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地球環境問題 と持続可能な経済社会 宇田環境経営研究所 宇田 吉明 元摂南大学非常勤講師(地球環境・資源論)
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地球の起源 二酸化炭素のバランスが崩れ気候の変動に
奇跡の星“地球” 150億年前 銀河の誕生(ビッグバン) 地球の起源 二酸化炭素のバランスが崩れ気候の変動に 50億年前 太陽の誕生 46億年前に地球誕生 3mmのオゾン層が生物を保護 40億年前 海洋の誕生 36億年前 微生物の誕生 (光合成) 二酸化炭素が固定化 酸素の供給 (CO2 80%→0.03%) 酸素(O2)によりオゾン(O3)層 (生物が陸上で住める環境に) 4億年前 生物が陸上へ 50万年前人類(原人)の誕生 1万年前農耕開始 0.03%の二酸化炭素が 平均気温15℃の恵まれた環境を 200年前石油の発見
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人類とエネルギーの関わり (出典)エネルギー白書
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人間の活動 発電所 エネルギー 製品 物をつくる・売る サービスを提供する 生活する 学ぶ 物質 水 サービス 廃棄物 排水 二酸化炭素
化学物質
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人間の活動と自然環境における循環 資源を採取して生産活動を行い、廃棄物を自然界に廃棄する(一部はリサイクル)
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日本の物質循環 15%廃棄 10%の リサイクル 資源の輸入 40%
21億トンの日本の資源投入(輸入7トン、国内資源11トン、再生資源3トン) ストック11億トン 廃棄物3億トン リサイクル2億トン 残り5億トンはエネルギー、食料として消費され残査が残る=廃棄物 企業に求められるもの、 20%の廃棄をゼロに近づける、リサイクルを30%に ファクターX 効率を上げる エントロピーの原理「熱力学の第2法則」あるエネルギー形態から他の形態に変化する際に利用不可能な熱「廃熱」が発生する。人間はこれを永久に使用不能にしている。その結果温暖化を招いている 10%の リサイクル
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人類の活動が地球規模の環境問題に 人口問題 地球環境 問題 資源問題 (エネルギー、水) 大量生産 大量消費 大量廃棄 ① ② ③ ④ ⑤
1972年ローマクラブ「成長の限界」 1992年地球サミット「持続可能な発展」 人口問題 ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ 地球温暖化 2000年 60億人 2050年 億人 オゾン層の破壊 90 酸性雨 エネルギー資源 採掘可能年数 石油 年 天然ガス 年 ウラン 年 石炭 年 地球環境 問題 資源問題 (エネルギー、水) 森林の減少 砂漠化 50 野生生物種の減少 60 海洋汚染 70 有害廃棄物の越境移動 200 開発途上国の環境問題
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(問題その1)世界の人口増加問題 開発途上国で増加 先進国は横ばい 人口増加の予測 1950年 25億
1950年 25億 2000年 60億 2050年 90億 (現状:年間約8千万人の増加) 人口の増加とともに食肉需要の増加で資料となる穀物の需要が増大 2.4倍 1.5倍 参考:地球環境文化研究所「地球環境200-’01」
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(問題その2)化石資源の有限への認識 ~需要の急拡大と価格の急騰~
(問題その2)化石資源の有限への認識 ~需要の急拡大と価格の急騰~ イイ戦争 イラク戦争 出典:経済産業省作成。我が国の取引量が多い、サウジアラビア産「アラビアン・ライト」の価格推移。ただし、価格決定方式は時期により異なる。
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(問題その3)深刻化する地球環境問題 (環境省ホームページより)
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地球環境問題とは オゾン層 破壊 砂漠化 海洋汚染 項 目 内 容 関連条約・国内法 地球温暖化 酸性雨 森林の減少 有害廃棄物の越境移動
項 目 内 容 関連条約・国内法 地球温暖化 温室効果ガス(CO2、メタン、フロン等)の増加により、今世紀末には平均気温が最大で6.4℃上昇と予測。異常気象、海面上昇、生物への影響が生じる。2050年までに温室効果ガスを(二酸化炭素排出量)を半減する必要がある。 気候変動枠組条約、京都議定書、省エネ法、地球温暖化対策の推進に関する法律、フロン回収破壊法 酸性雨 自動車、発電所等の化石燃料の燃焼で発生するNOx,SOxにより、酸性化した雨・霧が降り、生物や構築物に被害発生、(魚が棲めない湖沼、史跡の崩壊等) 長距離越境大気汚染条約 ヘルシンキ・ソフィア議定書 大気汚染防止法 オゾン層 破壊 フロンなどにより、成層圏を取り巻くオゾン層が破壊され、生物に影響が生じる オゾン層保護のためのウィーン条約、モントリオール議定書、オゾン層保護法、フロン回収破壊法 森林の減少 商用伐採、焼畑耕作、気候変化により、世界的に森林が減少 国際熱帯木材協定、森林原則声明、 砂漠化 過耕作、過放牧、森林伐採、気候の変化で砂漠化 砂漠化防止条例 有害廃棄物の越境移動 有害な廃棄物が国境を越えて、新たな汚染が発生 バーゼル条約 有害廃棄物輸出入規制法 海洋汚染 有害物質流出やタンカー事故等により海が汚染され、生物に被害 ロンドン条約、マルポール条約、国連海洋法条約、水質汚濁防止法 開発途上国の環境問題 先進国の進出等工業化の進展により、大気・水質の汚染、森林減少等が深刻化 野生生物種の減少 人間の活動によって種の絶滅が増加している。 密接に関わりあった様々の生物種が滅亡すると人類への影響が懸念 ワイントン条約、ラムサール条約、生物多様性条約、自然環境保全法、野生動植物種保存法
