環境学 第9回目 (H ) 環境法と循環型社会 p.68~

Slides:



Advertisements
Similar presentations
容器包装リサイクル法改正 容器包装リサイクル法改正 市民案 リユース優先の 循環社会を実現しよ う 容器包装リサイクル法の 改正を求めるごみ研究会.
Advertisements

ESH DATABANK 1 環境関連法令. ESH DATABANK 2 法の体系 憲 法 行政法 民事法 刑法 公害犯罪処罰法 民法 民事特別法 国の法令 自治体法令 国際法 法律 政令 省令 条例 規則 告示 条約・議定書 国際宣言・憲章.
(社)日本画像医療システム工業会 会長 桂田 昌生
国及び地方公共団体が分担すべき役割の明確化 機関委任事務制度の廃止及びそれに伴う事務区分の再構成
「ごみの有料化」 よりもやるべきことがある!
環境設計を効果的に進めるために ~資源生産性の大幅向上は企業の責務~
資料8-1 第11次大阪府鳥獣保護管理事業計画の概要
環境問題に向けた取組 工業高校における持続可能な開発のための教育(ESD) 高等学校(工業)
これまでの議論・府域の状況を踏まえた考え方の整理
第8回(11月20日) 豊澄智己 講義:エコビジネス論 第8回(11月20日) 豊澄智己
スウェーデンの多国籍企業による 環境経営 総合政策学部四年 井上まゆ.
第4回(10月30日) 豊澄智己 講義:エコビジネス論 第4回(10月30日) 豊澄智己
平成17年度 卒業論文発表資料 ゼロエミッションをめざした 産業ネットワークの形成に関する研究
建設材料のリサイクルの方法について 考えてみよう。
~imai/haikibutsu/haikibutsu.html 廃棄物処理工学 ~imai/haikibutsu/haikibutsu.html 第7回:H27年11月16日.
リサイクル工学特論 ~imai/recycle/recycle.html
ごみ問題 ~対策~.
林友理奈・大馬美穂・徳永百合・小川恭右・松島貴大
地球温暖化.
ごみゼロ推進委員研修 横浜市職員3万人の挑戦 作成:資源循環局 一般廃棄物対策課 「ヨコハマ3R夢(スリム)!」マスコット
~imai/haikibutsu/haikibutsu.html 廃棄物処理工学 ~imai/haikibutsu/haikibutsu.html 第9回:H27年12月7日.
温暖化について ~対策~ HELP!.
1.環境汚染の防止と改善 2.産業廃棄物の処理と健康
第10回 追加資料:物流関連法規 【労務・調達関連法規】 ・労働基準法( 最低基準 の労働条件を定めた法律;週40時間制等)
科学技術政策特論 環境政策を支える技術開発の 位置付けと展望 5講目 16:30-18:00 オープンホール 第4回講義 土居 健太郎 氏
~imai/haikibutsu/haikibutsu.html 廃棄物処理工学 ~imai/haikibutsu/haikibutsu.html 第8回:H27年11月30日.
注意 ごみには、「産業廃棄物」と「一般廃棄物」があり、処分方法が異なります
リサイクル工学特論 ~imai/recycle/recycle.html
~imai/haikibutsu/haikibutsu.html 廃棄物処理工学 ~imai/haikibutsu/haikibutsu.html 第1回:H29年10月2日.
環境再生・資源循環局 災害廃棄物対策室 災害廃棄物処理計画の策定状況 平成30年3月13日 資料3-1
道州制の基本的な制度設計 4 道州の事務 1 道州の性格 5 道州の議会 2 道州の区域 6 道州の執行機関 7 大都市等に関する制度
環境の保全のための意欲の増進及び 環境教育の推進に関する法律について
エコ実践 日本一を目指して 連携 推進体制 (町民)エコなライフスタイルへ (企業)エコな企業活動 (行政)エコの仕組みの整備、活動の支援
