アルゴリズム ~すべてのプログラムの基礎~.

Slides:



Advertisements
Similar presentations
Division of Process Control & Process Systems Engineering Department of Chemical Engineering, Kyoto University
Advertisements

情報B アルゴリズム 栃木県立鹿沼東高等学校 情報科 山﨑 貴史. アルゴリズムとコンピュータ z コンピュータ(計算機) 「命令しないとただの箱」 処理手順(アルゴリズム)が必要 → 表現方法はプログラム言語 z プログラム言語 C言語、COBOL、BASIC など → コンピュータ・人間どちらにとっても.
7/10 if 文課題 力作が多くて感心! 演習1:キーボードから2つの整数を入力し、小さい方の数字を 表示せよ。
情報の科学        旧 情報B 第4回 スクーリング 教科書P.92~P.115 前にスクーリングプリントあり 取りに来てください.
ループで実行する文が一つならこれでもOK
プログラミング入門 電卓番外編 ~エクセルで関数表示~.
4章 制御の流れ-3.
近似アルゴリズム 第10章 終了時刻最小化スケジューリング
第11回 整列 ~ シェルソート,クイックソート ~
データ構造とアルゴリズム論 第6章 探索のアルゴリズム
ファーストイヤー・セミナーⅡ 第8回 データの入力.
プログラミングができるようになるには…. 一週間に1回では無理! 自分の力でできるだけがんばる
6/19 前回復習 for文による繰り返し計算 演習1:1から10まで足して画面に結果を表示する 提出者: 1人
6/26 前回復習 for文、while文による繰り返し計算
Princess, a Strategiest
前回の復習 課題: ある動物の t 年における数は、前年と前々年の数の 合計で表わされるという。すなわち
3 一次関数 1章 一次関数とグラフ §3 一次関数の式を求めること          (3時間).
多重ループ 繰り返し構造:補足事項 第8回目 [6月8日、H.16(‘04)] 本日のメニュー 1)前回の課題について
C言語 配列 2016年 吉田研究室.
論理式の表現を数学的に取り扱いやすくするために代数学の助けを借りる.
情報教育論 第9回 仮定文の仕組み 政策・メディア研究科 岡田 健.
第9回 今日の目標 §3.2 アルゴリズム 問題解決の手順を示せる アルゴリズムの条件と処理要素を示せる
実習4 2次元テーブルの利用 フローチャートの作成.
4章 平行と合同 2 多角形の外角の和.
システム開発実験No.7        解 説       “論理式の簡略化方法”.
湘南工科大学 2013年12月10日 プログラミング基礎1 湘南工科大学情報工学科 准教授 小林 学.
実習3 ページコントロール フローチャートの作成.
トキのカタチ2016 電子工作(Arduino)講習
プログラミング基礎a 第8回 プログラムの設計 アルゴリズムとデータ構造
二分探索木によるサーチ.
第7回 条件による繰り返し.
SystemKOMACO Jw_cad 基本操作(6) Ver.1
岩村雅一 知能情報工学演習I 第11回(後半第5回) 岩村雅一
ネットワーク理論 Text. Part 3 pp 最短路問題 pp 最大流問題 pp.85-94
プログラミング入門 電卓を作ろう・パートIV!!.
地域情報学演習 VBAプログラミング 第3回 2017年10月24日
Structured programming
第7回 条件による繰り返し.
岩村雅一 知能情報工学演習I 第10回(後半第4回) 岩村雅一
 情報の授業 アルゴリズムとプログラム(1) Go.Ota.
データ構造とアルゴリズム論 第1章 アルゴリズムの表現-流れ図
VBで始めるプログラミング こんにちは、世界。 /28 NARC.
プログラミング入門第6回 ~レゴロボットのプログラミング6~
プログラミング基礎a 第8回 プログラムの設計 アルゴリズムとデータ構造
情報基礎Ⅱ (第5回) 月曜4限 担当:北川 晃.
プログラミングを 体験しよう 選択情報⑧.
アルゴリズム論 (第12回) 佐々木研(情報システム構築学講座) 講師 山田敬三
第5章 計算とプログラム 本章で説明すること ・計算の概観と記述法 ・代表的な計算モデル ・プログラムとプログラム言語.
復習 一定回数を繰り返す反復処理の考え方 「ループ」と呼ぶ false i < 3 true i をループ変数あるいはカウンタと呼ぶ
2011年度 情報科学&情報科学演習 ~ 定番プログラム(2) ~.
プログラムの基本構造と 構造化チャート(PAD)
1~15までの数字の中から、 1個の数字を選び、覚えて下さい。
ナップサック問題 クマさん人形をめぐる熱いドラマの結末.
  第3章 論理回路  コンピュータでは,データを2進数の0と1で表現している.この2つの値,すなわち,2値で扱われるデータを論理データという.論理データの計算・判断・記憶は論理回路により実現される.  コンピュータのハードウェアは,基本的に論理回路で作られている。              論理積回路.
データ構造とアルゴリズム (第5回) 静岡大学工学部 安藤和敏
基本情報技術概論(第10回) 埼玉大学 理工学研究科 堀山 貴史
情報基礎Ⅱ (第1回) 月曜4限 担当:北川 晃.
プログラミングⅡ 第2回.
情報処理Ⅱ 2005年1月25日(火) レポート課題2の解説.
ソートのプログラムの流れ 配列の中身を小さい順に並び替える a[1],a[2],…a[n]の値を順に出力する
復習 if ~ 選択制御文(条件分岐) カッコが必要 true 条件 false 真(true)なら この中が aを2倍する 実行される
アルゴリズム入門 (Ver /10/07) ・フローチャートとプログラムの基本構造 ・リスト ・合計の計算
プログラミング基礎演習 第4回.
確率的フィルタリングを用いた アンサンブル学習の統計力学 三好 誠司 岡田 真人 神 戸 高 専 東 大, 理 研
下の図のように、直角三角形と正方 形が直線ℓ上に並んでいる。 8cm 8cm ℓ 8cm 8cm.
岩村雅一 知能情報工学演習I 第10回(後半第4回) 岩村雅一
情報数理Ⅱ 第10章 オートマトン 平成28年12月21日.
復習 いろいろな変数型(2) char 1バイト → 英数字1文字を入れるのにぴったり アスキーコード → 付録 int
情報処理Ⅱ 第3回 2004年10月19日(火).
ファーストイヤー・セミナーⅡ 第10回 if文による選択処理(2).
Presentation transcript:

