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経済学 <現代経済理解へのガイド> 前期(第5回目、5月14日)
平成20年度 総合科目(通年) 経済学 <現代経済理解へのガイド> 前期(第5回目、5月14日) 講師:矢野浩一
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[復習]注文の多いオークション オークション サイト OKなら 落札 出品 入札 「誰かにリンゴを 買ってほしい」 「1個200円なら
[イラスト出典] [復習]注文の多いオークション オークション サイト OKなら 落札 出品 入札 「誰かにリンゴを 買ってほしい」 「1個200円なら 買いたい」 売り手(出品者) =皆さん 買い手(落札者)
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[復習] 注文の多いオークション:結論 220円で売ろうとしても買ってくれる人 がいません(買い手は他で200円で買っ てしまうから)
180円で売ると確実に損をする。 それどころか他人が20円得をする。なぜな ら、あなたから180円で買って、他の人に 200円で売ればいい 結局、みんなが同じ「1個200円のリン ゴ」しか「売るもの」を持っていない 場合、200円でしか売れません
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[復習]完全競争(3):プライステイカー 個々の企業(売り手)が、商品(製品) の価格を変えたりすることができない場 合、「各企業はプライステイカー(価格 受容者)である」という たとえば、リンゴを220円で売りたいと しても誰も買ってくれない、180円で売 ると損をする場合、200円で売るしかな いので、オークションに出品した皆さん は「プライステイカー」である
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[復習]完全競争(5):まとめ 基本的完全競争モデル 消費者:合理的で利己主義的な消費 者 企業:合理的で利潤最大化を図る企 業
市場:市場参加者が自分の力では価 格を変えられない、つまりプライス テイカー(価格受容者)的な行動を とる市場
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グラフ(1):正の傾き 3 2 1 1 2 3 4 正の傾き 0.66 という 垂直方向÷水平方向 =(3-1)÷(4-1) =2÷3
長さ が2 垂直方向÷水平方向 =(3-1)÷(4-1) =2÷3 =約0.66 1 1 2 3 4 長さが3
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グラフ(2):負の傾き 3 2 1 1 2 3 4 負の傾き 0.66という 垂直方向÷水平方向 =(1-3)÷(4-1) =ー2÷3
垂直方向÷水平方向 =(1-3)÷(4-1) =ー2÷3 =約(ー0.66) 3 長さ ー2 2 負の傾き 0.66という 1 1 2 3 4 長さが3
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[復習]グラフ(3):傾きゼロ 傾き0 という 3 2 1 1 2 3 4
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[復習]グラフ(4):傾き無限大 3 2 傾き無限大 という 1 1 2 3 4
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今日、覚えて帰ってほしいこと 何かを「選択する」ということは 「何かを得る」ということと同時 に「何かを失う」ということでも ある
そして、その「失われた何か」を 経済学では「機会費用」と呼ぶ
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3000円 普段の言葉で使う「費用」 現在1万円持っていて、3000円のCDア ルバムを買う。3000円が「費用」 これは結構、普通
「平井賢のFAKIN‘ POP ください」 「(約)3000円です」 3000円 CDアルバム 「FAKIN’ POP」 これは結構、普通
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機会費用(1) 水曜日の朝9時から10時半まで講義を受 けると、その時間はアルバイトにはいけ ない
時給1500円の場合、1500円×1.5時間=2250円 を失う これを機会費用という 一見、「何が失われるのか分からない」 と思うかもしれない 失われているのは「もしかしたら存在し たかもしれないあなたの人生」
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機会費用(2) A氏という男性がいて、Xさん、Yさんと いう女性がいたとする A氏がXさんと結婚したとする
「A氏がYさんと結婚する」という人生 は失われた(重婚罪というのは犯罪) この「もしかしたらあったかもしれな い人生( A氏がYさんと結婚する)が 「失われたもの」 この例は男女を逆にしても本質は同じ (当たり前)
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機会費用(3) 水曜日の朝9時から10時半まで講義を受け ると、その時間はアルバイトにはいけな い
時給1500円の場合、1500円×1.5時間=2250円 を失う これを機会費用という 失われているのは「もしかしたら存在し たかもしれないあなたの人生の中で得ら れたはずの何か」
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機会費用(4) 選択1:大学の講義に出る 「機会費用」に関する知識を得る バイト代を得る 選択2:アルバイトに行く
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機会費用(5) いずれにしても「ある行動を選択す る」ということは「もしかしたらした かもしれない別の行動」を失うこと
講義に出れば、「機会費用に関する知 識」を得るが、「バイト代」を失い バイトに行けば「バイト代」を得るが、 「機会費用に関する知識」を失う 経済学の原理(1):トレードオフ
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ここまでの「まとめ」 何かを「選択する」ということは「何かを得る」ということと同時に「何かを失う」ということでもある その失われる「何か」を経済学では「機会費用」と呼ぶ