現代の経済学B 植田和弘「環境経済学への招待」第3回 第7章 環境制御への戦略と課題 京大 経済学研究科 依田高典.
循環型社会と木質資源 戸木 七瀬  富田 真帆 中新 絵里  野口 希恵.
1.食品の安全と私たちの役割 2.環境の保健と私たちの役割
~imai/haikibutsu/haikibutsu.html 廃棄物処理工学 ~imai/haikibutsu/haikibutsu.html 第2回:H30年10月15日.
実践型地域雇用創造事業 ≪概要≫ 実施スキーム 事業内容 厚生労働省 地域雇用創造協議会 外部有識者等 都道府県 地域の経済団体 市町村
廃棄物処理施設を中心とした自立・分散型の
低炭素型廃棄物処理支援事業 平成25年度予算 ○○百万円 背景・目的 期待される効果 事業スキーム <間接補助事業> <委託事業> 事業概要
第1章 日本の統計制度 ー 経済統計 ー.
環境学 第5回目 (H ) 環境学HP ~imai/kankyougaku/kankyougaku.html.
血液事業と血液製剤 血液新法 鹿児島大学輸血部 古川良尚.
資源ごみはすべて再生!! 循環型社会を目指した環境学 逆工場(inverse manufacturing) →使用を終えた製品を分解して、
環境学 第4回目 (H24.5.7) 環境学HP ~imai/kankyougaku/kankyougaku.html.
地方公共団体実行計画を核とした地域の低炭素化 基盤整備事業
~imai/haikibutsu/haikibutsu.html 廃棄物処理工学 ~imai/haikibutsu/haikibutsu.html 第5回:H30年11月5日.
環境・エネルギー工学 アウトライン 序 章 環境・エネルギー問題と工学の役割 第1章 バイオ技術を使った環境技術
事業目的・概要等 イメージ 脱炭素社会を支えるプラスチック等資源循環システム構築実証事業 背景・目的 期待される効果 事業スキーム 事業概要
地域住民・企業等によるまちづくり事業・活動への支援強化
「水俣市の取り組み」に対する意見発表 ○鈴木慎也 構成 〒 福岡市城南区七隈 福岡大学工学部社会デザイン工学科
~新聞紙を使ってエコバッグ作りに挑戦!~
【バリアフリー対応のバス(リフト付バス)】
松本市・企業・生産者・大学・NPO・こどもエコクラブの協働による環境教育プロジェクトです。
リサイクル工学特論 ~imai/recycle/recycle.html
代表的なフロン類の特徴 フロン類の概要 ウレタン発泡用途は2003生産中止 スチレン発泡は2010生産中止
持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)について
ごみ処理問題についての考察 担当 倉元・高田.
海外展開事業名: 「○○○○○」 (添付資料1) 業務概要資料
環境の保全のための意欲の増進及び 環境教育の推進に関する法律について
リサイクル工学特論 ~imai/recycle/recycle.html
自殺対策基本法(振り返り) 資料4 基本理念(第2条)
(木) 駒澤大学経営学部市場戦略学科 MR9092 奈良坂 舜
講義の目的 講義の方法 講義予定 「生物リサイクル工学特論」について 2019年4月19日 大学院生命体工学研究科 生体機能専攻 白井義人
リサイクル工学特論 ~imai/recycle/recycle.html
環境学 第2回 (H ) 講義HP: cc. yamaguchi-u. ac
リサイクル工学特論 ~imai/recycle/recycle.html
大阪府生活環境の保全等に関する条例に基づく水銀の大気排出規制のあり方について
○ 大阪府におけるHACCP普及について S 大阪版 評価制度を設ける 大阪府の現状 大阪府の今後の方向性 《従来型基準》
次期循環型社会推進計画について 現行計画の概要 ● 目指すべき循環型社会の将来像(長期的視点) ● 施策の基本方針 現状と課題
Presentation transcript:

