データ中心システム設計方法論“DATARUN” 

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データ中心システム設計方法論“DATARUN”  および開発支援CASEツール“SILVERRUN”の              概要

データ中心アプローチにおけるデータの収集 プロセス 機能中心アプローチは出力帳票に注目する。出力帳票に関する調査から始め,システムに必要な機能を決定し、最終的に入力データを決定する。 データ中心アプローチは全く逆のアプローチを取る。 入力データの調査から始めデータの関連をデータモデルに表現し、最後に必要な機能を導き出す。出力帳票もデータモデルから機能モジュールを使用して出力される。データモデルが正しければ必要な出力帳票は取出せる。

モデル・ドリブンとスパイラルな開発 DATARUNはモデル・ドリブンによってインフォームドコンセントを実現する。 モデルドリブン開発とインフォームドコンセントを比べながらシステム要求定義を説明。 1.ビジネス・プロセス・モデル ・ビジネスプロセスの記述とデータ発生要因の識別 ・対象範囲の確認 2.概念データ・モデル ・発生データの識別とデータの関連を分析 ・格納オブジェクトの決定→データベースの原型 3.情報システム・アーキテクチャ ・データベースのアクセス(挿入、更新、削除、検索)に必要なモジュールの概要設計をBPM(機能)とCDM(データ)より導き出す。ISAとCDMは等価 ・概念データ・モデルに不備があれば概要設計ができない(レビュー) 4.システム・プロセス・モデル ・運用モデルの設計とユーザへの提示→データモデルとモジュールのFSを行う

X X 基本データによるデータ・モデリング 1.発生データは記録されるべき(データベース設計に影響を及ぼす) ・データベースが正しければ必要な帳票は作成できる 3.全ての帳票からデータベースを設計することは出来る ・工数が膨大 ・発生データを調査するアプローチでも(正しい方法であれば)両方とも同じ結果 ・受注状況を確認するために「注文一覧」や「売り上げ状況」を作る ・会計伝票は仕訳入力のときに全てのデータが発生している(「貸借対照表」や「損益計算書」を作成しているときにデータが発生している会社は「粉飾決算」ではないか) X

ビジネス・プロセスとデータ・モデリング DATARUNはデータ中心アプローチであり最初にデータを生成しているプロセスに注目する。 プロセスで生成されるデータは記録媒体(Form)に表現される。

ビジネス・プロセスとデータ・モデリング データ中心アプローチはシステムを「データベースを維持する仕掛け」と考える。そしてデータベースはデータの値と関連を格納する仕掛けである。 最初に格納すべきデータとデータの関連を整理する。 記録媒体(From)に記録されているデータ(項目)の関連をデータモデルに表現する。

モジュールの識別と概要設計 システムはデータベース(モデル)と機能モジュールからなる。データベースはデータの値の入物であるが、それだけでは意味をなさない。機能モジュールはデータベースへの値の格納と情報の取出しを行う仕掛である。 最初に設計すべき機能モジュールはプロセスで生成されるデータを格納する仕掛である。 次に情報を取出す仕掛を設計する。

運用モデルの設計と承認 システムの評価はシステムに求める目標の達成渡を総論と各論の両面から行われるべきである。 データベースや使用されるツール(環境)の見栄えや新規性で行われるべきではない。 総論はビジネス・プロセス・モデルで各論はシステム・プロセス・モデル(運用モデル)でおこなう。

オブジェクト指向と共通仕様モデル 共通仕様モデルはオブジェクトの仕様化を行う。 オブジェクトとそこに格納される属性は概念データ・モデルで示されている。 オブジェクトに必要な振る舞いは機能モジュールから導き出される。

インタフェース仕様モデルの設計 インタフェース仕様モデルではプログラムの詳細設計を行う。 共通仕様モデルのオブジェクトを利用してプログラムの設計を行う。テーブルとカラムはサブスキーマとして振る舞いは差分プログラムとして仕様課する。

DATARUNのモデルと開発プロセス

定義された開発プロセス = 理解と実践の容易性 標準化は生産性と品質の向上を目的として実施される。 標準化は開発の現場で前向きに実践されてこそ効果を発揮する。難解な方法論、目標の明確でないプロセス、作業負荷の高い(中間)成果物の作成などは、標準化本来の目的とは裏腹な結果をもたらす。 標準化に相応しいプロセスはシンプルで分り易く実践が容易でなければならない。

目標,実現手段,入力,成果物を明確に定義