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川口内科医院 健康教室(動脈硬化) 川口内科医院 院長 川口光彦
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動脈硬化とは 動脈硬化は病名ではなく血管の病的な状態のひとつです。 粥腫 (じゅくしゅ;コレステロールが動脈の壁の老廃物と
混じり合って粥のような固まりとなったもの) によって動脈 の壁が厚く硬くなることの総称で,進行すると血液の通り道 (血管内腔) が狭くなります。
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動脈硬化を発見する検査 ・頚動脈エコー ・脈波 ・血液検査
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外頸動脈の分枝血管
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脈波
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動脈硬化危険因子 高血圧症 高脂血症 糖尿病 肥満 喫煙 加齢 男性
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こんな人が危ない! あなたの危険度をチェック! ○がたくさんあるほど危険!生活習慣の見直しが必要です。
1. 卵、肉類、乳製品ばかりをたくさん食べる 10. 中高年にさしかかっている 2. 脂っこい料理をよく食べる 11. 男性である。または閉経した女性である 3. 外食、ファーストフード、持ち帰り弁当 などをよく利用する 12. 家族に高脂血症の人がいる 4. つい食べ過ぎることが多い 13. 運動する習慣がない 5. お酒をたくさん飲む 14. たばこを吸う 6. お菓子や甘いものが好きで、よく食べる 15. ストレスを強く感じている 7. 果物を毎日たくさん食べる 16. 不規則な生活をしている 9. 太っている 8. 野菜が嫌いである 17. 自動車によく乗る 18. 階段よりエスカレーターを選ぶ まずは、皆さんご自分がどれくらい危険な状態なのかをチェックしてみましょ う。このスライドの中に、いくつ当てはまる項目があるか数えてみてください。 いかがでしたか? 実は、あてはまる数が多い人ほど、高脂血症の危険性が大きいのです! 「高脂血症」は生活習慣病の1つなので、みなさんの日常生活や体の状態に よってその危険度が推定できるからです。 思い当たることが多い人はすでに高脂血症になっているかも知れませんね。 「今のところまだ大丈夫」という人も、やはり今後の予防という意味で、今日か ら少しずつ生活習慣の見直しをしていきましょう。 ○がたくさんあるほど危険!生活習慣の見直しが必要です。 別冊NHKきょうの健康
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高脂血症とは? 血液ドロドロの状態 高脂血症とはコレステロールや中性脂肪など、 血液中の脂質が異常に多すぎる状態のこと。
では、いよいよ本題です。いったい、高脂血症とはどんな病気なのでしょうか? 一言で言うと、 <クリック>「血液ドロドロ」の状態のことを言います。実際に血液を顕微鏡で見ると、 <クリック>このようにサラサラ状態の人もいれば、 <クリック>このように血液同士がくっついて、ドロドロした血液の人もおられます。 <クリック>この「血液ドロドロ」の状態、つまり、コレステロールや中性脂肪など血液 中のアブラ分(脂質)が異常に多すぎる状態のことを高脂血症と言うのです。 <クリック>ところが、高脂血症になっても、コレステロールや中性脂肪が高い検査 値を示すだけで、私たちにはほとんど何も自覚症状がありません。だから知らないう ちに状態が進んで行き、ある日突然死に直面するような病気を突きつけられてしま うことになるのです。 そうならないための第1歩は、高脂血症の疑いがあるかどうか、健康診断などの血 液検査で早く発見することです。 特に自覚症状もなく、日常生活に不都合なこともないため 見過ごされがちで、健康診断などの血液検査で発見される ことが多いんです。
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健康診断の 検査値 を見てみましょう。 チェック あなたの 値を 血清脂質 基準値 総コレステロール 中性脂肪 LDLコレステロール
