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Published byゆき いちぬの Modified 約 8 年前
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STAS を用いた苦痛の スクリーニングシステムについて : pilot study 社会福祉法人 聖隷福祉事業団 聖隷三方原病院 ホスピス病棟 清原恵美 緩和医療支持科 森田 達也 緩和ケアチーム 藤本 亘史 難波 美貴
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緩和ケアチーム Activity Up-to-date コンサルテーション ● Hospital PCT :病棟・外来からオンコールでのコンサルテーション ● Community PCT :院外からのコンサルテーション、地域連携パスでの 協働 スクリーニング ● 薬剤師回診スクリーニング ● 化学療法患者自記式スクリーニング ● 電子カルテ 5 th. Vital sign スクリーニング システム・教育 ● 電子カルテでの症状測定ツールの整備 ● マニュアルの整備(ヘルプの緩和ケアマニュアル、スライド) ● 緩和ケアセミナー ● 地域オープンカンファレンス In preparing 専門緩和ケア ● 初診評価表 ● 研究
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聖隷三方原病院での使用方法 ● 項目 *「身体症状」の項目を(身体症状の)「苦痛STAS」として バイタルサインセットとして使用する * 7 症状を選択した場合の重症度評価もSTASに準じている (7症状 疼痛 呼吸困難 咳嗽 嘔気 食欲不振 倦怠感 掻痒感) ● 使用方法 *各勤務帯で評価する ∵1)苦痛に対してすぐに対応できる 2)継続した視点で評価できる *患者ではなく、ケアを提供しているスタッフが記入する ● 体温版に可視化される *患者の身体的苦痛が、バイタルサインと同じように、 「かならず見なければいけないもの」として、検温版に反映される *医師が1日全体の状態を簡易に知ることができる
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入力画面
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STAS 評価のためのフローチャート ■STAS 評価マニュアル 1.0 全くない 症状が現治療に満足している ある 急がないが希望あり ない 口腔のこと 「口腔トラブル:ありを記入」 ( ⇒口腔チームへ ) 急いで対応して欲しいとの希望あり つらい ところ 何か 困っている 症状 はありますか? えらい 精神的なこと・家族のこと ⇒プログレスに記入 今の方法・薬で 対応できて しのげて ますか いけて それとも何か違う方法を医師と考えていく方が いいくらいしんどいですか 苦痛 STAS:0 【なし】 苦痛 STAS:1 【満足】 苦痛 STAS:2 【自制内】 苦痛 STAS:3 【対処希望】 苦痛 STAS:4 【激しく持続】
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STAS 評価基準 なし時折の、また は断続的な単 一または複数 の症状がある が、日常生活 を普通に送っ ており、患者 が今以上の治 療を必要とし ない症状であ る。 【現在の症状 マネージメン トに満足して いる】 中等度の症状。時に調 子の悪い日もある。症 状からみると可能なは ずの日常生活動作に支 障をきたすことがある。 【何らかの処置が必要 であるが、それほどひ どくない】 *屯用を使えば十分に 治まるが、「出来れば もう少し何とかなると 良い」「急がないけど 何かあればかんがえて ほしい」 度々強い症状が ある。症状に よって日常生活 動作や物事への 集中力に著しく 支障をきたす。 【我慢できない 症状が出現する ことがある】 *屯用を使って 多少治まるが、 「なんとかして ほしい」「数日 以内には対応し て欲しい」 持続的な耐え られない激し い症状。ほか のことを考え ることができ ない。 【我慢できな い症状が持続 的にある】 *屯用を使っ てもなにをし ても勤務時間 中激しい症状 が持続してい る 苦痛 STAS:0 【なし】 苦痛 STAS:1 【満足】 苦痛 STAS:2 【自制内】 苦痛 STAS:3 【対処希望】 苦痛 STAS:4 【激しく持続】 細かい症状は記載しなくて良い細かい症状と評価をプログレスに記載する
