生物統計学・第 5 回 比べる準備をする 標準偏差、標準誤差、標準化 2013 年 11 月 7 日 生命環境科学域 応用生命科学 類 尾形 善之.

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1 生物統計学・第 5 回 比べる準備をする 標準偏差、標準誤差、標準化 2013 年 11 月 7 日 生命環境科学域 応用生命科学 類 尾形 善之

2 まず最初に円グラフ ……

3 先週のレポートから ★多かった意見 ♦ 主成分がまだ理解できない ♦ 負荷量がまだ分からない ♦ 得点と負荷量の関係が分からない ♦ 実際の解析例を見たい ♦ クラスター分析の使い分けが難しい ♦ 階層クラスターとヒートマップが見やすい ♦ クラスター分析の見方が分からない

4 負荷量： 実験条件のための指標 ★各成分 ♦ 絶対値が大きい 実験条件に注目 目盛は目安です ♦ 第 1 主成分 すべての実験条 件が「負」 – 注目遺伝子は 「正」 ○ に対応する実験 群は ? 成熟している組 織

5 得点： 遺伝子のための指標 ★ランダムとの比較 ♦ データに特徴があるかを確認 ★注目遺伝子 ♦ 主成分ごとに位置を確認 （今回は正） 目盛りはあくま で目安です At1g56650 得点＝遺伝子の発現量（平均との差） × 各実験の負荷 量

6 今日のキーワード：分散 平均 ばらつ き

7 今日は「ばらつき」の話をし ます ★なぜばらつきを計算しないといけない のか？

8 ばらつきを計算する理由 ★平均値だけではデータ全体の様子が 分からない ★ばらつきを計算することで、データ が平均値の周りにどのくらいあるか 分かる

9 標準偏差と標準誤差 ★どちらも「ばらつき」を表す指標で す ★標準偏差 (SD) ♦ ばらつくことを表す ★標準誤差 (SE) ♦ ばらつかないことを表す

10 ばらつく！ 標準偏差 ★右図は左図に比べてばらつきが大きい 比べるのが大 変

11 ばらつかない！ 標準誤差 ★繰り返し実験がどの程度信頼できる か？

12 標本調査： N － 1 全数調査： N 標本調査： N － 1 全数調査： N 教科書から 標本調査とは … 例えば出口調査 全数調査とは … 例えば選挙結果 標本調査は、ばらつきが大きい

13 なんで 3 つも指標があるのか ★分散 ♦2 乗和で平均値からのずれを調べる ♦ 平均値との対応がもうひとつ（ 2 乗サイズ） ★標準偏差 ♦2 乗和のルートを計算している ♦ 平均と対応できる（同サイズ） ★標準誤差 ♦ 標本数が増えると小さくなる ♦ 信頼が増す（いちおう同サイズ）

14 実際に計算してみると …… 2 乗サイズ 平均と同じサイ ズ 平均に ま あ 対応するサイ ズ

15 チェックポイント・ I 1. なぜばらつきを計算するのか？ 2. ばらつきを表す 3 つの指標の使い分 け？ 3. ばらつきを表す 3 つの指標の計算方 法？

16 標準偏差を使うとき ★ばらつきを見たいとき ♦ 平均値との対応 ★検定したいとき ♦ 正規分布や t 分布の利用

17 標準偏差と偏差値

18 標準偏差と平均値 平均値 標準偏差 2σ 95.4% 5% 危険率 3σ 99.7% 0.5% 危険率

19 チェックポイント・ II 4. 標準偏差と偏差値の関係？ 5. 平均値と標準偏差を組み合わせた 便利な評価方法？

20 統計解析に入る前に・ 2 ★標準化は可能か ♦ 統計解析するためには「標準化」が必要 ♦ 計算尺 （「風立ちぬ」を見ましたか ? ） ♦ 単位を揃える

21 標準化 、今日は紹介だけ ★なぜ標準化するのか？ ♦ 異なるデータを比較するため 平均値もばらつきも単位も異なることがある ★ふたつの標準化 ♦Z 化 これが最も代表的 ピアソン相関係数に繋がります ♦ 単位ベクトル化 特殊だが便利、実は皆さん知っているはず …… コサイン相関係数に繋がります

22 Z 化 、今日は簡単に

23 単位ベクトル化 、今日は簡単に

24 標準化と主成分分析 ★標準化をすることで、主成分分析に 変化が起こる！ ♦ 良い変化になるか、よくない変化になるか ♦ 次回、説明します

25 チェックポイント・ III 6. ふたつの代表的な標準化とは？ 7. 代表的な標準化の計算方法は？

26 今日の自習のポイント

27 次回までの予習 ★次回は「 t 検定、 U 検定」です ♦ 教科書 検定、 t 検定、帰無仮説 ウィルコクスンの順位和検定 マン・ホイットニーの検定 正規性、正規性の検定、正規確率紙 ♦ インターネット U 検定 「 t 検定」の名前の由来を調べてみてください

28 本日の課題 ★ある遺伝子の発現データに関して 1. 左右に対称な分布（パラメトリッ ク）の時の標準化について、「平 均」と「標準偏差」を用いて答えな さい。 2. データの標準化についての印象や疑 問点を書いてください。