健康診断の検査値のうち、高脂血症に関係するのは、以下の4つの値です。 (いずれも、血液中の脂質の濃度を表しています(単位はmg/dl)) あなたの 値を チェック 血清脂質 基準値 総コレステロール 中性脂肪 LDLコレステロール HDLコレステロール 40以上 140未満 220未満 150未満 健康診断や人間ドックの血液検査では、血液中の脂肪成分がどれくらいあ るかを測定します。高脂血症に関係するのは4つ、総コレステロール、 LDL コレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪で、このように基準となる値が 決まっています。 <クリック>みなさんもご検査を受けられたら、自分の値をぜひチェックしてみ てください。 <クリック> ここで、検査を受ける時の大切な注意事項を紹介しましょう。 一番大事なことは、12時間以上、空腹にしてから検査を受けることです。これ は、食事をした後では検査値が高くなるからで、一般には、検査前日の午後9 時以降何も食べず、朝ご飯も抜いて午前中に検査を行うのがベストです。 また、前日に脂っこいものをたくさん食べたり、飲酒をすることも避けましょう。 お酒を飲むと、中性脂肪の値が高くなってしまうことがあります。 血液検査は簡単にできますので、先ほどのチェックで当てはまる項目が多 かった人などは、一度血液検査をしてみてはいかがでしょうか? 検査を受ける時の注意事項 ・12時間以上空腹にしてから検査を受ける。 (検査前日の午後9時以降は食事をとらない) ・検査前に脂っこいものをたくさん食べない。 ・前日の飲酒を避ける。 別冊NHKきょうの健康
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どのくらい患者さんがいるの? 260万人が高脂血症で通院! 21.7人 高脂血症で病院に通っている人 男性 : 16.5人
平成10年 人口1,000人当たり 21.7人 では実際に、日本にはどのくらい高脂血症の患者さんがいるかというと、平成10年 の厚生省による調査では、 <クリック>高脂血症で病院に通っている人は、人口1,000人あたり 21.7人、 <クリック>つまり、日本の人口全体に直すと、260万人もいるということになります。 ただし、高脂血症は症状が出る病気ではないので、病院に通っていない人を合わ せると、実際の患者数はもっと多く、2000万人にも達すると言われています。 <クリック>さらにこれを性別で見ると、女性の方が高脂血症にかかる可能性が高く なっています。特に成人女性の血清コレステロール値はアメリカの成人女性の値よ りも高くなっており、これから心筋梗塞などの合併症の増加が心配されています。 このように高脂血症の患者さんが増えた主な原因としては、昔に比べ脂肪分 多い欧米式の食生活に変化してきたこと、自動車の普及によって体を動かすこ とも減ってきたことなどがあげられます。 男性 : 16.5人 女性 : 26.7人
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高脂血症のタイプってあるの? 混合型 高コレステロール 高中性脂肪 血症 血症
これほど多い高脂血症ですが、実は、人によってそれぞれタイプが違うことをご存 知でしょうか? ふつう、高脂血症は、脂質のうちコレステロールと中性脂肪のどちらの値が高いか によって、次の3つのタイプに大きく分けられます。 <クリック>まず【高コレステロール血症】のタイプです。 コレステロールが多いタイプです。食生活の変化やライフスタイルの欧米化に よって、日本でも高コレステロール血症の人が急増中です。国民の5人に1人は 疑いがあるとさえ言われており、特に女性が多いといった特徴があります。 <クリック>次は【高中性脂肪血症】タイプです。 中性脂肪(トリグリセライド)が多いタイプです。日本人男性に多く、アルコールと 肥満の影響が大きいと考えられています。 <クリック>最後は【混合型】です。 コレステロールと中性脂肪の両方が多いタイプです。 高脂血症の治療法はタイプによって異なってくるので、ご自分がどのタイプか知っ ておくことは大変大切です。
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コレステロール、中性脂肪ってどんなもの?
