ケーブルテレビを取巻く ネットワークの環境変化 後藤 滋樹 早稲田大学 1 ケーブルショー 20112011 年 9 月.

Presentation on theme: "ケーブルテレビを取巻く ネットワークの環境変化 後藤 滋樹 早稲田大学 1 ケーブルショー 20112011 年 9 月."— Presentation transcript:

1 ケーブルテレビを取巻く ネットワークの環境変化 後藤 滋樹 早稲田大学 1 ケーブルショー 20112011 年 9 月

2 2 放送 Analog Digital CATV HFC (Fiber & COAX) CATV FTTH bidirectional IP network broadcast multicast IPTV 背景

3 3 電話 通信 Analog Digital (ISDN) VoIP/SIP (ADSL) VoIP/SIP (Optical Fiber) Modem DSU+TA (ISDN) ADSL modem ONU IP network 背景

4 4 デジタル統合が進んでい る 新聞 放送 電話 昔の電話会社の夢 ISDN, HDLC, ATM IP によるデジタル統合 背景

5 環境の変化 1.IPv4 アドレスの在庫枯渇と IPv6 の準備 2. 有線ネットワークと無線の統合 3. クラウド時代のビジネス 4. センサネットとスマートグリッド 5. 安全・安心の確保 5 目次

6 １． IPv4 アドレスの在庫枯渇と IPv6 の準 備 ケーブルテレビ業界は備え万全 ＩＰｖ４アドレス枯渇対応タスクフォー スに参加 日本ケーブルテレビ連盟（ JCTA ） 日本ケーブルラボ（ JLabs) CATV 事業者向け資料集 http://kokatsu.jp/blog/ipv4/data/catv.html http://kokatsu.jp/blog/ipv4/data/catv.html 6

7 7 IPv4 アドレス在庫枯渇状況 by JPNIC 0.97 個以下 在庫 2.11 個 2.86 個 3.05 個 4.40 個

8 IPv4 アドレスの割り振りホスト数 最終更新 2011 年 8 月 1 日 JPNIC http://www.nic.ad.jp/ja/stat/ip/img/graph-1-201106.png 8

9 IPv6 アドレス分配件数 最終更新 2011 年 8 月 1 日 JPNIC http://www.nic.ad.jp/ja/stat/ip/img/graph-2-201106.png 9

10 エピソード 次世代 IP ネットワーク 文字通りに解釈すると Next Generation IP IP Next Generation = IPng 現在で言うところの IPv6 の旧称である As of January 2009, I have joined the Max Plank Institute in Kaiserslautern, Germany as the Director of the Institute for Software Systems (MPI-SWS) http://www.cs.cornell.edu/people/francis/ IPng の標準化に（当時）日本から貢献した Dr Paul Francis January 1994 to January 2000: Member Technical Staff at NTT Software Labs, Tokyo Japan. 10

11 想定されていたシナリオ 11 ＩＰｖ６が十分に普及した後に ＩＰｖ４が枯渇する

12 IPv4 と IPv6 の共存時代 Windows Vista 接続先のサイトが IPv6 と IPv4 の両方対応 最初に IPv6 で接続を試みる 約 20 秒待って接続できないと IPv4 で接続 サイトの表示までに時間がかかる 「 IPv6-IPv4 フォールバック」問題 大学の構内でも問題が発生 12

13 ２．有線ネットワークと無線の統 合 ケーブル無用 13 ありがとうバッテ リ ただし全区間が無線という訳ではない 携帯電話の舞台裏は有線電話網 フェムトセルの舞台裏はブロードバンド 回線 ＷｉＦｉ サービスの舞台裏もブロードバ ンド

14 14 役割が逆転した有線と無線 西村吉雄 ( 日経 BP 社 ) に教えてもらった話 有線通信の最初の利用形態 ブタペストで裕福な家に室内楽を配信 テレフォン・ヒルモンド社 ( ブロードキャス ト ) 無線通信の最初の利用形態 １対１の通信、 1901 大西洋横断 マルコーニ アマチュア無線 ( ユニキャスト ) シリコンバレーの先進性

15 The Birthplace of Electronics and the Global Village 913 Emerson Street, Palo Alto, California 94301 15 http://www.homeravenue.com/Lee_deForest.htm シリコンバレーは一日にして成らず エピソード 三極真空管の発明

16 ようやく街中で無線アクセス ２００１年８月 三軒茶屋実証実験 Ｍ ＩＳ社 駅、レストラン … WiMax と LTE WiFi の本格的な展開に期待 需要があれば、技術は既に確立している 16 Connexion by Boeing