アルゴリズム ~すべてのプログラムの基礎~

1.アルゴリズムって何? アルゴリズムとは、「何か問題を解決するときの考え方」です。これをわかりやすく図示したものが、フローチャートです。 スタート 信号を見る 信号=青 歩道を渡る 終了 Yes No ●日常生活の一場面のアルゴリズム    1.道を歩いていて、信号にさしかかる。 2.信号を見る。 3.信号が赤なので、待つ。 4.信号を見る。 5.青になったので、歩道を渡る。

2.効率のよいアルゴリズム  与えられた問題を解く方法は1つとは限らない。いくつかある解法の中から、効率のよいアルゴリズムを見つけなければならない。 効率のよいアルゴリズムとはどんなものだろうか? 1.誰が見ても分かりやすい 2.どんな場合でも正しく処理する

3.フローチャートの図記号 プログラムの流れの開始と終了を示す。 端子 データの入力及び出力の時に使用する。 入出力 判断 条件により分岐する。 処理 計算や代入などに使用する。 ループ端 二つの部分から成り,ループの始まりと終わりを示す。

4.フローチャートの書き方 ① ・①プログラムの最初と最後を 明記する。 ③ ② ・②原則として、上から下へ、左か ら右へ記述する。   明記する。  スタート ③ 信号を見る ② ・②原則として、上から下へ、左か     ら右へ記述する。  No 信号=青 Yes ・③処理の流れを明示したいとき   は,矢印をつける。  歩道を渡る ① 終了 ※線が交差しないようにする。

5.構造化定理とは? 「ひとつの入り口とひとつの出口を持つようにプログラムを設計すれば,3つの基本制御構造の組み合わせにより,どんなプログラム論理も記述することができる」この定理を構造化定理という。 1.順次構造(直線型) 2.選択構造(分岐型) 3.くりかえし構造(ループ型)

高品質のプログラムを作成することができる! 6.構造化定理が必要な理由 1.個人差が少ない。 2.整理され,分かりやすい。 3.保守がしやすい。 高品質のプログラムを作成することができる!