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酸性雨 自動車、発電所等の化石燃料の燃焼で発生するNOx,SOxにより、酸性化した雨・霧が降り、生物や構築物に被害が発生しています。
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オゾン層の破壊 フロンなどにより、成層圏を取り巻くオゾン層が破壊され、生物に影響が生じます。
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森林の減少 商用伐採、焼畑耕作、気候変化により、世界的に森林が減少しています。
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砂漠化による被害 砂漠化が進むサヘル地域 砂漠化が進むと、畑を造れる土地が減少するので、その地域の食糧の生産量を減少させることになります。
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野生生物種の減少 人間の活動によって種の絶滅が増加しています。密接に関わりあった様々の生物種が滅亡すると人類への影響が懸念されます。 -36-
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野生生物種の減少 ~陸上の生き物の食物連鎖~
野生生物種の減少 ~陸上の生き物の食物連鎖~ 生態系が崩れると人類にも影響する 学研社のホームページより
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海洋汚染・化学物質汚染 ~化学物質による汚染~
海洋汚染・化学物質汚染 ~化学物質による汚染~ たとえば・・・ 分解しにくい洗剤や有害な薬液を流すと、生物によってどんどん濃縮されてゆく 化学物質で汚染された湖では、まず微生物が沈殿物や水から化学物質を摂取し、これを動物プランクトンが餌として捕食する。 次にアミがプランクトンを食べ、そのアミを魚が食べる。 その魚をカモメ(人)が食べるときには2,500万倍にも濃縮される。 シーア・コルボーン 「奪われし未来」(1997年)より
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魚も注意が必要になった
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最重要課題とされる地球温暖化
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地球温暖化 対策をとらないと今世紀末には最大で6.4℃上昇と予測
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二酸化炭素(CO2)の発生 火力発電所で、石油、石炭、天然ガスなどを燃やす時に二酸化炭素が発生
私たちの生活の中で、電気やガスを使ったり、乗り物に乗ったり、廃棄物を燃やしたりすることで二酸化炭素が発生する ビル 家庭 工場 焼却場 乗物
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二酸化炭素の濃度の推移 化石燃料の使用 産業革命 大気中の二酸化炭素濃度は僅か 0.03%
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地球温暖化の原因 温室効果ガスがないと-18℃ 二酸化炭素の濃度が上昇 温室効果ガス: 二酸化炭素(CO2)、メタン、フロンガス等
わずか0.03%の二酸化炭素が生物にとって、よい気候を作り出している 温室効果ガスがないと-18℃ 二酸化炭素の濃度が上昇
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(問題その3)地球温暖化問題 二酸化炭素の推移と平均気温の予測
二酸化炭素濃度の推移 平均気温の上昇予測 この100年で0.74℃上昇 今後100年で最大で6.4℃上昇 6.4℃ 2.0℃
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日本の気温上昇 ℃ 5℃上昇 地球シュミレーターで計算された、1900年から2100年までの日本の領域で平均した夏季(6・7・8月)の平均気温。 (出所:環境省HPより)
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日本の真夏日の変化 熱帯夜が、1920年以前は10回以下だったが、2100年には120回以上になると予想されています。 100日増加
地球シュミレーターで計算された、1900年から2100年までの日本の真夏日日数の変化 (出所:環境省HPより) -7-