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CDとDVD:価格 約5000円 約1000円 GReeeeN、キセキ[CD Single]
映画「DEATH NOTE デスノート the Last name」 complete set、出演: 藤原竜也, 松山ケンイチ
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機会集合と予算制約(1) 1万円しか持っていないとすると、 CDシングル(1000円)は10枚しか買えな い
DVD(5000円)は2枚しか買えない DVDを1枚買うと、CDシングルは5枚しか 買えない こういった制約を「予算制約」という
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機会集合と予算制約(2) 10 9 8 5 2 1 1 2 不可能 非効率 CD(1000円) DVD(5000円)
予算が十分に活用されていない DVD(5000円) 1 2
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機会集合と予算制約(3) 10 9 8 5 2 1 1 2 「効率的」という CD(1000円) (予算が十分に活用されているから)
DVD(5000円) 1 2
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まとめ:機会費用と予算制約 水曜日の朝9時から10時半まで講義を受け ると、その時間はアルバイトにはいけな い
時給1500円の場合、1500円×1.5時間=2250円 を失う これを機会費用という 1万円しか持っていないとすると、 CDシングル1000円は10枚しか買えない DVD5000円は2枚しか買えない DVDを1枚買うと、CDは5枚しか買えない これを予算制約という
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企業や社会全体における制約 個人が予算制約や時間制約によって制 限されているのと同様に、企業や社会 全体にも制限がある
企業や社会全体の制約を「生産可能性 曲線(生産可能性フロンティア)とい う
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生産可能性曲線(1) 音楽・映画業界の生産量 全ての労働者が どちらかの産業で働く IT産業の生産量 全ての労働者が音楽・ 映画業界で働く
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生産可能性曲線(2) 不可能 音楽・映画業界の生産量 非効率 人材が十分に活用されていない IT産業の生産量
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生産可能性曲線(3) 「効率的」 音楽・映画業界の生産量 IT産業の生産量 (人材が十分に活用されているから) 全ての労働者が音楽・
映画業界で働く 全ての労働者が IT産業で働く IT産業の生産量
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収穫逓減(しゅうかくていげん) 通常、「あるものを追加しすれば、何 かを得られる」
以前と変わらず、「あるものを追加」 しているにも関わらず、得られるもの の量が減っていくことを収穫逓減とい う ちょっと難しい概念 「何かを生産する」時に非常に重要に なる。
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限界便益・限界費用(1) ケーキを食べる ケーキの値段は一個250円 ケーキを一個食べると「うれしい」
250円の費用をかけても「うれしさ」を 得たい ⇒この場合は食べる しかし、ケーキを10個も食べるともう 一個食べても「あまりうれしくない」 ⇒この場合はもう食べない
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限界便益・限界費用(2) ケーキを何個か食べた後、もう一個食 べるケーキを追加するときの費用が限 界費用
ケーキを何個か食べた後、もう一個食 べるケーキを追加するときの「うれし さ」が限界便益(限界利益) 限界費用と限界便益の比較が重要 今後、「企業の行動」などを扱う時に 再度、解説する
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キーワード:年金(1) 年金に関しては「社会保険庁の問題」 や細かい制度の問題などいろいろあり ますが・・・・
年金に関して「経済学の観点」から皆 さんに覚えて欲しいことは: 年金の仕組み(1)賦課方式 年金の仕組み(2)積み立て方式 の2種類がある
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キーワード:年金(2) 現在の お年寄り 現在の 若者 現在の日本の方式(正しくは修正賦課方式)
キーワード:年金(2) 賦課方式(基本的に現在の若者が働い て、現在のお年寄りを支える) 現在の お年寄り 現在の 若者 現在の日本の方式(正しくは修正賦課方式)
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キーワード:年金(3) 現在 未来 自分で貯めて、自分で使う Aさん (若い時代) Aさん (数十年後)
キーワード:年金(3) 積み立て方式(自分でためたお金を、 年を取ってから自分で使う 現在 未来 Aさん (若い時代) Aさん (数十年後) 自分で貯めて、自分で使う
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キーワード:年金(3) 若者(働く世代)に負担 現在の お年寄り 現在の 若者
キーワード:年金(3) 賦課方式の問題点(お年寄りが多く、 若者が少なくなると若者に負担) 現在の お年寄り 現在の 若者 若者(働く世代)に負担
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日本の予測人口(2050年) [出典]
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キーワード:年金(4) 将来の日本の人口予測(若年層などの 「働く世代」が少なく、老年層が多 い)から考えると「積み立て方式」の 方が不公平感が少なくなると思うが、 現在の日本では「賦課方式」が採用さ れている 若年層などの「働く世代」の負担を以 下に減らすかが重要な課題
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来週は「取引と貿易」を飛ばして、「需要・供給と価格」について講義する
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