17 無線通信とインターネット 長距離： 人工衛星 長遅延時間 → スループット（実効速度）の 低下 W/RTT 短距離： WiFi アクセスポイントの負荷 通信品質（公平性） モバイルブロードバンド協会の実験 http://www.mobile-broadband.org/ セキュリティ 17

18 ３．クラウド時代のビジネス 例題 Windows Azure Platform 「従量課金プラ ン」 http://www.microsoft.com/japan/windowsazure/pricing/ データ転送 – 北米およびヨーロッパ： 送信 GB あたり ¥13.12 – アジア太平洋地域： 送信 GB あたり ¥17.49 – すべての受信データ転送は課金されません 18

19 トラヒックが増える、収入は増えな い データセンターは通信料を電気通信事業者 に支払う 海外から日本国内へトラヒックが流入する 日本の電気通信事業者の収入は増えない トラヒックを運ぶための設備投資が必要 費用を国内発のトラヒックへの料金に転嫁 すると我が国における通信コストの増加を 招く 19 総務省「クラウドコンピューティング時代の データセンター活性化策に関する検討会」報告書 cloud

20 自前の処理 vs. 他人任せ 以前から使われていたアイデア ディスクレス ワークステーション X Window 端末 (X11) ネットワーク コンピュータ ネットブック 大半の処理をサーバ上で済ませる シン クライアント スマートフォン 電気通信の世界でスマートというのは？ 20

21 避けられないクラウド 彼岸と此岸 分散と集中は、両方のバランスが大切 インターネットは分散型というが 実は論理的に集中しているものがある 全部を自分のＰＣで処理するのでは自給 自足 データの蓄積も情報処理も分業できる 人間社会では分業が当たり前 インターネットの構造は人間社会と同じ 21

22 22 アダム・スミスと産業革命 Adam Smith 国富論（諸国民の富） “An inquiry into the nature and causes of the wealth of nations” 産業革命と 運輸技術の革命 → 分業 情報通信技術の革命 → 分業

23 分業とは他者依存すること クラウドコンピューティングも他者依存 信頼関係が大切 例題：個人情報の取扱 そのデータを消してもらえませんか？ 保有個人データ等の訂正（保護法 26 条） 辞めた従業員の保持するデータ コストダウンだけを狙うと危険 セキュリティは大丈夫ですか？ 23

24 ４．センサネットとスマートグ リッド 従来のインターネット 人間中心（？） コンピュータの横には 人間 ペットを映すネットワークカメラ アメダスは昔からある 情報処理の世界 データベース ⇔ センサベース 警備保障会社はセンサを活用している 24

25 片方向と双方向 インターネットの特徴は双方向の通信 特にＴＣＰはＡＣＫ（受信確認）を必要 とする 人工衛星から受信するだけで応用可能か ？ ( 笑話） 放送は片方向を基本とする ケーブルテレビは街中のＬＡＮのような 形態 ＩＳＰ（プロバイダ）を双方向で考える と 情報を吸い取る機能がある 25

26 どんぶり勘定で省電力は難しい 仕様の公称値は最大値を載せている 消費電力を「見える」化 26 富士通コンポーネント スマートコンセント FX-5204PS

27 スマートグリッドは標準化が鍵 鍵あるいは戦場 インターネットの得意技 オープン、マルチベンダ、モジュール化 エネルギーを制御する神経網 アクチュエータ 27 物質 エネル ギー 情報

28 トピックス：センサの例 28 AsiaFlux is a regional research network bringing together scientists from university and institution in Asia to study the exchanges of carbon dioxide, water vapor, and energy between terrestrial ecosystems and the atmosphere across daily to inter-annual time scales. http://asiaflux.net/index.html

29 ５．安全・安心の確保 自らの事業を継続する 防災のための情報提供 避難所からの情報流通 復興を支える 29

30 公共情報コモンズ マルチメディア振興センター（ FMMC ） http://www.fmmc.or.jp/commons/ 30

31 見直されたインターネットの価 値 １９９５年１月 阪神・淡路大震災 日本におけるインターネットの普及は１９ ９４年 当時のインターネットは、一部の人から、 古い情報、青少年への「有害情報」などで 批判されていた 放送の限界 6,000 名を表示するには 漢字の表示をビットマップに変換 ボランティアがローマ字表記を追加 どの避難所に誰が居る 31

32 WWW6 W W W Servers in Japan Ｂｙ 坂本、佐藤、高田

33 複数のメディア 通信事業者は相互にバックアップ 携帯端末の充電 携帯のメールの中継 異なるメディアで状況を知らせる 例題：新聞休刊日のネットワーク 電気通信の重大な事故（障害）は報道 されると利用者が安心 多様なメディアを併せ持つケーブルテレ ビ 33