善玉:HDL 悪玉:LDL がある。 【働き】◆細胞膜をつくる ◆ホルモンの原材料となる ◆胆汁酸の材料となり消化を助ける トリグリセライド とも言う。 【働き】◆体温を一定に保つ ◆皮下に貯え衝撃から内蔵を守る ◆体を動かすエネルギー源となる では、高脂血症の原因となるコレステロールや中性脂肪とはどんなものなのでしょうか? <まずコレステロールの方から説明します。> <クリック> コレステロールと聞くと「悪者」と感じる人も多いと思いますが、実は本来、我々が生きて いく上でなくてはならない大切な物質なのです。細胞膜やホルモンなどを合成する材料と して必要不可欠なもので、食べ物からの摂取だけでなく主に肝臓で作られ、血液によって 全身に運ばれています。 このコレステロールには、善玉と呼ばれるHDLコレステロールと、悪玉と呼ばれるLDLコ レステロールの2種類があります。血液中にLDLコレステロールが増えすぎると、血管壁の傷 ついたところなどにくっつき、結果的に血管の中が狭くなり、動脈硬化の原因になってしまい ます。だから、LDLは悪玉と呼ばれています。 一方、HDLコレステロールは、血管にくっついたLDLを取り去って肝臓に運ぶ良い働き をします。善玉と呼ばれるこのHDLは、体内に多い方がいいのです。 <次に中性脂肪について説明します。> <クリック> これはトリグリセライドとも呼ばれる脂質で、本来はエネルギー源として大切な働きをして います。しかし最近、血液中の中性脂肪が増えすぎると、善玉であるHDLコレステロールを 減らし、悪玉であるLDLコレステロールを増やしてしまうことが分かってきました。つまり、中 性脂肪の増加によって動脈硬化が促進される可能性があるのです。 コレステロールも中性脂肪も、数値が高い場合は「要注意」です。
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動脈硬化によって 血管がふさがっていきます
コレステロールが高いと動脈硬化が進み、しだいに血管がふさがっていきます 凡例 1 2 6 5 4 3 好中球 (白血球) 単球 (白血球) 血管内皮 細胞 平滑筋 細胞 赤血球 LDL(悪玉) コレステロール HDL(善玉) コレステロール 血小板 正常な状態。
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動脈硬化によって 血管がふさがっていきます
コレステロールが高いと動脈硬化が進み、しだいに血管がふさがっていきます 凡例 1 2 3 4 5 6 好中球 (白血球) 単球 (白血球) 血管内皮 細胞 平滑筋 細胞 赤血球 LDL(悪玉) コレステロール HDL(善玉) コレステロール 血小板 血液中のコレステロールが 増加し血管内皮に付着。 傷ついた血管内皮細胞から 単球が侵入する。
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動脈硬化によって 血管がふさがっていきます
コレステロールが高いと動脈硬化が進み、しだいに血管がふさがっていきます 凡例 1 2 3 4 5 6 好中球 (白血球) 単球 (白血球) 血管内皮 細胞 平滑筋 細胞 赤血球 LDL(悪玉) コレステロール HDL(善玉) コレステロール 血小板 単球はマクロファージとなり、 内膜でコレステロール (変性LDL)を取り込み 大きくなる。
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動脈硬化によって 血管がふさがっていきます
コレステロールが高いと動脈硬化が進み、しだいに血管がふさがっていきます 凡例 1 2 3 4 5 6 好中球 (白血球) 単球 (白血球) 血管内皮 細胞 平滑筋 細胞 赤血球 LDL(悪玉) コレステロール HDL(善玉) コレステロール 血小板 マクロファージが 変性LDLをためこみ、 プラークがどんどん成長。 血管内腔が狭くなってくる。
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動脈硬化によって 血管がふさがっていきます
コレステロールが高いと動脈硬化が進み、しだいに血管がふさがっていきます 凡例 1 2 3 4 5 6 好中球 (白血球) 単球 (白血球) 血管内皮 細胞 平滑筋 細胞 赤血球 LDL(悪玉) コレステロール HDL(善玉) コレステロール 血小板 プラークが さらに大きくなり、 プラークを被う 被膜が破裂。
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動脈硬化によって 血管がふさがっていきます