7.基本制御構造 1.順次構造(直線型)  順次構造とはその名の通り、上から下へと処理を順に実行する構造を言う。最も単純な構造なので、手直しなども簡単である。 処理① 処理② 処理③ 円の半径を入力 面積を計算 結果を表示

7.基本制御構造 2.選択構造(分岐型) 選択構造とは、ある条件によって処理内容が別れる構造である。二分岐選択と多分岐選択がある。  選択構造とは、ある条件によって処理内容が別れる構造である。二分岐選択と多分岐選択がある。 (1)二分岐選択 No 判断 出力① Yes 出力② 奇数? Yes No 奇数を出力 偶数を出力

例題4.1 次の流れ図は,正方形の面積Sを求めるものである。 A=4としたとき,表示されるSの値はいくらか。 例題4.1 次の流れ図は,正方形の面積Sを求めるものである。         A=4としたとき,表示されるSの値はいくらか。 開始 A×A→S 終了 Aを入力 Sを出力 開始 Aを入力 4を入力 A×Aを計算し, Sに代入 4×4=16 答えの16が出力される 面積Sを出力 プログラムの終了

(2)多分岐選択 判断 処理① 処理② 処理③ “小”の処理 面積の値 10m2未満 10~50m2 50m2以上 “中”の処理 “大”の処理 10m2未満 10~50m2 50m2以上

例題4.2 次の流れ図で,J=5,K=2としたときに,出力する 値はいくらか。 例題4.2 次の流れ図で,J=5,K=2としたときに,出力する         値はいくらか。 開始 J≧K 終了 J,Kを入力 Jを出力 Kを出力 開始 JとKを入力 JとKを比較し, Jを出力する 5が表示される JがKより大きいか,等しい場合 JがKより小さい場合 Kを出力する プログラムの終了

7.基本制御構造 3.くりかえし構造(ループ型)  くりかえし構造とは、ある条件が成立している間は、処理を実行し,条件が成立しなかったら次の制御に移る構造である。While型,until型,for型がある。 処理 ループ n回くりかえす ループ iは1からはじまり1ずつ増えてnまで

次の流れ図は,1~10までの合計を計算し出力するものである。①~③に適するものを回答群から選び,記号で答えなさい。 例題4.4  次の流れ図は,1~10までの合計を計算し出力するものである。①~③に適するものを回答群から選び,記号で答えなさい。 ●合計を求める考え方 開始 ③ K ② ① GOKEI を出力 終了 0 + 1 + 2 + 3 + 4 + 5 +・・・・ + 10 1回目 0+1=1 2回目 1+2=3 3回目 3+3=6 4回目 6+4=10 前の答え 足す数

0 + 1 = 1 1 + 2 = 3 3 + 3 = 6 6 + 4 = 10 10 + 5 = 15 ●規則性を見つける! 前の答え 左の図より, 0 + 1 = 1 1 + 2 = 3 3 + 3 = 6 6 + 4 = 10 10 + 5 = 15 前の答え + 足す数 =答え 答えを入れる変数をGOKEI,足す数をKとすると GOKEI + K → GOKEI 足す数 1から10まで 上の式は,前の答えに足す数を加えたものを,答えにするという意味である。

解答 0 → GOKEI K = 1,10,1 GOKEI + K → GOKEI 初期値設定  集計をするためには,集計処理を始める前に,集計場所をゼロにしておく必要がある。集計場所をゼロにすることをゼロクリアという。 解答 開始 ③ K ② ① GOKEI を出力 終了 最初の合計(初期値)は0なので 0 → GOKEI 足す数は,1から10まで,1ずつ増えるので K = 1,10,1 合計の計算式は,GOKEI=GOKEI+Kとなり,くりかえし処理を行うので GOKEI + K → GOKEI