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氷山の崩壊、溶解 氷の厚さがこの数十年で40%減少 南極から静岡県と同規模の巨大な氷山が流出 海水の温度、海流に影響→異常気象
全て溶解すると海面が65m上昇 2070年に消滅するとの予測も 氷の厚さがこの数十年で40%減少 出典:環境省「STOP THE 温暖化2005」
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氷河の溶解 1978年 1998年 ヒマラヤ(東ネパール) (出典)名古屋大学環境学研究科
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地球温暖化がこのまま進めば・・・・ 大阪は水没の都に 朝日新聞記事より
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海に沈む大阪 海面が1m上昇時の海水面図
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海に沈む大都市東京 海抜1メートル地帯は満潮時の高潮で水面下に
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ベネツィアの高潮による冠水対策 今後500億円を投資して防波堤を設置する計画
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異常気象の発生量 被害が増大 米国ではリスク対策として、地球温暖化防止対策の動き
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日本の温暖化による被害の推測
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地球温暖化と異常気象 海水温度の上昇により蒸発が増え、豪雨が増える 超大型の台風、ハリケーンが発生しやすくなる
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深刻化する異常気象 海水温の上昇+氷河の溶解→海流の変動→異常気象 -8- 干ばつ 寒波 台風・洪水・土砂崩れ 台風 干ばつ
54年ぶり 水不足710万人 寒波 死者:600人以上 台風・洪水・土砂崩れ 日本:20個の台風上陸 中国:死者:400人以上 台風 フィリピン:死者1500人以上 干ばつ 食料不足700万人 大雨・洪水・土砂崩れ 洪水:死者:2千人 サイクロン ミヤンマー:死者200人以上 サイクロン 死者:280人以上 海水温の上昇+氷河の溶解→海流の変動→異常気象 出典:環境省「STOP THE 温暖化2005」 (出所 環境省HPより) -8-
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世界的な異常気象による被害 熱波で死者3万人以上 干ばつ 干ばつ 穀物に被害 穀物に被害 巨大ハリケーン 死者数千人 干ばつ 穀物50%減
大雨 23万人避難 洪水 死者1500人 干ばつ 食糧不足
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地球温暖化の影響 海面上昇による国土や耕作地の喪失 異常気による干ばつや洪水などによる食糧不足
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温暖化による農作物への影響
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(問題その4)穀倉地帯での水不足問題 ~ 2025年水危機の予測~
赤色:水不足が進んでいる地域 出典:ウオータービジョン2000
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米国穀倉地帯の水不足 ウオータービジョン2000より 穀倉地帯で深刻な水不足が予想されている
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水も輸入に頼る時代がきた 水がブルーゴールド(青い黄金)と呼ばれている
トルコでは水を輸出している ウオータービジョン2000より 2050年には60カ国70億人が水不足に直面 中東では原油をめぐる争いではなく、水をめぐる争いになる (例:上流のトルコと下流のシリア)
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穀物1トンつくるのに水が1000トン 水 1,000トン 穀物 1トン さらに1トンの牛肉を得るために100トンの穀物飼料が・・
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もう一つの地下水資源の枯渇問題 ~米国カンザス州センターピポット~
出典:日本放送協会 地下水を利用した大規模灌漑による耕作の限界 2025年頃に大きな問題になると警告されている
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生物資源・食糧資源を巡る問題 ~原油価格の高騰でバイオ燃料が注目~ ~カーボンニュートラルとしてバイオ燃料が注目~
原油価格の高騰による動向 温暖化対策による動向 (カーボンニュートラルなエネルギー) マレーシア パーム油をバイオジーゼルに 需要拡大に生産シフト 2007年5月10日朝日 2006年6月12日朝日 元々のBDFはピーナッツオイル
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化石原料から地上原料への動き