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電子カルテ症状測定ツールの導入とスクリーニ ング 電子カルテ上の STAS の例 苦痛 STAS
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電子カルテ症状測定ツールの導入と スクリーニング 【目的】 ・緩和ケアニードのある患者を早期に同定し、適切な時 期に専門緩和ケアサービスに紹介する ・ Feasibility, Prevalence 【対象】 聖隷三方原病院に入院している成人のがん患者で、 2 週間 以内に手術を受けていないもの 【方法】 苦痛 STAS がスクリーニング前 7 日間の評価機会 21 回中 2 回以上、 2 以上であった患者を PC 上でスクリーニングし て抽出する 緩和ケアチーム回診時に病棟から情報を得て適切な緩和 治療が行われているかを評価し、電子カルテ上、または 直接口頭で推奨する
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電子カルテ症状測定ツールの導入と スクリーニング 入院全患者の苦痛レベルが 水準を越えているもののリス ト 【方法】 スクリーニングの PC 画面
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偽陽性 ・精神症状 8 例( 24 %) ・入力ミス 2 例( 6.1 %) 死亡 1 例( 3.0 %) 結果( 1 ) 予備調査の結果( 4 回 / 月累計) 入院中がん患者(非手術例) 292 症例 入力コンプライアンス 68 % スクリーニング陽性(前 7 日間で STAS ≧ 2 が 2 回以上) 33 例( 11 %) 推奨あり 4 例( 12 %) ・吃逆 ・疼痛 3 例 脊髄圧迫のしびれ、骨転移通 原因未確定の上肢痛 →3 例が PCT 依頼 陰性 259 例( 89 %) 推奨なし ・適切な緩和治療 3 例( 9.1 %) ・一過性の苦痛 4 例( 12 %) 放射線の下痢、 PTCD 後の疼痛 PCT フォロー中 11 例( 33 %)
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電子カルテ症状測定ツールの導入と スクリーニング Case series 「適切な緩和治療」の 3 例 ・癌性腹膜炎に対する腹満感 → 穿刺、 NSAID s、オピオイド、輸液調 節 ・癌性腹膜炎に対する腹満感 → 穿刺、オピオイド ・癌性疼痛 → ロキソニンに加えてオキシコ ンチン開始 「推奨あり」の 4 例 ・化学療法による吃逆 薬物療法なし → してい、リボトリール処方 ・下肢麻痺の痺れ オキシコンチン、放射線治療 → 精神的支援 ・原因不詳の上肢痛 ボルタレン + カディアン → MRI 、放射線(腕神経叢侵潤)、リオ レサール、 カディアン増量 ・骨転移による上腕痛 ロキソニン + ペンタジン、放射線 → 刺激を避けるケア、ロピオン
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電子カルテ症状測定ツールの導入と スクリーニング まとめ ・電子カルテ上で入院全患者の苦痛をスクリーニングするシステムを導 入した。 ・入力コンプライアンスは約 70 %であった。 ・スクリーニングをうけた患者の約 10 %が陽性であった ・陽性例の 30 %は偽陽性、 20 %は適切な緩和治療であることを確認、 30 %は PCT フォロー中、 12 %に緩和治療の変更を推奨した。 ・緩和治療の変更を推奨した 4 例全例で推奨が実施され、 3 例は結局 PCT フォローとなった。 ・スクリーニングプログラムは、満たされていない緩和ケアニードのあ る患者をより早期に同定することに有用な可能性がある 課題・展望 ・入力コンプライアンスを 80 %以上に上昇させ、入力の信頼度を高め る ・本システムを継続し、スクリーニングシステムの有用性を患者ニー ドと推奨内容から評価する ・ PCT がまだ十分に機能していないほかの病院において、本プログラ ムが有効であるかを比較検討したい
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お願い STAS を用いたスクリーニングシステムを導入され る 施設へのお願い スクリーニングの有用性について評価するフォー マットがありますので、ご関心のある方は、導入 後、共同で調査研究をしませんか? 連絡先: 聖隷三方原病院 緩和支持治療科 森田達也 聖隷三方原病院 緩和ケアチーム 藤本亘史 難波美 貴 tmorita@sis.seirei.or.jp
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