安定同位体による 土壌動物の食性解析 造林学研究室 学部4年 野中 佳祐 2018.6.15(金) 昼ゼミ.

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安定同位体による 土壌動物の食性解析 造林学研究室 学部4年 野中 佳祐 2018.6.15(金) 昼ゼミ

背景 『土壌動物ってどこに住んで、何を食べてるの?』 → “食物ー住み場所テンプレート”による解明 今日は、食べ物に焦点を当てて・・・ 『土壌動物ってどこに住んで、何を食べてるの?』  → “食物ー住み場所テンプレート”による解明 今日は、食べ物に焦点を当てて・・・ http://kagakubar.com/mania/08.html

同位体とは 同位体 ・放射性同位体 ・安定同位体 同位体 ・放射性同位体 ・安定同位体 元素 同位体 モル比率(%) 炭素 12C 98.894 13C 1.110 窒素 14N 99.634 15N 0.366 土居ら (2016) δ13C, δ15N [‰] = Rsample – Rstandard / Rstandard × 1000 *Rは同位体比を表す

食物網と安定同位体 → 高次消費者では高い安定同位体比 安定同位体 http://www.eco-word.jp/html/01_seitaikei/se-03.html 安定同位体 → 高次消費者では高い安定同位体比

土壌動物への応用 土壌動物の食性 ↓ 食い分けの存在 ↓ 住み場所との関係・食性の可塑性 土壌動物の食性 ↓ 食い分けの存在 ↓ 住み場所との関係・食性の可塑性 http://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2009/02/post-4819.html ・胃内容物の調査 ・給餌による実験   → 安定同位体の活用

論文 紹介する論文は ・Chahartaghia M, Langelb R,Scheua S,Ruessa L (2005) Feeding guilds in Collembola based on nitrogen stable isotope ratios. ・Hishi T, Hyodo F, Saitoh S, Takeda T (2007) The feeding habits of collembola along decomposion gradients using stable carbon and nitrogen isotope analyses.

Chahartaghia et al. (2005) Chahartaghia et al. (2005)

Hishi et al. (2007) Hishi et al. (2007)

Hishi et al. (2007) δ13C, δ15Nともに → early colonizers < dominants-throughout < late colonizers dominants-throughoutでは δ15Nの違いが大きい   → 生物的特徴の違いによる

まとめ ・土壌動物(トビムシ)は、 植物・リター・菌・動物を食べている ・食性は、 広食的(ジェネラリスト)であるが、 食い分けが存在 ・住み場所との関係・食性との可塑性はあり → 季節性や環境因子、生物間相互作用により 複雑な変化

参考文献 ・土居秀幸, 兵藤不二夫, 石川尚人 (2016) 安定同位体を用いた餌資源・食物網調査法. 共立出版 ・Hishi T, Hyodo F, Saitoh S, Takeda T (2007) The feeding habits of collembola along decomposion gradients using stable carbon and nitrogen isotope analyses. Soil Biology & Biochemistry, 39:1820–1823 ・Chahartaghia M, Langelb R,Scheua S,Ruessa L (2005) Feeding guilds in Collembola based on nitrogen stable isotope ratios. Soil Biology & Biochemistry, 37:1718–172