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食糧資源の奪い合いが始まっている 食糧・家畜等の飼料 VS バイオ燃料・原料 異常気象による収穫量の減少 食料自給率
サトウキビからエタノール(ガソリンの代替) 砂糖価格の上昇 トウモロコシからエタノール(ガソリンの代替) トウモロコシ価格の上昇 椰子油からバイオジーゼル(軽油の代替) 食用油価格の上昇 ジャガイモからプラスチック ジャガイモ価格の上昇 干ばつ、風水害、熱障害等による被害 (オーストラリア、アメリカ、欧州) 世界規模の穀物不足 異常気象による収穫量の減少 食料自給率 カロリーベース 40%弱 穀物(飼料を含む) 30%弱 食糧の確保が重要な課題
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世界の穀物生産量/1人当たり収穫面積 図1 世界の穀物作付面積( ) 耕地の土壌劣化(土壌浸食、砂漠化、不適切な灌漑管理による塩類集積・加湿害など)や工業化・都市化が主な原因 参考:地球環境文化研究所「地球環境200-’01」
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地球温暖化による収穫への影響 異常気象による被害、陸地喪失による耕作面積減少など エルニーニョ、ハリケーン、洪水、干ばつ 減産 米
△25% △31% △33% △57% 減産 米 とうもろこし 小麦 大豆 CO2が2倍になった場合の世界平均減産率 (イギリス気象局モデル)
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作物の高温障害 ~官邸のコメント~ 1.地球温暖化によるものと思われる高温障害等の影響については、調査などの結果、全国各地において、
(1)水稲における白未熟粒 (米粒(胚乳の部分)が白く濁り十分に大きく生長しなかったり、亀裂が入ったりした粒で、ごはんにした時に味が劣ります。) (2)果実の着色不良 (りんごは、アントシアニンという色素が蓄積することで赤くなりますが、夏以降も高温が続くと色素の生成が阻害され、赤色がまだらな外観の悪い果実となります) (3)病害虫の多発や発生期間の拡大 などが報告されており、その対策が急務となっています。
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高温障害 稲作の高温障害(2007年度)
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各国の穀物自給率 ~食用+飼料用~
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日本の食糧自給率
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エコファーマーを応援しよう エコファーマー グリーンコンシューマー 江戸時代は循環型社会だった 牧草 畜産 有機栽培農業 グリーン流通
太陽の恵み 有機栽培農業 グリーン流通 グリーンコンシューマー 間伐材 端材 剪定材 オーガニックレストラン 飼料化 オガクズ 肥料化
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経済社会を取り巻く5つの問題 ③加速する地球温暖化 ②枯渇するエネルギー資源 ④深刻化する 干ばつと水不足 ①増加する世界人口と経済
最大で6.4℃上昇 資源採掘可能年数 石油 50年 天然ガス 60年 ウラン 70年 石炭 200年 二酸化炭素の増加 森林の減少 ⑤食糧不足 エネルギーの 需要増大 異常気象 陸地の乾燥化 海面の上昇 生物種の減少 原油価格上昇 ④深刻化する 干ばつと水不足 ①増加する世界人口と経済 中国、インドで1/3以上 穀物、食肉の 需要増大 2000 年60億人 2050年 90億人 穀倉地帯の水不足や干ばつ・洪水が頻発
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地球温暖化問題相関図 × 地球温暖化 化石資源の枯渇 海水温度の上昇 海水面の上昇 植物資源 への転換 永久凍土の融解 異常気象の増大
原油は今世紀中に枯渇 地球温暖化 二酸化炭素の増大 化石資源の枯渇 海水温度の上昇 海水面の上昇 耕作面積の減少 × 二酸化炭素吸収量の減少 メタンハイドレードの噴出 植物資源 への転換 資源・エネルギー消費の増大 永久凍土の融解 異常気象の増大 エタノール バイオジーゼル燃料(BDF) 太陽熱吸収の増大 メタンガスの噴出 氷河の減少 降雪の減少 ハリケーン、サイクロン、台風 洪水、長雨、水不足、日照り 高温障害、低温障害 害虫の異常発生、生態系の変化 森林の減少 二酸化炭素吸収源の減少 陸地の乾燥 食糧の不足 経済成長 適正耕作地の減少 水不足 生活の向上による資源・エネルギー消費の増大 食肉の需要増大に伴う家畜用飼料需要の増大 消費の増大 灌漑用水の減少 雪解水の減少 灌漑用地下水の枯渇 人口の増大 自然循環の速度を超える汲上げ 毎年8千万人増加
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これからの子供たちのために ~持続可能な経済社会に向けて~
これからの子供たちのために ~持続可能な経済社会に向けて~ このまま、思い切った手を打たなければ、 私たち人類は生き残れるでしょうか? 限りある資源をこれからの子供たちに 地球温暖化が脅威となる前に あしたのエコでは間に合わない 今すぐにできることから取り込もう!
