XMM-Newton衛星による 電波銀河 3C 98 の観測 磯部直樹(宇宙開発事業団) 牧島一夫、村上未生(東大理) 田代信、鈴木雅也、阿部圭一、森正統(埼大理) 伊代本直子、金田英宏(宇宙研)
電波銀河 3C 98 ローブ SSR∝ueum 電波銀河 ジェットを持つ活動銀河 磁場と粒子、どっちが重要? ホットスポット ジェットを持つ活動銀河 3C 98 の電波画像(1.4GHz) 磁場と粒子、どっちが重要? ホットスポット シンクロトン放射 SSR∝ueum ジェット ローブ 中心核 G = 1.72 SSR (1.4 GHz) =12 Jy X線は? 逆コンプトン散乱(IC) SIC ∝ ue uCMB
XMM-Newton 衛星 巨大な有効面積 X線望遠鏡 PN 広がった天体に 威力を発揮する (はず…) MOS1 2種類のX線CCDカメラ EPIC MOS / EPIC PN エネルギーバンド: 0.3 – 12 keV 角分解能 : 30 arccsec 巨大な有効面積 X線望遠鏡 PN 焦点面 / CCD 広がった天体に 威力を発揮する (はず…) MOS1 Chandra ACIS ASCA GIS 3C 98の観測 : 30 ksec (AO1, PI:牧島)
X線イメージ 広がったX線 IC X線? 中心核 ローブに付随 PN + MOS1 (0.2-12keV) 1.4GHz MOS2 Dataなし 有効な観測時間 わずか10ksec 中心核 広がったX線 ローブに付随 IC X線? PN + MOS1 (0.2-12keV) 1.4GHz
中心核のスペクトル 吸収を受けた 中心核 熱的プラズマ G = 1.4±0.2 kT ~0.8 keV 30”半径 MOS1 PN 吸収を受けた 中心核 熱的プラズマ kT ~0.8 keV G = 1.4±0.2 LX=(7.9±0.7)X1042 erg s-1
ローブからのX線 1.4 GHz VLA MOS1 (0.2-12 keV) MOS1のPSF 広がったX線
ローブ(北側)のスペクトル = 1.72:電波の指数 SX(1keV) = 6.1± 1.8 Jy = 2.9-1.2 NH ~1.5x1021 cm-2 (Galactic Value) +3.1 = 1.72:電波の指数 NH : Galactic Value SX(1keV) = 6.1± 1.8 Jy kT = 0.35 keV ローブの電子からのIC X線
ローブの磁場と電子 ローブでは ue > 10 um X線 : SIC∝ue uCMB 電波:SSR∝ueum 100 mG 磁場のエネルギー密度 um erg cm-3 1 mG 電子のエネルギー密度 ue erg cm-3
中心核とローブ 3C 98
まとめ Newton衛星で電波銀河 3C 98 の観測を行った。 強い吸収を受けた中心核( LX=(7.9±0.7)x1042 erg s-1 ) と、ローブに広がるX線を検出した。 ローブからのX線スペクトルは、ソフトな熱的プラズマ放射 とハードなべき型のスペクトルの2成分記述できた。 ハード成分は光子指数がシンクロトロン電波の光子指数 と矛盾ないことから、ローブ中の電子からの 逆コンプトン散乱と考えられる。 シンクロトロン電波と逆コンプトンX線の強度比較から ローブ中でのエネルギー密度は、以下のようになった。 電子 ue = (4.5 ± 1.3) x 10-13 erg cm-3 磁場 um = (2.0 ± 0.7) x 10-14 erg cm-3 この値は、ローブでは典型的で、電子優勢を示唆する。