 0.981 ± 0.016 0.982 ± 0.016 #5_2 0.993 ± 0.017 0.996 ± 0.017 0.991 ± 0.017 #5_3 0.987 ± 0.017 0.988 ± 0.016

2) #2(run9440&run9443)について #2のみsaturationが12.2%起きている結果となった saturationが起きている可能性のあるG2SEM(G2SEMsat)の平均値について #2のG2SEMsatの平均・・・6.5.×1012 ,12.2%のsaturation #4のG2SEMsatの平均・・・7.4×1012 ,誤差の範囲でsaturationが起きていない #5のG2SEMsatの平均・・・7.5×1012 ,誤差の範囲でsaturationが起きていない  #2はG2SEMsatが#4、#5よりも大きいのにsaturationが起きていない →#2と#4、#5の間に鏡や光電子増倍管などのセッティングに条件の変更があった と考えられる →roadset62と67の間に光電子増倍管(型番は同じだが違う個体)が交換されていた 影響した。そのためにsaturationが起きるIntensityがroadset62と67の間で変更さ れた可能性がある

7.まとめ 今後のより多くのrunで検討する予定である  陽子は3つのヴァレンスクォークとグルーオンと海クォーク (SeaQuark)によって構成    されている  SeaQuest 実験はフェルミ国立加速器研究所の 120 GeV 陽子ビームを用いて   行っているドレル・ヤン実験である。  陽子内部の反uクォークと反dクォークの存在比を測定することがSeaQuest実  験の目的である。  本研究では陽子ビームモニターの性能評価を行った。  物理解析に使用されるデータについて特にガスチェレンコフ検出器性能評価  を行なった  陽子ビームのintensityが高い場合に光電子増倍管のsaturationが起きているか  その結果、実験データのroadset62と67と70はsaturationの影響がなく、   roadset57に関してはrun9440において12.2%のsaturationがあった 今後のより多くのrunで検討する予定である

back up

G2SEM

QIEsum

dutyfactor

: E866 実験の結果と SeaQuest 実験での統計予想。E866 実験による ¯d/u¯ の結果 (青 点) と SeaQuest 実験で期待される統計精度 (赤点エラーバー)。紫の三角点は NA51 実験 の結果である。黄色の帯は、CTEQ グループによるフィットと誤差である。赤点につい たエラーバーが SeaQuest 実験で期待される統計誤差であり、赤点の中心値は暫定的に CTEQ の中心値においたものである。