コレステロールが高いと動脈硬化が進み、しだいに血管がふさがっていきます 凡例 1 2 3 4 5 6 好中球 (白血球) 単球 (白血球) 血管内皮 細胞 平滑筋 細胞 赤血球 LDL(悪玉) コレステロール HDL(善玉) コレステロール 血小板 破裂したところに、 血小板が集まって かさぶたのように…。
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血管が一部つまる狭心症 狭心症 心臓の冠動脈の動脈硬化によって 血管の内腔が狭くなり、 血液不足で心臓が酸欠状態に。
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脳の血管がつまる脳梗塞 脳梗塞 脳血管の動脈硬化によって 血管がつまり、血流が途絶えた部分 が壊死する。
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コレステロールが高いとなぜいけないの? 虚血性心疾患合併率 LDL-コレステロール値 (%) 15 10 5 <120 ~160 ~200
実際に多くの人々で調査をしてみると、 コレステロールや中性脂肪の値が 高ければ高いほど、先ほどの動脈硬化に陥りやすく、心筋梗塞や脳出血など 、死に直結する深刻な病につながる可能性が何倍にも上がってしまうことが 分かっています。 <クリック>このグラフは、その証明しています。 <クリック>また、高脂血症をそのままほおっておくと、動脈硬化以外にも、脂 肪肝、胆石、痛風、腎不全などいろいろな合併症を引き起こしてしまう可能性 があるのです。 <120 ~160 ~200 ~240 >240 (mg/dL) LDL-コレステロール値 〔垂井清一郎:厚生省特定疾患原発性高脂血症調査研究班〕
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動脈硬化には何がいけないの? 3大リスクファクター 高血圧 喫煙 高脂血症 増加中の リスクファクター 肥満 耐糖能異常 ストレス
動脈硬化には何がいけないの? 3大リスクファクター 高血圧 喫煙 高脂血症 増加中の リスクファクター 肥満 耐糖能異常 ストレス ところで、動脈硬化の原因は、高脂血症以外にもあることをご存知でしょうか? 実は、動脈硬化の3大危険因子(リスクファクター)として、高脂血症以外に、高血 圧、喫煙もよく知られています。 <クリック2回> また、最近では、食生活の欧米化や都市型ライフスタイルの普 及などによって、肥満、ストレス、耐糖能異常(つまり糖尿病)なども危険因子とし て加わり、注目を集めるようになってきました。 つまり、本当に動脈硬化を予防するためには、コレステロール値だけでなく、こ れらリクフファクター全体を考慮に入れて正しい予防や治療をしなければならな いことがお分かりだと思います。 第一:ドクターと話せる病気と治療Ⅳ
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治療のポイント 動脈硬化予防・虚血性心疾患予防 食事療法 運動療法 生活の改善 薬物療法 高脂血症の治療 予防 3~6ヶ月
次に、もし高脂血症になってしまった場合に、どのように治療が行われるの かについてお話します。 治療の最終目標は、動脈硬化の発症を予防し、心筋梗塞など虚血性疾患 の発症を抑えることにあります。そのため、食事療法、運動療法、生活の改善 、そして薬物療法の4つが治療の基本となります。 <クリック>まずは、食事療法や運動療法など、薬を使わないで生活習慣の 見直しを行います。 <クリック>そして、3~6ヶ月程度様子をみて、効果が現れない場合に初め て薬物療法を試みます。 <クリック>また、こちらの生活習慣の見直しは、高脂血症にならないための 予防にもつながりますので、さっそく今日からできることを実行して頂きたいと 思います。 次のスライドで順に説明いたします。 高脂血症の治療 第一製薬:ドクターと話せる病気と治療Ⅳ
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食事療法 ttp://www.banyu.co.jp/health/life/pa-0/kosi_
一番の基本は食事療法です。高脂血症は多くの場合、食べ物の質や量な ど食事の内容が発症の要因となってるので、食生活を改めることによって血 液中の脂質を改善することが治療の大きな柱となります。実際に適切な食事 療法を続けることによって、総コレステロールや中性脂肪の値を低下させるこ とができます。 ポイントとしては、 1.コレステロールを多く含む卵黄、レバー、魚卵などはひかえめにしましょう。 代わりに、コレステロールや中性脂肪を低下させる作用のある良質たんぱく 質の青魚、豆類をとりましょう。 2.脂肪をとる場合は、動物性ではなく植物性脂肪をとりましょう。脂肪の多い 霜降りの牛肉などはひかえましょう。 3.コレステロールの吸収を抑え、排泄を促す食物繊維を積極的にとりましょう。 毎食2品は、食物繊維の多い野菜やきのこ、海藻、こんにゃく料理を食卓へ 出すとよいでしょう。 4.糖分はからだの中で脂肪に変化するので、お菓子やジュースなど取りすぎ には注意しましょう。 ttp://