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国際的な取り組み 1972年 「成長の限界」ローマクラブ 「国連人間環境会議」 人間環境宣言(地球は一つ) 環境保護のための国際的行動計画
人間環境宣言(地球は一つ) 環境保護のための国際的行動計画 国連環境計画(UNEP)の設立 6月5日を世界環境の日とする 1982年 「ナイロビ宣言」(人類の果たすべき責任) 1992年 「環境と開発に関する国連会議」 (地球サミット) 環境と開発に関するリオ宣言 (持続可能な開発・発展) 森林原則声明 アジェンダ21(行動計画) 各国、各自治体の行動計画の必要性 環境ISOの提言→1996年ISO14001発行
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英国スターン報告の概要 ○英国政府がニコラス・スターン元世界銀行上級副総裁に作成を依頼した気候変動問題の経済影響に関する報告書。2006年10月に公表された。 ○対策を講じなかった場合のリスクと費用の総額は現在及び将来のGDPの5%強に達し、より広範囲のリスクや影響を考慮に入れれば、損失額は少なくともGDPの20%に達する可能性がある。 ○温室効果ガスの排出量を削減するなどの対策を講じた場合の費用は世界の年間GDPの1%程度で済む可能性がある。
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京都議定書の内容 2005年2月16日発効 ○先進国の温室効果ガス排出量について、数値目標を各国毎に設定。(日本はー6%、基準年:1990年) ○国際的に協調して、目標を達成するための仕組みを導入(排出量取引、クリーン開発メカニズム、共同実施など) ○途上国に対しては数値目標などの新たな義務は導入せず。
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京都議定書 温室効果ガス排出量と削減目標
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各国の二酸化炭素排出量
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気候変動枠組条約「京都議定書」が発効 現状は+8% 温暖化ガス削減6%は国際公約 省エネ関連法規制はさらに強化される
排出量取引が始まっている 炭素税導入は時間の問題 ローカルアジェンダ21が加速する 今から14%削減 消費者の意識が変わる→社会を変える 企業の意識が変わる ノンフロン冷蔵庫 エコキュート ハイブリッド車 クールビズ 光熱費ゼロ住宅 省エネルギー対策が加速→環境対応製品
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国内排出量の削減(「現行対策ケース+6%」から▲0.5%へ)
京都議定書目標達成計画の基本的考え方 6 % 削 減 約 束 達 成 ・途上国の排出削減等、地球規模の温暖化防止への貢献 ・国内対策に最大限努力してもなお不足する分について柔軟に対応 ・森林・林業対策の推進 ・木材・木質材料の利用拡大 森林吸収源対策 (▲3.9%相当) 京都メカニズムの活用 (▲1.6%相当) 国民各主体による排出削減への挑戦 国内排出量の削減(「現行対策ケース+6%」から▲0.5%へ) ★客観的データの可視化 ★省エネルギー法の抜本強化、エネルギー特会の重点活用による省エネ対策の推進、産業界の自主行動計画の目標達成に向けた努力 国民運動の展開 部門毎の削減ポテンシャルを想定。これを削減に結びつけるため、各主体が排出を認知し、排出削減に取り組む 国・地方公共団体の 率先的な取組の推進 (▲2.9%の貢献) 新たなエネルギー 消費統計の整備 ★原子力発電所の稼働率の向上等 (▲1.9%の貢献) 「点」の対策から、「面的」、「ネットワーク型」の対策へ 国民行動のための目安 (注)一定の前提の下、原発の稼働率1%向上によって、CO2排出量が0.2%程度減少すると試算される。 排出量報告・公表制度 ★フロン等その他のガス 対策の事後的な 評価・見直し(PDCA) (▲1.7%の貢献) 一人1日1kg削減運動 1.環境保全と経済活力・産業競争力の向上 2.生活者と企業が環境先進国の担い手 (高い環境意識と世界最高水準の産業技術) (資源エネルギー庁資料より) 65
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京都議定書の▲6%削減に向けた絵姿 +8.7% -6% 14 13 12 11 10 14.7%の削減が必要
我が国の温暖化ガスの排出総量は2006年で基準年比8.7%の増加となっており、京都議定書の目標達成のためには、吸収源及び排出クレジットの購入を含め、14.7%の削減が必要 億トンCO2 14 1371 1359 1340 +8.7% 13 1261 -6% 12 1186 14.7%の削減が必要 11 10 1990 (Base Year) 2005 2006 2007 2008~2012 (Target Years)
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京都議定書 ~京都メカニズム~ 京都議定書 対象国 第6条 共同実施(JI) 排出量目標を約束した国どうし 第12条