環境学 第9回目 (H23.6.13) 環境法と循環型社会 p.68~ http://ds.cc.yamaguchi-u.ac.jp/ ~imai/kankyougaku/kankyougaku.html

環境法と循環型社会(p.65) 1970 「公害国会」 1971 環境庁の設置 生産・消費・廃棄の資源一方通行(浪費)型 ↓ 資源の循環により廃棄物を抑制する資源循環型 1970 「公害国会」 公害対策基本法の改正 廃棄物処理法など14法案成立!! 1971 環境庁の設置 産業型公害の対策が進んだ!!

しかし、 都市・生活型の環境汚染     地球規模の環境問題     ゴミ問題,地球温暖化など 1993 環境基本法 持続的発展、地球環境の保全、国際的協調 2000 「循環国会」 循環型社会形成推進基本法の成立 6本のリサイクル関連の法律の成立

循環型社会の形成に関わる基本原則や基本的施策 環境基本法 環境保全の全般に関する基本理念 循環型社会形成推進基本法 循環型社会の形成に関わる基本原則や基本的施策 資源有効利用促進法 廃棄物の発生・ 再使用・再生利用 廃棄物処理法 廃棄物の減量化や 適正な処理・処分 容器包装リサイクル法,家電リサイクル法 建設リサイクル法,食品リサイクル法 自動車リサイクル法,グリーン購入法 図3.1 循環型社会に関わる主な環境法の体系

今週の宿題(6/13) ・拡大生産者責任について調べる レポート用紙(A4で1枚程度)に記述し、次回講義時に提出して下さい。

環境基本法(1993年公布・施行)(p.68) 基本理念 環境の保全について,基本理念を定め, 国,地方公共団体,事業者,国民の責務を 明らかにし,基本的施策を定めること   基本理念 ①人間の生活と生態系との均衡を保ち,  健全で恵み豊かな環境を継承していくこと ②環境への負荷の少ない持続的発展が可能な社会を  構築していくこと ③国際的協調により積極的に地球環境を保全すること

国、地方公共団体、事業者、国民の責務 国や地方公共団体 事業者 国民 環境保全の総合的施策を策定し,実施する責務 事業活動を行うにあたって煤煙,汚水,廃棄物など の適正処理を行い,再生資源の利用に努め, 国や地方公共団体の施策に協力する責務 国民 日常生活での環境負荷の低減に努め,

政府の役割(p.68) 汚染者負担の原則(polluter pays principle:PPP) ①環境基本計画を定める ②環境基準を定める ③都道府県に対して公害防止計画の策定を指示 ④経済的助成,再生資源の利用, 環境教育, 環境情報の提供などを推進 ⑤地球環境保全のための国際協力を推進 ⑥汚染者負担の原則(原因者負担) 汚染者負担の原則(polluter pays principle:PPP) 1972 経済開発協力機構(OECD)が提案 汚染防止の費用は汚染者が支払うべきとする原則

循環型社会形成推進基本法(p.69) (2000年公布・2001年施行) 拡大生産者責任 ← OECDの考え方 国,地方公共団体,事業者,国民の責務を明らかにし, 基本的施策を定めることである。 ①持続的発展が可能な社会の実現を旨として推進する ②国、地方公共団体、事業者、国民の 役割・費用を適切に分担する ③廃棄物などの発生を抑制する ④(循環)資源を循環利用し、 循環利用が行われないものは適正に処分する ⑤再使用、再生利用、熱回収、処分の優先順位で行う 拡大生産者責任 ← OECDの考え方  (expanded producer responsibility:EPR) 製品の使用が終わり、排出された後の回収・リサイクル・最終処分まで製品の生産者の責任を拡大するという考え方

廃棄物処理法(2000年改正)(p.70) 責務 正式名称:廃棄物の処理及び清掃に関する法律 ①廃棄物の排出を抑制 目的 ②適正な処理をすることによって、 生活環境の保全及び公衆衛生の向上を図る 責務 国民 →国や地方公共団体の施策に協力する 事業者 →排出者責任の原則 マニュフェスト→産廃処理業者 公共団体  市町村 →一般廃棄物の処理  国 →産業廃棄物の処理に必要な処置を講ずる

資源有効利用促進法(2001年施行)(p.71) 正式名:資源の有効な利用の促進に関する法律 改正リサイクル法 廃棄物の発生抑制 目的 再生資源の利用、再生部品の利用 資源の有効利用+廃棄物の発生抑制 3R(Reduce,Reuse,Recycle)について規定 政令で 業種(特定省資源業種,特定再利用業種) と 製品 指定省資源化製品,指定再利用促進製品, 指定再資源化製品,指定表示製品,指定副産物 が定められている

次のスライド(vol.8)へ