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運動療法 運動 脂肪の分解が活性化する 脂肪の減少 ◆有酸素運動がお勧め。脂肪を消費し、脂質の代謝を促す。 ◆少し汗ばむ程度の強さの運動を。
◆できれば20分以上続けよう。 ◆最低週3回のペース。 ◆必ずメディカルチェック を受けよう。 続いて運動療法です。 運動することにより、からだのエネルギーは消費されます。すると、からだはそのエネ ルギーを供給しようと反応し、脂肪がどんどん減少していきます。 また、善玉コレステロールであるHDLコレステロールが増加します。 運動療法を行う時は長時間持続可能なものを選びましょう。 運動といってもさまざまな種目がありますが、運動療法には、散歩や自転車、水泳な ど長時間持続可能なものが適しています。 ポイントとしては、 運動療法は、継続してはじめて効果があらわれるので、自分の生活スタイルにあっ た無理のない運動からスタートしてみましょう。例えば、万歩計などで1日1万歩など 目標を持って始めましょう。 また、激しい運動は足や膝の関節を痛めることがあるので避けましょう。 スケジュールにはこだわりすぎるのもよくありません。 体調がすぐれない時、天気の悪い日は無理をせず休養しましょう。 気長に続けることが大切です。 ttp://
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生活の改善 節酒 適正体重の維持 ストレス発散 1日の適量 解消法を見つけて 気分転換しましょう! ビール 大瓶1本 日本酒 1合
ビール 大瓶1本 日本酒 1合 ウイスキー シングル3杯 1日の適量 生活の改善 動脈硬化の進展に重要 徐々に減らして やめましょう 禁煙グッズ 適正体重の維持 標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22 BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m) BMI 25以上:肥満 18.5~25未満:適正体重(標準22) <例> 身長172cmの人の場合 1.72×1.72×22=約 65 kg ストレス発散 解消法を見つけて 気分転換しましょう! 次に生活の改善をしましょう。 <クリック>まずは禁煙です。タバコはHDLの機能を低下させたり、LDLを酸化させ変性させるなど、さまざまな作用により動脈硬化を促進させることが分かっており大きなリスクとなっています。まずは本数を減らすことから始めて、最後は完全にやめましょう。禁煙を成功させるためにニコチンガムやパッチを利用するのもよいでしょう。 <クリック>次は節酒です。アルコールはエネルギーが高いので、取りすぎは中性脂肪を増やす原因になります。治療のためには、1日に日本酒なら1合、ビールなら大瓶1本、ウイスキーなら水割り2杯までを目安に制限しましょう。酒の付き合いが多い人は、つまみに酢の物を選ぶ、夜12時以降は飲まない、週に3日は休肝日を設けるなど心がけてみましょう。ただし、高中性脂肪血症の場合は、禁酒に近い制限が必要となります。 <クリック>さらに適正体重の維持も大切です。体重が減ると血液中の脂質も減ります。まずは自分の適正体重を知ってそれを目標に維持できるようにしましょう。標準体重は身長(m)×身長(m)×22で計算できます。例えば、身長172cmの人であれば、1.72×1.72×22=65kgとなります。また肥満の指標としてBMIというものがあります。こちらも身長と体重から計算できます。BMIが18.5~25未満であれば適正体重、25以上になると肥満と判定されます。計算してみてオーバーしている場合はがんばって減量しましょう。 <クリック>もうひとつはストレス発散です。ストレスとの関係はすべてがはっきりと解明されているわけではありませんが、多くの生活習慣病を悪化させる要因になると考えられています。気分転換の方法は人によりさまざまですが、何かしら体を動かすことを気分転換の方法に加えてみてはいかがでしょうか。高脂血症の運動療法を兼ねることができ、一石二鳥となります。