クリーン開発メカニズム(CDM) 排出量目標の約束をしていない国の排出削減を取引 第17条 排出権取引 クリーン開発メカニズム(CDM) 先進国とのプロジェクトにより、途上国の持続可能な成長に資すると共に、プロジェクトにより生じた温室効果ガス排出の削減を活用することにより、先進国の数量目的達成にも使えることとするもの バンキング:次期約束期間への繰り越しは認められる ボローイング:次期約束期間からの借り入れは認められない バブル:複数国が共同で目標を達成すること(EU等,責任の所在をはっきりさせる ことを前提に認める)
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京都議定書の約束を達成するために 2006年 1990年度比 +12% ① - 森林等の吸収 4% ② ①-② 不足分 8%
2006年 1990年度比 +12% ① - 森林等の吸収 4% ② ①-② 不足分 8% 日本の年間排出量13億トン その8% = 1億トン 日本政府 ハンガリーより1000万トンを200億円で契約 1億トン では 2000億円 5年間では 1兆円 この問題を巡り、今後、大きな動きとなる
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CO2削減義務化条例が成立 東京都環境確保条例改正案
大規模事業所に二酸化炭素の排出削減を義務 排出量取引制度も取り入れ、国に先駆けた全国初の「キャップ・アンド・トレード」方式が導入される 義務化は10年度からで、対象は年間のエネルギー使用量が原油換算で1500キロリットル以上の工場やオフィスなど。 05~07年度の各事業所の平均排出量から、20年度までに15~20%削減することを目安に、今秋に設置する専門家の検討会で年度内に具体的な削減率を決める
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脱温暖化社会にむけた最近の動向 IPCC (気候変動に関する政府間パネル)第4次評価報告
洪水、暴風雨、雪氷融解など世界中で見られる現象を、人間活動による二酸化炭素など温室効果ガス増加に起因する温暖化と明確に位置づけた。 過去100年間の平均気温は0.74℃上昇し、0.6℃とした第3次報告書に比べ温暖化が加速していることを示し、緊急課題として取り組む必要性を指摘した。 今後の100年で最大6.4℃上昇(これまでは5.8℃)と警告した。 海面は1961年から2003年の間に年1.8ミリの割合で上昇した。 国内外の動向 安倍総理が「美しい星50」」"Cool Earth 50"を提唱、温室効果ガス(GHS)を「2050年までに半減する」方針を示した。 ハイリゲンダム・サミットで“温室効果ガスを「2050年までに少なくとも半減する」ことを真剣に検討する”との宣言文が採択された。
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二酸化炭素のバランス (化石燃料) バランスさせるには57%削減が必要 人為排出量 年264億トン 500ppm 380ppm 280ppm
京都議定書で先進国は5%削減(1990年比) 今後:2050年までに半減 (危険なレベル) ?年+2.0℃ 500ppm 380ppm 現在+0.74℃ 280ppm 基準15℃ 大気蓄積量 27,500億トン (産業革命前) 今後 10年で0.2℃上昇 自然吸収量 年114億トン (生物、海洋) 出典:IPCC4時評価報告 をベースに作成
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プラス2℃ 海水の二酸化炭素吸収能力の低下 永久凍土の溶解によるメタンガスの噴出 深海のメタンハイドレードの噴出
北極の氷床の溶解による海洋循環の低下 ・
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法の整備 地球温暖化対策推進大綱 地球温暖化対策推進法 ~温暖化対策・資源対策関連~ 省エネルギー法 <脱温暖化社会> 新エネルギー法
気候変動枠組み条約 フロン回収・破壊法 RPS法(電力会社の新エネ利用) 京都議定書 環境教育推進法 環境基本法 環境配慮促進法(削減等の公表) 環境配慮契約法 <循環型社会> 廃棄物処理法 循環型社会形成推進基本法 グリーン購入法 各種リサイクル法
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環境配慮契約法 ~平成19年施行で環境経営企業が有利に~
環境配慮契約法 ~平成19年施行で環境経営企業が有利に~ よりCO2原単位の低い電力の購入 官庁のCO2排出量(※)を13年度比8%削減する目標※平成22~24年度の平均排出量 競争を促しつつ、環境性能の優れた製品、庁舎、サービスなどを積極的に活用できるようにするルールが必要 需要側のイニシアティブで改革 政府は最大の消費者 安いが、環境性能が悪い製品などを購入すると長い目では政府の出費(国民の税金)が無駄になるおそれ 自動車等の使用に伴うCO2(燃料費)の削減 民間の知恵を活かした環境配慮型設備への改修と電気代、燃料費の節約(ESCO事業) 効率的に予算を活用する必要性 耐震偽装など安かろう悪ろうの製品やサービスの横行 電気代などの安い庁舎等の新築 環境に前向きに取り組む企業の製品やサービスが有利となる 環境と両立する新しい経済づくりに役立つ 環境配慮契約法は、競争を促す中で、政府が支払う環境対策費用を総体として軽減することに結びつくような契約の締結手法を定めるもの。
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環境教育推進法 ~環境の保全のための意欲の増進及び 環境教育の推進に関する法律~
持続可能な社会 環境保全活動 理解の深まり・活動への意欲の高まり 人々が活動に向かうような仕組み整備 環境教育
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環境教育推進法 ★環境保全活動や理解力・行動力向上への取組、環境教育は、次のような理念の下で、行うことが大切です。(第3条)
・国民・民間団体等の自発的な意思を尊重しよう! ・様々な主体がそれぞれ適切な役割を果たそう! ・地域住民などの参加と協力を! ・透明で継続性のある取組を! ・配慮しよう! ☆自然を育み、維持管理することの大切さへの理解 ☆国土の保全、地域産業、地域の生活・福祉の向上 ☆地域の文化・歴史の継承
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持続可能(サスティナブル)な社会に向けて ~環境経営が求められている背景~
(課題) 異常気象激化、食料不足 化石資源は底が見えてきた 生物、子孫への影響の深刻化 資源の枯渇 有害物資汚染 地球温暖化 (目的) <循環型社会> <安心安全社会> <脱温暖化社会> (目標) 3R社会の構築 地下資源から生物資源へ 温室効果ガスの削減 吸収源の確保(森林、海洋他) 代替物質の開発転換 回収、無害化 (実施計画) 省エネ、新エネ、森林保全 代替物質開発(フロン他) 省資源、3Rの推進 代替資源開発(生物資源) 代替物質開発 回収、無害化システム開発 ※事業者も省エネ、省資源、有害物質非使用に取り組むことが重要な責務
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21世紀環境立国戦略 ~持続可能な社会に向けた統合的な取組~
循環型社会 低炭素社会 自然共生社会 温室効果ガス排出量 の大幅削減 自然の恵みの享受と継承 持続可能な社会 地球生態系と共生して、 持続的に成長・発展する 経済社会の実現 3Rを通じた資源循環 気候変動と生態系 気候変動とエネルギー・資源 生態系と環境負荷 21世紀の環境立国戦略において、「持続可能な社会の実現」のために は、「低炭素社会」、「循環型社会」又は「自然共生社会」の実現に向け た取組を統合的に進めていくことが必要であるとしています。 持続可能な社会に向けて、各社会の実現を目指す取組を統合的に展開し、 自然との共生を図りながら、人間社会における炭素も含めた物質循環を自 然、そして地球の大きな循環に沿う形で健全なものとし、持続的に成長・発 展する社会の実現を図る
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「21世紀環境立国戦略」が閣議決定 ~今後1、2 年で重点的に着手すべき八つの戦略~
6月1日に閣議決定された「21世紀環境立国戦略」の中で、今後1、2年で重点的に着手すべき八つの戦略」 戦略1 気候変動問題の克服に向けた国際的リーダーシップ 戦略2 生物多様性の保全による自然の恵みの享受と継承 戦略3 3R を通じた持続可能な資源循環 戦略4 公害克服の経験と智慧を活かした国際協力 戦略5 環境・エネルギー技術を中核とした経済成長 戦略6 自然の恵みを活かした活力溢れる地域づくり 戦略7 環境を感じ、考え、行動する人づくり 戦略8 環境立国を支える仕組みづくり
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「21世紀環境立国戦略」 ~戦略7 環境を感じ、考え、行動する人づくり~
「21世紀環境立国戦略」 ~戦略7 環境を感じ、考え、行動する人づくり~ ② 国民による取組の展開 (国民運動の全国的な展開と世界への発信) 省エネ製品への買い換え、エコドライブ、レジ袋に代わるマイバッグ利用など「もったいない」精神を広める3R の取組、環境に配慮した住まいづくり、里地里山体験など日本独自の取組の全国展開によりライフスタイルの変革を促し、その成果を世界に発信する。 例えば「エコポイント」の取組などのように、企業等の協力を得つつ、省エネ、ゴミゼロ・3R、緑づくり等の国民一人ひとりの行動に応える取組の普及を目指す 一人1日1kg削減運動
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「21世紀環境立国戦略」 ~戦略8 環境立国を支える仕組みづくり~
「21世紀環境立国戦略」 ~戦略8 環境立国を支える仕組みづくり~ (事業者の適切な環境管理の推進) 公害防止管理ガイドライン等を踏まえた事業者の実効性ある環境管理を促進する。 また、エコアクション21 を活用し、業種特性に対応しつつ中小企業における環境管理を促進する。 エコアクション21が国の政策手段に!