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生活習慣を変えたらリスクは減るの? みなさんが かんばった分だけ リスクは減って いきます。 0.43 0.34 0.17 食事 食事 食事
1.0 0.8 相対リスク 0.6 0.43 0.4 0.34 0.17 0.2 なにも していない人 3項目実行 4項目実行 5項目実行 では、以上のようにして生活習慣を改善すれば、本当にリスクは減るのでしょ うか? その答がこのスライドの中にあります。 なにもしていない人(そのままの人)を1とした場合、 <クリック>3項目(食事、禁煙、運動)を改善すればリスクは半分以下に減り ます。 <クリック>また、それに体重管理をプラスすれば1/3になり、 <クリック>お酒も控えれば、さらに減って1/6になります。 <クリック>つまり、みなさんが頑張った分だけ、確実にリスクは減っていくの です。 生活習慣の冠動脈疾患に与える影響 (Nurses’ Health Study) 女性 84,129名、 14年間追跡 実行していない女性に対する相対リスク 食事 禁煙 運動 体重 食事 禁煙 運動 食事 禁煙 運動 体重 飲酒 (Stamper MJ, et al : N Engl J Med 343 : 16-22,2000)
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サイレントキラー みなさん、 奏でないようにしましょう。
「死の四重奏」を奏でていませんか? これらの病気は サイレントキラー マルチプルリスクファクター症候群 と呼ばれ、自覚症状がない まま密かに病状が進行し、 心疾患や脳血管疾患などの 重大な病気を引き起こしてし まう可能性大。 生活習慣病の中でも、特に 「肥満」・「高血圧」・「糖尿病」そして今日の「高 脂血症」は『死の四重奏』と呼ばれています。それは、これらの病気が互いに 合併しやすく、しかも1つ1つがそれほど重症ではなくても合併することでより 速度的に動脈硬化や心筋梗塞などを引き起こしかねないからです。 また最近では、こういった病気は1人の患者さんに同時に起こりやすいため、 さまざまな要因が重なり合った病態を <クリック>「マルチプルリスクファクター症候群」とか「メタボリックシンドロー ム」と呼んでいます。 高脂血症は、「サイレントキラー」とも言われているように、自覚症状がないま ま密かに病状が進行しているので、気付いた時には遅い…ということにもなり かねません。日頃から注意し、ストレスにならない程度に生活習慣を改善して 健康な生活を送りたいものです。 みなさん、 奏でないようにしましょう。
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脂質の管理目標値 リスク別脂質管理目標値 治療方針の原則 カテゴリー 脂質管理目標値(mg/dL) 一次予防 二次予防 LDL-C以外の
動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007より 治療方針の原則 カテゴリー 脂質管理目標値(mg/dL) LDL-C以外の 主要冠危険因子* LDL-C HDL-C TG 一次予防 まず生活習慣の改善を行った後、薬物治療の適応を考慮する Ⅰ (低リスク群) 0 <160 ≧40 <150 Ⅱ (中リスク群) 1~2 <140 Ⅲ (高リスク群) 3以上 <120 二次予防 生活習慣の改善とともに薬物治療を考慮する 冠動脈疾患の既往 <100 6.脂質代謝異常の治療 (1)脂質の管理目標値 すべての群においてトリグリセリドは150mg/dL未満、HDLコレステロールは40mg/dL以上を目標値としてリスクの軽減化を図ります。 LDL-Cについては、冠動脈疾患が未発症の一次予防と、冠動脈疾患の既往がある二次予防に分類し、一次予防ではLDL-C値以外の危険因子の数を評価しカテゴリーⅠ~Ⅲの三段階の脂質管理目標値(120・140・160mg/dL未満)を設定、二次予防については、100mg/dL未満を目標値とします。 脂質管理と同時に他の危険因子(喫煙、高血圧、糖尿病の治療など)を是正する必要がある * LDL-C以外の主要冠危険因子=加齢(男性≧45歳、女性≧55歳)、高血圧、糖尿病(耐糖能異常を含む)、喫煙、冠動脈疾患の家族歴、低HDL-C血症(<40mg/dL) ※ 糖尿病、脳梗塞、閉塞性動脈硬化症の合併はカテゴリーⅢ扱いとする 【MEMO】 動脈硬化性疾患のガイドラインが改訂され、2007年版が4月に発表されました。従来の「高脂血症」については、低HDLコレステロール血症を考慮して「脂質異常症」とされています。
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