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環境経営はなぜ必要か 今や環境配慮は組織・企業として当たり前 自社の環境活動がどのように社会的に貢献しているかをPRすることが重要
お客様、取引先と共通の環境意識を持って、お互いの利益を追求できることが理想的 常に改善がなければ、社会的ニーズに応えられない 自社の目標や計画を明確にし、確実に実行することが生き残りの方法
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お客様、お取引先、銀行、周辺住民、役所など
環境経営が必要な背景 消費者の目と企業の動向~経済社会のグリーン化~ 【消費者の目】 【大企業の動向】 【中小企業の動向】 【商品・サービス】 安心・安全で環境負荷が少ないものを選択 有害物質の非使用、省エネ設計、省資源化(軽量化・、簡易包装・再生資材の利用等)、製品情報の開示 材料の変更(有害物質の転換、リサイクル資源の活用)、設計の変更(小型・軽量化、分別容易化) グリーン調達 グリーン購入 【企業】 環境保全に取り組んでいる企業を選択 ISO14001認証取得、グリーン調達の実施、 LCA(製品の生涯の影響評価をする)の実施、一層の環境情報公開 マネジメントシステムの導入 (EA21認証取得) 資材の環境情報開示、 環境報告書、(環境会計) 利害関係者にPR お客様、お取引先、銀行、周辺住民、役所など
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グリーン調達の連鎖 ~サプライチェーンのグリーン化~
環境性能の高い製品 環境配慮が企業戦略の重要なテーマに 製品メーカー (グリーン調達) アッセンブリーメーカー アッセンブリーメーカー (グリーン調達) (グリーン調達) 部品メーカー 部品メーカー 部品メーカー 部品メーカー (グリーン調達) (グリーン調達) (グリーン調達) (グリーン調達) 資材メーカー 資材メーカー 資材メーカー 資材メーカー 資材メーカー 資材メーカー 資材メーカー 資材メーカー
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低炭素社会を目指して 太陽光発電 間伐材 竹資源 生ごみ 廃木材 バイオマス燃料 風力発電 地熱発電 波力発電 水力発電 電気自動車
水素電力 バッテリースタンド ソーラー温水器 水素 ソーラー発電 コジェネ 電力 エネルギー変換 (余剰電力は水素に転換) 製品 温冷水供給(排熱利用) リサイクル 温冷水 (樹脂類は生物から) 地下タンク雨水利用 生ごみ し尿 下水 エコファクトリー エコオフィス エコ住宅 下水処理発電所
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太陽光発電 2008年の国別導入量 万kW
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自動車革命 自宅のソーラー発電で充電 バッテリースタンド(電池交換) 小型風力発電 カセット式 バッテリー 小型水車発電 <熱効率>
電気自動車 小型水車発電 <熱効率> ガソリン機関 25% ディーゼル機関 40% 電気自動車 95% スーパーマーケット (充電サービス)
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バッテリースタンド ~バッテーリー交換スタンド~
バッテーリーを入れる バッテーリーを下ろす バッテリーは個人所有ではなく供給会社が所有 充電に応じて支払い
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下水道もエネルギーに 下水 下水処理場=発電所 微生物が作るメタンガスで発電
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今すぐにできること
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家族一緒に過ごす ~これが一番のエコライフ~
エコミュニケーション 一緒に出かける 揃って早寝早起き 一緒に買い物 一緒にテレビ 一緒に食事 お風呂は続けて 一緒お風呂 こたつで過ごす Copy By Miyuki 照明、冷暖房の節約にもなる 食事の暖め直しがなくなる
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家族で取り組もう! 環境家計簿 ~大阪市なにわエコライフ制度~
家族で取り組もう! 環境家計簿 ~大阪市なにわエコライフ制度~ 取り組んだ結果が1ヵ月後に分かる エコマインドが芽生え、家計もお得に エコライフ(もったいない)が普通になる 家族とのコミュニケーションが進む チャレンジシート 前年の数値と比較 大阪市では毎年「なにわエコライフ制度」を実施しています
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講師略歴 明治製菓株式会社で技術部門に従事 (食料生産部次長/大阪工場工務環境室長・環境管理責任者)
(食料生産部次長/大阪工場工務環境室長・環境管理責任者) 摂南大学で非常勤講師(地球・環境資源論) 大阪環境カウンセラー協会(副理事長・事業部門長) エコアクション21地域事務局大阪(普及委員長、運営委員) 大阪市なにわエコ会議(環境教育・啓発部会長/環境に配慮した企業部会長) 環境省 環境カウンセラー 経済産業省 エネルギー管理士 中小企業診断士 大阪府 地球温暖化防止活動推進員 省エネルギーセンター 省エネ普及指導員 著書 2000年 2004年 2006年 2008年 2008年 2004年~
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